2011/08/24(水) - 12:51
今大会初の山岳コースとなったブエルタ・ア・エスパーニャ2011第4ステージ。登りゴールを制したのはダニエル・モレーノ。総合1位はシルヴァン・シャヴァネルに移った。優勝候補のひとり、イゴール・アントンは大きくタイムを失なった。
ステージ優勝、山岳賞、複合賞のダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)
ステージ優勝を飾ったダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ) photo:Cor Vosうまく勝てて満足している。今朝はすごく調子がよくて、いいパフォーマンスを出せると思っていた。今日のステージのコースは僕に最適だったんだ。クリスアンケル・セレンセンを追いかける前に、チームリーダーのホアキン・ロドリゲスと話した。「僕はあのデンマーク人選手(セレンセン)より速いから、今日は僕が勝つチャンスがある」って説得したんだよ。僕がメイン集団に留まっていたのは、ホアキンから「行け」と言われなかったからだ。たしかに総合成績で少し順位を上げたけれど、それでも僕の仕事はチームリーダーの総合優勝をサポートすることだ。プリト(ホアキン・ロドリゲス)と僕は、いいコンビになってると思う。僕たちはお互いによくわかりあえてるから、ふたりとも今回のブエルタではいい成績をあげられるはずだよ。
総合1位、ステージ38位のシルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)
マイヨロホを獲得したシルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ) photo:Cor Vos(スタート前)
昨日逃げたから、今朝は疲れを感じている。医者によると脱水症状を起こしたそうだ。今日のコースでは、レースの状況をみて、2008年のようにリーダージャージを獲るだけの力があるかどうか見ることにする。
(ゴール後)
強い意欲を持ってブエルタにやってきた。今日と昨日で、そのことを証明できたと思う。今日シエラネバダへ登っているときに、ラストラスにペダルを強く踏む力がないことに気づいた。だから、登りの最初の部分をこなしさえすれば、総合リーダーになれるとわかったんだ。先頭まで何キロあるかがわかっていれば、追走する機会を逃さなかったんだけどね。すばらしい気分だ。2008年に、このジャージを着たことがある。でも、今年はツールで体験した不運の後だけに、格別に感じるね。このジャージをキープして、その栄誉に預かりたい。ずっと着ていられるように。明日も難しいコースになるだろうけれど、全力を尽くすつもりだ。今年のツール・ド・フランスは残念だったけど、うれしいことに僕は気持ちの切り替えが素早いんだ。今シーズンをいい形で終われそうだし、世界選手権にも絶好調のまま挑めそうだ。でも、今はまずブエルタだ。できるだけ、このジャージを守りたい。
マイヨロホを失ったパブロ・ラストラス(スペイン、モビスター) photo:Cor Vosポイント賞のパブロ・ラストラス(スペイン、モビスター)
(スタート前)
今日の登りはじめで、僕たちはあのこと(シエラネバダの自宅で事故死したトンドのこと)を念頭に置くと思う。きっと、いつもより走る力を与えてくれるだろう。今日のモビスターの選手は9人じゃない。10人だ。今日は僕にとって、それだけ特別な一日なんだ。全力でマイヨロホを守るつもりだよ。
(ゴール後)
昨日はリーダージャージの防衛なんて考えてなかった。僕のブエルタでの目標はステージ優勝だったからね。でも、今朝、僕たちはリーダージャージのキープについて話し合って、今日はそういう走りをした。遅れたときは、集団にまだ40〜50人の選手が残ってて、自分はそろそろ限界だった。だから、体力を温存して、確実に前に行けるチャンスを待つことにしたんだ。チームも僕も、昨日の勝利の後で、充分に回復できてなかったんだよ。
敢闘賞のトーマス・ローレッガー(オーストリア、レオパード・トレック)
逃げグループを率いるトーマス・ローレッガー(オーストリア、レオパード・トレック) photo:Cor Vos今日のステージの序盤30kmは、1200mの登りがあって大変だった。最初の逃げに乗るために、前のほうにいたいと思っていた。逃げ集団ができるのに少し時間がかかったけれど、最終的に逃げられた。逃げ集団ではうまく協力し合えた。ラース(レオパード・トレックのスポーツディレクターのミカエルセン)がレースの走りかたや、他の選手の行動の予測のしかたについて、たくさん情報をくれたんだ。
最後の80kmは、チームのトレーニングキャンプで知っていたから、展開を予測できた。最後の登りでアタックして、逃げ集団を分裂させた。レース展開を動かし続けたかったんだ。4人の選手と一緒にいいテンポで走って、(集団との)タイム差を2分に保った。総合狙いの選手たちがアタックを始めると、タイム差はあっという間に縮んでしまった。
今日は僕にとっていいチャンスだった。後ろで起きていることはまったくわからないんだ。昨日のステージだってそうだった。ほんのわずかだけど、僕はバーチャルリーダーになれた。モビスターがラストラスのリーダージャージ防衛にまったく興味を示さなかったからね。挑戦できたことに満足している。この先、もっと運のいい日が来てくれることを願っている。
大きくタイムを失なったイゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)
(スタート前)
まだうまく調子を掴めていない。昨日は最後の登りで少し苦しんだ。でもまだ、すぐれた選手たちと争えている。まだまだ先は長い。今日は自分の本当の調子がわかるはずだ。今日のレースは、カチューシャがカギだと思う。
(ゴール後)
できるだけタイムを失なわないように努力した。僕は去年と同じコンディションじゃないけど、チームはよく走っている。彼らはいつも僕のまわりで格別なサポートをしてくれる。僕らには、どんなことも教訓になる。今日タイムを失なったことを考えると、今回のブエルタで勝つのはとても難しそうだけれど、まだ先は長い。今日はうまく登れなかったけれど、ダメージは抑えたし、ロスはそれほど大きいわけじゃない。
クーン・デコルト(オランダ、スキル・シマノ)が積極的に登りで走る photo:Cor Vos逃げに乗ったクーン・デコルト(オランダ、スキル・シマノ)
今日はなんとか逃げに乗れた。シエラネバダを先頭で登り始めたのは気分がよかったよ。今日は山岳ジャージを着たかったんだけどね、残念だ。
リタイヤしたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード)
疲れ果てた。ブエルタのスタートから悪かったんだ。調子は悪くなくて、単に疲れているだけ。これから検査して、マシュー・ゴスの調子も調べたい。詳しいことは後で。
ソースは現地取材、記者会見、主催者公式サイト、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text : Taiko.YAMASAKI + Seiya.YAMASAKI
ステージ優勝、山岳賞、複合賞のダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)
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総合1位、ステージ38位のシルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)
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昨日逃げたから、今朝は疲れを感じている。医者によると脱水症状を起こしたそうだ。今日のコースでは、レースの状況をみて、2008年のようにリーダージャージを獲るだけの力があるかどうか見ることにする。
(ゴール後)
強い意欲を持ってブエルタにやってきた。今日と昨日で、そのことを証明できたと思う。今日シエラネバダへ登っているときに、ラストラスにペダルを強く踏む力がないことに気づいた。だから、登りの最初の部分をこなしさえすれば、総合リーダーになれるとわかったんだ。先頭まで何キロあるかがわかっていれば、追走する機会を逃さなかったんだけどね。すばらしい気分だ。2008年に、このジャージを着たことがある。でも、今年はツールで体験した不運の後だけに、格別に感じるね。このジャージをキープして、その栄誉に預かりたい。ずっと着ていられるように。明日も難しいコースになるだろうけれど、全力を尽くすつもりだ。今年のツール・ド・フランスは残念だったけど、うれしいことに僕は気持ちの切り替えが素早いんだ。今シーズンをいい形で終われそうだし、世界選手権にも絶好調のまま挑めそうだ。でも、今はまずブエルタだ。できるだけ、このジャージを守りたい。
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(スタート前)
今日の登りはじめで、僕たちはあのこと(シエラネバダの自宅で事故死したトンドのこと)を念頭に置くと思う。きっと、いつもより走る力を与えてくれるだろう。今日のモビスターの選手は9人じゃない。10人だ。今日は僕にとって、それだけ特別な一日なんだ。全力でマイヨロホを守るつもりだよ。
(ゴール後)
昨日はリーダージャージの防衛なんて考えてなかった。僕のブエルタでの目標はステージ優勝だったからね。でも、今朝、僕たちはリーダージャージのキープについて話し合って、今日はそういう走りをした。遅れたときは、集団にまだ40〜50人の選手が残ってて、自分はそろそろ限界だった。だから、体力を温存して、確実に前に行けるチャンスを待つことにしたんだ。チームも僕も、昨日の勝利の後で、充分に回復できてなかったんだよ。
敢闘賞のトーマス・ローレッガー(オーストリア、レオパード・トレック)
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最後の80kmは、チームのトレーニングキャンプで知っていたから、展開を予測できた。最後の登りでアタックして、逃げ集団を分裂させた。レース展開を動かし続けたかったんだ。4人の選手と一緒にいいテンポで走って、(集団との)タイム差を2分に保った。総合狙いの選手たちがアタックを始めると、タイム差はあっという間に縮んでしまった。
今日は僕にとっていいチャンスだった。後ろで起きていることはまったくわからないんだ。昨日のステージだってそうだった。ほんのわずかだけど、僕はバーチャルリーダーになれた。モビスターがラストラスのリーダージャージ防衛にまったく興味を示さなかったからね。挑戦できたことに満足している。この先、もっと運のいい日が来てくれることを願っている。
大きくタイムを失なったイゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)
(スタート前)
まだうまく調子を掴めていない。昨日は最後の登りで少し苦しんだ。でもまだ、すぐれた選手たちと争えている。まだまだ先は長い。今日は自分の本当の調子がわかるはずだ。今日のレースは、カチューシャがカギだと思う。
(ゴール後)
できるだけタイムを失なわないように努力した。僕は去年と同じコンディションじゃないけど、チームはよく走っている。彼らはいつも僕のまわりで格別なサポートをしてくれる。僕らには、どんなことも教訓になる。今日タイムを失なったことを考えると、今回のブエルタで勝つのはとても難しそうだけれど、まだ先は長い。今日はうまく登れなかったけれど、ダメージは抑えたし、ロスはそれほど大きいわけじゃない。
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今日はなんとか逃げに乗れた。シエラネバダを先頭で登り始めたのは気分がよかったよ。今日は山岳ジャージを着たかったんだけどね、残念だ。
リタイヤしたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード)
疲れ果てた。ブエルタのスタートから悪かったんだ。調子は悪くなくて、単に疲れているだけ。これから検査して、マシュー・ゴスの調子も調べたい。詳しいことは後で。
ソースは現地取材、記者会見、主催者公式サイト、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text : Taiko.YAMASAKI + Seiya.YAMASAKI
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