2011/05/21(土) - 13:10
難関山岳ステージ3連戦の火蓋を切る第13ステージで、アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)とホセ・ルハノ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)がアタックを成功させ、第9ステージのエトナ山の再現で2人で逃げ切った。ステージはルハノが勝利し、2005年ジロ以来の勝利を飾る。コンタドールのマリアローザはもはや揺るがない。
スピリンベルゴ~グロースグロックナー(オーストリア)の167kmはオーストリア最標高のグロースグロックナー中腹にゴールする山岳フィニッシュステージ。79km地点で標高1336mの2級山岳モンテクローチェ・カルニコ峠を通ってオーストリアに入国し、3級と2級のGPMを越えてから標高2137mのゴールを目指す。
グロースグロックナーの標高2137mは今大会の最標高ゴールだ。5km手前の1級山岳カザレク峠頂上を一度下ってゴールするため、グロースグロックナー自体にGPMは設定されていない。
昨ステージでスプリントステージがすべて終わったため、カヴェンディッシュ(HTC)、マーク・レンショー(同)、ダニーロ・ホンド(ランプレ)、ペタッキ(ランプレ)、マヌエル・ベレッティ(コルナゴ)、ベントソ(モビスター)らすべてのスプリンターがリタイアし、ジロを去っている。
スタート時は晴れていたが、オーストリア側は雨がちな天候。この日グロースグロックナーの降水確率は65%。最高気温は10度前後という予報だ。
最初の峠、標高1336mの2級山岳モンテクローチェ・カルニコ峠の麓で16人の逃げグループが形成される。逃げたのは次のメンバー。
逃げた16人
パブロ・ラストラス(スペイン、モビスターチーム)
ピーター・ウェーニング(オランダ、ラボバンク)
ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ)
カイエタノ・サルミエント(コロンビア、アックア・エ・サポーネ)
ラファエル・バルス(スペイン、ジェオックス・TMC)
ブラニスラウ・サモイラウ(ベラルーシ、モビスターチーム)
アルベルト・ロサダ(スペイン、カチューシャ)
アンヘル・ビシオソ(スペイン、アンドローニ・ジョカトリ)
クレイグ・ルイス(アメリカ、HTC・ハイロード)
ラーシュペッテル・ノルダーグ(ノルウェー、チームスカイ)
アンドレア・ノエ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリ)
ジョニー・フーガーランド(オランダヴァカンソレイユ・DCM)
リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル)
クリストフ・ファンデワール(ベルギー、クイックステップ)
キャメロン・マイヤー(オーストラリア、ガーミン・サーヴェロ)
アレッサンドロ・スペツィアレッティ(イタリア、ランプレ・ISD)
この中で総合成績がもっともいいのはラストラスだが、それでもコンタドールに7分近く遅れているため、集団は逃げを容認した。しかし集団のペースコントロールで逃げとのタイム差は最大で4分20秒ほどに留まる。
山岳ポイントの大量獲得が狙える逃げグループで、マリアヴェルデ奪取に意欲を見せたのはブラニスラウ・サモイラウ(ベラルーシ、モビスターチーム)。カルニコ峠で先頭通過。続く3級の峠でも先頭通過。
残り50㎞、中盤以降メイン集団を引いて意欲を見せたのはオレンジのバスクのチーム、エウスカルテル・エウスカディだ。エースのイゴール・アントンのためにペースを上げる。アントンは総合11位につけているが、ステージ優勝を狙っているようだ。
残り46㎞、登りが始まってロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ)が逃げグループの中から単独で飛び出す。キセロフスキーは残り13㎞ほどまで単独逃げ続けることになる。
ステージを争う勝負が勃発したのは残り11㎞。有力選手ばかり30人ほどに絞られた集団が、すでに崩壊した逃げグループの選手たちをすべて吸収しかけたとき、ホセ・ルハノ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)がアタック。それにアントンとミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)が反応。
しかしコンタドール集団は一度この動きを封じる。すると再びルハノがアタック。それに応じたコンタドールは逆にルハノをリードして逃げに出る。「自分からは動かない」という公言は反故に、スカルポーニやニーバリたち優勝候補たちに差を開いて逃げ続ける。
後方グループはアントン、ニーバリ、スカルポーニらに加え、ロマン・クロイツィゲル(アスタナ)、ダビ・アローヨ&ヴァシル・キリエンカ(モビスターチーム)、デニス・メンショフ(ロシア、ジェオックス・TMC)、ホエキン・ロドリゲス(カチューシャ)ら。これにユベール・デュポンと昨ステージ覇者ジョン・ガドレ(アージェードゥーゼル)が合流した。
コンタドールはルハノを率いてペースを保ち、グロースクロックナーへと向かう。すでにステージ1勝とマリアローザを取っているだけに、ゴール前になるとルハノを前に出し、そのまま流してゴール。譲られたルハノは後ろのコンタドールの様子を何度か確認し、譲られることに慣れない様子でフィニッシュした。
コンタドールはマリアローザを維持しただけでなく、山岳賞マリアヴェルデ、ポイント勝マリアロッサ・パッシオーネも獲得。3枚のジャージを手にした。
後続グループではガドレとデュポンのアージェードゥーゼルコンビがサプライズアタックを決め、3、4位で独走してゴールした。アントン、クロイツィゲル、スカルポーニ、ニーバリ、キリエンカ、メンショフらは続々ゴール。
優勝候補のニーバリとスカルポーニは総合をそれぞれ2,3位に挙げたが、コンタドールに対しては3分以上の遅れ。もはや為す術がないことを露呈した。
エトナ山の再現。最強コンタドールに山岳で敵うのはもはやルハノだけだ。ルハノはジロでじつに6年ぶりのステージ優勝。
ベネズエラ人クライマーのホセ・ルハーノは2003年にプロデビュー。コロンビア・セッレイタリアに所属した2005年のジロ・デ・イタリアでは第19ステージを制し、総合優勝のパオロ・サヴォルデッリに45秒差の総合3位、山岳賞を獲得した。その後負傷や契約上のトラブルから勝利に恵まれず、チーム移籍を繰り返し、一時南米に戻っていた。しかし再び欧州チームに戻り、ISDネーリに所属した2010年にはツール・ド・ランカウイに総合優勝した。今季はアンドローニ・ジョカトリと契約。アンドローニは2005年に所属した、名匠ジャンニ・サヴィオ監督率いる古巣のチームだ。
ルハノはストラーデビアンケの未舗装路での落車で6分を失っていたため、総合で5分57秒遅れの17位。しかしこの先の山岳連戦で同じ走りが続けられれば、表彰台の可能性も大いに出てくる。
ルハノのコメント
僕たち(コンタドールと)はお互いを牽いて、他の選手にタイム差を付けた。そして勝たせてくれた。
エトナでは最後の最後でメカトラブルが起きてしまった。それでもコンタドールは偉大なチャンピオンだし、彼と走って勝ったことに感動している。
2005年以来、個人的に、頭蓋骨や鎖骨などのけがに悩まされていた。2009年になって、やっとツアー・オブ・コロンビアで勝てた。今は回復して、しっかり働ける。こんなにいい結果を出せたんだから。
今日はコンタドールに付いていくだけだった。これはスポーツディレクターのベリーニの指示だ。
明日、ゾンコランでも挑戦してみる。自分とチーム、そして自分のキャリアのために。もっと勝利数をあげておきたい。
コンタドールのコメント
勝利は二の次だ。大切なのは、ジロで勝つためにタイム差を付けること。今日のステージは難しかったし、明日と明後日の2つのステージも難しくなりそうだ。
スカルポーニとニーバリがアタックしたときには、他の選手が牽いていたのがわかった。だからレースをコントロールするうえでも、できるだけタイムを稼いでみたんだ。これからのステージで、調子が悪かったら、15分程度の差は簡単に詰められてしまうからね。
ライバルたちは必死でぼくを落とそうとしていた。でも、最終的な勝負がついたのは、ぼくがルハノを追いかけて、ニーバリもスカルポーニも付けないのがわかったときだ。今日は総合成績でタイム差を広げるのに、重要な日のひとつだった。とても苦しかったけれど、その価値はあった。今後のステージに向けて、確実に優位に立てた。でも、まだ難しいステージがいくつも残っている。
第13ステージ結果
1位 ホセ・ルハノ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)4h45'54"
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)
3位 ジョン・ガドレ(アージェードゥーゼル)1'27"
4位 ユベール・デュポン(フランス、アージェードゥーゼル)1'29"
5位 イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)
6位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、アスタナ)1'36"
7位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)
8位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
9位 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、モビスターチーム)
10位 デニス・メンショフ(ロシア、ジェオックス・TMC)
67位 別府史之(日本、レディオシャック)+13'17"
個人総合成績 マリアローザ
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード) 49h40'58"
2位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +3'09"
3位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)+3'16"
4位 ダビ・アローヨ(スペイン、モビスターチーム)+3'25"
5位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、アスタナ)+3'29"
6位 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、HTC・ハイロード)+3'53"
7位 イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)+4'02"
8位 ジョン・ガドレ(アージェードゥーゼル)+4'06"
9位 マッテーオ・カラーラ(イタリアヴァカンソレイユ・DCM)+4'35"
10位 ユベール・デュポン(フランス、アージェードゥーゼル)+4'38"
ポイント賞 マリアロッサ・パッシオーネ
アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)
山岳賞 マリアヴェルデ
アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)
新人賞 マリアビアンカ
ロマン・クロイツィゲル(チェコ、アスタナ)
チーム総合成績
アスタナ
text:Makoto.AYANO
photo:Kei Tsuji,Riccardo Scanferla,CorVos
スピリンベルゴ~グロースグロックナー(オーストリア)の167kmはオーストリア最標高のグロースグロックナー中腹にゴールする山岳フィニッシュステージ。79km地点で標高1336mの2級山岳モンテクローチェ・カルニコ峠を通ってオーストリアに入国し、3級と2級のGPMを越えてから標高2137mのゴールを目指す。
グロースグロックナーの標高2137mは今大会の最標高ゴールだ。5km手前の1級山岳カザレク峠頂上を一度下ってゴールするため、グロースグロックナー自体にGPMは設定されていない。
昨ステージでスプリントステージがすべて終わったため、カヴェンディッシュ(HTC)、マーク・レンショー(同)、ダニーロ・ホンド(ランプレ)、ペタッキ(ランプレ)、マヌエル・ベレッティ(コルナゴ)、ベントソ(モビスター)らすべてのスプリンターがリタイアし、ジロを去っている。
スタート時は晴れていたが、オーストリア側は雨がちな天候。この日グロースグロックナーの降水確率は65%。最高気温は10度前後という予報だ。
最初の峠、標高1336mの2級山岳モンテクローチェ・カルニコ峠の麓で16人の逃げグループが形成される。逃げたのは次のメンバー。
逃げた16人
パブロ・ラストラス(スペイン、モビスターチーム)
ピーター・ウェーニング(オランダ、ラボバンク)
ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ)
カイエタノ・サルミエント(コロンビア、アックア・エ・サポーネ)
ラファエル・バルス(スペイン、ジェオックス・TMC)
ブラニスラウ・サモイラウ(ベラルーシ、モビスターチーム)
アルベルト・ロサダ(スペイン、カチューシャ)
アンヘル・ビシオソ(スペイン、アンドローニ・ジョカトリ)
クレイグ・ルイス(アメリカ、HTC・ハイロード)
ラーシュペッテル・ノルダーグ(ノルウェー、チームスカイ)
アンドレア・ノエ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリソットリ)
ジョニー・フーガーランド(オランダヴァカンソレイユ・DCM)
リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル)
クリストフ・ファンデワール(ベルギー、クイックステップ)
キャメロン・マイヤー(オーストラリア、ガーミン・サーヴェロ)
アレッサンドロ・スペツィアレッティ(イタリア、ランプレ・ISD)
この中で総合成績がもっともいいのはラストラスだが、それでもコンタドールに7分近く遅れているため、集団は逃げを容認した。しかし集団のペースコントロールで逃げとのタイム差は最大で4分20秒ほどに留まる。
山岳ポイントの大量獲得が狙える逃げグループで、マリアヴェルデ奪取に意欲を見せたのはブラニスラウ・サモイラウ(ベラルーシ、モビスターチーム)。カルニコ峠で先頭通過。続く3級の峠でも先頭通過。
残り50㎞、中盤以降メイン集団を引いて意欲を見せたのはオレンジのバスクのチーム、エウスカルテル・エウスカディだ。エースのイゴール・アントンのためにペースを上げる。アントンは総合11位につけているが、ステージ優勝を狙っているようだ。
残り46㎞、登りが始まってロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ)が逃げグループの中から単独で飛び出す。キセロフスキーは残り13㎞ほどまで単独逃げ続けることになる。
ステージを争う勝負が勃発したのは残り11㎞。有力選手ばかり30人ほどに絞られた集団が、すでに崩壊した逃げグループの選手たちをすべて吸収しかけたとき、ホセ・ルハノ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)がアタック。それにアントンとミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)が反応。
しかしコンタドール集団は一度この動きを封じる。すると再びルハノがアタック。それに応じたコンタドールは逆にルハノをリードして逃げに出る。「自分からは動かない」という公言は反故に、スカルポーニやニーバリたち優勝候補たちに差を開いて逃げ続ける。
後方グループはアントン、ニーバリ、スカルポーニらに加え、ロマン・クロイツィゲル(アスタナ)、ダビ・アローヨ&ヴァシル・キリエンカ(モビスターチーム)、デニス・メンショフ(ロシア、ジェオックス・TMC)、ホエキン・ロドリゲス(カチューシャ)ら。これにユベール・デュポンと昨ステージ覇者ジョン・ガドレ(アージェードゥーゼル)が合流した。
コンタドールはルハノを率いてペースを保ち、グロースクロックナーへと向かう。すでにステージ1勝とマリアローザを取っているだけに、ゴール前になるとルハノを前に出し、そのまま流してゴール。譲られたルハノは後ろのコンタドールの様子を何度か確認し、譲られることに慣れない様子でフィニッシュした。
コンタドールはマリアローザを維持しただけでなく、山岳賞マリアヴェルデ、ポイント勝マリアロッサ・パッシオーネも獲得。3枚のジャージを手にした。
後続グループではガドレとデュポンのアージェードゥーゼルコンビがサプライズアタックを決め、3、4位で独走してゴールした。アントン、クロイツィゲル、スカルポーニ、ニーバリ、キリエンカ、メンショフらは続々ゴール。
優勝候補のニーバリとスカルポーニは総合をそれぞれ2,3位に挙げたが、コンタドールに対しては3分以上の遅れ。もはや為す術がないことを露呈した。
エトナ山の再現。最強コンタドールに山岳で敵うのはもはやルハノだけだ。ルハノはジロでじつに6年ぶりのステージ優勝。
ベネズエラ人クライマーのホセ・ルハーノは2003年にプロデビュー。コロンビア・セッレイタリアに所属した2005年のジロ・デ・イタリアでは第19ステージを制し、総合優勝のパオロ・サヴォルデッリに45秒差の総合3位、山岳賞を獲得した。その後負傷や契約上のトラブルから勝利に恵まれず、チーム移籍を繰り返し、一時南米に戻っていた。しかし再び欧州チームに戻り、ISDネーリに所属した2010年にはツール・ド・ランカウイに総合優勝した。今季はアンドローニ・ジョカトリと契約。アンドローニは2005年に所属した、名匠ジャンニ・サヴィオ監督率いる古巣のチームだ。
ルハノはストラーデビアンケの未舗装路での落車で6分を失っていたため、総合で5分57秒遅れの17位。しかしこの先の山岳連戦で同じ走りが続けられれば、表彰台の可能性も大いに出てくる。
ルハノのコメント
僕たち(コンタドールと)はお互いを牽いて、他の選手にタイム差を付けた。そして勝たせてくれた。
エトナでは最後の最後でメカトラブルが起きてしまった。それでもコンタドールは偉大なチャンピオンだし、彼と走って勝ったことに感動している。
2005年以来、個人的に、頭蓋骨や鎖骨などのけがに悩まされていた。2009年になって、やっとツアー・オブ・コロンビアで勝てた。今は回復して、しっかり働ける。こんなにいい結果を出せたんだから。
今日はコンタドールに付いていくだけだった。これはスポーツディレクターのベリーニの指示だ。
明日、ゾンコランでも挑戦してみる。自分とチーム、そして自分のキャリアのために。もっと勝利数をあげておきたい。
コンタドールのコメント
勝利は二の次だ。大切なのは、ジロで勝つためにタイム差を付けること。今日のステージは難しかったし、明日と明後日の2つのステージも難しくなりそうだ。
スカルポーニとニーバリがアタックしたときには、他の選手が牽いていたのがわかった。だからレースをコントロールするうえでも、できるだけタイムを稼いでみたんだ。これからのステージで、調子が悪かったら、15分程度の差は簡単に詰められてしまうからね。
ライバルたちは必死でぼくを落とそうとしていた。でも、最終的な勝負がついたのは、ぼくがルハノを追いかけて、ニーバリもスカルポーニも付けないのがわかったときだ。今日は総合成績でタイム差を広げるのに、重要な日のひとつだった。とても苦しかったけれど、その価値はあった。今後のステージに向けて、確実に優位に立てた。でも、まだ難しいステージがいくつも残っている。
第13ステージ結果
1位 ホセ・ルハノ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)4h45'54"
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)
3位 ジョン・ガドレ(アージェードゥーゼル)1'27"
4位 ユベール・デュポン(フランス、アージェードゥーゼル)1'29"
5位 イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)
6位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、アスタナ)1'36"
7位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)
8位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)
9位 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、モビスターチーム)
10位 デニス・メンショフ(ロシア、ジェオックス・TMC)
67位 別府史之(日本、レディオシャック)+13'17"
個人総合成績 マリアローザ
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード) 49h40'58"
2位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +3'09"
3位 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)+3'16"
4位 ダビ・アローヨ(スペイン、モビスターチーム)+3'25"
5位 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、アスタナ)+3'29"
6位 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、HTC・ハイロード)+3'53"
7位 イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)+4'02"
8位 ジョン・ガドレ(アージェードゥーゼル)+4'06"
9位 マッテーオ・カラーラ(イタリアヴァカンソレイユ・DCM)+4'35"
10位 ユベール・デュポン(フランス、アージェードゥーゼル)+4'38"
ポイント賞 マリアロッサ・パッシオーネ
アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)
山岳賞 マリアヴェルデ
アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・サンガード)
新人賞 マリアビアンカ
ロマン・クロイツィゲル(チェコ、アスタナ)
チーム総合成績
アスタナ
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