2025/03/12(水) - 06:59
パリ〜ニース3日目は独自ルールのチームトライアル。丘を含む28.4kmコースを平均55.962km/hで駆け抜けたヴィスマ・リースアバイクが優勝し、マッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ)がマイヨジョーヌに袖を通した。

2008年までF1フランスグランプリの舞台だったマニクールサーキットが出発地点 photo:A.S.O

2つの丘を含む28.4kmコース photo:A.S.O パリ近郊から地中海沿岸のニースを目指す春の名門ステージレース「パリ〜ニース(UCIワールドツアー)」の3日目は、チーム単位のスピードを競い合うチームタイムトライアル。「シルキュイ・ド・ヌヴェール・マニ=クール」、つまり2008年までF1フランスグランプリの舞台となっていたマニクール・サーキットを出発し、ヌヴェールの街中にフィニッシュする28.4kmコースを各チームのTTトレインが駆け抜けた。
コースレイアウト的には中盤に控える丘と、終盤に用意された最大勾配11%の登坂どう攻略するかがポイント(獲得標高は264m)で、先頭でフィニッシュした選手のタイムがフィニッシュタイム(個人成績は各選手の実時間を適用)となる。4人目、もしくは5人目のフィニッシュタイムで争われる一般的なチームタイムトライアルと異なるパリ〜ニース独自ルールに対して、どのチームも2名でフィニッシュに飛び込む戦略で臨んだ。

第2出走で好タイムを叩き出したジェイコ・アルウラーはステージ2位 photo:CorVos
序盤に指標となるタイムを叩き出したのは、第1走のチューダー・プロサイクリングに続いて出発したジェイコ・アルウラーだった。前日の第2ステージで鎖骨骨折に見舞われたTTスペシャリストのルーク・ダーブリッジ(オーストラリア)を欠いていたものの、最後はスプリンターのマイケル・マシューズが総合を狙うベン・オコーナー(共にオーストラリア)を引き連れて30分41秒でフィニッシュ(平均55.5km/h)。続くイネオス・グレナディアーズも好走したものの18秒届かなかった(最終的に5位)。
目覚ましい走りを披露したのが超強力メンバーでパリ〜ニースに臨んだヴィスマ・リースアバイクだ。欧州TT王者のエドアルド・アッフィニ(イタリア)やヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー)をアシストとして使いきり、最後はマッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ)がヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)を引き連れてフィニッシュ。ジェイコを14秒半上回る30分26秒(平均55.962km/h)で一躍ホットシートを奪い取ることに。

最速タイムを叩き出したヴィスマ・リースアバイク photo:A.S.O

ホットシートでインタビューを受けるヴィスマ・リースアバイク photo:A.S.O
好走したレッドブル・ボーラ・ハンスグローエもジェイコに10秒届かず、最終出走チームとなったスーダル・クイックステップのフィニッシュを待ってヴィスマのステージ優勝が決定。チーム全員が表彰台に上がると共に、ジョーゲンソンがマイヨジョーヌ獲得、6秒差の個人総合2位にヴィンゲゴーが入る結果となった。
黄色いチームジャージにマイヨジョーヌを重ね着したジョーゲンソンは「みんなのことを誇りに思うよ。全員がそれぞれの役割を完璧にこなすことができたし、こんな最高レベルのチームメイトに囲まれて走るだなんて普通のことじゃない。ヨナスと僕は最後の坂まで連れて行ってもらい、そこからフィニッシュまでは僕が仕事を担った。ここで結果を出すためにチームTTの練習を重ねてきたんだ。それが結果になって現れたと思う」とコメントする。ヴィスマにとっては昨年のパリ〜ニース覇者であるジョーゲンソンとヴィンゲゴーで勝負できる理想的な筋書きだ。

表彰台に上がるヴィスマ・リースアバイクのメンバー photo:A.S.O

マイヨジョーヌに袖を通したマッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
「明日マイヨジョーヌを着て走るのが楽しみだ。去年は最終ステージで逆転総合優勝したからマイヨジョーヌを着て走る機会がなかったんだ。これから山岳ステージが始まるけど、僕らのチームはマイヨジョーヌを守る戦力があると信じている」とジョーゲンソンはダブルエース体制で挑む後半戦に向けて自信を覗かせている。


コースレイアウト的には中盤に控える丘と、終盤に用意された最大勾配11%の登坂どう攻略するかがポイント(獲得標高は264m)で、先頭でフィニッシュした選手のタイムがフィニッシュタイム(個人成績は各選手の実時間を適用)となる。4人目、もしくは5人目のフィニッシュタイムで争われる一般的なチームタイムトライアルと異なるパリ〜ニース独自ルールに対して、どのチームも2名でフィニッシュに飛び込む戦略で臨んだ。

序盤に指標となるタイムを叩き出したのは、第1走のチューダー・プロサイクリングに続いて出発したジェイコ・アルウラーだった。前日の第2ステージで鎖骨骨折に見舞われたTTスペシャリストのルーク・ダーブリッジ(オーストラリア)を欠いていたものの、最後はスプリンターのマイケル・マシューズが総合を狙うベン・オコーナー(共にオーストラリア)を引き連れて30分41秒でフィニッシュ(平均55.5km/h)。続くイネオス・グレナディアーズも好走したものの18秒届かなかった(最終的に5位)。
目覚ましい走りを披露したのが超強力メンバーでパリ〜ニースに臨んだヴィスマ・リースアバイクだ。欧州TT王者のエドアルド・アッフィニ(イタリア)やヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー)をアシストとして使いきり、最後はマッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ)がヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)を引き連れてフィニッシュ。ジェイコを14秒半上回る30分26秒(平均55.962km/h)で一躍ホットシートを奪い取ることに。


好走したレッドブル・ボーラ・ハンスグローエもジェイコに10秒届かず、最終出走チームとなったスーダル・クイックステップのフィニッシュを待ってヴィスマのステージ優勝が決定。チーム全員が表彰台に上がると共に、ジョーゲンソンがマイヨジョーヌ獲得、6秒差の個人総合2位にヴィンゲゴーが入る結果となった。
黄色いチームジャージにマイヨジョーヌを重ね着したジョーゲンソンは「みんなのことを誇りに思うよ。全員がそれぞれの役割を完璧にこなすことができたし、こんな最高レベルのチームメイトに囲まれて走るだなんて普通のことじゃない。ヨナスと僕は最後の坂まで連れて行ってもらい、そこからフィニッシュまでは僕が仕事を担った。ここで結果を出すためにチームTTの練習を重ねてきたんだ。それが結果になって現れたと思う」とコメントする。ヴィスマにとっては昨年のパリ〜ニース覇者であるジョーゲンソンとヴィンゲゴーで勝負できる理想的な筋書きだ。


「明日マイヨジョーヌを着て走るのが楽しみだ。去年は最終ステージで逆転総合優勝したからマイヨジョーヌを着て走る機会がなかったんだ。これから山岳ステージが始まるけど、僕らのチームはマイヨジョーヌを守る戦力があると信じている」とジョーゲンソンはダブルエース体制で挑む後半戦に向けて自信を覗かせている。
パリ〜ニース2025第3ステージ結果
1位 | ヴィスマ・リースアバイク | 30:26 |
2位 | ジェイコ・アルウラー | +0:14 |
3位 | レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ | +0:24 |
4位 | リドル・トレック | +0:29 |
5位 | イネオス・グレナディアーズ | +0:32 |
6位 | EFエデュケーション・イージーポスト | +0:33 |
7位 | デカトロンAG2Rラモンディアル | +0:38 |
8位 | UAEチームエミレーツXRG | +0:41 |
9位 | モビスター | +0:48 |
10位 | スーダル・クイックステップ | +0:50 |
個人総合成績
1位 | マッテオ・ジョーゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) | 8:13:52 |
2位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:06 |
3位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | +0:21 |
4位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | |
5位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:31 |
6位 | フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
7位 | マウロ・シュミット(スイス、ジェイコ・アルウラー) | |
8位 | ベン・ツィーホフ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:34 |
9位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | +0:36 |
10位 | マグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) | +0:38 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) |
山岳賞 | アレクサンドル・ドゥレトル(フランス、トタルエネルジー) |
ヤングライダー賞 | フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) |
チーム総合成績 | ヴィスマ・リースアバイク |
text:Sotaro.Arakawa
photo:A.S.O.
photo:A.S.O.
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