マウンテンバイクの聖地、チェコのノヴェ・メストで「WHOOP UCIマウンテンバイクワールドシリーズ」第2戦が開催された。無数の根が這うテクニカルなハイスピードコースと大観衆の熱気の中、エリート男子はトーマス・ピドコック(イギリス)が、エリート女子はラウラ・スティガー(オーストリア)がそれぞれ勝利を飾った。
男子エリート:マルタンの追撃を振り切ったピドコックがノヴェ・メスト5連覇達成

チェコのノヴェ・メストで開催されたマウンテンバイクワールドシリーズ第2戦 photo:UCI
102名がスタートラインに並んだ男子エリートの注目は、なんといってもオリンピック2連覇中のトーマス・ピドコック(イギリス、ピナレロ・Q36.5プロサイクリング)の参戦だ。前日のショートトラック(XCC)では積極果敢なアタックを続けてマティス・アザロ(フランス、オリジン・レーシングディビジョン)に次ぐ2位に入るなど好調を見せていたピドコックは、この日も開幕戦優勝者、ダリオ・リッロ(スイス、ジャイアント・ファクトリーオフロードチームXC)たちと目まぐるしいスピードレースを繰り広げることとなった。
2周目にはルカ・マルタン(フランス、キャノンデール・ファクトリーレーシング)やアザロが鋭いアタックを敢行したものの、ピドコックは冷静に引き戻し、すかさずカウンターアタックを炸裂。瞬く間にリードを奪ったピドコックは、2周目の終わりまでに9秒のギャップを築き上げる。

独走体制に入ったトーマス・ピドコック(イギリス、ピナレロ・Q36.5プロサイクリング) photo:UCI

マルタンの追撃を振り切って勝利したトーマス・ピドコック(イギリス、ピナレロ・Q36.5プロサイクリング) photo:UCI
後方ではチャーリー・アルドリッジらのメカトラブルや、序盤に動いたアザロの失速により集団が分断。その中でマルタンが唯一ピドコックを猛追したものの、マルタンが迫るたびにピドコックは得意の登坂セクションで再加速して主導権を渡さない。最終周回を18秒のアドバンテージを持って迎えたピドコックは、危なげなくラップを完遂。最後はウィップを披露しつつ、ノヴェ・メスト5回目の出場で5戦全勝を達成した。

UCI MTBワールドシリーズ2026 第2戦 男子エリート表彰台 photo:UCI
「これまでで最もタフなレースだったよ。ルカ(マルタン)が限界までプッシュしてきたので、何度も追い込んで対応せざるを得なかった。下りは少し慎重に走ったけど、登りで自分の強みを活かして差をつけることができた」とピドコックは過酷な戦いを振り返っている。2位には18秒差でマルタン、3位にはフィリッポ・コロンボ(スイス、スコット・スラムMTBレーシングチーム)が入った。なお、7位フィニッシュとなったリッロは2戦を終えて総合首位の座に就いている。
女子エリート:下りアタック成功、スティガーがヨーロッパ開催のワールドシリーズで初勝利

女子エリート序盤戦、ジェニー・リスヴェッズ(スウェーデン、キャニオンXCレーシング)が主導権を握る photo:UCI
女子エリートは、前日のXCCを制し週末ダブル優勝を狙うプック・ピーテルセ(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)に注目が集まったが、レースは世界王者のジェニー・リスヴェッズ(スウェーデン、キャニオンXCレーシング)が1周目からハイペースを刻む得意の展開に持ち込んだ。
韓国・平昌(モナ・ヨンピョン)での開幕戦を制したシーナ・フレイ(スイス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)や、テクニカルな下りでギャップを築くローニャ・ブロックリンガー(スイス、リブ・ファクトリーレーシング)らが先頭集団を形成して激しい勝負を繰り返し、勝負が動いたのは3周目。登りでピーテルセがスリップして後退した瞬間を見逃さず、リスヴェッズがプレッシャーをかける。このタイミングでラウラ・スティガー(オーストリア、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)がテクニカルな下りセクションで決定的なアタックを敢行。一気にリードを奪い去った。

下りでアドバンテージを稼いだラウラ・スティガー(オーストリア、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) photo:UCI

ワールドシリーズの欧州戦で初勝利を挙げたラウラ・スティガー(オーストリア、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) photo:UCI
後続の追撃体制が整わない隙に、スティガーはリードを確実に拡大。2番手争いを展開していたイヴィ・リチャーズ(イギリス、トレック・アンブロークンXC)のクラッシュなども重なって追走集団の足並みは完全に崩れた。リードを築き上げたスティガーは、47秒という大差をつけてフィニッシュラインを越え、エリート女子で自身3度目、ヨーロッパでは初となるワールドカップ勝利を飾った。
「言葉にならない。ただ自分の感覚を信じて、自分のペースを刻み続けました。テクニカルセクションでの大歓声が信じられないほどの力になりました」と、スティガーは感情を昂らせながら語った。2戦を終え、総合順位では3位に入ったフレイが首位をキープしている。

UCI MTBワールドシリーズ2026 第2戦 女子エリート表彰台 photo:UCI
WHOOP UCIマウンテンバイクワールドシリーズの次戦は、5月28日〜31日にフランスのピレネー山脈に位置するルーダンヴィエル=ペラギュードで開催される。
ここではグラビティ種目へと舞台を移し、UCIエンデューロワールドカップの開幕戦、そしてUCIダウンヒルワールドカップの第2戦が幕を開ける。クロスカントリーなどのエンデュランス種目は、6月11日〜14日のオーストリア・レオガング大会まで一時のインターバルを挟むこととなる。
男子エリート:マルタンの追撃を振り切ったピドコックがノヴェ・メスト5連覇達成

102名がスタートラインに並んだ男子エリートの注目は、なんといってもオリンピック2連覇中のトーマス・ピドコック(イギリス、ピナレロ・Q36.5プロサイクリング)の参戦だ。前日のショートトラック(XCC)では積極果敢なアタックを続けてマティス・アザロ(フランス、オリジン・レーシングディビジョン)に次ぐ2位に入るなど好調を見せていたピドコックは、この日も開幕戦優勝者、ダリオ・リッロ(スイス、ジャイアント・ファクトリーオフロードチームXC)たちと目まぐるしいスピードレースを繰り広げることとなった。
2周目にはルカ・マルタン(フランス、キャノンデール・ファクトリーレーシング)やアザロが鋭いアタックを敢行したものの、ピドコックは冷静に引き戻し、すかさずカウンターアタックを炸裂。瞬く間にリードを奪ったピドコックは、2周目の終わりまでに9秒のギャップを築き上げる。


後方ではチャーリー・アルドリッジらのメカトラブルや、序盤に動いたアザロの失速により集団が分断。その中でマルタンが唯一ピドコックを猛追したものの、マルタンが迫るたびにピドコックは得意の登坂セクションで再加速して主導権を渡さない。最終周回を18秒のアドバンテージを持って迎えたピドコックは、危なげなくラップを完遂。最後はウィップを披露しつつ、ノヴェ・メスト5回目の出場で5戦全勝を達成した。

「これまでで最もタフなレースだったよ。ルカ(マルタン)が限界までプッシュしてきたので、何度も追い込んで対応せざるを得なかった。下りは少し慎重に走ったけど、登りで自分の強みを活かして差をつけることができた」とピドコックは過酷な戦いを振り返っている。2位には18秒差でマルタン、3位にはフィリッポ・コロンボ(スイス、スコット・スラムMTBレーシングチーム)が入った。なお、7位フィニッシュとなったリッロは2戦を終えて総合首位の座に就いている。
女子エリート:下りアタック成功、スティガーがヨーロッパ開催のワールドシリーズで初勝利

女子エリートは、前日のXCCを制し週末ダブル優勝を狙うプック・ピーテルセ(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)に注目が集まったが、レースは世界王者のジェニー・リスヴェッズ(スウェーデン、キャニオンXCレーシング)が1周目からハイペースを刻む得意の展開に持ち込んだ。
韓国・平昌(モナ・ヨンピョン)での開幕戦を制したシーナ・フレイ(スイス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)や、テクニカルな下りでギャップを築くローニャ・ブロックリンガー(スイス、リブ・ファクトリーレーシング)らが先頭集団を形成して激しい勝負を繰り返し、勝負が動いたのは3周目。登りでピーテルセがスリップして後退した瞬間を見逃さず、リスヴェッズがプレッシャーをかける。このタイミングでラウラ・スティガー(オーストリア、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)がテクニカルな下りセクションで決定的なアタックを敢行。一気にリードを奪い去った。


後続の追撃体制が整わない隙に、スティガーはリードを確実に拡大。2番手争いを展開していたイヴィ・リチャーズ(イギリス、トレック・アンブロークンXC)のクラッシュなども重なって追走集団の足並みは完全に崩れた。リードを築き上げたスティガーは、47秒という大差をつけてフィニッシュラインを越え、エリート女子で自身3度目、ヨーロッパでは初となるワールドカップ勝利を飾った。
「言葉にならない。ただ自分の感覚を信じて、自分のペースを刻み続けました。テクニカルセクションでの大歓声が信じられないほどの力になりました」と、スティガーは感情を昂らせながら語った。2戦を終え、総合順位では3位に入ったフレイが首位をキープしている。

WHOOP UCIマウンテンバイクワールドシリーズの次戦は、5月28日〜31日にフランスのピレネー山脈に位置するルーダンヴィエル=ペラギュードで開催される。
ここではグラビティ種目へと舞台を移し、UCIエンデューロワールドカップの開幕戦、そしてUCIダウンヒルワールドカップの第2戦が幕を開ける。クロスカントリーなどのエンデュランス種目は、6月11日〜14日のオーストリア・レオガング大会まで一時のインターバルを挟むこととなる。
UCI MTBワールドシリーズ2026 第2戦 男子エリート結果
| 1位 | トーマス・ピドコック(イギリス、ピナレロ・Q36.5プロサイクリング) | 1:18:52 |
| 2位 | ルカ・マルタン(フランス、キャノンデール・ファクトリーレーシング | 1:19:10 |
| 3位 | フィリッポ・コロンボ(スイス、スコット・スラムMTBレーシングチーム) | 1:19:56 |
| 4位 | マルティン・ヴィダウレ(チリ、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) | 1:20:11 |
| 5位 | ファビオ・プントナー(スイス、スコット・スラムMTBレーシングチーム) | 1:20:12 |
| 6位 | アドリアン・ボワシ(フランス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) | 1:20:23 |
| 7位 | ダリオ・リロ(スイス、ジャイアント・ファクトリーオフロードチームXC) | 1:21:13 |
| 8位 | マキシミリアン・フォイドル(オーストリア、KTMファクトリーMTBチーム) | 1:21:27 |
| 9位 | ユリ・ザノッティ(ウィリエール・ヴィットリアファクトリーチーム) | 1:21:47 |
| 10位 | マティス・グアイ(フランス、KTMファクトリーMTBチーム) | 1:21:50 |
UCI MTBワールドシリーズ2026 第2戦 女子エリート結果
| 1位 | ラウラ・スティガー(オーストリア、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) | 1:21:32 |
| 2位 | ジェニー・リスヴェッズ(スウェーデン、キャニオンXCレーシング) | 1:22:19 |
| 3位 | シーナ・フレイ(スイス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) | 1:22:19 |
| 4位 | ニコール・コラー(スイス、ラピエール・PXRレーシング) | 1:22:28 |
| 5位 | アレッサンドラ・ケラー(スイス、トムス・マクソン) | 1:22:30 |
| 6位 | サヴィリア・ブランク(アメリカ、デカトロン・フォードレーシングチーム) | 1:22:31 |
| 7位 | ローニャ・ブロックリンガー(スイス、リブ・ファクトリーレーシング) | 1:23:15 |
| 8位 | プック・ピーテルセ(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) | 1:23:30 |
| 9位 | ニーナ・グラフ(ドイツ、トレック・アンブロークンXC) | 1:23:41 |
| 10位 | グウェンダリン・ギブソン(アメリカ、トレック・アンブロークンXC) | 1:24:22 |
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