1級山岳ノーブルズを2度越えるクイーンステージだったツアー・オブ・ジ・アルプス5日目。ジュリオ・ペリツァーリ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が登坂アタックを決め、20.6km独走でステージ優勝と総合優勝を同時に決めた。



ジロ・デ・イタリアに出場するデレク・ジーウェスト(カナダ、リドル・トレック) photo:Tour of the Alps

ツアー・オブ・ジ・アルプス第5ステージ image:Tour of the Alps
5日間に渡り争われたツアー・オブ・ジ・アルプス(UCI2.Pro)は、最終日に今大会のクイーン(最難関)ステージを用意した。128.6kmの比較的短いコースは後半に1級山岳ノーブルズ(距離9.2km/平均6.2%)を2度登るレイアウト。ただしフィニッシュ地点は頂上ではなく、下った先に設定されている。

総合首位ジュリオ・ペリツァーリ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)と2位のテイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ)の差は僅か4秒。総合36位までが30秒差に収まるなか、レースはショートコースならではのハイスピードで進む。12名によって形成された逃げ集団には3日目勝者トーマス・ピドコック(イギリス、ピナレロQ36.5プロサイクリング)と、前日勝者レナート・ヤシュ(ドイツ、チューダープロサイクリング)がともに入った。

逃げ集団から飛び出したトーマス・ピドコック(イギリス、ピナレロQ36.5プロサイクリング)とフアン・ロドリゲス(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:CorVos

しかし1度目の1級山岳ノーブルズで逃げ集団は崩壊する。ピドコックの登坂アタックには、前日も逃げた育成チーム所属のフアン・ロドリゲス(コロンビア、EFエデュケーション・イージーポスト)が追従。ピドコックは得意のダウンヒルで先行するものの、再び1級山岳の登坂に入るとロドリゲスが追い上げる。そして頂上まで残り8km地点で両者はメイン集団に引き戻された。

逃げを捉えたプロトンはレッドブル・ボーラ・ハンスグローエが先導し、特にジョヴァンニ・アレオッティ(イタリア)の高速牽引が集団の人数を一気に絞り込む。そして満を持してペリツァーリがアタック。アレンスマンと総合3位につけるエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が反応したものの、ペリツァーリの登坂スピードについていくことはできなかった。

最終1級山岳の頂上手前で飛び出し、単独先頭に立ったジュリオ・ペリツァーリ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos

20.6km独走を決めたジュリオ・ペリツァーリ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos

頂上を越えたペリツァーリは下りに入り、危なげなく最終ストレートに突入。そして胸元のチーム名を示し、2日目に続く今大会2勝目と共に、自身初となるステージレースの総合優勝を手に入れた。

「僕一人で勝ったわけではない。これはチームとして掴んだ勝利。チームメイトたちのここ数日に及ぶ素晴らしい走りを、結果で報いたかった。今日、僕たちのプランは明白で、レースを厳しくして山岳で仕掛けること。チャンスが見えたので迷わず踏み込み、独走で勝つことができた」と、ペリツァーリは喜んだ。

ペリツァーリはこの後、5月8日に開幕するジロ・デ・イタリアに、ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア)と共に臨む予定だ。

自身初の総合優勝に輝いたジュリオ・ペリツァーリ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) photo:Tour of the Alps

後続ではアレンスマンとベルナルにマイケル・ストーラー(オーストラリア、チューダープロサイクリング)が合流し、先着したのはベルナル。総合では2位にベルナル、3位にアレンスマンが入った。また、初日勝利を飾ったトンマゾ・ダティ(イタリア、チーム右京)がポイント賞を獲得した。
ツアー・オブ・ジ・アルプス2026第5ステージ結果
1位 ジュリオ・ペリツァーリ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) 3:20:36
2位 エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) +0:30
3位 マイケル・ストーラー(オーストラリア、チューダープロサイクリング)
4位 テイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ)
5位 ヤコブ・オムルゼル(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) +1:10
6位 クリス・ハーパー(オーストラリア、ピナレロQ36.5プロサイクリング)
7位 ベン・オコーナー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)
8位 マティス・ロンデル(フランス、チューダープロサイクリング)
9位 ジョヴァンニ・アレオッティ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) +2:20
10位 ジェフェルソン・セペダ(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト) +2:22
個人総合成績
1位 ジュリオ・ペリツァーリ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) 19:01:52
2位 エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) +0:40
3位 テイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ) +0:50
4位 マイケル・ストーラー(オーストラリア、チューダープロサイクリング) +1:09
5位 マティス・ロンデル(フランス、チューダープロサイクリング) +1:45
6位 ヤコブ・オムルゼル(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)+1:55
7位 クリス・ハーパー(オーストラリア、ピナレロQ36.5プロサイクリング)
8位 ベン・オコーナー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) +1:59
9位 アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) +2:51
10位 ジョヴァンニ・アレオッティ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) +3:11
その他の特別賞
ポイント賞 トンマゾ・ダティ(イタリア、チーム右京)
山岳賞 レナート・ヤシュ(ドイツ、チューダープロサイクリング)
ヤングライダー賞 ジュリオ・ペリツァーリ(イタリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
チーム総合成績 レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, Tour of the Alps

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