今大会より初開催となった女子U23の個人タイムトライアル。22.6kmコースに47名が挑み、20歳のゾーイ・バックステッド(イギリス)が2位に1分50秒差をつけて初代世界王者に輝いた。



最終出走でトップタイムを叩き出したゾーイ・バックステッド(イギリス) photo:CorVos

ロード世界選手権2025 女子U23個人タイムトライアルコースプロフィール image:UCI

初のアフリカ開催となった2025年のロード世界選手権。歴史的な今大会で初めて、女子U23の個人タイムトライアルが行われた。なお、これまで女子エリートと混成だったロードも今大会から独立種目となり、9月25日に行われる。

エントリー50名のうち未出走3名を除く47名が挑んだコースは、男女エリートのコースと同じくニャンザ峠(距離2.5km/平均5.8%)を登り、その頂上でUターン。そこからは男子U23と同じコースを辿るため、石畳のミュール・ド・キガリ(距離1.3km/平均6.3%)を登坂してフィニッシュする全長22.6kmだ。

前半スタート組では、ロシア出身だが国名表記のない無地のジャージで走ったアレーナ・イワンチェンコが33分18秒の好タイムでフィニッシュ。しばらくこのタイムは更新されず、最後から19番目のヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア)がようやく32秒上回る32分47秒をマーク。今年からヴィスマ・リースアバイクで走り、スロバキアの女子エリートでロードとTTの2冠に輝いた18歳の新星がホットシートに座った。

2位:ヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア) photo:UCI

3位:フェデリカ・ヴェントゥレッリ(イタリア) photo:UCI

UAEチームADQの下部チームに所属し、最後から8番目に出走のフェデリカ・ヴェントゥレッリ(イタリア)はクラドノヴァに迫ったものの、21秒及ばない。SDワークス・プロタイム所属のジュリア・コペツキー(チェコ)は大きく遅れるなか、いよいよ最終出走者としてゾーイ・バックステッド(イギリス)がスタートした。

2022年の世界選手権女子ジュニアのロードとTTで2冠を達成したバックステッドだったが、2023年は怪我、2024年は伝染性単核球症で世界選を欠場。そのため3年ぶりのロード世界選手権の舞台でバックステッドは序盤から飛ばし、第1計測のニャンザ峠頂上を暫定トップタイムよりも17秒早く通過。後半になるとスピードを増し、ミュール・ド・キガリを駆け上がり30分56秒でフィニッシュ。クラドノヴァのタイムを1分50秒と大幅に上回り、女子U23個人TTの初代世界王者に輝いた。

圧巻の走りで優勝したゾーイ・バックステッド(イギリス) photo:CorVos

U23のアルカンシエルを獲得したゾーイ・バックステッド(イギリス) photo:CorVos

「持てる力を出し切った。脚は100%ではなかったが、タンクにある力を出し切るだけだった。フィニッシュ手前の石畳の坂は本当につらかった。その区間のために力を残し、可能な限り速く駆け上がった」とバックステッドはレースを振り返り、アルカンシエルに袖を通した。
ロード世界選手権2025 女子U23タイムトライアル結果
1位 ゾーイ・バックステッド(イギリス) 30:56
2位 ヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア) +1:50
3位 フェデリカ・ヴェントゥレッリ(イタリア) +2:11
4位 フェリシティ・ウィルソンハッフェンデン(オーストラリア) +2:21
5位 アレーナ・イワンチェンコ(ロシア) +2:22
6位 ミリー・コーゼンス(イギリス) +2:37
7位 ジャスティナ・ツァプラ(ドイツ) +2:47
8位 アリ・アンダーソン(オーストラリア) +2:53
9位 タベア・ホイス(オーストリア) +2:59
10位 アヴァ・ホルムグレン(カナダ) +3:05
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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