2011/04/08(金) - 10:53
世界最速スプリンターと称され、水曜日のシュヘルデプライスで3度目の優勝を飾ったマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード)が、「北の地獄」ことパリ〜ルーベに初挑戦する。パヴェを恐れているどころか、本人は意気揚々。チームメイトのアシストが一番の目的だ。
「ワクワクしている」。カヴェンディッシュは笑顔でそう応える。「パリ〜ルーベに出場したいとずっと思い続けていた。そう思い始めてかれこれ5年が経つ」。
カヴェンディッシュは水曜日にベルギーで開催されたセミクラシック、シュヘルデプライスで今シーズン2勝目を飾った。当初はシュヘルデプライスで春のクラシックキャンペーンを終了する予定だったが、パヴェの魔力に吸い寄せられるようにカヴェンディッシュはパリ〜ルーベ出場を決めた。
昨年ロンド・ファン・フラーンデレンに初出場したカヴェンディッシュは、その後に行なわれたパリ〜ルーベのコース試走に参加。しかしチームアドバイザーを務めるエリック・ツァベル氏の指示で、パリ〜ルーベ出場を回避した。レース出場過多に伴う慢性的な疲労を、チームは危惧したのだ。ジュニア時代も同様の理由でパリ〜ルーベ出場を逃してきた。
そして今年、カヴェンディッシュの念願が叶った。51.5kのパヴェ区間を含む256.5kmのコースに挑むHTC・ハイロードのメンバーとして、カヴェンディッシュはコンピエーニュのスタート地点に降り立つ。
HTC・ハイロードはベルンハルト・アイゼル(オーストリア)を中心に据えた布陣。アイゼルは2003年から毎年欠かさずパリ〜ルーベに出場しており、2006年大会で5位という成績を残している。カヴェンディッシュの任務は、普段リード役として勝利に貢献してくれているアイゼルをアシストすることだ。
「自分で監督を説得したんだ。彼らは僕がリスクを負うことを恐れていた。でも他のレースも同様にリスクを伴う。パリ〜ルーベが際立って危険なレースだとは思わない。例えば、アップダウンのあるコースだと、登りでの遅れを挽回するために下りを目一杯攻める。その方がよっぽど危険だ」。
「昨年は4年間の思いが叶ってロンドに出場した。パリ〜ルーベは出場するのに5年かかった。ようやくチャンスを得たんだ。すでに2度コースの試走を終えているし、準備はできている。エキサイティングなレースになると思う」。
「パリ〜ルーベは子どもの時からテレビにかじり付いて見ていた。出場を夢見ていたレースの一つなんだ。これまで出場のチャンスが回って来なかったので、パリ〜ルーベファンの一人として、みんなと同じようにテレビで見て興奮していた。周りの人間からは、観戦している姿が子どものようだと言われたよ」。
カヴェンディッシュはパリ〜ルーベの後に1週間の休息期間を設けている。その後、ツール・ド・フランスに向けてのコンディショニングが始まる。現在のレースプログラム含まれているのはエシュボルン・フランクフルト(5月1日)、ジロ・デ・イタリア(5月7日〜)、そしてツール・ド・スイス(6月11日〜)だ。
text:Gregor Brown
translation:Kei Tsuji
「ワクワクしている」。カヴェンディッシュは笑顔でそう応える。「パリ〜ルーベに出場したいとずっと思い続けていた。そう思い始めてかれこれ5年が経つ」。
カヴェンディッシュは水曜日にベルギーで開催されたセミクラシック、シュヘルデプライスで今シーズン2勝目を飾った。当初はシュヘルデプライスで春のクラシックキャンペーンを終了する予定だったが、パヴェの魔力に吸い寄せられるようにカヴェンディッシュはパリ〜ルーベ出場を決めた。
昨年ロンド・ファン・フラーンデレンに初出場したカヴェンディッシュは、その後に行なわれたパリ〜ルーベのコース試走に参加。しかしチームアドバイザーを務めるエリック・ツァベル氏の指示で、パリ〜ルーベ出場を回避した。レース出場過多に伴う慢性的な疲労を、チームは危惧したのだ。ジュニア時代も同様の理由でパリ〜ルーベ出場を逃してきた。
そして今年、カヴェンディッシュの念願が叶った。51.5kのパヴェ区間を含む256.5kmのコースに挑むHTC・ハイロードのメンバーとして、カヴェンディッシュはコンピエーニュのスタート地点に降り立つ。
HTC・ハイロードはベルンハルト・アイゼル(オーストリア)を中心に据えた布陣。アイゼルは2003年から毎年欠かさずパリ〜ルーベに出場しており、2006年大会で5位という成績を残している。カヴェンディッシュの任務は、普段リード役として勝利に貢献してくれているアイゼルをアシストすることだ。
「自分で監督を説得したんだ。彼らは僕がリスクを負うことを恐れていた。でも他のレースも同様にリスクを伴う。パリ〜ルーベが際立って危険なレースだとは思わない。例えば、アップダウンのあるコースだと、登りでの遅れを挽回するために下りを目一杯攻める。その方がよっぽど危険だ」。
「昨年は4年間の思いが叶ってロンドに出場した。パリ〜ルーベは出場するのに5年かかった。ようやくチャンスを得たんだ。すでに2度コースの試走を終えているし、準備はできている。エキサイティングなレースになると思う」。
「パリ〜ルーベは子どもの時からテレビにかじり付いて見ていた。出場を夢見ていたレースの一つなんだ。これまで出場のチャンスが回って来なかったので、パリ〜ルーベファンの一人として、みんなと同じようにテレビで見て興奮していた。周りの人間からは、観戦している姿が子どものようだと言われたよ」。
カヴェンディッシュはパリ〜ルーベの後に1週間の休息期間を設けている。その後、ツール・ド・フランスに向けてのコンディショニングが始まる。現在のレースプログラム含まれているのはエシュボルン・フランクフルト(5月1日)、ジロ・デ・イタリア(5月7日〜)、そしてツール・ド・スイス(6月11日〜)だ。
text:Gregor Brown
translation:Kei Tsuji
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