国内最高峰のシクロクロレースであるJCXシリーズ第5戦が、UCIレース「関西シクロクロス琵琶湖グランプリ」として滋賀県草津市で行われた。名物のキャンバーのコースを攻略した弱虫ペダルサイクリングチームの織田聖と小林あか里が、ともに独走優勝を飾った。




今シーズン唯一のUCIレースとなった「関西シクロクロス琵琶湖グランプリ」が開催された (c)宇都宮ブリッツェン

11月17日(日)、AJOCC JCXシリーズ第5戦およびJCFシクロクロスシリーズ第5戦である「関西シクロクロス 琵琶湖グランプリ」が開催された。野辺山クロスの消滅で琵琶湖が今シーズン唯一のUCIレースとなったこともあり、日本全国からトップシクロクロッサーが集結した。

会場となった滋賀県草津市、琵琶湖畔烏丸半島の特設コースは晴天に恵まれた。琵琶湖畔のキャンバーを使用し、折り返しや登り返し、芝、泥、シケインが盛り込まれたテクニカルなコースが特徴だ。

女子エリート:小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)が今シーズン4勝目

小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)、渡部春雅(明治大学)や石田唯(TRKWorks)らが最前列に並んだ (c)弱虫ペダルサイクリングチーム

小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)と渡部春雅(明治大学)の先頭パック (c)弱虫ペダルサイクリングチーム

女子最高峰であるWE1のフロントローには、全日本チャンピオンジャージを纏う小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)と前全日本チャンピオンの渡部春雅(明治大学)、石田唯(TRKWorks)、石川七海(Champion System Japan TT 轍屋)らが並んだ。

テクニカルなコースをハイペースで駆け抜け、1周目から独走を開始したのは小林だった。2位の19秒差で石川が、3位は22秒差で石田がレース序盤から先頭の小林を追いかける展開となった。

1周目から最終周回までライバルたちを寄せ付けない安定した走りで優勝した小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム) (c)弱虫ペダルサイクリングチーム

女子エリートの表彰式 (c)弱虫ペダルサイクリングチーム

トップを走る小林が悠々と後続との差を広げる中、石田が石川を抜き去り2位に順位を上げる。そして最終周回までライバルたちを寄せ付けない、安定した走りを見せた小林が今シーズン4勝目を決めた。2位には石田が入り、石川は3位で表彰台に上がった。



男子エリート:織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が琵琶湖グランプリで連覇達成

13時40分の号砲と共に一気に加速していく男子エリートの選手たち (c)宇都宮ブリッツェン

男子エリートのスタートラインに集ったのは70名の選手たち。海外遠征帰りの全日本チャンピオン織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)や沢田時(宇都宮ブリッツェン)、副島達海(大阪産業大学)、柚木伸元選手(日本大学)、そして幕張クロスから参戦しているゴセ・ファンデルメール(オランダ、Atari Maeda Racing with Bombtrack and Hunt)が最前列に並んだ。

13時40分に号砲と共に一斉にダッシュを見せる男子エリート。ホールショットは会場から近い野洲市出身の沢田が獲得し、2周目に入るとその沢田と織田、副島、柚木、ゴセ・ファンデルメールが抜けだし、5名の先頭パックを形成した。

大会会場から近い野洲市出身の沢田時(宇都宮ブリッツェン)がシケインをバニーホップでクリアしていく (c)宇都宮ブリッツェン

織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が琵琶湖グランプリが2連勝を達成 (c)宇都宮ブリッツェン

レース序盤に先頭パックから抜け出したのは、昨年の琵琶湖グランプリ覇者である織田だった。持ち前の卓越したテクニックで、日本王者はキャンバーや急勾配の直登をハイスピードで駆け抜けていく。独走する織田を追うのは今シーズン好調な副島、その後ろ3位パックは柚木とゴセ・ファンデルメールの2名が続き、沢田は単独5位で前を追う。

先頭をハイスピードで走る織田は独走のままファイナルラップへ突入。序盤から一人旅を続け、後続を寄せ付けない力強い走りでフィニッシュラインを通過し、琵琶湖グランプリ2連覇を飾った。2位には副島、3位にはオランダからやってきたゴセ・ファンデルメールが続いた。

惜しくも2位となった副島達海(大阪産業大学) (c)宇都宮ブリッツェン
3位はゴセ・ファンデルメール(オランダ、Atari Maeda Racing with Bombtrack and Hunt) (c)宇都宮ブリッツェン


男子エリートの表彰式 (c)弱虫ペダルサイクリングチーム



その他のレース結果

ジュニア男子はジュニアの全日本チャンピオンである成田光志(OLIVE)が独走優勝。MU17は三上将醐(アスリチューン・CORAGGIO KAWANISHI U-19)、WU17は日吉彩華(Teamまるいち/岐阜第一高等学校)、MU15は富樫悠太郎(CROSS YAMANASHI)、WU15は齋藤結陽(Limited Team 846)が優勝。

マスターズクラスのMM19-34は松井丈治(立命館大学)、MM35-39は城島大樹(Cycleshop Re Belle.)、MM40-49は村田憲治(岩井商会レーシング)、MM50-59は筧五郎(56)、MM60は増田謙一(SHIDO-WORKS)、W35は伊藤あすみ(マッディわかやま)がマスターズのレースを制した。
エリート男子(ME1)リザルト
1位 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) 1:02:00.2
2位 副島達海(大阪産業大学) +00:51
3位 ゴセ・ファンデルメール(Atari Maeda Racing with Bombtrack and Hunt) +01:21
4位 沢田時(宇都宮ブリッツェン) +01:33
5位 柚木伸元(日本大学) +02:17
エリート女子(WE1)リザルト
1位 小林 あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム) 49:12.9
2位 石田唯(TRKWorks) +01:32
3位 石川七海(Champion System Japan TT 轍屋) +02:19
4位 渡部春雅(明治大学) +03:31
5位 日吉愛華(Teamまるいち/中京大学) +03:44
その他カテゴリーのリザルト
MJ 成田光志(OLIVE)
MU17 三上将醐(アスリチューン・CORAGGIO KAWANISHI U-19)
WU17 日吉彩華(Teamまるいち/岐阜第一高等学校)
MU15 富樫悠太郎(CROSS YAMANASHI)
WU15 齋藤結陽(Limited Team 846)
MM19-34 松井丈治(立命館大学)
MM35-39 城島大樹(Cycleshop Re Belle.)
MM40-49 村田憲治(岩井商会レーシング)
MM50-59 筧五郎(56)
MM60 増田謙一(SHIDO-WORKS)
W35 伊藤あすみ(マッディわかやま)

最新ニュース(全ジャンル)