2009/04/21(火) - 15:10
4月19日(日)、実業団Jグランプリ第4戦 第10回クリテリウムin舞洲が大阪市舞洲スポーツアイランドで行われた。実業団ERでは野口忍が逃げてロード初優勝、BR-1は若杉厚仁が集団ゴールを制した。女子は2月に大怪我を負った豊岡英子が復活の優勝。そして頂上決戦のJCFエリートは笹井秀治が制した。
600人あまりが参加した春の舞洲クリテは、全日本実業団自転車競技連盟がおこなう大会と、大阪府・大阪市自転車競技連盟がおこなう市民・JCF登録レースとの共催で行われ、今年で10年目となる。コースはまったくの平坦、1周880mで、安全対策のためコーナーのRが例年よりも大きめに取られたもの。以前は長方形に近いものだったが、今年は両端のふくらんだオーバルコースになっている。
実業団ER
実業団ERクラス決勝は、総エントリー131名から予選を勝ち抜いた3組10名ずつの、計30名によって行われた。スタート後間もなく、3人の逃げができる。野口忍(TREK MARCOPOPLO CYCLINGTEAM)、神野勝(チームサイクルプラス)、水田圭祐(サイクルクラブFTEC)だ。この3人はそのまま逃げ続け、ついにはゴールにまで持ち込む。
メイン集団は散発的なアタックはかかるが追いつくことができず集団ゴールへ。優勝は、MTBクロスカントリー第一人者のまま07年に引退した野口が優勝。その野口は「ロードでの優勝は記憶が無いので多分初めてです。MTBを引退していたので、ロードを始めたら『NOGU is Back』と言われましたが(笑)。基本的に自転車競技が好きだしレースを見に行くことも多くて自分で走りたくなりました。純粋に、レースの雰囲気と緊張感が好きです。練習はこの3月に引越ししてから通勤で往復50kmくらい乗っています。これからもレースを楽しみたいです」と語る。
実業団BR-1
実業団BR-1クラスは総エントリー88名から予選を勝ち抜いた2組20名ずつの、計40名によって行われた。序盤はアタックがかかるも決まらず。中盤に小渡健悟(チームまんま)と佐野伸弥(MINOURA大垣レーシング)の2名が抜け出し逃げる。その後、佐野は集団に戻り、小渡が独走を続ける。小渡は10km以上独走を続けたが、終盤に永山貴浩(大阪産業大学)、福田貴之(ZIPPYタケウチRC)らがまずこれを吸収、ほどなく大集団に戻る。ラスト3周で佐野が再びアタックするが2周独走してこれも吸収、集団のままゴールへ。最終バックストレートで伸びる早水直樹(ダイハツ・ボンシャンス飯田)の後に若杉厚仁(spacebikes.com)が付いて、最終コーナーは若杉が先頭でクリア、そのまま逃げ切り優勝した。優勝の若杉は「終始よどみない展開だったけれども、その中で落ち着いていられました。アタックがかかっても後で待っていようと思いました。チームメイトは出られず、ボクだけだったので逆に自由に動けたことが良かったのかと思います。これからBR-1のレースに積極的に出て上位に入りたいと思います」と語る。実際は常に先頭5人程度以内の位置で積極的な走りを展開していた。
実業団女子
実業団女子は、豊岡英子(パナソニックレディース)が2月に負った大怪我から復帰して元気な姿を見せた。レースは豊岡はもちろん、牧瀬翼(MUUR ZERO)や笹岡眞奈美(SQUADRA CORSA cicli HIDE)が積極的にリードして逃げの場面も作る。5周ごと4回のポイントは3回までを豊岡が獲る。最終周回には一つの集団となりゴールへ。豊岡がこれを制して優勝。その豊岡は「2月下旬に怪我してリハビリに専念していました。追い込んだ練習はできていません。力を出したのはパナソニック伊吹山ヒルクライムと今日のレースだけです」と語る。豊岡は遠征先のニュージーランドでガードレールと有刺鉄線に突っ込み、上半身を中心に100針以上縫う傷と肩の亜脱臼、各所に強度の打撲を負った。肩や腕はいまだ完治していないが、この日は笑顔で表彰台の中央に立つことができた。
JCF登録エリート&U23
そして注目のレースは大阪府車連主催のJCF登録エリート&U23クラスだ。TR登録選手や学連登録選手、さらに実業団各組の選手たちが参加するレースは、事実上の頂上決戦だ。レースは、序盤から各チームがアタックする。10秒ほどの差をつけても吸収されることを繰り返す。丹後彰馬(京都産業大学)、永山貴浩(大阪産業大学)、新居広一郎(ナカガワAS.K'デザイン)ら若手が元気だ。永良大誠(グランデパール播磨)、秋田謙(京都産業大学監督)、布施啓富(クラブ シルベスト)、ダレン・レイド(RAPHA JAPAN)、伊勢直人(MASSA-FOCUS-OUTDOORPRODUCTS)らも活発に動く。結局集団のままゴールへ。
最終バックストレートはマルコポーロと京都産業大学勢が前を固める。3コーナー手前で笹井秀治(MASSA-FOCUS-OUTDOORPRODUCTS)がうまく抜け出して3コーナー出口ではすでに先頭に。笹井はそのまま逃げ切って優勝。その笹井は「そうそうたるメンバーの中で勝たせていただいてとてもうれしい、満足しています。自転車を15年間やってきたけれど、勝った記憶が無いです。最終3コーナーでインが空いてそこに入れたのが良かったです。チームメイトも、スプリントならばボクということでよく動いていてくれたのが良かったです。今年はTRなのでしぶとく走りたいです」と語る。U23クラスでは京都産業大学勢が上位を独占した。
結果
BR-1 30.8km
1位 若杉厚仁(spacebikes.com)42分37秒(43.36km/h)
2位 山崎敏正(クラブ シルベスト)
3位 山口忠行(チームサイクルプラス)
4位 井上人志(クラブ シルベスト)
5位 大永剛志(トラクターRC)
6位 丸山英将(SQUADRA CORSA cicli HIDE)
7位 早水直樹(ダイハツ・ボンシャンス飯田)
8位 所司純一(TEAM☆ルパンttm)+01秒
9位 山本恵大(グランデパール播磨)+01秒
10位 たっくん卓郎(TACURINO-KS Material)+01秒
ER 26.4km
1位 野口忍(TREK MARCOPOPLO CYCLINGTEAM)36分25秒(43.48km/h)
2位 水田圭祐(サイクルクラブFTEC)+01秒
3位 神野勝(チームサイクルプラス)+02秒
4位 長濱孝一(岩井商会レーシング)+31秒
5位 近藤享平(Blue Grass)+31秒
6位 苗村徹(クラブシルベスト)+32秒
7位 皿屋豊(masahikomifune.com CyclingTeam)+32秒
8位 根弘(グランデパール播磨)+32秒
FR 22.0km
1位 豊岡英子(パナソニックレディース)33分31秒(39.37km/h)
2位 牧瀬翼(MUUR ZERO)
3位 福本千佳(Ready Go JAPAN)+01秒
4位 風間千嘉(スミタ・ラバネロ)+01秒
5位 堀記理子(クラブシルベスト)+01秒
6位 中村由香里(ナカガワAS.K'デザイン)+01秒
JCF登録エリート 22.0km
1位 笹井秀治(MASSA-FOCUS-OUTDOORPRODUCTS)28分51秒(45.73km/h)
2位 ディラン・クーパー(TREK MARCOPOPLO CYCLINGTEAM)
3位 辻俊行(TACURINO-KS Material)+01秒
4位 永良大誠(グランデパール播磨)+01秒
5位 秋田謙(京都産業大学監督)+01秒
6位 ダレン・レイド(RAPHA JAPAN)+02秒
JCF登録U23 22.0km
1位 廣浦典也(京都産業大学)28分52秒(45.71km/h)
2位 木守望(京都産業大学)
3位 山森雅也(京都産業大学)
4位 岡豊洋(TREK MARCOPOPLO CYCLINGTEAM)
5位 丹後彰馬(京都産業大学)+01秒
6位 平野大地(京都産業大学)+01秒
JCF登録ジュニア 17.6km(途中再スタート)
1位 門松孝成(興国高)36分53秒(32.92km/h)
2位 野久保良一(大阪産業大学附属高)
3位 穂積昂祐(大阪産業大学附属高)
4位 秋丸湧哉
5位 古谷勇輝(府立城東工科高)+01秒
6位 野島遊(クラブシルベスト)
JCF登録マスター 19.4km
1位 松井久(シマノドリンキング)27分04秒(42.91km/h)
2位 猪又靖(クラブシルベスト)
3位 安東秀倫(チーム岡山)+01秒
4位 生田憲司(徳島県) +02秒
5位 岩尾伸一(クラブシルベスト)+02秒
6位 奥野浩和(クラブシルベスト)+03秒
600人あまりが参加した春の舞洲クリテは、全日本実業団自転車競技連盟がおこなう大会と、大阪府・大阪市自転車競技連盟がおこなう市民・JCF登録レースとの共催で行われ、今年で10年目となる。コースはまったくの平坦、1周880mで、安全対策のためコーナーのRが例年よりも大きめに取られたもの。以前は長方形に近いものだったが、今年は両端のふくらんだオーバルコースになっている。
実業団ER
実業団ERクラス決勝は、総エントリー131名から予選を勝ち抜いた3組10名ずつの、計30名によって行われた。スタート後間もなく、3人の逃げができる。野口忍(TREK MARCOPOPLO CYCLINGTEAM)、神野勝(チームサイクルプラス)、水田圭祐(サイクルクラブFTEC)だ。この3人はそのまま逃げ続け、ついにはゴールにまで持ち込む。
メイン集団は散発的なアタックはかかるが追いつくことができず集団ゴールへ。優勝は、MTBクロスカントリー第一人者のまま07年に引退した野口が優勝。その野口は「ロードでの優勝は記憶が無いので多分初めてです。MTBを引退していたので、ロードを始めたら『NOGU is Back』と言われましたが(笑)。基本的に自転車競技が好きだしレースを見に行くことも多くて自分で走りたくなりました。純粋に、レースの雰囲気と緊張感が好きです。練習はこの3月に引越ししてから通勤で往復50kmくらい乗っています。これからもレースを楽しみたいです」と語る。
実業団BR-1
実業団BR-1クラスは総エントリー88名から予選を勝ち抜いた2組20名ずつの、計40名によって行われた。序盤はアタックがかかるも決まらず。中盤に小渡健悟(チームまんま)と佐野伸弥(MINOURA大垣レーシング)の2名が抜け出し逃げる。その後、佐野は集団に戻り、小渡が独走を続ける。小渡は10km以上独走を続けたが、終盤に永山貴浩(大阪産業大学)、福田貴之(ZIPPYタケウチRC)らがまずこれを吸収、ほどなく大集団に戻る。ラスト3周で佐野が再びアタックするが2周独走してこれも吸収、集団のままゴールへ。最終バックストレートで伸びる早水直樹(ダイハツ・ボンシャンス飯田)の後に若杉厚仁(spacebikes.com)が付いて、最終コーナーは若杉が先頭でクリア、そのまま逃げ切り優勝した。優勝の若杉は「終始よどみない展開だったけれども、その中で落ち着いていられました。アタックがかかっても後で待っていようと思いました。チームメイトは出られず、ボクだけだったので逆に自由に動けたことが良かったのかと思います。これからBR-1のレースに積極的に出て上位に入りたいと思います」と語る。実際は常に先頭5人程度以内の位置で積極的な走りを展開していた。
実業団女子
実業団女子は、豊岡英子(パナソニックレディース)が2月に負った大怪我から復帰して元気な姿を見せた。レースは豊岡はもちろん、牧瀬翼(MUUR ZERO)や笹岡眞奈美(SQUADRA CORSA cicli HIDE)が積極的にリードして逃げの場面も作る。5周ごと4回のポイントは3回までを豊岡が獲る。最終周回には一つの集団となりゴールへ。豊岡がこれを制して優勝。その豊岡は「2月下旬に怪我してリハビリに専念していました。追い込んだ練習はできていません。力を出したのはパナソニック伊吹山ヒルクライムと今日のレースだけです」と語る。豊岡は遠征先のニュージーランドでガードレールと有刺鉄線に突っ込み、上半身を中心に100針以上縫う傷と肩の亜脱臼、各所に強度の打撲を負った。肩や腕はいまだ完治していないが、この日は笑顔で表彰台の中央に立つことができた。
JCF登録エリート&U23
そして注目のレースは大阪府車連主催のJCF登録エリート&U23クラスだ。TR登録選手や学連登録選手、さらに実業団各組の選手たちが参加するレースは、事実上の頂上決戦だ。レースは、序盤から各チームがアタックする。10秒ほどの差をつけても吸収されることを繰り返す。丹後彰馬(京都産業大学)、永山貴浩(大阪産業大学)、新居広一郎(ナカガワAS.K'デザイン)ら若手が元気だ。永良大誠(グランデパール播磨)、秋田謙(京都産業大学監督)、布施啓富(クラブ シルベスト)、ダレン・レイド(RAPHA JAPAN)、伊勢直人(MASSA-FOCUS-OUTDOORPRODUCTS)らも活発に動く。結局集団のままゴールへ。
最終バックストレートはマルコポーロと京都産業大学勢が前を固める。3コーナー手前で笹井秀治(MASSA-FOCUS-OUTDOORPRODUCTS)がうまく抜け出して3コーナー出口ではすでに先頭に。笹井はそのまま逃げ切って優勝。その笹井は「そうそうたるメンバーの中で勝たせていただいてとてもうれしい、満足しています。自転車を15年間やってきたけれど、勝った記憶が無いです。最終3コーナーでインが空いてそこに入れたのが良かったです。チームメイトも、スプリントならばボクということでよく動いていてくれたのが良かったです。今年はTRなのでしぶとく走りたいです」と語る。U23クラスでは京都産業大学勢が上位を独占した。
結果
BR-1 30.8km
1位 若杉厚仁(spacebikes.com)42分37秒(43.36km/h)
2位 山崎敏正(クラブ シルベスト)
3位 山口忠行(チームサイクルプラス)
4位 井上人志(クラブ シルベスト)
5位 大永剛志(トラクターRC)
6位 丸山英将(SQUADRA CORSA cicli HIDE)
7位 早水直樹(ダイハツ・ボンシャンス飯田)
8位 所司純一(TEAM☆ルパンttm)+01秒
9位 山本恵大(グランデパール播磨)+01秒
10位 たっくん卓郎(TACURINO-KS Material)+01秒
ER 26.4km
1位 野口忍(TREK MARCOPOPLO CYCLINGTEAM)36分25秒(43.48km/h)
2位 水田圭祐(サイクルクラブFTEC)+01秒
3位 神野勝(チームサイクルプラス)+02秒
4位 長濱孝一(岩井商会レーシング)+31秒
5位 近藤享平(Blue Grass)+31秒
6位 苗村徹(クラブシルベスト)+32秒
7位 皿屋豊(masahikomifune.com CyclingTeam)+32秒
8位 根弘(グランデパール播磨)+32秒
FR 22.0km
1位 豊岡英子(パナソニックレディース)33分31秒(39.37km/h)
2位 牧瀬翼(MUUR ZERO)
3位 福本千佳(Ready Go JAPAN)+01秒
4位 風間千嘉(スミタ・ラバネロ)+01秒
5位 堀記理子(クラブシルベスト)+01秒
6位 中村由香里(ナカガワAS.K'デザイン)+01秒
JCF登録エリート 22.0km
1位 笹井秀治(MASSA-FOCUS-OUTDOORPRODUCTS)28分51秒(45.73km/h)
2位 ディラン・クーパー(TREK MARCOPOPLO CYCLINGTEAM)
3位 辻俊行(TACURINO-KS Material)+01秒
4位 永良大誠(グランデパール播磨)+01秒
5位 秋田謙(京都産業大学監督)+01秒
6位 ダレン・レイド(RAPHA JAPAN)+02秒
JCF登録U23 22.0km
1位 廣浦典也(京都産業大学)28分52秒(45.71km/h)
2位 木守望(京都産業大学)
3位 山森雅也(京都産業大学)
4位 岡豊洋(TREK MARCOPOPLO CYCLINGTEAM)
5位 丹後彰馬(京都産業大学)+01秒
6位 平野大地(京都産業大学)+01秒
JCF登録ジュニア 17.6km(途中再スタート)
1位 門松孝成(興国高)36分53秒(32.92km/h)
2位 野久保良一(大阪産業大学附属高)
3位 穂積昂祐(大阪産業大学附属高)
4位 秋丸湧哉
5位 古谷勇輝(府立城東工科高)+01秒
6位 野島遊(クラブシルベスト)
JCF登録マスター 19.4km
1位 松井久(シマノドリンキング)27分04秒(42.91km/h)
2位 猪又靖(クラブシルベスト)
3位 安東秀倫(チーム岡山)+01秒
4位 生田憲司(徳島県) +02秒
5位 岩尾伸一(クラブシルベスト)+02秒
6位 奥野浩和(クラブシルベスト)+03秒
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