波打ち寄せる砂浜を舞台とするBEACH CROSS 99が10月14日に開催。千葉県・九十九里の浜辺に設けられたシーサイドコースで、車種無差別級で砂浜王を決める一戦だ。シクロクロスともグラベルとも異なる新感覚のイベントは10月6日まで参加者を募集中だ。



九十九里の浜辺を駆け抜けるBEACH CROSS 99 拡張されたコースで新たな挑戦を! (c)チャンピオンシステム

稲城クロスやシクロクロス東京、スターライト幕張など、競技とエンターテインメントを高度に融合させたシクロクロスイベントを多く手掛けてきたチャンピオンシステム。そんな同社の新たなチャレンジがBEACH CROSS 99だ。

昨年初開催とされたBEACH CROSS 99(通称ビーチクロス)は、その名の通りビーチを舞台としたバイクイベント。一方、クロスと名付けられてはいるものの、実のところ所謂シクロクロスイベントとは趣を異にするイベントでもある。

グラベル、シクロクロス、MTBなど様々なタイヤが並ぶ photo:Makoto AYANO

CXレースとの最大の違いは機材にまつわるルール。CXレースは33mm幅以下のタイヤ制限があるのに対し、ビーチクロスはその逆、33mm以上のタイヤを装着することが求められる。車種に関しても制限はなく(E-BIKEはNGだが)、33mm以上のタイヤを履けるのであればシクロクロスでもグラベルバイクでもMTBでもなんでもオッケー。

ただ、コースは砂浜だけでなく舗装路やグラベル区間も。そして砂浜と一口にいっても、波打ち際の締まった区間と乾いてフカフカになった区間では全く異なる走り方、そして機材が求められる。どこに比重を置くのかもビーチレーサーそれぞれで個性が出てくるだろう。機材選びだけでなく、楽しみ方もそれぞれで、砂浜最速を目指す人も、普段走れないビーチをエンジョイしたいという人もウェルカムだ。昨年のイベントの雰囲気、そしてコースの様子はイベントレポートを読んでもらえばお分かりいただけるだろう。

ビーチを快調に飛ばす斎藤朋寛(RIDELIFE GIANT)と松尾遊(Champion System Japan Test Team) photo:Makoto AYANO

フラットバーのクロスバイクで走った畑中勇介(KINAN Racing Team)
フカフカの砂に苦戦する



今年で2年目を迎えるビーチクロスは様々な面でパワーアップを果たしている。最も大きな違いはコースだろう。昨年4kmだったコースは1.5km延長され、一周5.5kmに。砂浜が70%、砂利道が25%、舗装路が5%という内訳で、より楽しく、より攻略しがいのあるコースが用意されている。

用意されるレースカテゴリーも一新されており、より幅広い層が楽しめるように。午前中には新種目として2~3名のチームで楽しむ2時間エンデューロが登場し、その間口を広げている。仲間とわいわい楽しめるエンデューロと、ビーチレースの相性はこの上ない。そして、子どもたち向けに0.5周回のキッズレースも用意され、家族で参加しても楽しめる1日に。

仲間と楽しめるエンデューロレースも開催 (c)チャンピオンシステム

午後にはメイン種目である男子/女子それぞれのエリート/エイジクラスが開催。こちらは全カテゴリ同時スタートとなり、大迫力のスタートループは観客としても楽しめること間違いない。規定周回は男子8.5周、女子5.5周。昨年より制限時間も延長され、3時間へと変更されている。女子の必要周回数も短縮されているため、完走を目指す人はマイペースで楽しめるようになった。

防波堤上のフラットロードもコースに組み込まれた
完走者にプレゼントされたのはロゴ入り大判ビーチタオル!



そして、BEACH CROSS 99は、来年のUCI(国際自転車競技連合)レース昇格を目指しており、今大会はその重要なステップとなるという。これからビーチクロスのタイトルの価値はどんどん高まっていくはずだ。我こそ砂浜王たらんという猛者は、今すぐエントリー!

我こそ砂浜王たらんという猛者を九十九里浜が待っている (c)チャンピオンシステム

ビーチクロスのバイク&タイヤ選びアドバイス

トレックの29erMTB Supercaliberを駆ってオープンの部に優勝した松尾遊(Champion System Test team) photo:Makoto AYANO

ビーチクロスを走るに当たり悩ましいのがバイク選びだ。車両規定を見る限り「33mm以上のタイヤを装着すればシクロクロスでもグラベルバイクでもマウンテンバイクでも何でもOK」となるが、いったいどんなバイクが適しているのだろう。それには昨年の初回レースで好成績を挙げた選手たちのバイクが参考になるだろう。

女子1位の安藤沙弥さん(SHIDO)はLiv BRAVAに40Cタイヤの組み合わせ photo:Makoto AYANO

「タイヤは太いが正義」と言えなくもないが、昨年のレース当日は午後にかけて気温が上がっていく晴天で、午前中と午後では砂のコンディションが大きく変わった。砂の締まった午前は細身のタイヤのシクロクロスバイクが速く、砂が乾いてフカフカになっていった午後のレースは後半になってファットタイヤのMTBが速くなっていった。

午前中の砂浜は水分を含んで締まっていたが... photo:Makoto AYANO

最終レースのオープン男子の優勝者、松尾選手はMTBだったが、レース序盤はシクロクロスバイクに40Cタイヤを履かせた斎藤選手が速く、最終周回になって松尾選手に逆転されてしまったのだ。上位選手たちのバイクのセッティングを見て、自身のバイク&タイヤ選びの参考にしてみてください。

オープンの部2位の斎藤朋寛(RIDE LIFE GIANT)はシクロクロスバイクのジャイアントTCXにCADEX AR40Cタイヤの組み合わせ
ユース女子の皆木海音さん(AVENTURA VICTORIA RACING)はシクロクロスバイクで走った



マスター60優勝の大野ニ美雄さん( ACQUA TAMA)シクロクロスバイクに42Cグラベルタイヤのノブを削り落として
マスター40優勝の遠藤積穂さん(イナーメ信濃山形)はトレックの29erMTBで走った



マスター50優勝 森久さん(FRIETEN)「シクロクロスバイクにグラベルタイヤを履かせました」
太いMTBスリックタイヤが有利? photo:Makoto AYANO



ビーチクロス2023ダイジェストムービー


エントリー受付中!10月6日まで
エンデューロからエリートレースまで盛りだくさんな1日となる、BEACH CROSS 99は現在参加者を募集中。申込みはスポーツエントリーから行える。カテゴリーの細かなルールなどは大会公式サイトにて。

また、レース参加者だけでなくとも1日楽しめるのもこのイベントの大きな特徴。同時開催の「ビーチライフ」イベントではダンスやビーチバレー、サンダル飛ばし大会など、多彩なアクティビティが催されるとのこと。また九十九里の美味しい料理を楽しめる飲食ブースも10店舗ほど登場するとのことで、楽しく、美味しく過ごせるイベントとなっている。ぜひ、家族や仲間と共に秋のビーチへ訪れてみては。

九十九里町の焼きハマグリ無料配布が嬉しい
焼蛤は本当に美味しかったです



ビーチライフイベントのステージも楽しめる
すぐ脇でビーチバレーも開催



-BEACH CROSS 99-
日時:2024年10月14日(月・祝)
場所:片貝中央海岸(千葉県山武郡九十九里町 片貝地先)
ウェブサイト: https://beachcross.jp/
エントリーサイト: https://www.sportsentry.ne.jp/event/t/97605
エントリー期間:10月6日(日)まで
参加費:エリート男子 5,800円、ジュニア男子 2,500円、ユース男子 2,500円、エイジ男子 5,800円
エリート女子 3,000円、ジュニア女子 1,500円、ユース女子 1,500円、エイジ女子 3,000円
キッズ 500円
エンデューロ男子: 2名チーム 8,000円、3名チーム 10,000円
エンデューロ女子: 2名チーム 6,000円、3名チーム 8,000円
エンデューロ混合: 2名チーム 8,000円、3名チーム 10,000円
※エンデューロは1チーム分の料金

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