「感動で身体が震えている」とは第14ステージの本格山岳でポガチャルらを破り、勝利をしたエヴェネプールの言葉。一方、ヴィンゲゴーを午前2時に起こしたドーピング検査には「人道的とは言えない」と強い怒りをあらわにした。



ステージ優勝&総合2位 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)

レムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が勝利の喜びを噛み締める photo:A.S.O.

レース直後インタビュー

素晴らしい気分だよ。感動で身体が震えているほどだ。なんて厳しいステージだったんだ。序盤はかなり苦しんだが、徐々に調子が上がっていった。僕は史上最高クラスの選手たちと、これほど厳しい登りで戦っている。イサーク(デルトロ)やタデイ(ポガチャル)が刻む、クレイジーなほど速いペースについていけることを証明できた。

それに、これまで僕は、急勾配の登りでは先頭のペースについていけないという批判を受けてきた。だからいま、本当に素晴らしい気持ちだよ。この勝利が僕にとって意味するものはとても大きい。

イサークがアタックするとは思っていなかったが、最後の急勾配区間で2度仕掛けてきた。残り400mからなら、僕にとって理想的な距離のスプリントだった。そこからフィニッシュラインまで全力で踏み込んだ。こんな美しいステージで勝つことができ、本当に信じられない。ここで行ったトレーニング合宿では、この登りを20回は登ったんじゃないかな。だから、この勝利と共に休息日を迎えられるなんて最高の気分だ。

レースを振り返るレムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:A.S.O.

ヨナス(ヴィンゲゴー)の落車リタイアは、本人はもちろん、チームにとっても悲しいことだ。そしてレースにとっても、彼の不在は大きな損失だ。

しかし、その後は気持ちを切り替え、タデイとイサークと共にライバルたちから多くのタイムを奪い、ステージ優勝を掴むことができた。明日は休息日で、その翌日の火曜日には、僕が再びステージ優勝を狙える個人タイムトライアルが待っている。このツールを走るなかで、自分史上最高の脚を手に入れることができた。だから、この調子で3週目に入れる。

ツールの難易度の高い山岳ステージで、ヨナスや、特にタデイを破って勝つのは難しい。これは本格山岳ステージで、総合勢を相手に挙げた初勝利だ。だから、僕にとって大きな一歩なんだ。

マスドステージでは自身初となるツール区間優勝を掴んだレムコ・エヴェネプール(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:A.S.O.

表彰式後記者会見

─ポガチャルは、ヴィンゲゴーが午前2時にドーピング検査で起こされ、集中力を欠いたことが落車に影響した可能性を指摘した。それについて意見はあるか。

他の選手の集中力についてコメントすることはできない。だが、午前2時に選手を起こすのは、敬意を欠いた行為だ。タデイが午前5時に起こされたことも、選手として受け入れられない。CPA(プロ選手組合)が対応すべき問題だと思う。夜中に選手を起こすなんて、人道的とは言えない。

今朝、僕らはホテルからスタート地点まで2時間半かけて移動しなければならなかった。昨日に続き、今日も厳しいステージだったのに。そんな選手を夜中に起こすなんて。

もし僕が同じことをされたら、チーム全員で検査員を午前3時に起こしに行く。自分たちが起こされた側の気持ちを味わわせるためにね。そして採血してやるんだ。これはアスリートとして到底受け入れられない。睡眠こそが、僕らにとって唯一の回復手段だからね。それに、これは世界で最も過酷な自転車レースなんだよ?

ステージ3位&総合3位&マイヨブラン イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG)

マイヨブランを奪い返したイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG) photo:A.S.O.

落車が起きたのは難しいラウンドアバウトで、標識も十分ではなかった。ヴィスマの選手たちが適切なラインを取れず、その後ろにいた僕らも落車してしまった。僕の身体は大丈夫だったが、正直、その後、背中と左脚が痛みだした。だけど、そこからはプラン通りに走ることを心がけた。

タデイ(ポガチャル)は、僕の勝利のために本当に懸命に走ってくれた。僕もその走りに応えようと全力を尽くしたが、最後にミスを犯してしまった。それでも結果には満足しているし、次はもっと上手く走りたい。そうすれば完璧だ。

ヴィスマ・リースアバイク スポーツディレクター マルク・リーフ

ヨナス・ヴィンゲゴーハンセン(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)。これが今大会最後のチームプレゼンになってしまった photo:A.S.O.

ヨナス(ヴィンゲゴー)がツールを去らなければならないことは本当につらい。かなり強い痛みを感じていたため、レースを続けられないことはすぐに分かった。チーム全員が彼に寄り添っている。

この日のレースは、落車が起きるまで、すべて計画通りに進んでいた。2名を逃げに送り込み、プロトンをコントロールできていた。ヨナスの調子はとても良く、今日はステージ優勝を狙うつもりだった。残念ながら、自転車ロードレースは時にとても残酷だ。

マイヨヴェールを維持するマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)

マイヨヴェールを維持するマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) photo:A.S.O.

正直言って、それほど悪い一日ではなかったよ。スプリント前の序盤17kmはもっとキツくなることを予想していたけれど、状況はコントロールされていた。そこから残り距離は順調で、できる限り粘り強く走ってからはペースを落とした。

少しポイントを失いすぎた厳しい一週間にはなったけれど、それでもまだ31ポイントをリードしているし、山岳要素が増える来週はポイント獲得のチャンスが広がるはず。まだ何も争いの行方は決まっていなくて、パリまでずっと戦いが続く。水曜日は僕向きのステージだから集中力を高めるようにしていきたい。

敢闘賞を獲得したクイン・シモンズ(アメリカ、リドル・トレック)

クイン・シモンズ(アメリカ、リドル・トレック)は敢闘賞を獲得 photo:A.S.O.

両親がレースに応援に来てくれて本当に嬉しいよ。ツール・ド・フランスには4回出場したけれど、2人は欠かすことなく応援しに来てくれているんだ。両親がまだレースに帯同しているうちに一度ステージ優勝したいと思っていた。少なくとも今日は表彰台に立てたので、良い方向への一歩だね。とはいえ、優勝には程遠かったよ(笑)。

グランツールの終盤に近づくにつれていつも調子が上がっていくんだ。体質的なものだと思うけれど、最初の1週間は本当に苦戦するけれど、そこからレースが進むにつれて調子が上がっていくんです。今年もその調子でレースに臨めていることが嬉しいよ。

チームにとっては僕がステージ優勝することよりも、ピーダスンがマイヨヴェールを獲得することをより重視している。結局のところ、僕の給料を払うのはチームなので、言われた通りにするしかないんだ。ジロとブエルタでポイント賞ジャージを獲得したマッズのグリーンジャージ獲得を全力でサポートするよ。もし僕がその過程で大きな役割を果たせるならそれもまた特別なことだと思う。

text:Sotaro.Arakawa
photo:A.S.O. CorVos
Amazon.co.jp

レッドブル エナジードリンク シュガーフリー 250mlx24本 (4*6)

Red Bull(レッドブル)
Amazonプライス:¥3,645

レッドブル エナジードリンク 250ml×24本

レッドブル・ジャパン
Amazonプライス:¥3,645
参考価格:¥5,132

最新ニュース(全ジャンル)