2024/08/27(火) - 19:38
スペイン北部に移動してきたブエルタ・ア・エスパーニャ2週目は難関山岳が連続。最大勾配15%が4箇所設定された13日目やクイーンステージと目される15日目など、山岳の厳しいコース詳細を紹介します。
8月27日(火) 第10ステージ
ポンテアレーアス〜バイヨーナ 160km(山岳)
スペイン南部のアンダルシア州を巡った1週目から、ブエルタはスペイン北西のガリシア州にやってきた。ビーゴで1回目の休息日を楽しんだ選手たちにレース主催者は、いきなり4つのカテゴリー山岳を越える山岳ステージを用意。コースの獲得標高差は3,000mだが、ラストに登坂する1級山岳は決して易しくない。
序盤に登坂距離15.4kmの2級山岳を越えから、50kmの平坦路を挟んで3級&2級の山岳をクリア。そして最終1級山岳アルト・デ・モウガス(距離9.9km/平均6%)に臨む。序盤に最大勾配15%が登場するものの頂上手前4kmは緩斜面で、フィニッシュ地点はテクニカルな急勾配坂を下った先に引かれている。
モウガス峠を通った2021年大会はクレモン・シャンプッサン(フランス、アルケアB&Bホテルズ)が逃げ切り勝利を飾った。そのためこのステージも逃げ切りを狙う選手たちが序盤から激しいアタック合戦を繰り広げるだろう。
8月28日(水) 第11ステージ
カンプス・テクノロジコ・コルティソ(パドロン)〜カンプス・テクノロジコ・コルティソ(パドロン) 166.4km(山岳)
カンプス・テクノロジコ・コルティソ(パドロン)を発着地点とする第11ステージは、等間隔に配置された4つのカテゴリー山岳を越える山岳ステージ。3つの輪状のコースを巡りながら3級、2級、2級、そして3級山岳を越えていく。
前日に続き逃げ切りに向いたレイアウトで、勝負所となるのは残り48.5km地点に頂上が来る2度目の2級山岳プエルト・アグアサンタス(距離5.7km/平均6.1%)。その後は中間スプリントを経て、ラストに駆け上がる3級山岳プエルト・クルシェイラス(距離2.9km/平均8.9%)の勾配は厳しい。
更にフィニッシュ地点までは下りと短い平坦路のため、登りで遅れてしまった選手の挽回は難しそう。前日よりもパンチャーに向いたレイアウトとなっている。
8月29日(木) 第12ステージ
オウレンセ〜エスタシオン・デ・モンターニャ・デ・マンサネダ 137.5km(丘陵/山頂フィニッシュ)
スペイン有数の温泉地として知られるオウレンセを出発するブエルタ第12ステージは、1級山岳の頂上にフィニッシュする137.5kmのショートステージ。細かなアップダウンを蛇行しながら西へ進み、ラストの1級山岳モンターニャ・デ・マンサネダ(距離15.4km/平均4.7%)は終盤に最大勾配12%が訪れる。
シンプルなレイアウトかつ最終山岳の難易度は高くないため、レース主催者も「逃げ向き」と語るステージ。中間スプリントも残り36.3km地点に設定されているため、マイヨプントス(ポイント賞)を争うスプリンターを含む大所帯の逃げグループが形成されそうだ。
8月30日(金) 第13ステージ
ルーゴ〜プエルト・デ・アンカレス 176km(山岳/山頂フィニッシュ)
総合上位勢にとっては楽だったかもしれない前日から一転、この日はコースプロフィールから見て分かる”壁”にフィニッシュする。コース前半に足慣らしにもならないような3級&2級山岳を越え、しばし平坦路を進む。その後カテゴリーなき丘を越え、まずは2級山岳ルメラス(距離6.6km/平均6%)をクリアする。
最後に立ちはだかるのは大会初登場のコースを通る1級山岳プエルト・デ・アンカレス(距離7.5km/平均9.3%)。登り口から2kmは緩斜面で、平均7.9%の1kmを進み、そこから二桁の勾配がフィニッシュ地点まで続いていく。最大勾配15%は残り約3kmから4箇所登場し、ステージ優勝と総合順位が争われる。
8月31日(土) 第14ステージ
ビジャフランカ・デル・ビエルソ〜ビジャブリノ 200.5km(山岳)
大会随一の難易度を誇る壁で争った選手たちを、レース主催者は休ませてくれない。疲労の溜まるプロトンを迎え入れるのは今大会最長距離200.5kmの山岳ステージ。平坦路から中央に設定された3級山岳をクリア後、48kmの長いコブつきの下りを進んで1級山岳に臨む。
1級山岳レイタリエゴスは登坂距離22.8km/平均勾配は4.5%の長丁場。最大勾配も7%のためアタック合戦が繰り広げられる難易度ではない。そのため勝負所はヘアピンカーブを含む下り区間になりそうだ。
9月1日(日) 第15ステージ
イニフィエスト〜バルグランデ・パハレス(クイトゥ・ネグル) 143km(山岳/山頂フィニッシュ)
第79回ブエルタの2週目を締めくくるのは、クイーンステージ(最難関ステージ)と目される143kmの山岳/山頂フィニッシュだ。イニフィエストを出発後は3級山岳を間に挟む1級山岳コリャディエリャ(距離6.4km/平均8.2%)を2度クリア。クライマーしか残っていないであろう中間スプリント(残り32.1km)を経て、最後は超級山岳バルグランデ・パハレス(クイトゥ・ネグル)に挑む。
登坂距離18.9km/平均勾配7.4%のバルグランデ・パハレスは、ラスト3kmに最大勾配24%が登場。そこからフィニッシュまでは平均12〜13%の過酷な登りが続いていく。最終的なマイヨロホ獲得者が明確になることはもちろん、総合表彰台やトップ10の選手が絞られるだろう。
激戦を終えた選手たちはその後、フィニッシュ地点から北に80kmほど進んだオビエドで2度目の休息日を過ごす。
9月2日(月) 休息日
text:Sotaro.Arakawa
8月27日(火) 第10ステージ
ポンテアレーアス〜バイヨーナ 160km(山岳)
スペイン南部のアンダルシア州を巡った1週目から、ブエルタはスペイン北西のガリシア州にやってきた。ビーゴで1回目の休息日を楽しんだ選手たちにレース主催者は、いきなり4つのカテゴリー山岳を越える山岳ステージを用意。コースの獲得標高差は3,000mだが、ラストに登坂する1級山岳は決して易しくない。
序盤に登坂距離15.4kmの2級山岳を越えから、50kmの平坦路を挟んで3級&2級の山岳をクリア。そして最終1級山岳アルト・デ・モウガス(距離9.9km/平均6%)に臨む。序盤に最大勾配15%が登場するものの頂上手前4kmは緩斜面で、フィニッシュ地点はテクニカルな急勾配坂を下った先に引かれている。
モウガス峠を通った2021年大会はクレモン・シャンプッサン(フランス、アルケアB&Bホテルズ)が逃げ切り勝利を飾った。そのためこのステージも逃げ切りを狙う選手たちが序盤から激しいアタック合戦を繰り広げるだろう。
8月28日(水) 第11ステージ
カンプス・テクノロジコ・コルティソ(パドロン)〜カンプス・テクノロジコ・コルティソ(パドロン) 166.4km(山岳)
カンプス・テクノロジコ・コルティソ(パドロン)を発着地点とする第11ステージは、等間隔に配置された4つのカテゴリー山岳を越える山岳ステージ。3つの輪状のコースを巡りながら3級、2級、2級、そして3級山岳を越えていく。
前日に続き逃げ切りに向いたレイアウトで、勝負所となるのは残り48.5km地点に頂上が来る2度目の2級山岳プエルト・アグアサンタス(距離5.7km/平均6.1%)。その後は中間スプリントを経て、ラストに駆け上がる3級山岳プエルト・クルシェイラス(距離2.9km/平均8.9%)の勾配は厳しい。
更にフィニッシュ地点までは下りと短い平坦路のため、登りで遅れてしまった選手の挽回は難しそう。前日よりもパンチャーに向いたレイアウトとなっている。
8月29日(木) 第12ステージ
オウレンセ〜エスタシオン・デ・モンターニャ・デ・マンサネダ 137.5km(丘陵/山頂フィニッシュ)
スペイン有数の温泉地として知られるオウレンセを出発するブエルタ第12ステージは、1級山岳の頂上にフィニッシュする137.5kmのショートステージ。細かなアップダウンを蛇行しながら西へ進み、ラストの1級山岳モンターニャ・デ・マンサネダ(距離15.4km/平均4.7%)は終盤に最大勾配12%が訪れる。
シンプルなレイアウトかつ最終山岳の難易度は高くないため、レース主催者も「逃げ向き」と語るステージ。中間スプリントも残り36.3km地点に設定されているため、マイヨプントス(ポイント賞)を争うスプリンターを含む大所帯の逃げグループが形成されそうだ。
8月30日(金) 第13ステージ
ルーゴ〜プエルト・デ・アンカレス 176km(山岳/山頂フィニッシュ)
総合上位勢にとっては楽だったかもしれない前日から一転、この日はコースプロフィールから見て分かる”壁”にフィニッシュする。コース前半に足慣らしにもならないような3級&2級山岳を越え、しばし平坦路を進む。その後カテゴリーなき丘を越え、まずは2級山岳ルメラス(距離6.6km/平均6%)をクリアする。
最後に立ちはだかるのは大会初登場のコースを通る1級山岳プエルト・デ・アンカレス(距離7.5km/平均9.3%)。登り口から2kmは緩斜面で、平均7.9%の1kmを進み、そこから二桁の勾配がフィニッシュ地点まで続いていく。最大勾配15%は残り約3kmから4箇所登場し、ステージ優勝と総合順位が争われる。
8月31日(土) 第14ステージ
ビジャフランカ・デル・ビエルソ〜ビジャブリノ 200.5km(山岳)
大会随一の難易度を誇る壁で争った選手たちを、レース主催者は休ませてくれない。疲労の溜まるプロトンを迎え入れるのは今大会最長距離200.5kmの山岳ステージ。平坦路から中央に設定された3級山岳をクリア後、48kmの長いコブつきの下りを進んで1級山岳に臨む。
1級山岳レイタリエゴスは登坂距離22.8km/平均勾配は4.5%の長丁場。最大勾配も7%のためアタック合戦が繰り広げられる難易度ではない。そのため勝負所はヘアピンカーブを含む下り区間になりそうだ。
9月1日(日) 第15ステージ
イニフィエスト〜バルグランデ・パハレス(クイトゥ・ネグル) 143km(山岳/山頂フィニッシュ)
第79回ブエルタの2週目を締めくくるのは、クイーンステージ(最難関ステージ)と目される143kmの山岳/山頂フィニッシュだ。イニフィエストを出発後は3級山岳を間に挟む1級山岳コリャディエリャ(距離6.4km/平均8.2%)を2度クリア。クライマーしか残っていないであろう中間スプリント(残り32.1km)を経て、最後は超級山岳バルグランデ・パハレス(クイトゥ・ネグル)に挑む。
登坂距離18.9km/平均勾配7.4%のバルグランデ・パハレスは、ラスト3kmに最大勾配24%が登場。そこからフィニッシュまでは平均12〜13%の過酷な登りが続いていく。最終的なマイヨロホ獲得者が明確になることはもちろん、総合表彰台やトップ10の選手が絞られるだろう。
激戦を終えた選手たちはその後、フィニッシュ地点から北に80kmほど進んだオビエドで2度目の休息日を過ごす。
9月2日(月) 休息日
text:Sotaro.Arakawa
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