2025/03/17(月) - 08:38
3つの1級山岳で争われたパリ〜ニース最終日は、マグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ)が12km独走勝利。自ら仕掛けたマッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク)が区間2位に入り、2年連続の総合優勝に輝いた。

晴天に恵まれたパリ〜ニース最終日 photo:A.S.O.

パリ〜ニース第8ステージ コースプロフィール photo:A.S.O. レース名の通り、パリ近郊からニースを目指す第83回パリ〜ニースは最終第8ステージを迎えた。そのコースは例年通りニース市街地を発着点に、北側の山岳地帯を巡る山岳ステージ。119.9kmのショートコースには3つの1級山岳と中間スプリントが設定された丘(コル・デズ)が詰め込まれ、フィニッシュ地点は最後の1級山岳コル・デ・キャトル・シュマン(距離3.6km/平均8.8%/最大16%)から下った先にある。
連日続いた悪天候から一転、晴天に恵まれたレースは37秒のリードで総合首位に立つマッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク)を先頭にスタート。その直後にブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツXRG)が集団から遅れ、リタイアを選択。総合7位につけていたマクナルティはここ数日間、体調不良が続いていたと明らかになっている。

イネオス・グレナディアーズがプロトンを先導する photo:A.S.O.

中間ポイントを目指し、プロトンを飛び出したマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) photo:A.S.O.
最初の1級山岳であるコル・ドゥ・ラ・ポルトでは、ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG)やポイント賞ジャージを着るマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)などが先頭集団を形成する。しかしイネオス・グレナディアーズの先導するメイン集団が引き戻し、頂上を通過。中間スプリント(コル・デズ)を先頭通過してポイント賞を確定させたいピーダスンが、その下りで飛び出した。
先頭をいくピーダスンに1分差をつけられ、30名程度に絞られたプロトンからはアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が仕掛ける。2つ目の1級山岳でウラソフはピーダスンを追いかけ、後続では総合2位のフロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が加速し、ジョーゲンソンにプレッシャーをかける。しかしこれは決まらず、直後にフェリックス・ガル(オーストリア、デカトロンAG2Rラモンディアール)が集団を抜け出した。
ガルはウラソフと共に、頂上手前でピーダスンに合流。コル・デズに入ると更にマグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ)が加わり、先頭は4名となる。37秒後方のプロトンでは「攻撃は最大の防御」と言わんばかりに、マイヨジョーヌと同じ黄色のリーダージャージを着るジョーゲンソンがアタック。そのまま単独で先頭に迫っていく。

残り12.3km地点で単独先頭に立ったマグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) photo:A.S.O.
最大勾配13%のコル・デズでは、ピーダスンがこの日最大の目標だった先頭通過を果たし、ポイント賞ジャージを確定させる。そのままピーダスンはシェフィールドと共に先頭でレースを進めると、最後の1級山岳コル・デ・キャトル・シュマン(距離3.6km/平均8.8%/最大16%)の麓に到達。シェフィールドは登りでピーダスンを引き離し、頂上まで3.3km、フィニッシュまで残り12.3km地点で単独先頭に立った。
後続ではジョーゲンソンがガルとウラソフに合流し、遅れてきたピーダスンを吸収。シェフィールドは頂上を21秒のリードで通過し、フィニッシュまで続く下りに入る。ジョーゲンソンはダウンヒルでガルを引き離し、先頭をひた走る同じアメリカ人のジョーゲンソンを追走。しかし、その差は最後までゼロになることはなかった。
残り2km地点で勝利を確信し、早くもガッツポーズを繰り返すシェフィールド。そのままフィニッシュし、22歳がニースでワールドツアー初勝利を手に入れた。

ワールドツアー初勝利を飾ったマグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos
インタビューで嬉し涙を流したシェフィールド。「これまで何度も2位と悔しい結果に終わっていた。そしてようやくワールドツアーで勝利を得ることができた。この勝利が意味するものは大きい。なぜならこの競技は本当に勝つことが難しいからね。本当に嬉しいよ」と、心からの喜びを語った。
そして総合優勝は、シェフィールドと同じアメリカのクラブチーム、ホットチューブ・ディベロップメントチーム出身であるジョーゲンソンが輝く。「ヨナス(ヴィンゲゴー)が不在のなか(ライバルたちによる)総攻撃は予想していた。だがチーム一丸となり、戦術的に上手く走ることができた。そして掴んだパリ〜ニースでの2年連続総合優勝。本当にクレイジーと呼べる結果だよ」とコメントした。
ジョーゲンソンは今年、ヴィンゲゴーと共にクリテリウム・デュ・ドーフィネからツール・ド・フランスへの出場を予定している。

区間2位で総合優勝を決めたマッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) photo:A.S.O.

4賞ジャージ獲得者が表彰台に上がる photo:A.S.O.


連日続いた悪天候から一転、晴天に恵まれたレースは37秒のリードで総合首位に立つマッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク)を先頭にスタート。その直後にブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツXRG)が集団から遅れ、リタイアを選択。総合7位につけていたマクナルティはここ数日間、体調不良が続いていたと明らかになっている。


最初の1級山岳であるコル・ドゥ・ラ・ポルトでは、ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG)やポイント賞ジャージを着るマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)などが先頭集団を形成する。しかしイネオス・グレナディアーズの先導するメイン集団が引き戻し、頂上を通過。中間スプリント(コル・デズ)を先頭通過してポイント賞を確定させたいピーダスンが、その下りで飛び出した。
先頭をいくピーダスンに1分差をつけられ、30名程度に絞られたプロトンからはアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が仕掛ける。2つ目の1級山岳でウラソフはピーダスンを追いかけ、後続では総合2位のフロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が加速し、ジョーゲンソンにプレッシャーをかける。しかしこれは決まらず、直後にフェリックス・ガル(オーストリア、デカトロンAG2Rラモンディアール)が集団を抜け出した。
ガルはウラソフと共に、頂上手前でピーダスンに合流。コル・デズに入ると更にマグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ)が加わり、先頭は4名となる。37秒後方のプロトンでは「攻撃は最大の防御」と言わんばかりに、マイヨジョーヌと同じ黄色のリーダージャージを着るジョーゲンソンがアタック。そのまま単独で先頭に迫っていく。

最大勾配13%のコル・デズでは、ピーダスンがこの日最大の目標だった先頭通過を果たし、ポイント賞ジャージを確定させる。そのままピーダスンはシェフィールドと共に先頭でレースを進めると、最後の1級山岳コル・デ・キャトル・シュマン(距離3.6km/平均8.8%/最大16%)の麓に到達。シェフィールドは登りでピーダスンを引き離し、頂上まで3.3km、フィニッシュまで残り12.3km地点で単独先頭に立った。
後続ではジョーゲンソンがガルとウラソフに合流し、遅れてきたピーダスンを吸収。シェフィールドは頂上を21秒のリードで通過し、フィニッシュまで続く下りに入る。ジョーゲンソンはダウンヒルでガルを引き離し、先頭をひた走る同じアメリカ人のジョーゲンソンを追走。しかし、その差は最後までゼロになることはなかった。
残り2km地点で勝利を確信し、早くもガッツポーズを繰り返すシェフィールド。そのままフィニッシュし、22歳がニースでワールドツアー初勝利を手に入れた。

インタビューで嬉し涙を流したシェフィールド。「これまで何度も2位と悔しい結果に終わっていた。そしてようやくワールドツアーで勝利を得ることができた。この勝利が意味するものは大きい。なぜならこの競技は本当に勝つことが難しいからね。本当に嬉しいよ」と、心からの喜びを語った。
そして総合優勝は、シェフィールドと同じアメリカのクラブチーム、ホットチューブ・ディベロップメントチーム出身であるジョーゲンソンが輝く。「ヨナス(ヴィンゲゴー)が不在のなか(ライバルたちによる)総攻撃は予想していた。だがチーム一丸となり、戦術的に上手く走ることができた。そして掴んだパリ〜ニースでの2年連続総合優勝。本当にクレイジーと呼べる結果だよ」とコメントした。
ジョーゲンソンは今年、ヴィンゲゴーと共にクリテリウム・デュ・ドーフィネからツール・ド・フランスへの出場を予定している。


パリ〜ニース2025第8ステージ結果
1位 | マグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) | 2:48:37 |
2位 | マッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:29 |
3位 | フェリックス・ガル(オーストリア、デカトロンAG2Rラモンディアール) | +0:35 |
4位 | マイケル・ストーラー(オーストラリア、チューダー・プロサイクリング) | +1:01 |
5位 | クレモン・シャンプッサン(フランス、XDSアスタナ) | |
6位 | フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
7位 | テイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ) | |
8位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +1:04 |
9位 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +1:40 |
10位 | オレリアン・パレパントル(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール) |
個人総合成績
1位 | マッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) | 26:26:42 |
2位 | フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +1:15 |
3位 | テイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ) | +1:58 |
4位 | マグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) | +2:17 |
5位 | マイケル・ストーラー(オーストラリア、チューダー・プロサイクリング) | +3:03 |
6位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) | +3:57 |
7位 | クレモン・シャンプッサン(フランス、XDSアスタナ) | +4:00 |
8位 | アロルド・テハダ(コロンビア、XDSアスタナ) | +4:53 |
9位 | トビアス・フォス(ノルウェー、イネオス・グレナディアーズ) | +4:59 |
10位 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +5:26 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) |
山岳賞 | トマ・ガシニャール(フランス、トタルエネルジー) |
ヤングライダー賞 | フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) |
チーム総合成績 | イネオス・グレナディアーズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
photo:CorVos, A.S.O.
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