コフィディスを退団したベン・ヘルマンス(ベルギー)が現役引退を明らかにした。2020年に34歳でツール・ド・フランス初出場を果たしたヘルマンスは、昨年イスラエルからコフィディスに移籍したものの、契約更新や移籍オファーがなく引退を決断した。



16年のプロ生活を終えたベン・ヘルマンス(ベルギー) photo: TDWsport / KT

母国ベルギーメディアに引退する旨を明かしたヘルマンス。2009年にトップスポーツフラーンデレン(現フランダース・バロワーズ)でプロデビューすると、翌年に別府史之も所属したレディオシャックに移籍。その後BMCレーシングやイスラエル・プレミアテックを経て、昨年はコフィディスに加入した。

16年におよぶプロキャリアで、ヘルマンスは総合優勝を含む19勝を積み上げた。特に2015年のブラバンツ・ペイルでは残り4kmから精鋭集団を飛び出し、独走のままフィニッシュ。近年では2021年のアークティックレース・オブ・ノルウェーで総合優勝するなど、エースとしても活躍。ただしキャリアの大半は、2013年ブエルタ・ア・エスパーニャを総合優勝したクリストファー・ホーナー(アメリカ)らをサポートするアシスト選手として力を発揮した。

キャリア19勝を飾ったベン・ヘルマンス(ベルギー) photo:Kei Tsuji / TDWsport

「昨年9月の段階でコフィディスとの契約更新がないことは把握していた。そのため移籍先を探していたが、自分の年齢やオファーを考えても難しいと思っていた。そこで選手キャリアの終わりを受け入れることにした」と語ったヘルマンス。明言はしなかったものの、引退後の計画は既にあるという。

2024年11月上旬に30名ロースターを確定させたコフィディス。昨年はヘルマンスや同じく引退したゴルカ・イサギレ(スペイン)などベテランの補強が多かったものの、シーズン5勝と成績は低迷。現在UCIポイントのチームランキングで18位と降格圏ぎりぎりの位置にあり、他チームの活躍次第では降格の可能性もある。そのため20代の選手補強を実施し、平均年齢を下げて再建を目指している。

text:Sotaro.Arakawa