マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)の2025年レーススケジュールが明らかになった。春のクラシックやツールに出場する一方、ロード世界選手権は回避してMTBの世界王者を目指すという。



先日のシクロクロス世界選手権で優勝したファンデルプール photo:UCI

2月2日に行われたシクロクロス世界選手権で、過去最多となる7度目の世界王者に輝いたファンデルプール。ベルギーの放送局Sporzaのインタビューに答え、「ロード世界選手権への出場は考えていない。それよりも自分のキャリアにおけるパズルの最後のピースである、マウンテンバイクの世界王者になりたい」と、2025年シーズンについて言及した。

シーズン初戦は、3月10日に開幕するティレーノ〜アドリアティコ。2023年に出場し、直後のミラノ〜サンレモ初優勝につなげた相性の良いレースについて、「ミラノ〜サンレモに向けた良い準備となるだろう」とコメント。昨年は10位と悔しい結果に終わったミラノ〜サンレモでのリベンジを狙う。

ロンド・ファン・フラーンデレンのフィニッシュでバイクを掲げるファンデルプール photo:CorVos

ディフェンディング王者として臨むヘント〜ウェヴェルヘム(3月30日)とドワルス・ドール・フラーンデレン(4月2日)への出場は未定。しかし、ロンド・ファン・フラーンデレン(4月6日)では4度目の優勝を目指し、達成すればトム・ボーネン(ベルギー)やファビアン・カンチェラーラ(スイス)を上回る史上最多優勝となる。

さらに、春のクラシックレースの目玉であるパリ〜ルーベで3連覇に挑む。その後、アムステルゴールドレース(4月20日)とリエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(4月27日)は不出場。5度目の出場となるツール・ド・フランスでは「僕とヤスペル(フィリプセン)にチャンスのある第1週目での勝利を狙う」と意気込みを語った。

2021年の東京五輪MTBでは落車リタイアに終わったファンデルプール photo:So Isobe

ファンデルプールは、アフリカで初開催となるルワンダでのロード世界選手権を「出場は考えたことすらない」と一蹴。距離267.5km、獲得標高差5,475mというクライマー向きのコース設定がその理由だ。

そのため、ツール・ド・フランス後はマウンテンバイクに集中し、シクロクロスとロード、グラベルに続く4つ目の世界タイトルを狙うと宣言。9月14日にスイスのクラン・モンタナで開催されるマウンテンバイク世界選手権に出場する。
マチュー・ファンデルプール2025年出場レース
ティレーノ〜アドリアティコ(3月10-16日)
ミラノ〜サンレモ(3日22)
E3サクソ・クラシック(3月28日)
ロンド・ファン・フラーンデレン(4月6日)
パリ〜ルーベ(4月16日)
ツール・ド・フランス(7月5-27日)
マウンテンバイク世界選手権(9月14日)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos