本日9月27日に行なわれるロード世界選手権の男子エリートロードレース。グランプリ・シクリスト・ド・モンレアルと同じ13.4kmの周回コースで争われる。過去の優勝者であるファンデルプールやエヴェネプールに、次世代を担うデルトロやセクサスらが挑む。



怪我のため欠場となったタデイ・ポガチャル(スロベニア) photo:UCI

ロード世界選手権3連覇が期待されたタデイ・ポガチャル(スロベニア)が、落車によって鎖骨と頸椎を骨折し、出場中のブエルタ・ア・エスパーニャを棄権したのは8月下旬のこと。約1週間後には今季の活動終了が発表され、アルカンシエルは次の持ち主が決まることとなった。

新しい世界王者を決める男子エリートロードレースは273.7kmの長丁場。まずは約110kmの平坦路を進み、約2週間前に開催されたグランプリ・シクリスト・ド・モンレアルでも使われた13.4kmのコースを12周する。周回にはカミリアン・ウード(距離1.6km/平均7.7%)、ポリテクニーク(距離0.8km/平均4%)、パニュエロ(距離0.5km/平均7.5%)が含まれ、獲得標高差は3,803mに達する。

ロード世界選手権2026男子エリートロードレース image:UCI

つまり、クライマーに適したコースだ。2022年覇者のレムコ・エヴェネプール(ベルギー)も「体重の重い選手には難しいコースになる」と語っており、その厳しさを見立てている。また、本番コースを使った直近のGPモンレアルでは、終盤にイサーク・デルトロ(メキシコ)とポール・セクサス(フランス)が一騎打ちを展開。軽量級のクライマータイプに適したコースであることを示す結果となった。



エヴェネプール、デルトロ、セクサスが優勝候補

史上初の4連覇を達成したレムコ・エヴェネプール(ベルギー) photo:CorVos

優勝候補の筆頭に挙がるのは、個人タイムトライアルで史上初の4連覇を達成したエヴェネプールだろう。GPモンレアルでは5位に終わったものの、より獲得標高差の少ないGPケベックでは優勝しており、ロードレースでの調子も悪くない。優勝すれば2024年パリ五輪に続き、同一大会でTTとロードの二冠を達成する。世界選手権でこの二冠を成し遂げた男子選手はまだいない。

ベルギーチームは、セカンドエースと言えるワウト・ファンアールトを筆頭に、マキシム・ファンヒルスやティボー・ネイス、ティシュ・ベノートらを揃える充実ぶり。チーム力も大会随一だ。

対抗では、GPモンレアルを制したデルトロが有力だ。デルトロ以外の5名は全員コンチネンタルチームやクラブチームに所属するという不利な状況ではあるものの、アタックの応酬になれば、持ち前の勝負勘とパンチ力が武器となる。また、UAEチームエミレーツXRGにとっては、ポガチャルからチームメイトへアルカンシエルを引き継ぐ展開にも期待がかかる。

GPモンレアルを制したイサーク・デルトロ(メキシコ) photo:CorVos

TTでは3位に入ったポール・セクサス(フランス) photo:CorVos

GPモンレアルでデルトロとスプリントまで持ち込み、個人タイムトライアルでも3位に入ったセクサスを推す声も多い。プロでの勝利数は7勝と、先述した2人に比べて少ないものの、ジョルダン・ジェガットやヴァランタン・パレパントルらを擁し、チーム戦力も整っている。

2023年優勝者のマチュー・ファンデルプール(オランダ)は、直前にコースについて「自分には少し難しすぎる」と語り、「勝算は低いと思う」と話している。本人もコースを厳しいと見ているが、前哨戦のツール・ド・ルクセンブルクでは初日にスプリント勝利し、最終日には約174kmを独走して優勝。その好調ぶりを見れば、期待が高まる。

その他では、トーマス・ピドコックとオスカー・オンリー、アダム・イェーツを揃えるイギリスに注目したい。また、GPモンレアルで3位に入ったブランドン・マクナルティと4位のクィン・シモンズを擁するアメリカも有力だ。少数での出場となるオーストリアからは、ブエルタ・ア・エスパーニャで総合3位に入ったフェリックス・ガルにも期待がかかる。

日本からは、橋川丈(キナンレーシングチーム)が単騎で世界の強豪たちに挑む。
ロード世界選手権 男子エリートロードレース歴代優勝者
2025年 タデイ・ポガチャル(スロベニア)
2024年 タデイ・ポガチャル(スロベニア)
2023年 マチュー・ファンデルプール(オランダ)
2022年 レムコ・エヴェネプール(ベルギー)
2021年 ジュリアン・アラフィリップ(フランス)
2020年 ジュリアン・アラフィリップ(フランス)
2019年 マッズ・ピーダスン(デンマーク)
2018年 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)
2017年 ペテル・サガン(スロバキア)
2016年 ペテル・サガン(スロバキア)
2015年 ペテル・サガン(スロバキア)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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