イタリアンタイヤブランドのヴィットリアが手掛けるオールラウンドモデルのRUBINO。転がりの軽さやグリップ力などあらゆる面で進化を遂げた第5世代RUBINOのクリンチャーモデルをCW編集部員の高木がインプレッションしていく。

ヴィットリア RUBINO TUBE-TYPE(オールブラック) photo:Michinari TAKAGI
イタリアの老舗タイヤブランド、ヴィットリア。しなやかかつ軽快な乗り味で、プロ・アマ問わず多くのサイクリストから愛されるレーシングタイヤ、CORSAを筆頭にハイパフォーマンスなプロダクトを手掛けてきた。
今回紹介するRUBINOは、CORSAシリーズに次ぐセカンドグレードとしてヴィットリアのラインアップの中核を成すロングセラーモデル。ヴィットリアタイヤの性能を多くの人に届ける役割を担うRUBINOが、第5世代へとフルモデルチェンジを果たしている。

センターはスリック、サイドはグリッド模様のパターンを採用 photo:Michinari TAKAGI
旧モデルから飛躍的な進化を遂げたという第5世代RUBINO。転がり抵抗、グリップ力、耐パンク性能、乗り心地、耐久性、更には重量に至るまで、タイヤに求められる性能を全方位にアップデートし、その性能を底上げした。
コンパウンドにはヴィットリア独自の「グラフェン+シリカ」を採用。グラフェンが持つ強度と軽量性、そしてシリカがもたらす高いグリップ力と耐摩耗性を絶妙なバランスで配合することで、相反する性能を両立させている。
タイヤのトレッドはセンター部分はスリックで転がりが軽く、サイドにはグリッドのようなパターンとされ、コーナーリング時に高いグリップ性能とコントロール性能を発揮してくれる。

耐パンクベルトを搭載し、パンクのリスクを最小限に抑えている photo:Michinari TAKAGI
ケーシングは100TPIのナイロン製となり、軽量でありながら耐久性に優れた、まさにライト&タフな仕様に。デイリーユースも視野に入れたタイヤだけあり、耐パンクベルトやビードシールドなどプロテクション機構もしっかりと備えられている。
タイヤの最大空気圧はフックドリムの場合が6.5bar(95PSI)、フックレスリムの場合が5.0bar(72PSI)となっている。RUBINO TUBE-TYPEは、新ETRTO規格を採用し、フックレスリムにも対応している。

フックレスリムにも対応するしっかりとした作りのタイヤビード photo:Michinari TAKAGI

オールブラックとブラック/タンの2色を用意 photo:Michinari TAKAGI
RUBINOはチューブレスレディとチューブタイプの2種類が用意され、700x28Cと30C、32C、34Cの4サイズを展開。カラーはオールブラックとブラック/タンの2色が用意されている。価格はTLRが9,988円、クリンチャーが7,920円(共に税込)。
それでは、編集部インプレッションに移っていこう。
―編集部インプレッション

ヴィットリア RUBINO TUBE-TYPEの28Cをテストしていく photo:Michinari TAKAGI
第5世代に進化を遂げたRUBINOをテストするのはCW編集部員の高木。普段からヴィットリアを愛用しており、ロードレースやクリテリウムでは転がりの軽さとグリップ力に優れるフラッグシップモデルであるCORSA PROの28Cを使用している。
RUBINOはチューブレスレディとクリンチャーの2種類が展開されている。今回のテストでは、RUBINO TUBE-TYPEをテストしていくが、700x28Cと30C、32C、34Cと豊富なサイズ展開でどの幅にするか悩ましいところ。悩みに悩んだ結果、普段から使い慣れている28C幅を選択した。

オールブラックの実測値が244g photo:Michinari TAKAGI

ブラック/タンの実測値が227g photo:Michinari TAKAGI
重量自体も実測値ではオールブラックが244g、ブラック/タンが227gとなっており、素材そのままのタンカラーの方が軽い。クラシックバイク向けという印象の強いタンカラーだが、最新のエアロディスクロードと組み合わせても案外しっくりくるもの。
そして、クリンチャータイヤであるため、インナーチューブ選びも重要となってくる。以前は性能を追求するのであればラテックスチューブの使用率が高かったが、最近では軽量でコンパクトなTPUチューブの使用率が高くなってきている。

ヴィットリアのラテックスインナーチューブ「COMPETITION」でテストを実施 photo:Michinari TAKAGI
そこで今回はTPUチューブとラテックスチューブの2種類でRUBINOのテストライドを実施していく。ヴィットリアにはラテックスインナーチューブ「COMPETITION」があるため、28Cに合わせて、700x25/28cのサイズを使用。TPUチューブはGuee TPU TUBES AEROLITEは20-32Cのモデルでテストを行った。
取付けに関しては、しなやかさに定評あるヴィットリアのタイヤらしく、作業性は二重丸。タイヤ装着、取り外し、どちらでもタイヤレバーを用いる必要もないほどだ。

ヴィットリア RUBINOはグリップが高い触り心地 photo:Naoki Yasuoka
漕ぎ出すと転がりは軽い印象で、ゼロ発進でも重さを感じることはない。また、30~40km/hの高速域でもスピードを保ちやすいのは魅力的。レースはもちろん、日々の通勤での遅刻リスクも減らしてくれるだろう(笑)
一方でグリップも高く、ヒルクライムではトラクションがしっかりと掛かり、10%を超える激坂でも確実に進んでくれる。さらに、ダウンヒルでもタイヤサイドのグリッド模様のパターンが路面を捉えコーナーリングしやすく、左へ右へ連続していくコーナーも操作しやすくバイクコントロールしやすい。

ヒルクライムではトラクションがしっかりと掛かり確実に進んでくれる photo:Naoki Yasuoka

左へ右へ連続していくコーナーでも狙ったラインを走れる photo:Naoki Yasuoka
テストでは100kmを超えるトレーニングや往復30km弱の通勤など、日常的にハードに使用してきたが、タイヤの摩耗は遅めで耐久性に優れていることは体感できた。パンクもゼロ回で、日頃のトレーニングや通勤通学、週末のロングライドでも安心できる信頼性の高い一本だ。
さて、TPUチューブとラテックスチューブ、それぞれとの相性についても触れていこう。ラテックスチューブは、しなやかなRUBINOとの相性は抜群。チューブレスタイヤやチューブラータイヤのように路面追従性と乗り心地に優れ、ラテックスチューブらしい転がりの良さも味わえる。

ヴィットリア COMPETITION LATEXの実測値は81g photo:Michinari TAKAGI 
グイー TPU TUBES AEROLITEの実測値は34g photo:Michinari TAKAGI

軽量化や運動性能を重視するのであれば、TPUチューブを組み合わせるのがおすすめ photo:Naoki Yasuoka
一方、TPUチューブとの組み合わせで光るのは反応性の高さだ。今回使用したラテックスチューブの重量は85gなのに対し、TPUチューブは34g。片側だけでも50g、前後では100gの軽量化となり、バイク自体の動きも速くなる。
乗り心地に関して言えば、ラテックスチューブよりは固めの印象に。快適性とのトレードオフとなるとはいえ、トータル100g、それも回転外周部の軽量化にはメリットを感じた。
そのため、乗り心地やコントロール重視にするのであればラテックスチューブ「ヴィットリア COMPETITION LATEX」、軽量化や運動性能を重視するのであれば、TPUチューブを選択するのがよいだろう。トータルバランスが取れたタイヤだからこそチューブのセッティング次第でライダーの好みに合わせられる。それもクリンチャーならではの楽しみ方でもある。

グリップ力と耐久性、転がりやすさなどバランスが取れたオールラウンドタイヤ「RUBINO」は全てのサイクリストにおすすめ photo:Naoki Yasuoka
グリップ力と耐久性、転がりやすさなどバランスが取れたオールラウンドタイヤ「RUBINO」。レースやサイクリングを楽しむサイクリストはもちろん、通勤通学で日常的に自転車に乗る全ての方にお勧めできるタイヤだった。
ヴィットリア RUBINO TUBE-TYPE
種類:クリンチャー
カラー:オールブラック、ブラック/タン
ケーシング:ナイロン 100TPI
サイズ:700×26C、28C、30C、32C、34C
重量(オールブラック):230g(26C)、240g(28C)、260g(30C)、290g(32C)、290g(32C)、310g(34C)
重量(ブラック/タン):230g(28C)、260g(30C)、280g(32C)、300g(34C)
価格:7,920円(税込)

イタリアの老舗タイヤブランド、ヴィットリア。しなやかかつ軽快な乗り味で、プロ・アマ問わず多くのサイクリストから愛されるレーシングタイヤ、CORSAを筆頭にハイパフォーマンスなプロダクトを手掛けてきた。
今回紹介するRUBINOは、CORSAシリーズに次ぐセカンドグレードとしてヴィットリアのラインアップの中核を成すロングセラーモデル。ヴィットリアタイヤの性能を多くの人に届ける役割を担うRUBINOが、第5世代へとフルモデルチェンジを果たしている。

旧モデルから飛躍的な進化を遂げたという第5世代RUBINO。転がり抵抗、グリップ力、耐パンク性能、乗り心地、耐久性、更には重量に至るまで、タイヤに求められる性能を全方位にアップデートし、その性能を底上げした。
コンパウンドにはヴィットリア独自の「グラフェン+シリカ」を採用。グラフェンが持つ強度と軽量性、そしてシリカがもたらす高いグリップ力と耐摩耗性を絶妙なバランスで配合することで、相反する性能を両立させている。
タイヤのトレッドはセンター部分はスリックで転がりが軽く、サイドにはグリッドのようなパターンとされ、コーナーリング時に高いグリップ性能とコントロール性能を発揮してくれる。

ケーシングは100TPIのナイロン製となり、軽量でありながら耐久性に優れた、まさにライト&タフな仕様に。デイリーユースも視野に入れたタイヤだけあり、耐パンクベルトやビードシールドなどプロテクション機構もしっかりと備えられている。
タイヤの最大空気圧はフックドリムの場合が6.5bar(95PSI)、フックレスリムの場合が5.0bar(72PSI)となっている。RUBINO TUBE-TYPEは、新ETRTO規格を採用し、フックレスリムにも対応している。


RUBINOはチューブレスレディとチューブタイプの2種類が用意され、700x28Cと30C、32C、34Cの4サイズを展開。カラーはオールブラックとブラック/タンの2色が用意されている。価格はTLRが9,988円、クリンチャーが7,920円(共に税込)。
それでは、編集部インプレッションに移っていこう。
―編集部インプレッション

第5世代に進化を遂げたRUBINOをテストするのはCW編集部員の高木。普段からヴィットリアを愛用しており、ロードレースやクリテリウムでは転がりの軽さとグリップ力に優れるフラッグシップモデルであるCORSA PROの28Cを使用している。
RUBINOはチューブレスレディとクリンチャーの2種類が展開されている。今回のテストでは、RUBINO TUBE-TYPEをテストしていくが、700x28Cと30C、32C、34Cと豊富なサイズ展開でどの幅にするか悩ましいところ。悩みに悩んだ結果、普段から使い慣れている28C幅を選択した。


重量自体も実測値ではオールブラックが244g、ブラック/タンが227gとなっており、素材そのままのタンカラーの方が軽い。クラシックバイク向けという印象の強いタンカラーだが、最新のエアロディスクロードと組み合わせても案外しっくりくるもの。
そして、クリンチャータイヤであるため、インナーチューブ選びも重要となってくる。以前は性能を追求するのであればラテックスチューブの使用率が高かったが、最近では軽量でコンパクトなTPUチューブの使用率が高くなってきている。

そこで今回はTPUチューブとラテックスチューブの2種類でRUBINOのテストライドを実施していく。ヴィットリアにはラテックスインナーチューブ「COMPETITION」があるため、28Cに合わせて、700x25/28cのサイズを使用。TPUチューブはGuee TPU TUBES AEROLITEは20-32Cのモデルでテストを行った。
取付けに関しては、しなやかさに定評あるヴィットリアのタイヤらしく、作業性は二重丸。タイヤ装着、取り外し、どちらでもタイヤレバーを用いる必要もないほどだ。

漕ぎ出すと転がりは軽い印象で、ゼロ発進でも重さを感じることはない。また、30~40km/hの高速域でもスピードを保ちやすいのは魅力的。レースはもちろん、日々の通勤での遅刻リスクも減らしてくれるだろう(笑)
一方でグリップも高く、ヒルクライムではトラクションがしっかりと掛かり、10%を超える激坂でも確実に進んでくれる。さらに、ダウンヒルでもタイヤサイドのグリッド模様のパターンが路面を捉えコーナーリングしやすく、左へ右へ連続していくコーナーも操作しやすくバイクコントロールしやすい。


テストでは100kmを超えるトレーニングや往復30km弱の通勤など、日常的にハードに使用してきたが、タイヤの摩耗は遅めで耐久性に優れていることは体感できた。パンクもゼロ回で、日頃のトレーニングや通勤通学、週末のロングライドでも安心できる信頼性の高い一本だ。
さて、TPUチューブとラテックスチューブ、それぞれとの相性についても触れていこう。ラテックスチューブは、しなやかなRUBINOとの相性は抜群。チューブレスタイヤやチューブラータイヤのように路面追従性と乗り心地に優れ、ラテックスチューブらしい転がりの良さも味わえる。



一方、TPUチューブとの組み合わせで光るのは反応性の高さだ。今回使用したラテックスチューブの重量は85gなのに対し、TPUチューブは34g。片側だけでも50g、前後では100gの軽量化となり、バイク自体の動きも速くなる。
乗り心地に関して言えば、ラテックスチューブよりは固めの印象に。快適性とのトレードオフとなるとはいえ、トータル100g、それも回転外周部の軽量化にはメリットを感じた。
そのため、乗り心地やコントロール重視にするのであればラテックスチューブ「ヴィットリア COMPETITION LATEX」、軽量化や運動性能を重視するのであれば、TPUチューブを選択するのがよいだろう。トータルバランスが取れたタイヤだからこそチューブのセッティング次第でライダーの好みに合わせられる。それもクリンチャーならではの楽しみ方でもある。

グリップ力と耐久性、転がりやすさなどバランスが取れたオールラウンドタイヤ「RUBINO」。レースやサイクリングを楽しむサイクリストはもちろん、通勤通学で日常的に自転車に乗る全ての方にお勧めできるタイヤだった。
ヴィットリア RUBINO TUBE-TYPE
種類:クリンチャー
カラー:オールブラック、ブラック/タン
ケーシング:ナイロン 100TPI
サイズ:700×26C、28C、30C、32C、34C
重量(オールブラック):230g(26C)、240g(28C)、260g(30C)、290g(32C)、290g(32C)、310g(34C)
重量(ブラック/タン):230g(28C)、260g(30C)、280g(32C)、300g(34C)
価格:7,920円(税込)
リンク
Amazon.co.jp
Biolea(ビオレア) エキストラバージンオリーブオイル [2本ギフトセット 各225g] 【ノーマル&レモン】お中元 プレゼント ギフト ギリシャ・クレタ島産 石臼圧搾 コールドプレス
Biolea
¥4,760 (¥2,380 / 本)