2010/08/06(金) - 11:27
2010年8月5日、ツール・ド・ポローニュ(UCIプロツアー)第5ステージがアップダウンの連続する山岳コースで行なわれ、最後の上りで飛び出したダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・トランジションズ)が独走勝利を飾るとともに総合トップに躍り出た。
ツール・ド・ポローニュの総合争いを決定づけるのが2連続山岳ステージ。第5ステージは標高差326mの1級山岳を含む山岳周回コースを5周。標高764mのウストロンにゴールする。距離は149kmと短いが、大会最初の頂上ゴールだけに総合変動必至だ。
レース序盤に形成されたボルト・ボジッチ(スロベニア、ヴァカンソレイユ)、マチェイ・ボドナール(ポーランド、リクイガス)、ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)の3名は4分のリードをもって山岳周回コースに突入。
メイン集団は山岳周回をこなすうちに人数が絞られ、山岳賞ジャージを着るジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァカンソレイユ)、マルティン・ライマー(ドイツ、サーヴェロ・テストチーム)、マテウス・タシアク(ポーランド、ポーランドBGZ)の3名が飛び出して先頭3名に合流。ここからボドナールとライマーが脱落し、残る4名が逃げ続けた。
しかし先頭4名も残り25km地点で吸収。5つ目の1級山岳でのアタックはどれも成功せず、ゴールに至る最後の上りでアタックを成功させたマーティンが独走を開始する。
ゴールの4km手前で飛び出したマーティン。前年大会覇者のアレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム)やシルヴェスタ・シュミット(ポーランド、リクイガス)、ミハエル・アルバジーニ(スイス、チームHTC・コロンビア)ら10名が追走グループを形成したが、マーティンには届かない。
結局マーティンは追走グループを20秒引き離してゴール。余裕のガッツポーズでゴールラインを駆け抜けた。
1986年生まれのマーティンはフランスのVCラポム・マルセイユ(かつて別府史之も所属)出身のクライマー。2008年からチームガーミンで走っており、2009年にはプロツアーレースのボルタ・ア・カタルーニャで総合2位に。グランツールでの活躍も期待される注目のライダーだ。
「今日は素晴らしい一日。チームは全力で自分のために走ってくれた。直前のレースで調子の良さは感じていたけど、プロツアーレースで結果を出すのはまた話が違う。山岳でアタックが繰り返されたけど、チームは全てをコントロール出来ていた。明日は非常に厳しい闘いになると思う。でも幸いダニエルソンのような山岳スペシャリストたちがチームにいる。リーダージャージを全力で守ってみせる。脚は回っているので、その自信はある(レース公式サイト)」
ガーミン・トランジションズはダニエルソンを総合10位に送り込んでおり、大会制覇に向けて順調に駒を進めている。ライバルとして注目したいのは、大会連覇を狙うバッランと、地元ポーランドの期待を背負うシルヴェスタ・シュミット(ポーランド、リクイガス)の2人。総合争いを決定づける翌第6ステージは6つの1級山岳を含む228.5kmのロングコースで行なわれる。
別府史之(レディオシャック)は5分55秒遅れのステージ69位でフィニッシュ。総合成績は62位までダウンしている。レディオシャックはステージ11位に入ったティアゴ・マシャド(ポルトガル)が総合12位につけている。
レース内容と選手コメントはレース公式サイト、ならびにストリーミング映像より。
ツール・ド・ポローニュ2010第5ステージ結果
1位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・トランジションズ)3h51'13"
2位 グレガ・ボーレ(スロベニア、ランプレ) +20"
3位 シルヴェスタ・シュミット(ポーランド、リクイガス)
4位 マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、BMCレーシングチーム)
5位 ディエゴ・ウリッジ(イタリア、ランプレ)
6位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク)
7位 ミハエル・アルバジーニ(スイス、チームHTC・コロンビア)
8位 マレック・ルトキェビッチ(ポーランド、ポーランドBGZ)
9位 トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)
10位 アレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム)
69位 別府史之(日本、レディオシャック) +5'55"
個人総合成績
1位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・トランジションズ)20h52'11"
2位 グレガ・ボーレ(スロベニア、ランプレ) +14"
3位 アレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム) +21"
4位 シルヴェスタ・シュミット(ポーランド、リクイガス) +26"
5位 ミハエル・アルバジーニ(スイス、チームHTC・コロンビア) +28"
6位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク) +29"
7位 マレック・ルトキェビッチ(ポーランド、ポーランドBGZ) +30"
8位 ディエゴ・ウリッジ(イタリア、ランプレ)
9位 マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、BMCレーシングチーム)
10位 トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)
ポイント賞
アラン・デーヴィス(オーストラリア、アスタナ)
山岳賞
ジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァカンソレイユ)
スプリント賞
ブラジェイ・ヤニャチク(ポーランド、ポーランドBGZ)
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
ツール・ド・ポローニュの総合争いを決定づけるのが2連続山岳ステージ。第5ステージは標高差326mの1級山岳を含む山岳周回コースを5周。標高764mのウストロンにゴールする。距離は149kmと短いが、大会最初の頂上ゴールだけに総合変動必至だ。
レース序盤に形成されたボルト・ボジッチ(スロベニア、ヴァカンソレイユ)、マチェイ・ボドナール(ポーランド、リクイガス)、ベン・スウィフト(イギリス、チームスカイ)の3名は4分のリードをもって山岳周回コースに突入。
メイン集団は山岳周回をこなすうちに人数が絞られ、山岳賞ジャージを着るジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァカンソレイユ)、マルティン・ライマー(ドイツ、サーヴェロ・テストチーム)、マテウス・タシアク(ポーランド、ポーランドBGZ)の3名が飛び出して先頭3名に合流。ここからボドナールとライマーが脱落し、残る4名が逃げ続けた。
しかし先頭4名も残り25km地点で吸収。5つ目の1級山岳でのアタックはどれも成功せず、ゴールに至る最後の上りでアタックを成功させたマーティンが独走を開始する。
ゴールの4km手前で飛び出したマーティン。前年大会覇者のアレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム)やシルヴェスタ・シュミット(ポーランド、リクイガス)、ミハエル・アルバジーニ(スイス、チームHTC・コロンビア)ら10名が追走グループを形成したが、マーティンには届かない。
結局マーティンは追走グループを20秒引き離してゴール。余裕のガッツポーズでゴールラインを駆け抜けた。
1986年生まれのマーティンはフランスのVCラポム・マルセイユ(かつて別府史之も所属)出身のクライマー。2008年からチームガーミンで走っており、2009年にはプロツアーレースのボルタ・ア・カタルーニャで総合2位に。グランツールでの活躍も期待される注目のライダーだ。
「今日は素晴らしい一日。チームは全力で自分のために走ってくれた。直前のレースで調子の良さは感じていたけど、プロツアーレースで結果を出すのはまた話が違う。山岳でアタックが繰り返されたけど、チームは全てをコントロール出来ていた。明日は非常に厳しい闘いになると思う。でも幸いダニエルソンのような山岳スペシャリストたちがチームにいる。リーダージャージを全力で守ってみせる。脚は回っているので、その自信はある(レース公式サイト)」
ガーミン・トランジションズはダニエルソンを総合10位に送り込んでおり、大会制覇に向けて順調に駒を進めている。ライバルとして注目したいのは、大会連覇を狙うバッランと、地元ポーランドの期待を背負うシルヴェスタ・シュミット(ポーランド、リクイガス)の2人。総合争いを決定づける翌第6ステージは6つの1級山岳を含む228.5kmのロングコースで行なわれる。
別府史之(レディオシャック)は5分55秒遅れのステージ69位でフィニッシュ。総合成績は62位までダウンしている。レディオシャックはステージ11位に入ったティアゴ・マシャド(ポルトガル)が総合12位につけている。
レース内容と選手コメントはレース公式サイト、ならびにストリーミング映像より。
ツール・ド・ポローニュ2010第5ステージ結果
1位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・トランジションズ)3h51'13"
2位 グレガ・ボーレ(スロベニア、ランプレ) +20"
3位 シルヴェスタ・シュミット(ポーランド、リクイガス)
4位 マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、BMCレーシングチーム)
5位 ディエゴ・ウリッジ(イタリア、ランプレ)
6位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク)
7位 ミハエル・アルバジーニ(スイス、チームHTC・コロンビア)
8位 マレック・ルトキェビッチ(ポーランド、ポーランドBGZ)
9位 トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)
10位 アレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム)
69位 別府史之(日本、レディオシャック) +5'55"
個人総合成績
1位 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・トランジションズ)20h52'11"
2位 グレガ・ボーレ(スロベニア、ランプレ) +14"
3位 アレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム) +21"
4位 シルヴェスタ・シュミット(ポーランド、リクイガス) +26"
5位 ミハエル・アルバジーニ(スイス、チームHTC・コロンビア) +28"
6位 バウク・モレマ(オランダ、ラボバンク) +29"
7位 マレック・ルトキェビッチ(ポーランド、ポーランドBGZ) +30"
8位 ディエゴ・ウリッジ(イタリア、ランプレ)
9位 マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、BMCレーシングチーム)
10位 トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)
ポイント賞
アラン・デーヴィス(オーストラリア、アスタナ)
山岳賞
ジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァカンソレイユ)
スプリント賞
ブラジェイ・ヤニャチク(ポーランド、ポーランドBGZ)
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla
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