カルロス・サストレ(スペイン)に次ぐビッグネームのチームジェオックス加入が決まった。ガゼッタ紙によると、ジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャ覇者のデニス・メンショフ(ロシア)が、マウロ・ジャネッティ氏率いるチームジェオックスと2年契約を結んだ。

昨年ジロ・デ・イタリア制覇を果たしたデニス・メンショフ(ロシア)昨年ジロ・デ・イタリア制覇を果たしたデニス・メンショフ(ロシア) photo:Kei Tsujiメンショフは2005年と2007年のブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝(ステージ通算4勝)、2009年のジロ・デ・イタリアで総合優勝(ステージ通算2勝)を飾ったロシアを代表する32歳のオールラウンダー。ツール・ド・フランスでは2003年に新人賞に輝き、今年初めて総合表彰台に上った(総合3位)。

メンショフは2005年から6年間所属したラボバンクを離脱し、新たな活動の場としてチームジェオックスを選択した。契約は2年間。

今年のツール・ド・フランスで初めて総合表彰台に上ったデニス・メンショフ(ロシア)今年のツール・ド・フランスで初めて総合表彰台に上ったデニス・メンショフ(ロシア) photo:Makoto Ayanoチームジェオックスはマウロ・ジャネッティ氏が率いるフットオン・セルヴェットの後継チームで、イタリアのフットウェアメーカー・ジェオックス社のサポートにより2011年シーズンにイタリアチームとして生まれ変わる予定だ。

すでに同チームは2008年のツール覇者カルロス・サストレを獲得済み。その資金力を活かして、更なるビッグネームの獲得に向けて動いている。ガゼッタ紙によると、移籍候補に挙がっているのはダミアーノ・クネゴ(イタリア)やヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア)ら。

チームマネージャーのジャネッティ氏はガゼッタ紙の中で「メンショフの加入を歓迎している。メンショフは非常に安定感のあるライダーだ。ピュアクライマーのサストレと、TTに強いメンショフのタッグは、グランツールにおいて強大な力を発揮するだろう」と語っている。

順調に戦力を強化しているチームジェオックス。しかしプロツアーライセンスの取得は確定的ではない。現在フットオン・セルヴェットはUCIワールドランキングの下位に沈んでおり、更にジャネッティ氏は2008年サウニエルドゥバル時代に勃発したドーピングスキャンダルの悪いイメージを拭いきれないでいる。プロツアーライセンスの可否は11月20日に発表される見通しだ。

text:Kei Tsuji