2024/09/27(金) - 08:50
終始雨が降り注いだロード世界選手権の男子ジュニアロードレースで、イタリアのロレンツォ・フィンが21kmの独走勝利。岩村元嗣は25位、成田光志は39位でフィニッシュし、望月蓮はDNFだった。
スイス・チューリッヒで開催中のロード世界選手権は、9月26日(木)に男子ジュニアのロードレースが行われた。過去の優勝者にはマチュー・ファンデルプール(オランダ)やレムコ・エヴェネプール(ベルギー)など、後のエリートのアルカンシエル着用者を生んだレースには60カ国から158名が出場。日本からは個人タイムトライアルに出場した岩村元嗣(初芝立命館高等学校)と望月蓮(山梨県立吉田高等学校)に、成田光志(学校法人石川高等学校)を加えた3名が挑んだ。
コースはチューリッヒの中心街から南東にあるグライフェン湖を1周半後、エリートの個人タイムトライアルでも使われた丘(距離1.4km/平均7.2%)を含む周回を3周半。総距離127.2kmに獲得標高差1,913mという、あらゆる脚質の選手にチャンスがあるレイアウトとなった。
レースは激しいアタック合戦で幕を開け、また濡れた路面に落車も多発する。3日前の個人タイムトライアルで2位に入ったヤスパー・スクーフス(ベルギー)も落車に巻き込まれるなか、無事再スタート。ハイスピードで展開したレースは残り90kmを残し、メイン集団は早くも20名程度に絞られた。
来年リドル・トレックの下部チームに加入するエクトル・アルバレス(スペイン)が何度もアタックを仕掛け、更に集団の人数を減らしていく。そして約10名となった集団から、残り60km地点でロレンツォ・フィン(イタリア)が飛び出す。レース先頭で順調に脚を回したフィンには、残り36km地点でアルベルト・フィリプセン(デンマーク)やアルバレスら3名が合流した。
第1追走集団と20秒前後のリードを保った先頭4名からは、残り24km地点でセバスチャン・グリンドレー(イギリス)とアルバレスが脱落する。そのため先頭はフィンと前年の優勝者であるフィリプセンに絞られたものの、残り23kmの右コーナーでフィリプセンが落車。単独となったフィンにアルバレスが合流する一方で、フィリプセンはリタイアを強いられた。
フィンに何度も先頭交代を促されたアルバレスは、前に出るものの長くは牽かない。そのためフィンは残り21km地点でアタックしてアルバレスを引き離す。再び単独先頭となったフィンは最後までペースを落とすことなく、2位に2分5秒差をつける圧巻の走りで勝利した。
「正直、いまだ勝った実感がない。まるで夢のようだよ。今日は過去最高のコンディションで、1度目に仕掛けた残り60kmでは”早すぎたかもしれない”と思った。そして後続の合流を許し、僕の背後で落車したアルベルト(フィリプセン)の無事を願っている。雨は嫌いで、気温35度の晴れている方が好き。だけど今日は僕にとって完璧なコンディションだったよ」。イタリア人の母親とイングランド出身の父親を持つフィンは、流暢な英語でそうインタビューに答えた。
フィンは2006年生まれの17歳。現在はレッドブル・ボーラ・ハンスグローエの下部組織であるクラブチーム、グレンケ・オート・エデルに所属している。
2位はグリンドレー、そして表彰台を争うスプリントはセナ・レミイン(オランダ)が先着して3位。日本勢では岩村が最高位となる25位(8分28秒遅れ)でフィニッシュし、成田は39位(11分13秒遅れ)、望月はDNFとなった。各選手のコメントは届き次第お伝えします。
スイス・チューリッヒで開催中のロード世界選手権は、9月26日(木)に男子ジュニアのロードレースが行われた。過去の優勝者にはマチュー・ファンデルプール(オランダ)やレムコ・エヴェネプール(ベルギー)など、後のエリートのアルカンシエル着用者を生んだレースには60カ国から158名が出場。日本からは個人タイムトライアルに出場した岩村元嗣(初芝立命館高等学校)と望月蓮(山梨県立吉田高等学校)に、成田光志(学校法人石川高等学校)を加えた3名が挑んだ。
コースはチューリッヒの中心街から南東にあるグライフェン湖を1周半後、エリートの個人タイムトライアルでも使われた丘(距離1.4km/平均7.2%)を含む周回を3周半。総距離127.2kmに獲得標高差1,913mという、あらゆる脚質の選手にチャンスがあるレイアウトとなった。
レースは激しいアタック合戦で幕を開け、また濡れた路面に落車も多発する。3日前の個人タイムトライアルで2位に入ったヤスパー・スクーフス(ベルギー)も落車に巻き込まれるなか、無事再スタート。ハイスピードで展開したレースは残り90kmを残し、メイン集団は早くも20名程度に絞られた。
来年リドル・トレックの下部チームに加入するエクトル・アルバレス(スペイン)が何度もアタックを仕掛け、更に集団の人数を減らしていく。そして約10名となった集団から、残り60km地点でロレンツォ・フィン(イタリア)が飛び出す。レース先頭で順調に脚を回したフィンには、残り36km地点でアルベルト・フィリプセン(デンマーク)やアルバレスら3名が合流した。
第1追走集団と20秒前後のリードを保った先頭4名からは、残り24km地点でセバスチャン・グリンドレー(イギリス)とアルバレスが脱落する。そのため先頭はフィンと前年の優勝者であるフィリプセンに絞られたものの、残り23kmの右コーナーでフィリプセンが落車。単独となったフィンにアルバレスが合流する一方で、フィリプセンはリタイアを強いられた。
フィンに何度も先頭交代を促されたアルバレスは、前に出るものの長くは牽かない。そのためフィンは残り21km地点でアタックしてアルバレスを引き離す。再び単独先頭となったフィンは最後までペースを落とすことなく、2位に2分5秒差をつける圧巻の走りで勝利した。
「正直、いまだ勝った実感がない。まるで夢のようだよ。今日は過去最高のコンディションで、1度目に仕掛けた残り60kmでは”早すぎたかもしれない”と思った。そして後続の合流を許し、僕の背後で落車したアルベルト(フィリプセン)の無事を願っている。雨は嫌いで、気温35度の晴れている方が好き。だけど今日は僕にとって完璧なコンディションだったよ」。イタリア人の母親とイングランド出身の父親を持つフィンは、流暢な英語でそうインタビューに答えた。
フィンは2006年生まれの17歳。現在はレッドブル・ボーラ・ハンスグローエの下部組織であるクラブチーム、グレンケ・オート・エデルに所属している。
2位はグリンドレー、そして表彰台を争うスプリントはセナ・レミイン(オランダ)が先着して3位。日本勢では岩村が最高位となる25位(8分28秒遅れ)でフィニッシュし、成田は39位(11分13秒遅れ)、望月はDNFとなった。各選手のコメントは届き次第お伝えします。
ロード世界選手権2024 男子ジュニアロードレース結果
1位 | ロレンツォ・フィン(イタリア) | 2:57:05 |
2位 | セバスチャン・グリンドレー(イギリス) | +2:05 |
3位 | セナ・レミイン(オランダ) | +3:06 |
4位 | ポール・フィーツケ(ドイツ) | |
5位 | アシュリン・バーリー(アメリカ) | |
6位 | エクトル・アルバレス(スペイン) | +3:44 |
7位 | ポール・セイシャス(フランス) | +4:11 |
8位 | ユルゲン・サマーマンス(オランダ) | |
9位 | テオドールアウグスト・クレメンセン(デンマーク) | +6:45 |
10位 | ホーコンエイクスンド・オクスネス(ノルウェー) | +7:04 |
25位 | 岩村元嗣 | +8:28 |
39位 | 成田光志 | +11:13 |
DNF | 望月蓮 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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