12月30日(火)に、2025年の競輪界を締めくくる「KEIRINグランプリ2025」が開催。壮絶な主導権争いをかいくぐって、単騎出場の郡司浩平がグランプリ初優勝を達成した。



1/2車身差で先着した郡司浩平(神奈川) photo: Yuichiro Hosoda

さすがグランプリ、やはりグランプリ。競輪界のチャンピオンを決める瞬間を目の当たりにするべく、暮れなずむABEMA湘南バンクに集まったのは実に1万人以上もの大観衆。選手の動きに合わせて大声援が渦を巻く400mバンクは、頂点を選び出すにふさわしい空気感に包まれた。

1番車から郡司浩平、寺崎浩平、眞杉匠、南修二、吉田拓矢、阿部拓真、脇本雄太、嘉永泰斗、そして9番車の古性優作。2025年の競輪界を沸かせたスター選手たちが集い、王者の称号と優勝賞金1億4600万円を争った最終第11レースは、序盤から寺崎が先導の背後を譲らない展開でスタート。やがて後方に付けていた眞杉が先頭を奪おうとするも、寺崎がそれを抑え込みながらジャンが鳴った。

近畿勢と関東勢が壮絶なやり合いを続ける一方、その間に割って入ったのが地元神奈川の郡司。脇本が脱落していくのを尻目に、郡司がフィニッシュラインまで余裕を持って逃げ切った。

初のグランプリ制覇を遂げた郡司浩平(神奈川) photo: Yuichiro Hosoda

ファンにヘルメットをプレゼントする郡司浩平(神奈川) photo: Yuichiro Hosoda

南関東勢として単騎で臨んだ6回目のグランプリ挑戦で初制覇。初戴冠を果たした郡司浩平は「過去の大会は期待に応えられず悔しい経験をしてきたけれど、皆さんの応援の前で勝てました。(単騎だったので)寂しい気持ちで練習していましたが、応援のおかげで一人じゃないという気持ちになりました。獲りたいとは思っていたが取れるとは思っていませんでした」とレース後のインタビューで正直な気持ちを話している。

2着は阿部、3着は吉田。近畿勢は南の4位が最高位だった。

レース詳報は、後日公開の特集記事「競輪場へ行こう! Vol.28」にて、平塚競輪場の様子とともにお伝えします。
KEIRINグランプリ2025[GP]結果
車番 選手名 級班 着差 上りタイム
1着 1 郡司浩平(神奈川) SS 1/2車身 11.3
2着 6 阿部拓真(宮城) SS 1/2車身 11.2
3着 5 吉田拓矢(茨城) SS 1/2車輪 11.2
4着 4 南修二(大阪) SS 1車身 11.2
5着 8 嘉永泰斗(熊本) SS 1車身1/2 11.6
6着 9 古性優作(大阪) SS 7車身 11.9
7着 3 眞杉匠(栃木) SS 2車身 12.0
8着 3 寺崎浩平(福井) SS 1/2車輪 12.2
9着 7 脇本雄太(福井) SS 大差 13.1
text:So Isobe
photo:Yuichiro Hosoda