2011/09/24(土) - 02:23
2011年9月23日、デンマーク・コペンハーゲン近郊のルダースダル周回コースでロード世界選手権ジュニア女子ロードレースが行なわれた。勝負は逃げ吸収直後のスプリントに持ち込まれ、17歳のルーシー・ガーナー(イギリス)が抜群の加速で他を圧倒。今大会最初の金メダルをイギリスにもたらした。
ロードレース初日、ジュニア女子は14kmの周回コースを5周する70km。時折小雨が舞い、そして太陽が照らす移り気な天候の中、74名が午前9時30分にスタートを切った。
時折吹き付ける強風の影響で、レースは序盤から落車が多発。4日前のタイムトライアルで金メダルを獲得したジェシカ・アレン(オーストラリア)や、同7位のジョージア・ウィリアムス(ニュージーランド)らが落車によって戦線を離脱した。
レースはタイムトライアルで上位に絡んだ選手の活躍が目立つ結果に。同4位のタリタ・デヨンク(オランダ)が単独逃げを試みるも、大きなリードを奪えない。
続いてタイムトライアル5位のロセッラ・ラット(イタリア)が飛び出し、これに同3位のミケ・クレーガー(ドイツ)が合流。2人は20秒ほどのリードで最終周回を駆け抜けた。
しかしラットとクレーガーは集団を振り切ることができず、ゴールまでおよそ600mを残して吸収。集団は50名ほどに絞られた状態で登り勾配の最終ストレートへ。
ラスト150mでスプリントを開始したガーナーは、他選手を置き去りにする加速力で一気に先頭に立つ。勝利を確信したガーナーは口を覆い、涙にむせびながらゴールラインを切る。後続のジェシー・ドゥルーツ(ベルギー)やクリスティーナ・シガールド(デンマーク)を10m以上引き離す圧勝だった。
「この勝利は予想していなかった」。小柄なジュニア女子世界チャンピオンは語る。「追走が組織されていなかったので、先頭の2人を捕まえられないと思った。最後のスプリントは、早めに仕掛けると失速してしまう。ゴールが近くに見えても、実際は登りなので距離がある。だからタイミングを待ち続けてラスト150mで飛び出した。イギリスのレースは登りスプリントが多いから、慣れていたのも勝因だと思う」。
1987年から開催されているジュニア女子ロードレースにおいて、イギリス人の優勝者は2人目。2008年にエリート世界チャンピオンに輝いているニコール・クックが2000年と2001年に優勝している。
イギリス勢は今大会これが初めての金メダル。タイムトライアルではエリノア・バーカーが銀メダルを獲得しており、イギリス新世代の台頭を感じさせる結果となった。
ロード世界選手権2011ジュニア女子ロードレース
1位 ルーシー・ガーナー(イギリス) 1h46'17"
2位 ジェシー・ドゥルーツ(ベルギー)
3位 クリスティーナ・シガールド(デンマーク)
4位 マノン・スーリー(フランス)
5位 クリスティーナ・ペルヒトルド(オーストリア)
6位 シェイラ・グティエレス(スペイン)
7位 リサ・クルメル(ドイツ)
8位 ベアトリーチェ・バルテッローニ(イタリア)
9位 ケリー・マルクス(オランダ)
10位 シルヴィヤ・ラトサイト(リトアニア)
text&photo:Kei Tsuji in Copenhagen, Denmark
ロードレース初日、ジュニア女子は14kmの周回コースを5周する70km。時折小雨が舞い、そして太陽が照らす移り気な天候の中、74名が午前9時30分にスタートを切った。
時折吹き付ける強風の影響で、レースは序盤から落車が多発。4日前のタイムトライアルで金メダルを獲得したジェシカ・アレン(オーストラリア)や、同7位のジョージア・ウィリアムス(ニュージーランド)らが落車によって戦線を離脱した。
レースはタイムトライアルで上位に絡んだ選手の活躍が目立つ結果に。同4位のタリタ・デヨンク(オランダ)が単独逃げを試みるも、大きなリードを奪えない。
続いてタイムトライアル5位のロセッラ・ラット(イタリア)が飛び出し、これに同3位のミケ・クレーガー(ドイツ)が合流。2人は20秒ほどのリードで最終周回を駆け抜けた。
しかしラットとクレーガーは集団を振り切ることができず、ゴールまでおよそ600mを残して吸収。集団は50名ほどに絞られた状態で登り勾配の最終ストレートへ。
ラスト150mでスプリントを開始したガーナーは、他選手を置き去りにする加速力で一気に先頭に立つ。勝利を確信したガーナーは口を覆い、涙にむせびながらゴールラインを切る。後続のジェシー・ドゥルーツ(ベルギー)やクリスティーナ・シガールド(デンマーク)を10m以上引き離す圧勝だった。
「この勝利は予想していなかった」。小柄なジュニア女子世界チャンピオンは語る。「追走が組織されていなかったので、先頭の2人を捕まえられないと思った。最後のスプリントは、早めに仕掛けると失速してしまう。ゴールが近くに見えても、実際は登りなので距離がある。だからタイミングを待ち続けてラスト150mで飛び出した。イギリスのレースは登りスプリントが多いから、慣れていたのも勝因だと思う」。
1987年から開催されているジュニア女子ロードレースにおいて、イギリス人の優勝者は2人目。2008年にエリート世界チャンピオンに輝いているニコール・クックが2000年と2001年に優勝している。
イギリス勢は今大会これが初めての金メダル。タイムトライアルではエリノア・バーカーが銀メダルを獲得しており、イギリス新世代の台頭を感じさせる結果となった。
ロード世界選手権2011ジュニア女子ロードレース
1位 ルーシー・ガーナー(イギリス) 1h46'17"
2位 ジェシー・ドゥルーツ(ベルギー)
3位 クリスティーナ・シガールド(デンマーク)
4位 マノン・スーリー(フランス)
5位 クリスティーナ・ペルヒトルド(オーストリア)
6位 シェイラ・グティエレス(スペイン)
7位 リサ・クルメル(ドイツ)
8位 ベアトリーチェ・バルテッローニ(イタリア)
9位 ケリー・マルクス(オランダ)
10位 シルヴィヤ・ラトサイト(リトアニア)
text&photo:Kei Tsuji in Copenhagen, Denmark
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