2010/08/15(日) - 17:41
約2ヵ月後に迫ったジャパンカップ2010の概要が明らかになってきた。出場チームなどの詳細は8月24日に開かれる記者発表会で公開されるが、現時点で決まっていることと昨年度大会との違いなどを紹介しよう。
■19回目の開催となる1990年世界選ロードメモリアル大会
ジャパンカップとは、世界トップクラスの選手が一堂に会するアジア最高位のUCI(国際自転車競技連合)公認自転車ロードレース。
1990年に宇都宮市で開催された「世界選手権自転車競技大会」のメモリアル大会として、1992年から毎年開催され、今年で19回目を数える。一昨年の大会から極東アジアにおいて最もグレードの高いUCIアジアツアー・オークラス(HORS CLASS)に昇格した。自転車人気の高まりとともに、毎年全国から6万人以上の観戦者が集まる。発表によれば昨年の観客動員数は6万8千人に上る。
また、レース観戦だけでなく、世界トップクラスの選手と共にコースを楽しんだり、一般の自転車愛好家が参加するレースなどもある。19回目となる今年は、宇都宮中心市街の大通りを周回するレース「クリテリウム」が初開催される。
■ロンバルディアの翌週、宇都宮が沸く2日間
ジャパンカップの開催日は10月23日(土)、24日に決まった。昨年同様、ヨーロッパにおけるシーズン最終のトップレースであるジロ・ディ・ロンバルディアの翌週にあたる。ワンデイクラシックのなかでもとくにステイタスが高く、難易度の高いレースの直後だけに、その調子を持ち越してそのままジャパンカップへとつなげる選手が多い。シーズン終了後のUCIアジアツアーのレースであるジャパンカップで、ヨーロッパのプロ選手たちがレベルの高い走りを披露するのはそこに秘密がある。
■舞台は宇都宮市街のど真ん中 初のクリテリウム開催へ
ジャパンカップ2010最大の話題は土曜日のクリテリウム開催だろう。コースの詳細や出場チームなどはまだ明らかにされていないが、地元宇都宮での報道などを見る限り、宇都宮市街の中心部を通る6車線の道路をコースとしたレースになるようだ。
クリテリウムはジャパンカップの名前が冠されてはいるが、日曜のレースとは<UCI規程上も>別開催のため、ジャパンカップが2日間のステージレースになるわけではない。それぞれが別の独立したレースであり、クリテリウムは選手たちの顔見世興行的な意味合いが濃いものになると予想される。
クリテリウムの出場選手は日曜のレースとほぼ同じであることが予想されるが、必ずしも同じ選手である必要はないため、各チームとも2日間を別の選手構成で臨むことができる。また、主催者側はクリテリウムだけを走る欧州トップスター選手を招待するべく動いているという。エキシビジョンであるためチームで参戦しなくとも、単身出場することもできるからだ。
市街地での開催は、今まで森林公園のコースまで足を運ばなかった宇都宮市民にもジャパンカップを知ってもらう絶好のチャンスとなるだろう。
クリテリウムのレース時間は15:30~16:30。その夜には例年好評のチームプレゼンテーションが行われるため、ジャパンカップをフルに味わうためには、ますます土曜日の現地入りが外せなくなりそうだ。
■チャレンジレースはJCF登録者限定に
土曜日にはプロ選手たちと一緒に交流しながらコースを走れる「オープニングフリーラン」と、一般参加が可能な「チャレンジレース」、アマチュアトップレベルの大会としてのステイタスがある「オープンレース男子・女子」が開催される。
ただし注意したいのはチャレンジレースが今年、JCF(日本自転車競技連盟)の登録者限定となること。出場したい場合は各都道府県の車連に申し込み、ライセンスを取得している必要がある。この変更は大会側の説明によれば、2009年大会においてUCIコミッセール(審判)から受けたアドバイスに基づく決定であるという。その経緯と説明は栃木県自転車競技連盟のウェブサイトに記されているこちらを参照して欲しい。
通常JCFの競技者登録はその年度の4月より1年間有効だ。上記サイトには「『チャレンジ・レース』だけに参加できる臨時競技者登録も検討しています」とあるため、2010年度の競技者登録をまだしていない参加希望者は問い合わせて確認する必要がありそうだ。
■出場チームは記者発表会で一斉発表。UST生中継で発信
ジャパンカップ事務局に対する取材では、出場チームについては現在最終の調整段階だという。今までの大会ではチームは決まり次第順次発表されていたが、今年は8月24日の記者発表会において一斉発表されることになった。
その他ジャパンカップの詳細はその日にすべて発表されるため、この記者発表会は今まで以上に見逃せないものとなりそうだ。
そしてその記者発表会はソフトバンクの協力を得てUSTREAM生中継されることが決まっている。記者発表会の会場は東京・港区のソフトバンク本社にあるUSTREAM スタジオ汐留。USTREAMに特化した常設スタジオのため、USTREAMの常識をくつがえすような高品質ストリーミング放送が期待できるという。
すてにUSTREAMのサイト上にはジャパンカップチャンネルが用意され、視聴予約なども可能になっている。
記者発表当日はライブ放送とあわせてTwitter(ツイッター)を用いた解説なども予定されているという。ジャパンカップ2010のアカウントは(Japancup_2010)、ウェブ上では( http://twitter.com/Japancup_2010 )となる。これから活発に情報が流れるため、気になる人はフォローしておくと良いだろう。
■放映権はテレビ東京が獲得
テレビ放送の権利は今年、テレビ東京が獲得した(昨年はフジテレビおよびJ SPORTS)。放送日・放送時間については正式発表を待ちたいが、例年よりも放映が大幅に早くなりそうだ。記者発表会へのUSTREAMの導入により、当然レース当日のUST中継も期待されるが、それらについては記者発表会もしくは後日の正式発表を待ちたい。
■マルチアクセス! ネット世代のジャパンカップ
公式情報を伝えるジャパンカップ2010オフィシャルサイト( http://www.japancup.gr.jp/2010/ )、様々な周辺情報を伝えるジャパンカップ・ファンブログ( http://japancup.blog.ocn.ne.jp/ )、USTREAM(http://www.ustream.tv/channel/japancup )そしてツイッター(http://twitter.com/Japancup_2010 )と、ジャパンカップ2010の情報はあらゆるネットサービスからアクセス可能になった。なお今年はソフトバンクモバイルの協力により、今まで携帯電話の電波が届かなかった森林公園周辺エリアの問題が解消されることにも期待できるという。
また、8月24日の記者発表会は原則メディア関係者に向けてものだが、大会事務局によれば自転車関連のブログを持つブロガーなどへも門戸を開くことを検討中だという。これらについては詳細がわかり次第追ってお知らせします。
text:Makoto.AYANO
■19回目の開催となる1990年世界選ロードメモリアル大会
ジャパンカップとは、世界トップクラスの選手が一堂に会するアジア最高位のUCI(国際自転車競技連合)公認自転車ロードレース。
1990年に宇都宮市で開催された「世界選手権自転車競技大会」のメモリアル大会として、1992年から毎年開催され、今年で19回目を数える。一昨年の大会から極東アジアにおいて最もグレードの高いUCIアジアツアー・オークラス(HORS CLASS)に昇格した。自転車人気の高まりとともに、毎年全国から6万人以上の観戦者が集まる。発表によれば昨年の観客動員数は6万8千人に上る。
また、レース観戦だけでなく、世界トップクラスの選手と共にコースを楽しんだり、一般の自転車愛好家が参加するレースなどもある。19回目となる今年は、宇都宮中心市街の大通りを周回するレース「クリテリウム」が初開催される。
■ロンバルディアの翌週、宇都宮が沸く2日間
ジャパンカップの開催日は10月23日(土)、24日に決まった。昨年同様、ヨーロッパにおけるシーズン最終のトップレースであるジロ・ディ・ロンバルディアの翌週にあたる。ワンデイクラシックのなかでもとくにステイタスが高く、難易度の高いレースの直後だけに、その調子を持ち越してそのままジャパンカップへとつなげる選手が多い。シーズン終了後のUCIアジアツアーのレースであるジャパンカップで、ヨーロッパのプロ選手たちがレベルの高い走りを披露するのはそこに秘密がある。
■舞台は宇都宮市街のど真ん中 初のクリテリウム開催へ
ジャパンカップ2010最大の話題は土曜日のクリテリウム開催だろう。コースの詳細や出場チームなどはまだ明らかにされていないが、地元宇都宮での報道などを見る限り、宇都宮市街の中心部を通る6車線の道路をコースとしたレースになるようだ。
クリテリウムはジャパンカップの名前が冠されてはいるが、日曜のレースとは<UCI規程上も>別開催のため、ジャパンカップが2日間のステージレースになるわけではない。それぞれが別の独立したレースであり、クリテリウムは選手たちの顔見世興行的な意味合いが濃いものになると予想される。
クリテリウムの出場選手は日曜のレースとほぼ同じであることが予想されるが、必ずしも同じ選手である必要はないため、各チームとも2日間を別の選手構成で臨むことができる。また、主催者側はクリテリウムだけを走る欧州トップスター選手を招待するべく動いているという。エキシビジョンであるためチームで参戦しなくとも、単身出場することもできるからだ。
市街地での開催は、今まで森林公園のコースまで足を運ばなかった宇都宮市民にもジャパンカップを知ってもらう絶好のチャンスとなるだろう。
クリテリウムのレース時間は15:30~16:30。その夜には例年好評のチームプレゼンテーションが行われるため、ジャパンカップをフルに味わうためには、ますます土曜日の現地入りが外せなくなりそうだ。
■チャレンジレースはJCF登録者限定に
土曜日にはプロ選手たちと一緒に交流しながらコースを走れる「オープニングフリーラン」と、一般参加が可能な「チャレンジレース」、アマチュアトップレベルの大会としてのステイタスがある「オープンレース男子・女子」が開催される。
ただし注意したいのはチャレンジレースが今年、JCF(日本自転車競技連盟)の登録者限定となること。出場したい場合は各都道府県の車連に申し込み、ライセンスを取得している必要がある。この変更は大会側の説明によれば、2009年大会においてUCIコミッセール(審判)から受けたアドバイスに基づく決定であるという。その経緯と説明は栃木県自転車競技連盟のウェブサイトに記されているこちらを参照して欲しい。
通常JCFの競技者登録はその年度の4月より1年間有効だ。上記サイトには「『チャレンジ・レース』だけに参加できる臨時競技者登録も検討しています」とあるため、2010年度の競技者登録をまだしていない参加希望者は問い合わせて確認する必要がありそうだ。
■出場チームは記者発表会で一斉発表。UST生中継で発信
ジャパンカップ事務局に対する取材では、出場チームについては現在最終の調整段階だという。今までの大会ではチームは決まり次第順次発表されていたが、今年は8月24日の記者発表会において一斉発表されることになった。
その他ジャパンカップの詳細はその日にすべて発表されるため、この記者発表会は今まで以上に見逃せないものとなりそうだ。
そしてその記者発表会はソフトバンクの協力を得てUSTREAM生中継されることが決まっている。記者発表会の会場は東京・港区のソフトバンク本社にあるUSTREAM スタジオ汐留。USTREAMに特化した常設スタジオのため、USTREAMの常識をくつがえすような高品質ストリーミング放送が期待できるという。
すてにUSTREAMのサイト上にはジャパンカップチャンネルが用意され、視聴予約なども可能になっている。
記者発表当日はライブ放送とあわせてTwitter(ツイッター)を用いた解説なども予定されているという。ジャパンカップ2010のアカウントは(Japancup_2010)、ウェブ上では( http://twitter.com/Japancup_2010 )となる。これから活発に情報が流れるため、気になる人はフォローしておくと良いだろう。
■放映権はテレビ東京が獲得
テレビ放送の権利は今年、テレビ東京が獲得した(昨年はフジテレビおよびJ SPORTS)。放送日・放送時間については正式発表を待ちたいが、例年よりも放映が大幅に早くなりそうだ。記者発表会へのUSTREAMの導入により、当然レース当日のUST中継も期待されるが、それらについては記者発表会もしくは後日の正式発表を待ちたい。
■マルチアクセス! ネット世代のジャパンカップ
公式情報を伝えるジャパンカップ2010オフィシャルサイト( http://www.japancup.gr.jp/2010/ )、様々な周辺情報を伝えるジャパンカップ・ファンブログ( http://japancup.blog.ocn.ne.jp/ )、USTREAM(http://www.ustream.tv/channel/japancup )そしてツイッター(http://twitter.com/Japancup_2010 )と、ジャパンカップ2010の情報はあらゆるネットサービスからアクセス可能になった。なお今年はソフトバンクモバイルの協力により、今まで携帯電話の電波が届かなかった森林公園周辺エリアの問題が解消されることにも期待できるという。
また、8月24日の記者発表会は原則メディア関係者に向けてものだが、大会事務局によれば自転車関連のブログを持つブロガーなどへも門戸を開くことを検討中だという。これらについては詳細がわかり次第追ってお知らせします。
text:Makoto.AYANO
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