イネオスの19歳ストーム、育成チームで再起へ　自己免疫疾患からの復帰目指す

イネオス・グレナディアーズはテオドア・ストーム（デンマーク）のディベロップメントチーム移籍を発表した。同選手は今年プロ契約を結んだものの、ギラン・バレー症候群により治療に専念していた。

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「イネオスの体制で練習を積みながら素晴らしいチームで競争することは、僕にとって完璧な解決策だと思う」と語ったストーム。2025年はイネオスの育成提携チームであるロット・カーンハウスPSDバンク所属し、2026年にトップチームへと復帰する予定だ。

これまで数々のスター選手を輩出してきたデンマーク出身のストームは19歳。2023年にジュニアカテゴリーやデンマークの国内レースで勝利を重ね、国内選手権ジュニアロードレースで2位、世界選手権ジュニアでは5位に入る。その実力が認められ、翌年イネオスと3年契約を結んだ。

しかしストームはプロデビューすることなく、2024年シーズンを終えてしまう。その理由を自身のSNSで「1月にギラン・バレー症候群と診断され、何ヶ月もの入院を余儀なくされた」と説明。だが「辛い年になったが幸運にも回復がうまくいき、医者に100％の状態まで戻ることができると伝えられた」と、　現在はトレーニングを再開していることを明かした。

ギラン・バレー症候群は自己免疫疾患の一つで、末梢神経が障害を受け、筋力低下や感覚障害、しびれなどの症状を引き起こす。日本では10万人に1〜2人という稀少な疾患だが、多くの場合発症から数週間から数ヶ月で回復するという。

なお、同じく2026年のイネオス加入が決まっている19歳ピーター・オクスンベアウ（デンマーク）も、ストームと同様にロット・カーンハウスPSDバンクへの移籍が発表されている。

text:Sotaro.Arakawa