2011/08/03(水) - 12:19
3日連続、マルセル・キッテル(ドイツ、スキル・シマノ)の拳がポーランドの空に突き上げられた。リーダージャージを着るキッテルが他を寄せ付けない圧倒的なスプリントで再び勝利。ステージ3連勝で怪物ぶりをアピールした。
レース前半の平坦シリーズの最後を飾る第3ステージは、ベンジンからカトヴィツェまでの135.7km。この日は緩やかな起伏のある11.2kmの周回コースを8周してゴールを迎える。翌日から山岳ステージが始まるため、スプリンターのチャンスはこの日と最終日を合わせて2回しか残されていない。
ベンジンをスタート後すぐ、ルーカス・ボドナール(ポーランド、CCCポルサット)やジャンルーカ・マッジョーレ(イタリア、デローザ・チェラミカフラミニア)を含む5名の逃げが決まる。この逃げグループはリードを5分まで広げてカトヴィツェの周回コースへ。
しかしスキル・シマノによる集団コントロールによってタイム差は縮まり、スプリンターチームの牽引が始まると逃げ吸収が濃厚に。逃げグループからアタックを仕掛けて飛び出したボドナールが独走に持ち込むも、最終周回で逃げは全て吸収される。
積極的に集団を率いたのはオメガファーマ・ロットとヴァカンソレイユ・DCM。リーダージャージのキッテルはチームメイトの力を借りることなく好位置をキープ。ラスト1kmのアーチを切るとHTC・ハイロードが先頭に立った。
下り基調のスプリントで真っ先に仕掛けたのはジョン・デゲンコルブ(ドイツ、HTC・ハイロード)。しかしデゲンコルブの後方からリーダージャージが勢い良く上がってくる。デゲンコルブと沿道のバリアーとの隙間を突き進んだキッテルが、伸びやかなスプリントで先頭に立ち、そして後続を引き離す。再びゴールラインの手前で両手を離す余裕のガッツポーズが決まった。
「スリル満点の勝利だった。チームメイトはここまでのハードワークでかなり疲労していたけど、今日も僕のために精一杯走ってくれた。この3日間で一番タフなステージだった。最後は驚くほど速いスプリントだったよ。サイクルコンピューターは78km/hをマークした」。
キッテルはその抜群の加速力で今大会負け無しの3勝目。身長188cm・体重80kgというゴツイ体躯から繰り出されるスプリントは迫力満点だ(ちなみにカヴェンディッシュは身長175cm・体重69kg、グライペルは身長184cm・体重75kg)。これが今シーズン11勝目であり、シーズン勝利数ではカヴェンディッシュを上回って世界3位に。
この日の勝利によって総合リードを17秒まで広げたキッテルだが「明日からはチームメイトをアシストするよ。自分にとっては生き残る(タイムアウトを免れる)ことが大事なんだ」とコメント。山岳ステージでリーダージャージを手放す準備はできている。
レース展開ならびに選手コメントはレース公式サイト、ストリーミング映像より。
ツール・ド・ポローニュ2011第3ステージ結果
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、スキル・シマノ) 3h09'29"
2位 ロメン・フェイユ(フランス、ヴァカンソレイユ・DCM)
3位 ヨナス・ヨルゲンセン(デンマーク、サクソバンク・サンガード)
4位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、レオパード・トレック)
5位 アダム・ブライス(イギリス、オメガファーマ・ロット)
6位 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、BMCレーシングチーム)
7位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)
8位 マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM)
9位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、HTC・ハイロード)
10位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、ラボバンク)
個人総合成績
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、スキル・シマノ) 8h55'00"
2位 アドリアン・クレク(ポーランド、ポーランドナショナルチーム) +17"
3位 ジャンルーカ・マッジョーレ(イタリア、デローザ・チェラミカフラミニア) +22"
4位 ロメン・フェイユ(フランス、ヴァカンソレイユ・DCM) +24"
5位 ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、ガーミン・サーヴェロ)
6位 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、BMCレーシングチーム)
7位 バルトロミエイ・マティシアック(ポーランド、CCCポルサット) +25"
8位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、クイックステップ) +26"
9位 ヨナス・ヨルゲンセン(デンマーク、サクソバンク・サンガード)
10位 ファビオ・ピスコピエッロ(イタリア、デローザ・チェラミカフラミニア)
ポイント賞
マルセル・キッテル(ドイツ、スキル・シマノ)
山岳賞
バルトロミエイ・マティシアック(ポーランド、CCCポルサット)
チーム総合成績
クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
レース前半の平坦シリーズの最後を飾る第3ステージは、ベンジンからカトヴィツェまでの135.7km。この日は緩やかな起伏のある11.2kmの周回コースを8周してゴールを迎える。翌日から山岳ステージが始まるため、スプリンターのチャンスはこの日と最終日を合わせて2回しか残されていない。
ベンジンをスタート後すぐ、ルーカス・ボドナール(ポーランド、CCCポルサット)やジャンルーカ・マッジョーレ(イタリア、デローザ・チェラミカフラミニア)を含む5名の逃げが決まる。この逃げグループはリードを5分まで広げてカトヴィツェの周回コースへ。
しかしスキル・シマノによる集団コントロールによってタイム差は縮まり、スプリンターチームの牽引が始まると逃げ吸収が濃厚に。逃げグループからアタックを仕掛けて飛び出したボドナールが独走に持ち込むも、最終周回で逃げは全て吸収される。
積極的に集団を率いたのはオメガファーマ・ロットとヴァカンソレイユ・DCM。リーダージャージのキッテルはチームメイトの力を借りることなく好位置をキープ。ラスト1kmのアーチを切るとHTC・ハイロードが先頭に立った。
下り基調のスプリントで真っ先に仕掛けたのはジョン・デゲンコルブ(ドイツ、HTC・ハイロード)。しかしデゲンコルブの後方からリーダージャージが勢い良く上がってくる。デゲンコルブと沿道のバリアーとの隙間を突き進んだキッテルが、伸びやかなスプリントで先頭に立ち、そして後続を引き離す。再びゴールラインの手前で両手を離す余裕のガッツポーズが決まった。
「スリル満点の勝利だった。チームメイトはここまでのハードワークでかなり疲労していたけど、今日も僕のために精一杯走ってくれた。この3日間で一番タフなステージだった。最後は驚くほど速いスプリントだったよ。サイクルコンピューターは78km/hをマークした」。
キッテルはその抜群の加速力で今大会負け無しの3勝目。身長188cm・体重80kgというゴツイ体躯から繰り出されるスプリントは迫力満点だ(ちなみにカヴェンディッシュは身長175cm・体重69kg、グライペルは身長184cm・体重75kg)。これが今シーズン11勝目であり、シーズン勝利数ではカヴェンディッシュを上回って世界3位に。
この日の勝利によって総合リードを17秒まで広げたキッテルだが「明日からはチームメイトをアシストするよ。自分にとっては生き残る(タイムアウトを免れる)ことが大事なんだ」とコメント。山岳ステージでリーダージャージを手放す準備はできている。
レース展開ならびに選手コメントはレース公式サイト、ストリーミング映像より。
ツール・ド・ポローニュ2011第3ステージ結果
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、スキル・シマノ) 3h09'29"
2位 ロメン・フェイユ(フランス、ヴァカンソレイユ・DCM)
3位 ヨナス・ヨルゲンセン(デンマーク、サクソバンク・サンガード)
4位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、レオパード・トレック)
5位 アダム・ブライス(イギリス、オメガファーマ・ロット)
6位 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、BMCレーシングチーム)
7位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)
8位 マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM)
9位 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、HTC・ハイロード)
10位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、ラボバンク)
個人総合成績
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、スキル・シマノ) 8h55'00"
2位 アドリアン・クレク(ポーランド、ポーランドナショナルチーム) +17"
3位 ジャンルーカ・マッジョーレ(イタリア、デローザ・チェラミカフラミニア) +22"
4位 ロメン・フェイユ(フランス、ヴァカンソレイユ・DCM) +24"
5位 ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、ガーミン・サーヴェロ)
6位 アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、BMCレーシングチーム)
7位 バルトロミエイ・マティシアック(ポーランド、CCCポルサット) +25"
8位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、クイックステップ) +26"
9位 ヨナス・ヨルゲンセン(デンマーク、サクソバンク・サンガード)
10位 ファビオ・ピスコピエッロ(イタリア、デローザ・チェラミカフラミニア)
ポイント賞
マルセル・キッテル(ドイツ、スキル・シマノ)
山岳賞
バルトロミエイ・マティシアック(ポーランド、CCCポルサット)
チーム総合成績
クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
フォトギャラリー
Amazon.co.jp
PARKTOOL(パークツール) チェーンギャング CG-2.2
PARKTOOL(パークツール)