実現するは精確無比な変速と比類ない保護機能　シリカ 3Dプリントチタンハンガー

シリカが3Dプリントチタン製のリアディレイラーハンガーをリリース。高剛性なチタンエンドはシフトの精確性を向上させ、よりリニアなフィーリングを提供するカスタマイズパーツだ。そろそろ愛車に手を入れる箇所がなくなってきたとお嘆きの貴方。いかがですか。

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フレームとリアディレイラーを繋げる重要なパーツであるリアディレイラーハンガー。フレームのドロップアウト形状によって様々な種類が存在し、基本的には純正を使用するサイクリストが大多数を占めている。

しかし、近年ではシマノのシャドーRDのBリンクを不要とするダイレクトマウントハンガーを用意するサードパーティーブランドも登場し、カスタムパーツとしてエンスーなサイクリストの中で注目が集まっている。

そんな中、最先端のテクノロジーを駆使したカスタムパーツを得意とするシリカより、3Dプリントを利用したチタン製ディレイラーハンガーが登場した。

ディレイラーハンガーに求められるのは主に2つの機能。一つがディレイラーをいつも同じ位置に保ち、その機能を100％発揮させるための台座として。もう一つが落車などで大きな力が掛かった際に、自身が曲がったり折れたりすることでフレームへのダメージを防ぐという役割だ。

パワーのある電動変速機が主流になり、多段化が進んだ現在、アルミで作られている多くの純正ハンガーは剛性が不足する傾向にある。アルミハンガーは変速時に瞬間的にかかる負荷によって4°も曲がってしまい、変速スピードの低下やノイズの発生の原因となっているとシリカは言う。

アタックへの一瞬の遅れが勝負を左右するロードレースにおいて、僅かでもタイムラグを生み出す可能性を排除することは、勝利に直結する。シリカはその重要性に着目し、ワールドチームのライダーに向けたプロジェクトとしてこの3Dプリントチタンハンガーを開発した。

このチタンハンガーは、通常のアルミハンガーと比較してスラムとカンパニョーロのディレイラーを使用する場合5～7倍の剛性と2～6gの軽量化を実現。シマノディレイラーを使用しBリンクも不要とした場合は、8～12倍の剛性と4～10gの軽量化を可能とするという。

従来のアルミハンガーでは変速時に0.2mmほどのたわみが発生しており、0.1mm程度とされる最新の12速コンポーネントにおけるチェーンの位置許容量を超えていた。しかしこのチタンハンガーは、その高剛性によって、変速時のたわみ量を0.04mmにまで抑えることに成功。電動ディレイラーの持つポテンシャルを最大限に引き出すラストピースとなるだろう。

そして、ディレイラーハンガーに求められるもう一つの役割がクラッシュ時にフレームへのダメージを防ぐという機能。シリカは、まず前提として、現代のスルーアクスルバイクに関してはディレイラーハンガーに加わった力はハンガーに接するアクスルシャフトとハブエンドキャップによって大部分が処理され、フレームに伝わる力は全体の1割程度であるとする。

一方で、このチタンハンガーはクラッシュ時の衝撃吸収についてもしっかり作用するように設計されている。ある一定の負荷がかかった際に破損する破断ノッチが設定されており、フレームやスルーアクスルシャフトが破損する前に荷重を分散し、保護する。

この性能を実現するために、シリカはAIを用いたジャイロイド構造を採用。ジャイロイドインフィルは、破損する際に無数のチタンの薄い壁がそのエネルギーを吸収しながら変形するため、一気に折れたり引き裂かれたりすることなく、曲がっていく。

この特徴によって、激しいクラッシュにおいてもディレイラーハンガーが完全に折れることはほぼ無く、ディレイラーがホイールに巻き込まれたり、シートステーに衝突したりすることで起きる大きな被害を防ぐ効果も有しているという。

高精度な変速、軽量化、そして高い保護機能を有するシリカのチタンディレイラーハンガー。現在、対応するのはUDH採用バイク、そしてキャノンデール、サーヴェロ、ファクター、ジャイアント、スぺシャライズド、スコット、トレック、キャニオン、ピナレロの9ブランドのディスクブレーキロード。車種ごとの適合についてはシリカのハンガーファインダーから確認してほしい。

各タイプ毎に、通常ハンガーとダイレクトマウントハンガーが用意されている。価格はUDHタイプが17,600円、各バイクブランド対応モデルが15,400円（共に税込）。

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シリカ チタンディレイラーハンガー
対応モデル：UDH、キャノンデール、サーヴェロ、ファクター、ジャイアント、スぺシャライズド、スコット、トレック、キャニオン、ピナレロ
税込価格：UDHタイプ 17,600円、各バイクブランド対応モデル 15,400円