2011/01/29(土) - 05:45
2011年1月28日、ツール・ド・ランカウイ第6ステージが行なわれ、アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)がステージ3勝目をマークした。チームメイトの宮澤崇史は3位。西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)もUCI(国際自転車競技連合)ポイント獲得圏内の8位に食い込んだ。
第6ステージはラワンからプトラジャヤまでの107km。4級山岳が2つ設定されているが、前日までの難関山岳と比べものにならないほど難易度は低く、ゴール勝負には影響しない。合計3周するプトラジャヤの周回コースで、高速のスプリントバトルが繰り広げられた。
曇り空のラワンをスタート後、7km地点に位置する4級山岳でレースは早速動きを見せる。山岳賞に興味を示すアルバート・ティマー(オランダ、スキル・シマノ)が単独で飛び出し、そのまま先頭で頂上を通過。ティマーは山岳賞5位に浮上した。
断続的なアタックはどれも成功せず、26km地点の第1スプリントポイントに差し掛かるころには集団は一つに。
大集団によるスプリントバトルの結果、ポイント賞ジャージを着るグアルディーニを破ったアヌアル・マナン(マレーシア、トレンガヌ・プロアジア)が先頭通過。マナンは暫定でグアルディーニからポイント賞リーダーの座を奪った。
レースは最初の1時間の平均スピードが48km/hをマークするハイスピードな展開で、37km地点でのピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)の単独アタックも失敗。逃げが決まったのは54km地点の第2スプリントポイント通過後だった。
緩やかな起伏を利用して飛び出したのは、パオロ・ロカテッリ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)やデーヴィッド・ペル(オーストラリア、ドラパック・ポルシェ)、そして鈴木謙一(愛三工業レーシングチーム)ら6名。
しかしリーダージャージ擁するアンドローニ・ジョカトリが直ぐさま集団コントロールを開始したため、先頭6名のリードは40秒で頭打ち。プトラジャヤの周回コースに入ると、タイム差は縮小の一途をたどった。
鈴木らは10秒のリードで最終周回へ。集団スプリントに持ち込みたいスキル・シマノがローテーションに加わると、更にメイン集団のスピードは上がり、容赦なく逃げグループを捉えにかかる。結局逃げグループはラスト4kmで吸収。大集団によるスプリント勝負に持ち込まれた。
スプリンターチームが入り乱れ、愛三工業レーシングチームも積極的に集団先頭に選手を送り込む展開。
チームメイトに率いられて集団先頭に立ったグアルディーニがラスト200mでスプリントを開始する。マナンの追撃を振り切ったグアルディーニが片手を挙げてゴールに飛び込んだ。
グアルディーニとマナンの後ろには、全日本チャンピオンジャージを着る宮澤崇史の姿も。昨年ステージ優勝を飾った西谷泰治もUCIポイント獲得圏内の8位に食い込んだ。宮澤は8ポイント、西谷は2ポイントを獲得している。
「スプリントで4戦3勝。素晴らしい結果だ。」第1ステージと第2ステージに続く3勝目を飾ったグアルディーニは喜びを語る。
着実にポイントを伸ばすグアルディーニ。しかしポイント賞ジャージは1ポイント差でマナンの手に渡った。グアルディーニはマナンとの激しいポイント賞争いを予想する。「今日はスプリントポイントから激しいバトルが繰り広げられた。ポイント賞はかなりタイトな争いになるだろう。ポイント賞に懸けるマナンの意気込みは凄い。彼との差は僅かに1ポイント。まだまだこれからだ。」
総合上位陣は動きを見せずに集団でゴール。ボーナスタイムが懸かったスプリントポイントで誰も動かなかったため、総合順位とそのタイム差に変動は無し。総合首位リバルド・ニノ(コロンビア、ルトゥーア)と総合2位ジョナサン・モンサルベ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)のタイム差は2秒のままだ。
第7ステージは再びスプリンターにチャンスのある平坦ステージ。しかしラスト5kmから緩やかな登りが設定されており、ゴール前のアタックが決まる可能性も。ツール・ド・ランカウイは残すところ4ステージだ。
レース展開や選手コメントはレース公式サイト、レース公式ストリーミングより。
ツール・ド・ランカウイ2011第6ステージ結果
1位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)2h14'59"
2位 アヌアル・マナン(マレーシア、トレンガヌ・プロアジア)
3位 宮澤崇史(ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)
4位 モハメドハリフ・サリー(マレーシア、トレンガヌ・プロアジア)
5位 ジャン・チャンジェ(韓国、韓国ナショナルチーム)
6位 アンドレ・シュルツ(ドイツ、CCCポルサット)
7位 ロベルト・フェルスター(ドイツ、ユナイテッドヘルスケア)
8位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)
9位 アリレザ・ハギ(イラン、アサド大学チーム)
10位 ザイナル・モハメドヌルリズワン(マレーシア、マレーシアナショナルチーム)
11位 綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)
14位 盛一大(愛三工業レーシングチーム)
35位 福田晋平(愛三工業レーシングチーム)
104位 土井雪広(スキル・シマノ)
108位 鈴木謙一(愛三工業レーシングチーム)
115位 福島晋一(トレンガヌ・プロアジア) +25"
個人総合成績
1位 リバルド・ニノ(コロンビア、ルトゥーア) 18h14'45"
2位 ジョナサン・モンサルベ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ) +02"
3位 エマヌエーレ・セッラ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ) +19"
4位 デニス・ヴァンニーケルク(南アフリカ、MTNキュベカ) +22"
5位 ラヒム・エマミ(イラン、アサド大学チーム)
6位 ラックラン・モールトン(オーストラリア、チポレ・ディベロップメント)+27"
7位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) +44"
8位 ガーデル・ミズバニ(イラン、タブリス・ペトロケミカル) +50"
9位 ホセイン・アスカリ(イラン、タブリス・ペトロケミカル) +52"
10位 ゴン・ヒョスク(韓国、韓国ナショナルチーム)
26位 土井雪広(スキル・シマノ) +5'08"
32位 綾部勇成(愛三工業レーシングチーム) +6'21"
49位 鈴木謙一(愛三工業レーシングチーム) +15'02"
69位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム) +30'04"
75位 福島晋一(トレンガヌ・プロアジア) +33'15"
85位 宮澤崇史(ファルネーゼヴィーニ・ネーリ) +35'32"
86位 盛一大(愛三工業レーシングチーム) +35'42"
113位 福田晋平(愛三工業レーシングチーム) +47'12"
ポイント賞
アヌアル・マナン(マレーシア、トレンガヌ・プロアジア)
山岳賞
ジョナサン・モンサルベ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)
アジア人総合成績
ラヒム・エマミ(イラン、アサド大学チーム)
チーム総合成績
アサド大学チーム
アジアンチーム総合成績
アサド大学チーム
text:Kei Tsuji
photo:Yuko Sato
第6ステージはラワンからプトラジャヤまでの107km。4級山岳が2つ設定されているが、前日までの難関山岳と比べものにならないほど難易度は低く、ゴール勝負には影響しない。合計3周するプトラジャヤの周回コースで、高速のスプリントバトルが繰り広げられた。
曇り空のラワンをスタート後、7km地点に位置する4級山岳でレースは早速動きを見せる。山岳賞に興味を示すアルバート・ティマー(オランダ、スキル・シマノ)が単独で飛び出し、そのまま先頭で頂上を通過。ティマーは山岳賞5位に浮上した。
断続的なアタックはどれも成功せず、26km地点の第1スプリントポイントに差し掛かるころには集団は一つに。
大集団によるスプリントバトルの結果、ポイント賞ジャージを着るグアルディーニを破ったアヌアル・マナン(マレーシア、トレンガヌ・プロアジア)が先頭通過。マナンは暫定でグアルディーニからポイント賞リーダーの座を奪った。
レースは最初の1時間の平均スピードが48km/hをマークするハイスピードな展開で、37km地点でのピエール・ロラン(フランス、ユーロップカー)の単独アタックも失敗。逃げが決まったのは54km地点の第2スプリントポイント通過後だった。
緩やかな起伏を利用して飛び出したのは、パオロ・ロカテッリ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス)やデーヴィッド・ペル(オーストラリア、ドラパック・ポルシェ)、そして鈴木謙一(愛三工業レーシングチーム)ら6名。
しかしリーダージャージ擁するアンドローニ・ジョカトリが直ぐさま集団コントロールを開始したため、先頭6名のリードは40秒で頭打ち。プトラジャヤの周回コースに入ると、タイム差は縮小の一途をたどった。
鈴木らは10秒のリードで最終周回へ。集団スプリントに持ち込みたいスキル・シマノがローテーションに加わると、更にメイン集団のスピードは上がり、容赦なく逃げグループを捉えにかかる。結局逃げグループはラスト4kmで吸収。大集団によるスプリント勝負に持ち込まれた。
スプリンターチームが入り乱れ、愛三工業レーシングチームも積極的に集団先頭に選手を送り込む展開。
チームメイトに率いられて集団先頭に立ったグアルディーニがラスト200mでスプリントを開始する。マナンの追撃を振り切ったグアルディーニが片手を挙げてゴールに飛び込んだ。
グアルディーニとマナンの後ろには、全日本チャンピオンジャージを着る宮澤崇史の姿も。昨年ステージ優勝を飾った西谷泰治もUCIポイント獲得圏内の8位に食い込んだ。宮澤は8ポイント、西谷は2ポイントを獲得している。
「スプリントで4戦3勝。素晴らしい結果だ。」第1ステージと第2ステージに続く3勝目を飾ったグアルディーニは喜びを語る。
着実にポイントを伸ばすグアルディーニ。しかしポイント賞ジャージは1ポイント差でマナンの手に渡った。グアルディーニはマナンとの激しいポイント賞争いを予想する。「今日はスプリントポイントから激しいバトルが繰り広げられた。ポイント賞はかなりタイトな争いになるだろう。ポイント賞に懸けるマナンの意気込みは凄い。彼との差は僅かに1ポイント。まだまだこれからだ。」
総合上位陣は動きを見せずに集団でゴール。ボーナスタイムが懸かったスプリントポイントで誰も動かなかったため、総合順位とそのタイム差に変動は無し。総合首位リバルド・ニノ(コロンビア、ルトゥーア)と総合2位ジョナサン・モンサルベ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)のタイム差は2秒のままだ。
第7ステージは再びスプリンターにチャンスのある平坦ステージ。しかしラスト5kmから緩やかな登りが設定されており、ゴール前のアタックが決まる可能性も。ツール・ド・ランカウイは残すところ4ステージだ。
レース展開や選手コメントはレース公式サイト、レース公式ストリーミングより。
ツール・ド・ランカウイ2011第6ステージ結果
1位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)2h14'59"
2位 アヌアル・マナン(マレーシア、トレンガヌ・プロアジア)
3位 宮澤崇史(ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)
4位 モハメドハリフ・サリー(マレーシア、トレンガヌ・プロアジア)
5位 ジャン・チャンジェ(韓国、韓国ナショナルチーム)
6位 アンドレ・シュルツ(ドイツ、CCCポルサット)
7位 ロベルト・フェルスター(ドイツ、ユナイテッドヘルスケア)
8位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)
9位 アリレザ・ハギ(イラン、アサド大学チーム)
10位 ザイナル・モハメドヌルリズワン(マレーシア、マレーシアナショナルチーム)
11位 綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)
14位 盛一大(愛三工業レーシングチーム)
35位 福田晋平(愛三工業レーシングチーム)
104位 土井雪広(スキル・シマノ)
108位 鈴木謙一(愛三工業レーシングチーム)
115位 福島晋一(トレンガヌ・プロアジア) +25"
個人総合成績
1位 リバルド・ニノ(コロンビア、ルトゥーア) 18h14'45"
2位 ジョナサン・モンサルベ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ) +02"
3位 エマヌエーレ・セッラ(イタリア、アンドローニ・ジョカトリ) +19"
4位 デニス・ヴァンニーケルク(南アフリカ、MTNキュベカ) +22"
5位 ラヒム・エマミ(イラン、アサド大学チーム)
6位 ラックラン・モールトン(オーストラリア、チポレ・ディベロップメント)+27"
7位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、コルナゴ・CSFイノックス) +44"
8位 ガーデル・ミズバニ(イラン、タブリス・ペトロケミカル) +50"
9位 ホセイン・アスカリ(イラン、タブリス・ペトロケミカル) +52"
10位 ゴン・ヒョスク(韓国、韓国ナショナルチーム)
26位 土井雪広(スキル・シマノ) +5'08"
32位 綾部勇成(愛三工業レーシングチーム) +6'21"
49位 鈴木謙一(愛三工業レーシングチーム) +15'02"
69位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム) +30'04"
75位 福島晋一(トレンガヌ・プロアジア) +33'15"
85位 宮澤崇史(ファルネーゼヴィーニ・ネーリ) +35'32"
86位 盛一大(愛三工業レーシングチーム) +35'42"
113位 福田晋平(愛三工業レーシングチーム) +47'12"
ポイント賞
アヌアル・マナン(マレーシア、トレンガヌ・プロアジア)
山岳賞
ジョナサン・モンサルベ(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトリ)
アジア人総合成績
ラヒム・エマミ(イラン、アサド大学チーム)
チーム総合成績
アサド大学チーム
アジアンチーム総合成績
アサド大学チーム
text:Kei Tsuji
photo:Yuko Sato
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