2024/12/31(火) - 12:15
2024年プレイバック国内レース後編は、3月の富士クリテリウムチャンピオンシップから12月のシクロクロス全日本選手権まで、UCIレースと各種目の全日本選手権、インカレなどのレースを振り返ります。
3月2日-3日 富士クリテリウムチャンピオンシップ
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富士山が終日姿を見せた富士クリテリウム決勝 photo:Satoru Kato
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寺田吉騎(シマノレーシング)が2週連続で優勝 photo:Satoru Kato
静岡県富士市で開催された「富士クリテリウムチャンピオンシップ」は、今年3回目の開催を迎えた。国内トップチームと大学生が出場する国内では珍しい形の大会は、予選を勝ち上がった76名により決勝レースが行われた。序盤に形成された16名もの先行集団は1分差をつけたものの終盤までに吸収。最後はロングスプリントを仕掛けた寺田吉騎(シマノレーシング)が抜け出し、前週のJプロツアー志布志クリテリウムに続く2勝目を挙げた。
3月10日 明治神宮外苑クリテリウム
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快晴の明治神宮外苑で開催されたクリテリウム photo:Satoru Kato
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RCSリーダージャージを着た小泉響貴(明治大学)が優勝 photo:Satoru Kato 
女子は筒井楓(山梨県立笛吹高校)が優勝 photo:Satoru Kato
翌週の3月10日は、18回目の開催となった「明治神宮外苑クリテリウム」。日本学生自転車競技連盟(学連)が主催する「ロードレース・カップ・シリーズ(RCS)」の最終戦として行われたレースは、小泉響貴(明治大学)が史上初のRCSリーダージャージを着ての優勝を決めた。オープンレースとして行われた女子は筒井楓(山梨県立笛吹高校)が2016年以来となる高校生の優勝を決めた。
4月13日-14日 チャレンジサイクルロードレース
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春の日本サイクルスポーツセンターで行われたチャレンジサイクルロードレース photo:Satoru Kato
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男子エリート優勝は吉岡直哉(さいたま佐渡サンブレイブ) photo:Satoru Kato
春の訪れを告げる「チャレンジサイクルロードレース」。男子エリートは中盤に形成された先行集団が最終周回に吸収されてのスプリント勝負となり、吉岡直哉(さいたま佐渡サンブレイブ)が優勝。自身にとって7年ぶりの勝利と同時に、チームに大きな1勝をもたらした。
5月10日-12日 ツール・ド・熊野
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ツール・ド・熊野の象徴とも言える丸山千枚田 photo:Satoru Kato
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岡篤志(JCLチーム右京)が個人総合連覇 photo:Satoru Kato
5月はUCIステージレースの連戦。例年5月末から6月初旬に開催されてきた「ツール・ド・熊野」は、大型連休明けの5月上旬に移行。新たに古座川町でのステージが設定されて3日間3ステージで行われた。第2ステージで総合首位に立った岡篤志(JCLチーム右京)が最終第3ステージでも首位を守り、総合2連覇を達成。山本大喜が総合2位となり、JCLチーム右京がチーム総合でも優勝した。
5月19日-26日 ツアー・オブ・ジャパン
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今年からUCI2.2クラスとなったツアー・オブ・ジャパン photo:Satoru Kato
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ステージ2勝を挙げたマッテオ・マルチェッリ(JCLチーム右京) photo:Satoru Kato 
いなべ、富士山で優勝し、総合優勝を決めたジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京) photo:Satoru Kato
ツール・ド・熊野の翌週、5月19日にスタートした「ツアー・オブ・ジャパン」は、それまでのUCI2.1クラスから2.2クラスに変更しての開催となった。8日間8ステージという世界的にも特異なスタイルは変わらず、国内外16チームが出場した。
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左から、山岳賞中井唯晶、ポイント賞寺田吉騎、個人総合優勝ジョバンニ・カルボーニ、新人賞ニコラス・ヴィノクロフ data-sub-caption= photo:Satoru Kato
総合優勝は、第3ステージいなべと第6ステージ富士山を制したジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京)。JCLチーム右京はマッテオ・マルチェッリが第2ステージ京都と最終日の東京で優勝して計4勝を挙げた。一方で、山岳賞を中井唯晶、ポイント賞を寺田吉騎と、シマノレーシングの2名が獲得。最終日の表彰台に2名の日本人が立った。
6月16日 ニセコクラシック
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羊蹄山の麓を走るニセコクラシック photo:Satoru Kato
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150kmクラス優勝は小林亮(soleil de lest) photo:Satoru Kato
6月16日、UCIグランフォンドの「ニセコクラシック」が開催された。2023年のツール・ド・北海道での事故を受けて開催を危ぶむ声もあったが、安全対策を見直すなどして開催にこぎつけた。「ツール・ド・おきなわ」の市民200kmと並び称される150kmクラスは、終盤までに10名ほどまで絞られた集団での勝負となり、小林亮(soleil de lest)が初優勝した。ニセコクラシックは2026年に世界選手権としての開催が決まっている。
6月21日-23日 全日本選手権
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梅雨時真っ最中の全日本選手権 2日目のみ富士山が見える好天に恵まれた photo:Satoru Kato
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男子エリート個人TTで2年ぶり2度目の優勝を決めた金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム) photo:Satoru Kato 
男子U23優勝は寺田吉騎(シマノレーシング) photo:Satoru Kato
6月下旬、全日本選手権ロードレースは前年同様に修善寺の日本サイクルスポーツセンターで開催された。男子エリートの個人タイムトライアルは、金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)が2年ぶり2度目の優勝。男子U23ロードレースは寺田吉騎(シマノレーシング)が、前年優勝の鎌田晃輝(JCLチーム右京)を破って優勝した。
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女子エリート+U23 後半は與那嶺恵理(ラボラル・クチャ-ファンダシオン・エウスカディ)と木下 友梨菜(ベルマーレレーシングチーム)のマッチレース photo:Satoru Kato
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男子エリートは小林海(マトリックスパワータグ)が初制覇 photo:Satoru Kato
女子エリートは與那嶺恵理(ラボラル・クチャ-ファンダシオン・エウスカディ)が、木下友梨菜(ベルマーレレーシングチーム)とのマッチレースを制して通算7度目の優勝。そして注目の男子エリートは、最後まで残った4名でのスプリント勝負を小林海(マトリックスパワータグ)が制して初優勝を挙げた。
7月6日-7日 MTB全日本選手権
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男子エリート XCCとXCOで優勝した沢田時(宇都宮ブリッツェン) photo:Makoto AYANO
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女子エリートXCO優勝の小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Makoto AYANO 
女子エリートXCC優勝の川口うらら(TEAM TATSUNO) photo:Makoto AYANO
長野県の富士見パノラマリゾートで開催されたMTB全日本選手権。男子エリートは沢田時(宇都宮ブリッツェン)がXCC(クロスカントリー・ショートトラック)とXCO(クロスカントリー・オリンピック)で優勝し、クロスカントリー系種目を完全制覇。女子エリートはXCCを川口うらら(TEAM TATSUNO)、XCOを小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が制し、それぞれ連覇を達成した。
8月23日-25日、9月16日 全日本大学対抗選手権自転車競技大会(インカレ)
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TIPSTAR DOME CHIBAで開催されたインカレのトラック競技 photo:Satoru Kato
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男子チームスプリント優勝 日本大学 photo:Satoru Kato 
女子チームスプリント 学連新記録で優勝した早稲田大学 photo:Satoru Kato
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群馬CSCで開催されたインカレ・ロードレースは渡邉和貴(順天堂大学)が優勝 photo:Satoru Kato
8月下旬、千葉県千葉市のTIPSTAR DOME CHIBAで、全日本大学対抗選手権自転車競技大会(インカレ)のトラック種目が開催された。ロードレースはトラック競技の翌週に長野県の大町市での開催が予定されていたが、台風により延期され、9月16日に群馬サイクルスポーツセンターで開催された。男子は今年も日本大学の優位は変わらず、ロードレースの優勝こそ落としたもののインカレ4連覇を達成した。女子はパリ五輪代表の垣田真穂と池田瑞紀が牽引した早稲田大学が初優勝した。
9月6日-9日 全日本選手権トラック
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全日本選手権トラックは伊豆ベロドロームの250mバンクで開催 photo:Satoru Kato
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エリート男子1kmタイムトライアル 1分1秒台を出して3位になった松田祥位(チームブリヂストンサイクリング) photo:Satoru Kato 
女子オムニアムはパリ五輪代表組が表彰台を占めた photo:Satoru Kato
」伊豆ベロドロームで開催された全日本選手権トラックは、パリ五輪から帰国したばかりのナショナルチームの選手達が強さを見せた。短距離選手が中距離種目、中距離選手が短距離種目を走る試みもあり、その中で窪木一茂と松田祥位(共にチームブリヂストンサイクリング)が、1kmタイムトライアルで1分1秒台をマーク。短距離専門の選手でもなかなか出せないタイムを中距離選手の窪木と松田が出したことは大きな驚きを与えた。
9月14日-15日 ツール・ド・ふくしま
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国内トップアマチュア選手が集まったツール・ド・ふくしま photo:Makoto AYANO
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高岡亮寛(Roppongi Express)がツール・ド・ふくしま初代王者に photo:Satoru Kato 
男子の集団に混じって走った木下友梨菜(Bellmare Racing Team) photo:Satoru Kato
市民レーサーのためのステージレース「ツール・ド・ふくしま」が、東日本大震災からの復興が進む福島県浜通りを舞台に2日間2ステージ245kmで開催された。ニセコクラシックやツール・ド・おきなわと比肩する大会を目指して2023年の開催を目指してきたが、豪雨災害の影響により今年初開催となった。初代王者は、高岡亮寛(Roppongi Express)。女子は木下友梨菜(ベルマーレレーシングチーム)が2日間唯一の完走者となり、全日本選手権2位の力を証明して見せた。
9月28日-29日 おおいたアーバンクラシック
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ルーカス・カーステンセン(ルージャイ・インシュアランス)が優勝 photo:Satoru Kato
大分県大分市を舞台に開催された「OITAサイクルフェス」。初日のUCIクリテリウム「おおいたアーバンクラシック クリテリウム」は、集団スプリントを制したルーカス・カーステンセン(ルージャイ・インシュアランス)が優勝。岡篤志(JCLチーム右京)が3位に入った。
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イェロン・メイヤース(ヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリング)が優勝 photo:Satoru Kato
2日目はUCI1.2クラスのロードレース「おおいたアーバンクラシック」。150.8kmのレースの最終盤に抜け出した7名での勝負となり、イェロン・メイヤース(ヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリング)が優勝。山本大喜(JCLチーム右京)が僅差でルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン)より先着して2位となった。
10月11日-14日 ツール・ド・九州
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初日に行われた小倉城下でのクリテリウム photo:Satoru Kato
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第1、第2ステージで優勝したエミリアン・ジャニエール(フランス、トタルエナジー) photo:Satoru Kato 
第3ステージはイヴァン・スミルノフ(アスタナ・カザクスタンチーム)が優勝 photo:Satoru Kato
2回目の開催となった「ツール・ド・九州」。国内唯一のUCI2.1クラスのステージレースとして2回目の開催となった今年は、大分、熊本、福岡を舞台に、3日間3ステージのレースが行われ、ふたつのワールドチームとふたつのプロチームを含む国内外17チームが出場した。レースはワールドチームとプロチームが常に主導権を握り、ステージ2勝を挙げたエミリアン・ジャニエール (トタル・エナジー)が個人総合優勝。上位5名をワールドチームとプロチームが占める中、6位に入部正太朗(シマノレーシング)が喰い込み、山岳賞を山本元喜(キナンレーシングチーム)が獲得したが、実力差を見せつけられた大会となった。
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ツール・ド・九州2024の各賞ジャージ 山岳賞を山本元喜(キナンレーシングチーム、写真右)が獲得した photo:Satoru Kato
10月19日-20日 ジャパンカップ
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宇都宮市の中心街「オリオンスクエア」でのチームプレゼンテーション photo:Satoru Kato
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ジャパンカップクリテリウムはロングスパートで逃げ切ったトムス・スクインシュ(ラトビア、リドル・トレック) photo:Kei Tsuji
今年もオリオンスクエアでのチームプレゼンテーションで始まったジャパンカップ。ジャパンカップクリテリウムは、11名の先行集団が逃げ切り、トムス・スクインシュ(ラトビア、リドル・トレック)が優勝した。
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午前10時のスタートを待つ選手たち photo:Makoto AYANO
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高々と人差し指を掲げて勝利の喜びを表すニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト) photo: Yuichiro Hosoda
秋晴れの下行われたジャパンカップ本戦は、終盤に抜け出したニールソン・パウレス(EFエデュケーション・イージーポスト)、イラン・ファンウィルデル(スーダル・クイックステップ)、マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)、マイケル・ウッズ(イスラエル・プレミアテック) 、マウリ・ファンセヴェナント(ベルギー、スーダル・クイックステップ)ら5名での勝負となり、パウレスが2022年以来2度目の優勝を果たした。
11月10日 ツール・ド・おきなわ
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スタートラインに整列を済ませた状態でレース中止を告げられたツール・ド・おきなわ市民200km(50km) photo:Makoto AYANO
国内ロードレース2024年最終戦のツール・ド・おきなわは、前日までの大雨により、UCIレースのチャンピオンクラスを含む全てのクラスが50kmで行われることになった。しかしチャンピオンクラスはスタート後にコースの冠水が確認されたため、10km地点でレースキャンセルを決定。市民クラスはスタートラインに整列したものの、スタートせず中止が告げられた。レース途中での中止決定はツール・ド・おきなわ史上初めてのことだった。
12月14日-15日 シクロクロス全日本選手権
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男子U23を制した柚木伸元 (日本大学 ) photo:Makoto AYANO 
女子エリートを連覇した小林あか里 (弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Makoto AYANO
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3連覇をアピールしてフィニッシュする織田聖 (弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Makoto AYANO
シクロクロス全日本選手権は、昨シーズン(1月開催)に続き宇都宮ろまんちっく村での開催。男子U23は柚木伸元(日本大学)が2度目の優勝。女子は小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が2連覇、男子エリートは織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が3連覇を達成した。
text:Satoru Kato
3月2日-3日 富士クリテリウムチャンピオンシップ
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静岡県富士市で開催された「富士クリテリウムチャンピオンシップ」は、今年3回目の開催を迎えた。国内トップチームと大学生が出場する国内では珍しい形の大会は、予選を勝ち上がった76名により決勝レースが行われた。序盤に形成された16名もの先行集団は1分差をつけたものの終盤までに吸収。最後はロングスプリントを仕掛けた寺田吉騎(シマノレーシング)が抜け出し、前週のJプロツアー志布志クリテリウムに続く2勝目を挙げた。
3月10日 明治神宮外苑クリテリウム
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翌週の3月10日は、18回目の開催となった「明治神宮外苑クリテリウム」。日本学生自転車競技連盟(学連)が主催する「ロードレース・カップ・シリーズ(RCS)」の最終戦として行われたレースは、小泉響貴(明治大学)が史上初のRCSリーダージャージを着ての優勝を決めた。オープンレースとして行われた女子は筒井楓(山梨県立笛吹高校)が2016年以来となる高校生の優勝を決めた。
4月13日-14日 チャレンジサイクルロードレース
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春の訪れを告げる「チャレンジサイクルロードレース」。男子エリートは中盤に形成された先行集団が最終周回に吸収されてのスプリント勝負となり、吉岡直哉(さいたま佐渡サンブレイブ)が優勝。自身にとって7年ぶりの勝利と同時に、チームに大きな1勝をもたらした。
5月10日-12日 ツール・ド・熊野
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5月はUCIステージレースの連戦。例年5月末から6月初旬に開催されてきた「ツール・ド・熊野」は、大型連休明けの5月上旬に移行。新たに古座川町でのステージが設定されて3日間3ステージで行われた。第2ステージで総合首位に立った岡篤志(JCLチーム右京)が最終第3ステージでも首位を守り、総合2連覇を達成。山本大喜が総合2位となり、JCLチーム右京がチーム総合でも優勝した。
5月19日-26日 ツアー・オブ・ジャパン
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ツール・ド・熊野の翌週、5月19日にスタートした「ツアー・オブ・ジャパン」は、それまでのUCI2.1クラスから2.2クラスに変更しての開催となった。8日間8ステージという世界的にも特異なスタイルは変わらず、国内外16チームが出場した。
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総合優勝は、第3ステージいなべと第6ステージ富士山を制したジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京)。JCLチーム右京はマッテオ・マルチェッリが第2ステージ京都と最終日の東京で優勝して計4勝を挙げた。一方で、山岳賞を中井唯晶、ポイント賞を寺田吉騎と、シマノレーシングの2名が獲得。最終日の表彰台に2名の日本人が立った。
6月16日 ニセコクラシック
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6月16日、UCIグランフォンドの「ニセコクラシック」が開催された。2023年のツール・ド・北海道での事故を受けて開催を危ぶむ声もあったが、安全対策を見直すなどして開催にこぎつけた。「ツール・ド・おきなわ」の市民200kmと並び称される150kmクラスは、終盤までに10名ほどまで絞られた集団での勝負となり、小林亮(soleil de lest)が初優勝した。ニセコクラシックは2026年に世界選手権としての開催が決まっている。
6月21日-23日 全日本選手権
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6月下旬、全日本選手権ロードレースは前年同様に修善寺の日本サイクルスポーツセンターで開催された。男子エリートの個人タイムトライアルは、金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)が2年ぶり2度目の優勝。男子U23ロードレースは寺田吉騎(シマノレーシング)が、前年優勝の鎌田晃輝(JCLチーム右京)を破って優勝した。
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女子エリートは與那嶺恵理(ラボラル・クチャ-ファンダシオン・エウスカディ)が、木下友梨菜(ベルマーレレーシングチーム)とのマッチレースを制して通算7度目の優勝。そして注目の男子エリートは、最後まで残った4名でのスプリント勝負を小林海(マトリックスパワータグ)が制して初優勝を挙げた。
7月6日-7日 MTB全日本選手権
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長野県の富士見パノラマリゾートで開催されたMTB全日本選手権。男子エリートは沢田時(宇都宮ブリッツェン)がXCC(クロスカントリー・ショートトラック)とXCO(クロスカントリー・オリンピック)で優勝し、クロスカントリー系種目を完全制覇。女子エリートはXCCを川口うらら(TEAM TATSUNO)、XCOを小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が制し、それぞれ連覇を達成した。
8月23日-25日、9月16日 全日本大学対抗選手権自転車競技大会(インカレ)
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8月下旬、千葉県千葉市のTIPSTAR DOME CHIBAで、全日本大学対抗選手権自転車競技大会(インカレ)のトラック種目が開催された。ロードレースはトラック競技の翌週に長野県の大町市での開催が予定されていたが、台風により延期され、9月16日に群馬サイクルスポーツセンターで開催された。男子は今年も日本大学の優位は変わらず、ロードレースの優勝こそ落としたもののインカレ4連覇を達成した。女子はパリ五輪代表の垣田真穂と池田瑞紀が牽引した早稲田大学が初優勝した。
9月6日-9日 全日本選手権トラック
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」伊豆ベロドロームで開催された全日本選手権トラックは、パリ五輪から帰国したばかりのナショナルチームの選手達が強さを見せた。短距離選手が中距離種目、中距離選手が短距離種目を走る試みもあり、その中で窪木一茂と松田祥位(共にチームブリヂストンサイクリング)が、1kmタイムトライアルで1分1秒台をマーク。短距離専門の選手でもなかなか出せないタイムを中距離選手の窪木と松田が出したことは大きな驚きを与えた。
9月14日-15日 ツール・ド・ふくしま
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市民レーサーのためのステージレース「ツール・ド・ふくしま」が、東日本大震災からの復興が進む福島県浜通りを舞台に2日間2ステージ245kmで開催された。ニセコクラシックやツール・ド・おきなわと比肩する大会を目指して2023年の開催を目指してきたが、豪雨災害の影響により今年初開催となった。初代王者は、高岡亮寛(Roppongi Express)。女子は木下友梨菜(ベルマーレレーシングチーム)が2日間唯一の完走者となり、全日本選手権2位の力を証明して見せた。
9月28日-29日 おおいたアーバンクラシック
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大分県大分市を舞台に開催された「OITAサイクルフェス」。初日のUCIクリテリウム「おおいたアーバンクラシック クリテリウム」は、集団スプリントを制したルーカス・カーステンセン(ルージャイ・インシュアランス)が優勝。岡篤志(JCLチーム右京)が3位に入った。
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2日目はUCI1.2クラスのロードレース「おおいたアーバンクラシック」。150.8kmのレースの最終盤に抜け出した7名での勝負となり、イェロン・メイヤース(ヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリング)が優勝。山本大喜(JCLチーム右京)が僅差でルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン)より先着して2位となった。
10月11日-14日 ツール・ド・九州
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2回目の開催となった「ツール・ド・九州」。国内唯一のUCI2.1クラスのステージレースとして2回目の開催となった今年は、大分、熊本、福岡を舞台に、3日間3ステージのレースが行われ、ふたつのワールドチームとふたつのプロチームを含む国内外17チームが出場した。レースはワールドチームとプロチームが常に主導権を握り、ステージ2勝を挙げたエミリアン・ジャニエール (トタル・エナジー)が個人総合優勝。上位5名をワールドチームとプロチームが占める中、6位に入部正太朗(シマノレーシング)が喰い込み、山岳賞を山本元喜(キナンレーシングチーム)が獲得したが、実力差を見せつけられた大会となった。
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10月19日-20日 ジャパンカップ
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今年もオリオンスクエアでのチームプレゼンテーションで始まったジャパンカップ。ジャパンカップクリテリウムは、11名の先行集団が逃げ切り、トムス・スクインシュ(ラトビア、リドル・トレック)が優勝した。
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秋晴れの下行われたジャパンカップ本戦は、終盤に抜け出したニールソン・パウレス(EFエデュケーション・イージーポスト)、イラン・ファンウィルデル(スーダル・クイックステップ)、マテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)、マイケル・ウッズ(イスラエル・プレミアテック) 、マウリ・ファンセヴェナント(ベルギー、スーダル・クイックステップ)ら5名での勝負となり、パウレスが2022年以来2度目の優勝を果たした。
11月10日 ツール・ド・おきなわ
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国内ロードレース2024年最終戦のツール・ド・おきなわは、前日までの大雨により、UCIレースのチャンピオンクラスを含む全てのクラスが50kmで行われることになった。しかしチャンピオンクラスはスタート後にコースの冠水が確認されたため、10km地点でレースキャンセルを決定。市民クラスはスタートラインに整列したものの、スタートせず中止が告げられた。レース途中での中止決定はツール・ド・おきなわ史上初めてのことだった。
12月14日-15日 シクロクロス全日本選手権
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シクロクロス全日本選手権は、昨シーズン(1月開催)に続き宇都宮ろまんちっく村での開催。男子U23は柚木伸元(日本大学)が2度目の優勝。女子は小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が2連覇、男子エリートは織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が3連覇を達成した。
text:Satoru Kato
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