2009/03/29(日) - 07:37
2009年3月28日、第52回E3プライス・フラーンデレン(UCI1.HC)が開催され、過去に4度優勝しているトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)とのスプリント勝負を制したフィリッポ・ポッツァート(イタリア、カチューシャ)が大会初制覇。別府史之(スキル・シマノ)は54位で完走した。
E3プライス・フラーンデレンは、フランドル地方を駆け抜けるセミクラシックレースの一つ。フランドル地方では、ロンド・ファン・フラーンデレンに次ぐ格式高いレースとして知られる。
コース後半にはエイケンベルグやターインベルグ、パテルベルグ、オウデ・クワレモントを始めとする急坂が12箇所登場。北のクラシック本戦に向けて連戦中の別府史之(スキル・シマノ)も出場した。
レース当日は気温4度の雨が降り、風も強い厳しいコンディション。7km地点で飛び出したストゥヴ・シェネル(フランス、Bboxブイグテレコム)やダヴィ・ブーシェ(フランス、ランドボウクレジット)ら4名は最大で7分のリードを得た。
メイン集団はクイックステップやサイレンス・ロット、サーヴェロがコントロールし、レース後半に入るとロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)とジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァッカンソレイユ)がカウンターアタック。しかしこの2名は先頭に追いつくこと無く集団に引き戻される。
大きな動きを見せたのがゴールまで57kmを残したターインベルグ。5度目の優勝を狙うボーネンが、最大勾配18%の石畳の上りで飛び出し、トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)とフアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ラボバンク)がこれに合流。ボーネンは一旦後続の集団に戻ったが、フレチャが独走を続けた。
独走したフレチャが集団に引き戻されると、ラスト36km地点のオウデ・クワレモントでステイン・デヴォルデル(ベルギー、クイックステップ)がアタック。長さ2200m(そのうち石畳は1500m)のこの上りで飛び出したデヴォルデルは、先頭を逃げ続けていたリエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ)に合流した。
しかしこの動きも吸収。ラスト25km地点のクノクテベルグで王者ボーネンが再びアタックを仕掛けると、ポッツァートとマキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)のみがこれに反応。この動きが決定的となり、3名は後続を引き離してゴールへ。最後のスプリント勝負はボーネンとイグリンスキーを下したポッツァートに軍配が上がった。
ボーネン、デヴォルデル、シャヴァネルのクラシック無敵艦隊を打ち破ったポッツァートは、チーム公式サイトの中で「ボーネンには申し訳ないけど、これはとても嬉しい勝利だ。今日は一日中好感触を得ていた。ボーネンは今日も強力で、自分が考えていたのと同じ場所(クノクテベルグ)でアタックしたんだ」とコメント。
世界屈指のスプリンターであるボーネンを破ったことについては「最後はボーネン先頭でスプリントが始まった。彼は少しギアが重すぎたと思う。だから何とか後方から抜くことが出来たよ。スプリントの力勝負では彼に軍配が上がるけど、今日みたいなタフなレースでは何が起こるか分からない。」と語る。フランドルでも注目の存在だ。
完走者92名のタフレースで、別府史之は10分遅れの集団でゴールしている。フミの次戦は翌3月29日に開催されるブラバンツ・ペイル(UCI1.1)だ。
E3プライス・フラーンデレン2009結果
1位 フィリッポ・ポッツァート(イタリア、カチューシャ)5h11'49"
2位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)
3位 マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)
4位 トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)+45"
5位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)
6位 ステイン・デヴォルデル(ベルギー、クイックステップ)
7位 ニック・ナイエンス(ベルギー、ラボバンク)
8位 ジョージ・ヒンカピー(アメリカ、チームコロンビア)
9位 セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、ラボバンク)
10位 マークス・ブルグハート(ドイツ、チームコロンビア)+1'02"
54位 別府史之(日本、スキル・シマノ)+10'36"
E3プライス・フラーンデレンは、フランドル地方を駆け抜けるセミクラシックレースの一つ。フランドル地方では、ロンド・ファン・フラーンデレンに次ぐ格式高いレースとして知られる。
コース後半にはエイケンベルグやターインベルグ、パテルベルグ、オウデ・クワレモントを始めとする急坂が12箇所登場。北のクラシック本戦に向けて連戦中の別府史之(スキル・シマノ)も出場した。
レース当日は気温4度の雨が降り、風も強い厳しいコンディション。7km地点で飛び出したストゥヴ・シェネル(フランス、Bboxブイグテレコム)やダヴィ・ブーシェ(フランス、ランドボウクレジット)ら4名は最大で7分のリードを得た。
メイン集団はクイックステップやサイレンス・ロット、サーヴェロがコントロールし、レース後半に入るとロビー・マキュアン(オーストラリア、カチューシャ)とジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァッカンソレイユ)がカウンターアタック。しかしこの2名は先頭に追いつくこと無く集団に引き戻される。
大きな動きを見せたのがゴールまで57kmを残したターインベルグ。5度目の優勝を狙うボーネンが、最大勾配18%の石畳の上りで飛び出し、トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)とフアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ラボバンク)がこれに合流。ボーネンは一旦後続の集団に戻ったが、フレチャが独走を続けた。
独走したフレチャが集団に引き戻されると、ラスト36km地点のオウデ・クワレモントでステイン・デヴォルデル(ベルギー、クイックステップ)がアタック。長さ2200m(そのうち石畳は1500m)のこの上りで飛び出したデヴォルデルは、先頭を逃げ続けていたリエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ)に合流した。
しかしこの動きも吸収。ラスト25km地点のクノクテベルグで王者ボーネンが再びアタックを仕掛けると、ポッツァートとマキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)のみがこれに反応。この動きが決定的となり、3名は後続を引き離してゴールへ。最後のスプリント勝負はボーネンとイグリンスキーを下したポッツァートに軍配が上がった。
ボーネン、デヴォルデル、シャヴァネルのクラシック無敵艦隊を打ち破ったポッツァートは、チーム公式サイトの中で「ボーネンには申し訳ないけど、これはとても嬉しい勝利だ。今日は一日中好感触を得ていた。ボーネンは今日も強力で、自分が考えていたのと同じ場所(クノクテベルグ)でアタックしたんだ」とコメント。
世界屈指のスプリンターであるボーネンを破ったことについては「最後はボーネン先頭でスプリントが始まった。彼は少しギアが重すぎたと思う。だから何とか後方から抜くことが出来たよ。スプリントの力勝負では彼に軍配が上がるけど、今日みたいなタフなレースでは何が起こるか分からない。」と語る。フランドルでも注目の存在だ。
完走者92名のタフレースで、別府史之は10分遅れの集団でゴールしている。フミの次戦は翌3月29日に開催されるブラバンツ・ペイル(UCI1.1)だ。
E3プライス・フラーンデレン2009結果
1位 フィリッポ・ポッツァート(イタリア、カチューシャ)5h11'49"
2位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)
3位 マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)
4位 トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ)+45"
5位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)
6位 ステイン・デヴォルデル(ベルギー、クイックステップ)
7位 ニック・ナイエンス(ベルギー、ラボバンク)
8位 ジョージ・ヒンカピー(アメリカ、チームコロンビア)
9位 セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、ラボバンク)
10位 マークス・ブルグハート(ドイツ、チームコロンビア)+1'02"
54位 別府史之(日本、スキル・シマノ)+10'36"
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