第109回ジロ・デ・イタリアのコースプレゼンテーションが行われ、ブルガリアで開幕する総距離3,459.2kmの全21ステージが発表された。マリアローザ争いは40.2kmの個人タイムトライアルと7つの山頂フィニッシュを軸に展開しそうだ。

第19ステージのフィニッシュ地点である1級山岳パッソ・ジャウ photo:Kei Tsuji
ジロ・デ・イタリアの歴史上16回目となるイタリア国外の開幕地に選ばれたのは、バルカン半島の東部で黒海に面するブルガリア。そこで3日間を過ごした後、移動日を兼ねた第1休養日を挟み、イタリア本土の南部、ブーツで表すと土踏まずに位置するカラブリア州カタンツァーロから北西に向かってイタリア本土を走り出す。
第9ステージでアドリア海に別れを告げ、第2休養日を挟み、そこからは2週間を掛けてイタリア北部を時計回りに巡っていく。第3週はスイスのベッリンツォーナから再開し、今大会のクイーン(最難関)ステージとなるのは、ドロミテ山脈の難関山岳が6つも詰め込まれた第19ステージ。最後から3番目に登場するパッソ・ジャウ(標高2,236m)がチーマコッピ(大会最高地点)となる。
そして大会は今年も、首都ローマを舞台にした伝統的なパレード周回コース「グランデ・アッリーヴォ」で締めくくられる。

2026年ジロ・デ・イタリアのコース全体図 image:RCS Sport
ステージカテゴリー内訳
平坦ステージ:9
丘陵ステージ:6(山頂フィニッシュ2)
山岳ステージ:5(山頂フィニッシュ5)
個人タイムトライアル:1
ジロのレースディレクターであるマウロ・ヴェニ氏は、「今年はより“モダンなジロ”を設計した。ステージは短くなったが、総合を争う有力選手たちにとって決して楽ではなく、同時にロングレンジのアタックで見せ場を作りたい選手にも対応する構成になっている。山頂フィニッシュは7つで、スプリンター向けのステージも7つ。そして個人TTは1本のみだが、近年より長めに設定している」と説明した。
2025年大会を制したサイモン・イェーツ(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク)は「極めて厳しいコースだけど、自分の特性にもよく合っている」と出場に向けて意気込みを語る。また過去2度の総合優勝経験のあるニバリは「今回のジロは非常にテクニカルで、よく設計されたコースで、全体としてフィニッシュはどれも難易度が高い」と評価している。
第1週

ブロックハウスにフィニッシュする第7ステージ image:RCS Sport
ローマから直線距離で約1,000km東にあるブルガリアのネセバルで、2026年ジロは開幕する。「黒海で最も有名な観光地」とされるネセバルでのステージは平坦で、2日目、3日目もスプリンターが躍動するだろう。
移動日を挟み、第4ステージからも暫くはスピードマンたちの舞台となる。そして今大会最初の山岳ステージは7日目で、最後に駆け上がるのは1級山岳ブロックハウス(距離13.6km/平均8.4%)。イタリア半島の背骨を形成するアペニン山脈に位置する標高1,665mの山で、10%前後の急勾配が延々と続く高難易度だ。また第1週を締めくくる9日目も、カテゴリーは丘陵ながら1級山岳を駆け上がる山頂フィニッシュ。この2つのステージで、マリアローザ争いの勢力図が浮かび上がるだろう。
第2週

133kmに獲得標高4,400m超の山岳が詰め込まれた第14ステージ image:RCS Sport
今大会は個人TTが1つしかない。しかし第10ステージのTTは距離40.2kmと、レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)ならば大きなタイム差をつけられるほど長い。スプリンターや逃げ屋に適したコースが続いた後、大会2つ目の山岳は14日目に登場する。
わずか133kmの短い距離に詰め込まれた山岳は5つで、獲得標高は4,400mを超える凶悪なステージ。そして翌日はイタリアを代表する都市ミラノにフィニッシュするスプリントステージで、第2週は締めくくられる。
第3週

クイーンステージとなるパッソ・ジャウを含む第19ステージ image:RCS Sport
最終週はお隣の国、スイスのベッリンツォーナを出発する山岳ステージで幕を開ける。その後は丘陵、平坦ステージを経て、19日目は先述した今大会のクイーンステージとなり、その翌日である20日目は、1976年5月6日のフリウリ地震を追悼し、被災地を通過して1級山岳ピアンカヴァッロを2度登る最終決戦となる。この頂上でピンク色のマリアローザの行方が決定する。
最終日は今年のツール・ド・フランス最終日のパリ決戦とは異なり、ローマの伝統的なスプリントステージとなる。最終ステージを制したスプリンターと、それぞれの特別賞ジャージ着用者が輝く栄光の日となる。

ジロ・デ・イタリアの歴史上16回目となるイタリア国外の開幕地に選ばれたのは、バルカン半島の東部で黒海に面するブルガリア。そこで3日間を過ごした後、移動日を兼ねた第1休養日を挟み、イタリア本土の南部、ブーツで表すと土踏まずに位置するカラブリア州カタンツァーロから北西に向かってイタリア本土を走り出す。
第9ステージでアドリア海に別れを告げ、第2休養日を挟み、そこからは2週間を掛けてイタリア北部を時計回りに巡っていく。第3週はスイスのベッリンツォーナから再開し、今大会のクイーン(最難関)ステージとなるのは、ドロミテ山脈の難関山岳が6つも詰め込まれた第19ステージ。最後から3番目に登場するパッソ・ジャウ(標高2,236m)がチーマコッピ(大会最高地点)となる。
そして大会は今年も、首都ローマを舞台にした伝統的なパレード周回コース「グランデ・アッリーヴォ」で締めくくられる。

ステージカテゴリー内訳
平坦ステージ:9
丘陵ステージ:6(山頂フィニッシュ2)
山岳ステージ:5(山頂フィニッシュ5)
個人タイムトライアル:1
ジロのレースディレクターであるマウロ・ヴェニ氏は、「今年はより“モダンなジロ”を設計した。ステージは短くなったが、総合を争う有力選手たちにとって決して楽ではなく、同時にロングレンジのアタックで見せ場を作りたい選手にも対応する構成になっている。山頂フィニッシュは7つで、スプリンター向けのステージも7つ。そして個人TTは1本のみだが、近年より長めに設定している」と説明した。
2025年大会を制したサイモン・イェーツ(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク)は「極めて厳しいコースだけど、自分の特性にもよく合っている」と出場に向けて意気込みを語る。また過去2度の総合優勝経験のあるニバリは「今回のジロは非常にテクニカルで、よく設計されたコースで、全体としてフィニッシュはどれも難易度が高い」と評価している。
第1週

ローマから直線距離で約1,000km東にあるブルガリアのネセバルで、2026年ジロは開幕する。「黒海で最も有名な観光地」とされるネセバルでのステージは平坦で、2日目、3日目もスプリンターが躍動するだろう。
移動日を挟み、第4ステージからも暫くはスピードマンたちの舞台となる。そして今大会最初の山岳ステージは7日目で、最後に駆け上がるのは1級山岳ブロックハウス(距離13.6km/平均8.4%)。イタリア半島の背骨を形成するアペニン山脈に位置する標高1,665mの山で、10%前後の急勾配が延々と続く高難易度だ。また第1週を締めくくる9日目も、カテゴリーは丘陵ながら1級山岳を駆け上がる山頂フィニッシュ。この2つのステージで、マリアローザ争いの勢力図が浮かび上がるだろう。
第2週

今大会は個人TTが1つしかない。しかし第10ステージのTTは距離40.2kmと、レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)ならば大きなタイム差をつけられるほど長い。スプリンターや逃げ屋に適したコースが続いた後、大会2つ目の山岳は14日目に登場する。
わずか133kmの短い距離に詰め込まれた山岳は5つで、獲得標高は4,400mを超える凶悪なステージ。そして翌日はイタリアを代表する都市ミラノにフィニッシュするスプリントステージで、第2週は締めくくられる。
第3週

最終週はお隣の国、スイスのベッリンツォーナを出発する山岳ステージで幕を開ける。その後は丘陵、平坦ステージを経て、19日目は先述した今大会のクイーンステージとなり、その翌日である20日目は、1976年5月6日のフリウリ地震を追悼し、被災地を通過して1級山岳ピアンカヴァッロを2度登る最終決戦となる。この頂上でピンク色のマリアローザの行方が決定する。
最終日は今年のツール・ド・フランス最終日のパリ決戦とは異なり、ローマの伝統的なスプリントステージとなる。最終ステージを制したスプリンターと、それぞれの特別賞ジャージ着用者が輝く栄光の日となる。
ジロ・デ・イタリア2026ステージリスト
| ステージ | 日時 | スタート〜フィニッシュ | 距離 |
|---|---|---|---|
| 第1ステージ | 5月8日(金) | ネセバル〜ブルガス | 156km(平坦) |
| 第2ステージ | 5月9日(土) | ブルガス〜ヴェリコ・タルノヴォ | 220km(丘陵) |
| 第3ステージ | 5月10日(日) | プロヴディフ〜ソフィア | 174km(平坦) |
| 移動日 | 5月11日(月) | ||
| 第4ステージ | 5月12日(火) | カタンツァーロ〜コゼンツァ | 144km(平坦) |
| 第5ステージ | 5月13日(水) | プライア・ア・マーレ〜ポテンツァ | 204km(丘陵) |
| 第6ステージ | 5月14日(木) | パエストゥム〜ナポリ | 161km(平坦) |
| 第7ステージ | 5月15日(金) | フォルミア〜ブロックハウス | 246km(山岳/山頂フィニッシュ) |
| 第8ステージ | 5月16日(土) | キエーティ〜フェルモ | 159km(丘陵) |
| 第9ステージ | 5月17日(日) | チェルヴィア〜コルノ・アッレ・スカーレ | 184km(丘陵/山頂フィニッシュ) |
| 休息日 | 5月18日(月) | ||
| 第10ステージ | 5月19日(火) | ヴィアレッジョ〜マッサ | 40.2km(個人TT) |
| 第11ステージ | 5月20日(水) | ポルカリ〜キアーヴァリ | 178km(丘陵) |
| 第12ステージ | 5月21日(木) | インペリア〜ノーヴィ・リーグレ | 177km(平坦) |
| 第13ステージ | 5月22日(金) | アレッサンドリア〜ヴェルバーニア | 186km(平坦) |
| 第14ステージ | 5月23日(土) | アオスタ〜ピラ | 133km(山岳/山頂フィニッシュ) |
| 第15ステージ | 5月24日(日) | ヴォゲーラ〜ミラノ | 136km(平坦) |
| 休息日 | 5月25日(月) | ||
| 第16ステージ | 5月26日(火) | ベッリンツォーナ〜カリー | 113km(山岳/山頂フィニッシュ) |
| 第17ステージ | 5月27日(水) | カッサーノ・ダッダ〜アンダーロ | 200km(丘陵/山頂フィニッシュ) |
| 第18ステージ | 5月28日(木) | ファイ・デッラ・パガネッラ〜ピエーヴェ・ディ・ソリーゴ | 167km(平坦) |
| 第19ステージ | 5月29日(金) | フェルトレ〜アッレーゲ | 151km(山岳/山頂フィニッシュ) |
| 第20ステージ | 5月30日(土) | ジェモーナ・デル・フリウリ〜ピアンカヴァッロ | 199km(山岳/山頂フィニッシュ) |
| 第21ステージ | 5月31日(日) | ローマ〜ローマ | 131km(平坦) |
text:Sotaro.Arakawa
photo:Kei Tsuji
photo:Kei Tsuji
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