2011/04/25(月) - 10:37
フィリップ・ジルベール(ベルギー、オメガファーマ・ロット)の圧勝で終えたリエージュ~バストーニュ~リエージュ2011。アルデンヌ・クラシック3連覇という偉業を達成したジルベールと、2人がかりでも彼を倒せなかったシュレク兄弟が記者たちの質問に答える。
フィリップ・ジルベール:僕にとってすごい一日になった。今日はキャリアでベストな日。リエージュ~バストーニュ~リエージュは僕の夢のレースだった。肉体的にも経験値的にもこの3つすべてのクラシックに勝てるキャパシティが僕にはあった。しかしそれでもこの3つの勝利はあまりに大きなものだ。
コート・ド・ラ・オートルヴェ(4番目の坂 166.0km地点)ではチームメイトが周りに居なくなって少し自分に疑問を持った。ライバルたちはそれを見てアタックをかけてきた。幸運なことにレオパード・トレック勢が追ったことが僕を助けてくれることになり、差を詰めることができた。
シュレク兄弟がアタックしたとき、2年前にアンディと僕が2人でアタックしたことが脳裏に浮かんだ。またしても早すぎたかと思ったが、他のすべての選手が苦しんでいた。彼らについていき、僕は僕の担当すべき仕事を果たした。
シュレク兄弟と一緒に逃げるのは僕にとってとてもデリケートな状況だった。彼ら二人は一緒にいるとき、単なるチームメイト以上の存在だ。サンニコラの登りで自分の運にかけてみようと思った。丘のあとの2、3kmは彼らがアタックできるポイントだ。ひとりひとりを相手にしなければならない。アンディが遅れて、彼は必死になって戻ってきた。しかし僕はそのとき自分に有利な展開になるだろうということに気がついた。ラストの直線は向かい風だから。
アルデンヌクラシック3連覇を成し遂げて、次の目標は?
まだまだ成し遂げなければならないことがたくさんある。世界選手権制覇は僕のもうひとつの夢だ。2012年と2013年のコースは僕に向いている。ツール・ド・フランスでマイヨジョーヌも着たい。何年か前、僕はすぐそこのところまで来たけど届かなかった。今年のツールではマイヨジョーヌをぜひ着たいと思っている。
もちろんリエージュ~バストーニュ~リエージュに勝つことも。来年もう一度勝つことを目指したい。
パリ~ルーベについては?
パリ~ルーベは魅力的だけど、同時にとても危険なレースだ。そこで深刻な怪我に苦しむ選手たちの名のリストはあまりに長くて、まだ僕はそのリスクをとりたいとは思えない。パリルーベは肉体的にも経験値的にももっと選手としての質を向上させる必要があるレースだと感じている。僕にはまだ何年か猶予があるから、パリルーベへの挑戦はその後にしたい。
この困難な一週間、どのように準備して今のベストな状態にもってきたのか?
この10日間はものすごいプレッシャーと肉体的な疲労にさいなまれることは分かっていた。しかし精神的には準備ができており、そのためにそれまでのひと月をこの1週間を睨んで好調に持ってこれるように準備して過ごした。
ミラノ~サンレモを3位で、ロンド・ファン・フラーンデレンを9位でフィニッシュしたけれど、もっと調子をあげられることは分かっていた。チームメイトやスタッフにはこの困難な1週間、どうか僕を守って欲しいと要求していた。記者会見は行ったけれど、ホテルで静かに過ごすことに集中した。僕は自分自身に、そしてチームはチームに集中してきた。僕たちはチームにいい雰囲気を作り上げたかった。
アンディ&フランク シュレク兄弟のコメント
フランク:違う結果が出せたとは思えない。僕らは一緒にアタックした。いつもならそうはしない。僕らは通常、代わる代わるアタックするのが戦法だ。僕たちが一緒にアタックしたのは、2人がとても強かったからだ。しかしジルベールは倒せなかった。彼だけが僕らについてきた。もはや為す術がなかったよ。
ジルベールを倒す方法は本当になかったのか?
アンディ:いや、なかった。フランクがアタックしようとしたけど、彼はすごい反応を返してきた。そして最後の300mで僕らを置き去りにした。
オメガファーマはレース中ずっとプレッシャーを背負っていた。早くから逃げを追わなくてはならず、いい選手を早めに使ってきた。ユルゲン・ファンデンブルックさえ残り80kmで使ってきた。僕らはそれで有利に進めようとしたけど、それでもジルベールは倒せなかったんだ...。 僕はツールに勝つよ。
text:Makoto.AYANO
コメントは現地取材のグレゴー・ブラウンおよび共同記者会見より。
フィリップ・ジルベール:僕にとってすごい一日になった。今日はキャリアでベストな日。リエージュ~バストーニュ~リエージュは僕の夢のレースだった。肉体的にも経験値的にもこの3つすべてのクラシックに勝てるキャパシティが僕にはあった。しかしそれでもこの3つの勝利はあまりに大きなものだ。
コート・ド・ラ・オートルヴェ(4番目の坂 166.0km地点)ではチームメイトが周りに居なくなって少し自分に疑問を持った。ライバルたちはそれを見てアタックをかけてきた。幸運なことにレオパード・トレック勢が追ったことが僕を助けてくれることになり、差を詰めることができた。
シュレク兄弟がアタックしたとき、2年前にアンディと僕が2人でアタックしたことが脳裏に浮かんだ。またしても早すぎたかと思ったが、他のすべての選手が苦しんでいた。彼らについていき、僕は僕の担当すべき仕事を果たした。
シュレク兄弟と一緒に逃げるのは僕にとってとてもデリケートな状況だった。彼ら二人は一緒にいるとき、単なるチームメイト以上の存在だ。サンニコラの登りで自分の運にかけてみようと思った。丘のあとの2、3kmは彼らがアタックできるポイントだ。ひとりひとりを相手にしなければならない。アンディが遅れて、彼は必死になって戻ってきた。しかし僕はそのとき自分に有利な展開になるだろうということに気がついた。ラストの直線は向かい風だから。
アルデンヌクラシック3連覇を成し遂げて、次の目標は?
まだまだ成し遂げなければならないことがたくさんある。世界選手権制覇は僕のもうひとつの夢だ。2012年と2013年のコースは僕に向いている。ツール・ド・フランスでマイヨジョーヌも着たい。何年か前、僕はすぐそこのところまで来たけど届かなかった。今年のツールではマイヨジョーヌをぜひ着たいと思っている。
もちろんリエージュ~バストーニュ~リエージュに勝つことも。来年もう一度勝つことを目指したい。
パリ~ルーベについては?
パリ~ルーベは魅力的だけど、同時にとても危険なレースだ。そこで深刻な怪我に苦しむ選手たちの名のリストはあまりに長くて、まだ僕はそのリスクをとりたいとは思えない。パリルーベは肉体的にも経験値的にももっと選手としての質を向上させる必要があるレースだと感じている。僕にはまだ何年か猶予があるから、パリルーベへの挑戦はその後にしたい。
この困難な一週間、どのように準備して今のベストな状態にもってきたのか?
この10日間はものすごいプレッシャーと肉体的な疲労にさいなまれることは分かっていた。しかし精神的には準備ができており、そのためにそれまでのひと月をこの1週間を睨んで好調に持ってこれるように準備して過ごした。
ミラノ~サンレモを3位で、ロンド・ファン・フラーンデレンを9位でフィニッシュしたけれど、もっと調子をあげられることは分かっていた。チームメイトやスタッフにはこの困難な1週間、どうか僕を守って欲しいと要求していた。記者会見は行ったけれど、ホテルで静かに過ごすことに集中した。僕は自分自身に、そしてチームはチームに集中してきた。僕たちはチームにいい雰囲気を作り上げたかった。
アンディ&フランク シュレク兄弟のコメント
フランク:違う結果が出せたとは思えない。僕らは一緒にアタックした。いつもならそうはしない。僕らは通常、代わる代わるアタックするのが戦法だ。僕たちが一緒にアタックしたのは、2人がとても強かったからだ。しかしジルベールは倒せなかった。彼だけが僕らについてきた。もはや為す術がなかったよ。
ジルベールを倒す方法は本当になかったのか?
アンディ:いや、なかった。フランクがアタックしようとしたけど、彼はすごい反応を返してきた。そして最後の300mで僕らを置き去りにした。
オメガファーマはレース中ずっとプレッシャーを背負っていた。早くから逃げを追わなくてはならず、いい選手を早めに使ってきた。ユルゲン・ファンデンブルックさえ残り80kmで使ってきた。僕らはそれで有利に進めようとしたけど、それでもジルベールは倒せなかったんだ...。 僕はツールに勝つよ。
text:Makoto.AYANO
コメントは現地取材のグレゴー・ブラウンおよび共同記者会見より。
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