第108回ジロ・デ・イタリアの開幕地に、東南ヨーロッパのアルバニア共和国が選ばれた。開幕3日間のコースレイアウトも発表され、初日はパンチャーが有利な丘陵ステージとなっている。



アルバニアでの開幕が発表された2025年ジロ・デ・イタリア photo:RCS Sport

アルバニアはイタリアの対岸、アドリア海に面した国。バルカン半島に位置し、北はモンテネグロ、南はギリシャと国境を接している人口300万人弱の小国だ。

レースの主催者でRCSスポルトのパオロ・ベリーノ氏は「イタリア国外で開幕するコルサローザは15回目となり、これは異なる文化や地域を受け入れ、グローバルなイベントとしてジロの地位を確固たるものにする重要な一歩である」とその理由を説明。また「ジロがアドリア海を越え、国際化というメッセージを強化することに興奮している。選手からファンまで、記憶に刻まれる開幕となるだろう」と自信を語った。

ジロがイタリア以外の国でコルサローザを迎えるのは、2022年のハンガリー以来15回目。2018年にはイスラエルで開幕したこともあり、主催者は国際化推進に積極的な姿勢を見せている。
ジロ・デ・イタリア2025ステージリスト
日時 ステージ スタート〜フィニッシュ 距離
5月9日(金) 第1ステージ ドゥラス〜ティラナ 164km(丘陵)
5月10日(土) 第2ステージ ティラナ〜ティラナ 13.7km(個人TT)
5月11日(日) 第3ステージ ヴロラ〜ヴロラ 160km(丘陵)


第1ステージ

2025年ジロ・デ・イタリア第1ステージ image:RCS Sport

大会初日の出発地点はアルバニア第2の都市であるドゥラス。そこからUの字を描くように東の首都ティラナに向かう164kmのコース。中盤に山岳が登場し、終盤は22kmの丘陵コースを2周する設定となっている。

レース主催者も「総合を争うビッグネームも動いてくるだろう」と予想するが、パンチャーや登りの得意なスプリンターにもチャンスのあるレイアウトだ。

第2ステージ 

2025年ジロ・デ・イタリア第2ステージ image:RCS Sport

2日目にはいきなり個人タイムトライアルが設定された。比較的短い13.7kmコースは前日のフィニッシュ地点であるティラナが舞台。真ん中に丘が設定されているものの、TTスペシャリストに十分有利なコースであり、前日勝者が着用するマリアローザの持ち主が変わるには十分な距離でもある。

第3ステージ

2025年ジロ・デ・イタリア第3ステージ image:RCS Sport

アルバニアでの最終日は南部の港湾都市ヴロラで行われる。難易度は星3つと高くはないが、コース後半に勾配の厳しい2級山岳が登場。フィニッシュ地点はその頂上から下って平坦路を進んだ先にあるため、集団スプリントも考えられる。

ジロのコース全貌は1月13日のコースプレゼンテーションにて明らかとなる。
text:Sotaro.Arakawa