熱戦が繰り広げられたシクロクロス全日本選手権のチャンピオンバイクを連載形式で紹介していく。第3弾は男子マスターズの各年代カテゴリーを制した佐野千尋(イナーメ信濃山形)と村田憲治 (岩井商会レーシング)、筧五郎(56)、佐藤稔(スワコレーシングチーム)のバイクをピックアップ。



男子マスターズ35-39 佐野千尋(イナーメ信濃山形)のスペシャライズド CRUX

佐野千尋(イナーメ信濃山形)のスペシャライズド CRUX photo:Michinari TAKAGI

ME1からマスターズへカテゴリー変更し、男子マスターズ35-39で悲願の全日本マスターズチャンピオンという目標を達成した佐野千尋 (イナーメ信濃山形)。愛車はスペシャライズドのカーボンシクロクロスバイクのCRUXだ。

コンポーネントはシマノのグラベルコンポーネントのGRX DI2。クランクのみDURA-ACE R9100シリーズを使用し、40Tのシングルスピード用のチェーンリングが取り付けられていた。スプロケットはワイドレシオなギア比の11-32Tであらゆるコースに対応できる仕様だ。

コンポーネントはシマノGRX DI2 photo:Michinari TAKAGI

サドルはスペシャライズド S-WORKS TOUPE photo:Michinari TAKAGI
ペダルは4面でペダルキャッチができるクランクブラザーズ EGGBEATER photo:Michinari TAKAGI


オールラウンドに使用できるiRC SERAC CX photo:Michinari TAKAGI

ペダルは4面でペダルキャッチができるクランクブラザーズ EGGBEATERを使用している。サドルはスペシャライズド S-WORKS TOUPE。

ホイールはP&P COMPONENTS BOREASで装着され、タイヤはiRCのSERACシリーズ。「コースコンデションが難しかったので、SERAC CXとSERAC CX EDGEで悩んでいました」という。最終的には泥のキャンバーに合わせて、オールラウンドに使用できるSERAC CXを選択していた。



男子マスターズ40-49 村田憲治(岩井商会レーシング)のワンバイエス JFF#807z

村田憲治(岩井商会レーシング)のワンバイエス JFF#807z photo:Michinari TAKAGI

全日本マスターズカテゴリーで五連覇という偉業を達成した村田憲治(岩井商会レーシング)。愛車はリドレーからワンバイエスのアルミシクロクロス「JFF#807z」に今シーズンからバイクに乗り換えた。

コンポーネントはシマノ 105 DI2を搭載し、クランクのみULTEGRAとなっていた。フロントは46-36Tのダブルで、リアは11-30Tのギア比を選択していた。ペダルはクランクブラザーズのEGGBEATER 3。

サドルのレール幅が競輪規格の30mm幅で、細身の座面によってペダリングしやすいワンバイエス ナロウサーティー ソウル photo:Michinari TAKAGI

クランクのみシマノ ULTEGRAで、ペダルはクランクブラザーズのEGGBEATER 3 photo:Michinari TAKAGI
スプロケットは11-30T photo:Michinari TAKAGI


ヴィットリア TERRENO MIX photo:Michinari TAKAGI

ステムはロードで使用していたコルナゴのステムを移植、ハンドル幅はバイクコントロールしやすい420mmを選択。サドルはワンバイエスのナロウサーティーソウルで、サドルのレール幅が競輪規格の30mm幅と細身の座面でペダリングしやすいという理由で採用しているとのこと。

足回りはマヴィック COSMIC SLR 32 DISCとヴィットリアのTERRENO MIXの組み合わせ。「空気圧は気温によって変わるので、何度も微調整をしていました」と五連覇に向けてセッティングに余念がない。



男子マスターズ50-59 筧五郎(56)のトレック BOONE

筧五郎(56)のトレック BOONE photo:Michinari TAKAGI

今大会で最大エントリー数となった男子マスターズ50-59で優勝した筧五郎(56)。股関節の負傷からの復活優勝となった筧の愛車は、トレックのシクロクロスバイク「BOONE」。シートポストはISPタイプで、逆に付けることで前乗り仕様になっていた。サドルはセッレイタリアのカーボケラミックを採用した軽量モデル「FLITE BOOST KIT CARBONIO」だ。

コンポーネントはULTEGRA DI2 R8100シリーズで統一されていた。クランクはパワーメーター搭載の”FC-R8100-P”。ギア比はフロント46-36で、リアはワイドレシオで使いやすい11-34Tを使用していた。ペダルはシマノ XTRを選択していた。

シートポストはISPタイプで、逆に付けることで前乗り仕様に photo:Michinari TAKAGI

サドルはセッレイタリアのカーボケラミックを採用した軽量モデル「FLITE BOOST KIT CARBONIO」 photo:Michinari TAKAGI
コンポーネントはULTEGRA DI2 R8100シリーズで統一 photo:Michinari TAKAGI


タイヤはチューブラーモデルのデュガス Typhoon photo:Michinari TAKAGI

ホイールはボントレガー AEOLUSのチューブラーカーボンホイール。組み合わされるタイヤはチューブラーモデルのデュガス Typhoon。空気圧は1.5barが基本でコースや路面状況に応じて微調整しているという。

レース当日は、56CYCLEと同じく愛知県にあるショップ「QUEST 日進」の店長である横井さんがチームピットメカニックを担当。パワーメーターのマグネットがスプロケットに噛み込むトラブルにも落ち着いて対応できたことで、優勝できたという。



男子マスターズ60+ 佐藤稔(スワコレーシングチーム)のボーマ DOLAⅡ

佐藤稔(スワコレーシングチーム)のボーマ DOLAⅡ photo:Michinari TAKAGI

男子マスターズ60+の新たなチャンピオンとなった佐藤稔(スワコレーシングチーム)の愛車は昨シーズンからトレック BOONEからボーマのシクロクロスバイク「DOLAⅡ」に乗り換えた。

「スワコレーシングチームは小坂光(Utsunomiya Lux)の父、小坂正則さんをはじめボーマに乗っている選手たちが多いので、ポジションは彼らの真似して、乗り方などもアドバイスをもらっています!」とのこと。

コンポーネントはシマノ GRXの機械式 photo:Michinari TAKAGI

スタビライザー付きのGRXのリアディレイラー photo:Michinari TAKAGI
フロントシングル仕様で36T photo:Michinari TAKAGI


チャレンジ GRIFO チームエディションソフトのチューブラー仕様 photo:Michinari TAKAGI

コンポーネントはシマノ GRXの機械式が搭載されていた。フロントシングル仕様でフロントは36T、リアは11-30Tのギア比構成となっている。ペダルはシマノ XTRを使用していた。

ホイールはボーマ45mmハイトのチューブラーホイール「TH-45D」に、チャレンジ GRIFO チームエディションソフトのチューブラー仕様が組み合わされる。「昨シーズンまでチューブレスを使っていましたが、チューブラーに変えました。漕ぎ出しや重量が軽くて気に入っています」とのこと。

text & photo:Michinari TAKAGI

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