タデイ・ポガチャルの偉業を支えるアメリカのエンヴィ。今年の春より実戦投入が行われていた新型のSES 6.7 PROホイールがついに正式発表となった。UCIルールの改訂に合わせて開発された新型はエアロ性能と軽量性に優れるディープリムホイールだ。



エンヴィ SES 6.7 PRO

ワールドツアーの舞台で数々のチームに機材を供給してきたエンヴィ。現在サポートを行っているUAEチームエミレーツXRGとの協業では、ツール・ド・フランス5勝という偉業を達成したタデイ・ポガチャルらチームメンバーの意見を反映させたPROシリーズを開発し、妥協のない製品をチームに供給している。

今回発表となったSES 6.7 PROもその1つ。2026年より施行されたUCIの新ルールに適合させるために、既存モデルのSES 6.7をベースとして、ゼロから再構築した新モデルだ。リムハイトは前が59mm、後ろが65mmに設計されており、形状自体は28mmタイヤに最適化した新たなデザインが採用されている。

エンヴィ SES 6.7 PRO

ロードレースで用いられるタイヤの拡幅化が進み、フレームのタイヤクリアランスも拡大している近年において、最適タイヤ幅が28mmというのは落ち着いたサイズだ。最適幅を導き出すためにエンヴィはタイヤサイズでの空力アドバンテージを計測。50km/hの実験において実測タイヤ幅が27.1mmと29.4mmとの間では空気抵抗の差が小さいことを発見した。そして、その中間である28mmを最適サイズとしてエンヴィは採用したという。

SESらしいリムシェイプのエアロダイナミクスと相まって、エンヴィによる風洞実験によると他社との比較でもアドバンテージを確認しているという。そのパフォーマンスは、ポガチャルによるツール、ミラノ〜サンレモ制覇という圧倒的な成績をはじめ、各選手の活躍によって裏付けられていると言っても過言ではないだろう。

内幅22.5mmのフックレス仕様だが、ビード部分の下側が若干切削されている

インターナルニップル仕様で空力を高めている

また、PROシリーズらしく軽量であることもポイントだ。SES 6.7 PROの前後セット(バルブ、リムテープ込み)で1,495gを実現しており、SES 4.5の1,450gに迫る軽さを達成している。ハイスピード走行が続き、アップダウンが繰り返されるようなレースではアドバンテージが発揮されるはずだ。

リムベッド周りもエンヴィらしい設計が採用される。非常に厚いビード部分を採用しており、リム打ちパンクを防ぐ。さらにフックレスビードの下側を若干削り、軽量化を果たしている。フックドリムのようにタイヤを変形させるほどの窪みではないため、タイヤの性能を引き出せるという。また、ニップルホールもエンヴィホイールに共通する一体成形が用いられている。

ニップルホール周りはカーボンの強度を落とさない設計が採用されている

ハブはSES 4.5 PROと同様のINNERDRIVE PROだ。徹底的に切削を行いハブシェルにサイズを縮小した40Tラチェットを組み込み、軽量化を追求。ラチェットスプリングやセラミックベアリングを独自に開発し、回転性能も高めている。

山岳特化のスペシャルモデルに位置付けられるSES 4.5 PROに対して、平坦や丘陵コースでのパフォーマンスに焦点を当てたSES 6.7 PRO。ポガチャルたちの活躍を支える最新モデルは710,600円(税込)での販売だ。

ベアリングやラチェット周りも徹底的に設計することで軽量性と回転性能を高めている



エンヴィ SES 6.7 PRO
リム重量:462g(前)、478g(後ろ)
ホイール重量:690g(前)、805g(後ろ)、1,495g(セット)
リムハイト:59mm(前)、65mm(後ろ)
内幅:22.5mm
外幅:30.5mm
リム:フックレス
価格:710,600円(税込)

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