フランス王者グレゴワールが終盤に仕掛けたベルギーのワンデーレース、グランプリ・ド・ワロニー。絶妙なタイミングで飛び出したデカトロンCMA CGMの育成チーム所属のオーバン・スパルフェル(フランス)が勝利し、プロ2勝目を飾った。



連覇を狙うアルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ) photo:CorVos

ロード世界選手権の開幕が間近に迫り、日本ではアジア競技大会も待ち受ける9月16日、ベルギーではロット・グランプリ・ド・ワロニー(UCI1.Pro)が行なわれた。その名の通りワロン地域を舞台にしたワンデーレースで、今年6月に開催された5日間のツール・ド・ワロニーと同様に、石畳区間を含む丘陵地帯を走り、ラストは登坂距離3km/平均勾配4%の上りでフィニッシュするレイアウトだ。

出場選手には、連覇を目指し、来年よりチューダープロサイクリングへの加入が発表されているアルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)が名を連ねた。またビニヤム・ギルマイ(エリトリア、NSNサイクリングチーム)が出場する一方、2022年覇者マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)は同日開幕のツール・ド・ルクセンブルク(UCI2.Pro)を選んだ。

逃げ切り勝利も十分に考えられる地形ながら、この日はスタートから50kmを走ってようやく逃げ集団が形成された。ハータイス・デフリース(オランダ、ユニベット・ローズ・ロケッツ)ら6名は3分半のリードを築き、メイン集団はグルパマFDJユナイテッドが先導。逃げ集団はその後、人数の増減を繰り返し、残り20km地点で吸収された。

フランス王者を退けたオーバン・スパルフェル(フランス、デカトロンCMA CGM) photo:CorVos

終盤の丘陵地帯に入ると、カナダで行なわれたグランプリ・シクリスト・ド・ケベック&モンレアル帰りのティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツXRG)が飛び出す。しかしこの動きは決まらず、ナミュール城塞を駆け上がる残り2km地点で今度はフランス王者のロマン・グレゴワール(グルパマFDJユナイテッド)がアタック。それにポール・ラペラ(フランス、デカトロンCMA CGM)が反応し、2名が先頭でラスト1km地点を通過した。

しかし2名の協調体制は整わず、12名による追走集団が合流。その直前にグレゴワールが力を振り絞ってスプリントを開始したものの、その背後から追い上げたオーバン・スパルフェル(フランス、デカトロンCMA CGM)が最後の数mで抜き去り、勝利した。

プロ2勝目を飾ったオーバン・スパルフェル(フランス、デカトロンCMA CGM) photo:CorVos

「ポール・ラペラが予定通りアタックしてくれたことで、スプリントに向けて理想的な状況となった。ライバルたちの背後で脚を溜め、スリップストリームを利用してスプリントを始めることができた。ロマン・グレゴワールは本当に強かったけれど、最後の数mで気力を振り絞って追い抜くことができたよ」とスパルフェルは喜んだ。

デカトロンCMA CGMの育成チームに所属し、来年より昇格が決まっているスパルフェルは、ポール・セクサス(フランス)と同じ2006年生まれの20歳。2025年に行なわれたフランスのワンデーレース、ツール・デュ・フィニステール・ペイ・ド・カンペール(UCI1.1)で既にプロ初勝利を飾っており、今回がプロ2勝目となった。昨年のジロ・デ・イタリア・ネクストジェンではポイント賞に輝いたスプリント力に長けたパンチャーで、今年はツール・ド・ラヴニールでも区間優勝している注目の若手選手だ。
ロット・グランプリ・ド・ワロニー2026結果
1位 オーバン・スパルフェル(フランス、デカトロンCMA CGM) 4:32:14
2位 ロマン・グレゴワール(フランス、グルパマFDJユナイテッド)
3位 ミラン・フレティン(ベルギー、コフィディス)
4位 ブノワ・コスヌフロワ(フランス、UAEチームエミレーツXRG)
5位 ポール・ラペラ(フランス、デカトロンCMA CGM)
6位 イェノ・ベルクムース(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)
7位 ロジャー・アドリア(スペイン、モビスター)
8位 バティスト・ヴァディク(フランス、トタルエネルジー)
9位 ディラン・トゥーンス(ベルギー、コフィディス)
10位 クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、ユニベット・ローズ・ロケッツ)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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