「エンリク(マス)がロケットみたいな勢いで僕を追い抜いていった」と、勝利したタデイ・ポガチャルは驚きを語った。敗れたマスや健闘したデブライネなどの言葉で、未舗装路の激戦となったブエルタ第6ステージを振り返る。



ステージ優勝&マイヨロホ タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)

デブライネを抜き去ったタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:A.S.O.

作戦は決まっていて、逃げを行かせてもいいと考えていた。でも逃げが決まるまでに2時間近くかかったので、結果的に僕たちが集団をコントロールしたのはステージの半分にも満たなかった。ジョアン(アルメイダ)とケヴィン(ヴェルマーク)が集団をまとめるために素晴らしい仕事をしてくれて、その後はジェイ(ヴァイン)とパブロ(トレス)が登りで先頭を引き、完璧なタイミングでアタックできる状況を作ってくれた。

頂上では本当に驚いたよ。エンリク(マス)がロケットみたいな勢いで僕を追い抜いていったからね。無線では追走集団に40秒差をつけていると聞いており、エンリクの名前は出ていなかったから、まったく予想していなかった。彼に抜かれた時は少しショックだったよ。

マスをスプリントで下したタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

彼がこの下りを熟知していることは分かっていたし、向かい風のラスト10kmを一緒に走れたのはありがたかった。僕はもう水を持っていなかったし、スプリントなら彼に勝てると思っていた。彼が最後まで全力で走ってくれたことには感謝しているし、僕もフィニッシュまで全力で走った。彼には脱帽だよ。良いレースだった。

ステージ2位&総合2位 エンリク・マス(スペイン、モビスター)

驚異的なスピードでポガチャルに追いついたエンリク・マス(スペイン、モビスター) photo:CorVos

今日は(総合で)大きなアドバンテージを得ることができた。以前から暑さは自分に合っていると言っていたが、今日はものすごく暑かった。スプリントでタデイ(ポガチャル)を相手にしては、僕にできることはほとんどなかった。ポギはポギだからね。

下りにはいくつかタイトなコーナーがあり、路面はコンクリートで、汚れているところもあった。タデイがコースアウトした時、僕は彼の後ろにいた。

ここ2年間、グランツールの総合争いをすることができていなかったので、少しずつ進んでいかなければならない。登りでタデイを驚かせることができたのかは分からないけれど、チームディレクターのチェンテから、山頂のボーナスタイムを獲るために踏むよう言われていたんだ。事前にこのステージを試走していたのでコースは頭に入っていた。頂上で彼に追いつくことはできたけれど、そこで彼より先に頂上を通過できるとは思っていなかった。

ステージ3位&総合8位 ラムセス・デブライネ(ベルギー、アルペシン・プレミアテック)

未舗装路に単独先頭で入ったラムセス・デブライネ(ベルギー、アルペシン・プレミアテック) photo:CorVos

ワウト・ファンアールトから、僕が総合順位でかなり上にいるから、あまり大きなリードはもらえないだろうと言われていた。でも、まさか僕をそこまで警戒するとは思っていなかった。自分のことを総合系の選手だとは思っていない。でも、今日みたいな日は好きなんだ。こういう長距離の逃げに入って、できる限り良い結果を引き出すのが好きなんだ。

今日は「区間表彰台を狙って全力でいこう。できる限り最高の結果を残そう」と思っていた。実際にスプリントでそれを実現できたので、この結果には本当に満足している。ただ、正直に言えば、いまはもう体力が1%も残っていない。

ステージ12位&総合7位&マイヨブランコ オスカー・オンリー(イギリス、ネットカンパニー・イネオス)

最終1級山岳で遅れたオスカー・オンリー(イギリス、ネットカンパニー・イネオス) photo:CorVos

かなりきつかった。グラベル区間は思っていたより長く、少し飛ばしすぎてしまった。そのツケを頂上付近で払うことになったんだと思う。下りは自分のペースで走った。正直、フィニッシュまで向かい風の中を1人で走るのは嫌だったので、スケルモースとクスのグループが追いついてきた時はかなりホッとした。彼らと一緒に牽こうとしたけれど、その後は脚が攣り始め、まったく役に立てなかった。

ラムセス・デブライネの走りには驚いていない。彼は強い選手だからね。ただ、まだ2週間以上残っているし、最終的に(マイヨブランコ争いで総合2位のデブライネと)3秒差が勝負を分けることにはならないと思う。確か僕たちは同い年だったと思う。ジュニア時代に彼とレースをしたことを覚えているし、ドーフィネでも一緒に逃げた。確か彼はそのステージで2位だったと思う。彼が強い選手なのは知っているし、今日の走りは明らかに印象的だった。

ジョシュア・ターリング(イギリス)の棄権を伝えるネットカンパニー・イネオス

ジョシュ・ターリングの勇気あるブエルタでの挑戦は、ここで終わりを迎えた。彼自身がレースを降りる決断をした。これ以上ないほど、我々は彼を誇りに思っている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
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