2024/08/26(月) - 13:44
インカレのトラック競技最終日は、6種目で決勝が行われた。男子マディソンは4校の争いを制した日本大学が優勝。女子オムニアムはパリ五輪代表の垣田真穂(早稲田大学)が優勝した。男子4kmチームパーシュートは中央大学が2019年以来の優勝を決めた。
千葉JPFドームで開催されてきたインカレのトラック競技。最終日となる3日目は、スプリント、男子マディソン、女子オムニアム、男子4kmチームパーシュートでそれぞれ決勝が行われた。
スプリント 男子は井出、女子は中西、タンデムは日本大学が優勝
初日に予選が行われたスプリントは最終日に決勝までの競技が行われた。
男子は予選で唯一の9秒台を出した吉川敬介(日本大学)と、予選2位の井出晃太郎(中央大学)が決勝で対戦。1回戦は吉川が先着するも、2回戦、3回戦を井出が連取して逆転。ケイリンとあわせ今大会2冠を達成した。
井出晃太郎 コメント
「決勝1本目は後手を踏んでしまったが、2本目3本目は自分から仕掛けて相手の苦手な展開を作ることが出来た。ギリギリの勝負になったが、3日間の最終日で自分の力を出し切って余力を残さないつもりで走った。昨年は市田(龍生都)さんが2冠していたので、中央大は短距離が強くないとカッコよくないと思っていたので自分も2冠達成できて嬉しい。ハロンで9秒台を出すことと、誰も寄せ付けないような強い走りが出来るようになりたい」
女子は予選の大会記録に0.2秒まで迫る11秒608をマークした中西美央(鹿屋体育大学)と、予選3位から勝ち上がった大野風貴芽(日本体育大学)が対戦。中西が大差をつけての2本連取で優勝を決めた。
中西美央 コメント
「500mタイムトライアルとチームスプリントで勝てなかったので、最後のスプリントで絶対勝ちたかった。予選のタイムが他の選手と比べて良かったので、自分のトップスピードに自信をもって臨んだ。これが最後のインカレになるので、昨年優勝できなかったスプリントで勝てて嬉しい。国体が引退レースになるが、そこでも勝ちたい」
タンデムスプリントは、大会新記録をマークして予選1位となった日本大学(井上、町田)と、予選2位の明治大学(吉田、本田)が対戦。日本大学が2本連取で優勝した。
町田 颯 コメント
「決勝では脚の差はあると感じていたので、警告を1回受けているのできれいに走ることと最後まで集中を切らさず走ることを心がけた。昨年も一緒に走っていたのでお互い息も合っていて、予選で大会新記録も出せたし、最後まで良いレースが出来たと思う。来年もあるので連覇を目指したい」
井上 凌玖 コメント
「昨年は降格になって優勝出来なかったので、今年は最後まで集中して勝ち切ることが出来たので本当に嬉しい。後ろ(町田)が強い選手なので、今大会は自信があった。それをしっかり発揮出来たと思う。来年も組むのかはまだ分からないが、更に記録を更新できるようにしたい」
男子マディソン 終始リードした日本大学が優勝
男子マディソンは2組に分けて行われた予選を勝ち上がった8校による決勝が行われた。
序盤から日本大学、鹿屋体育大学、中央大学、法政大学の4校がポイントを争う中、日本大学が終始レースをリード。ポイントが倍となるフィニッシュでも1位を取り、2位以下との差を広げて勝負を決めた。
岡本勝哉 コメント
「スプリント力では優っていると思っていたので、良い位置でスプリント出来ればポイントを重ねられて優勝出来ると考えていた。その通りの展開が出来たと思う。ペースはそれほど速いとは感じていなかったが、他のチームがバテているのが見えたので積極的にキツい展開になるようにした。ここまでうまく運べるとは思っていなかったが、相方の新井君がうまく位置取りしてくれてスプリントを始める位置も完璧にしてくれたおかげで勝つことが出来た。日大はインカレにかける意気込みは他よりも強いので、ロードでも勝って笑って終われるようにしたい」
女子オムニアム 垣田真穂が接戦を制する
女子オムニアムは12名が出走した。スクラッチを垣田真穂(早稲田大学)、テンポレースを池田瑞紀(早稲田大学)と、パリ五輪代表の2人がリード。エリミネイションでは垣田が水谷彩奈(日本体育大学)との勝負を制して総合首位となる。
2位池田、3位水谷、4位渡部春雅(明治大学)まで12ポイント差で迎えた最後のポイントレースでは、上位4名による争いとなった。序盤に4名によるラップが決まると、レース中盤に垣田と池田の2人が抜け出してラップを決め、水谷と渡部をつき離す。その後は垣田と池田の争いとなり、終盤には池田が1ポイント差まで迫ったもののフィニッシュで垣田が先着して首位を守り、優勝を決めた。
垣田真穂 コメント
「オムニアムは中長距離を専門とする自分の種目でもあり、五輪代表として期待されるものも大きかったけれど、優勝出来てホッとしている。五輪後に休んでいた期間もあり、ポイントレースまででかなりキツさを感じて不安もあった。(池田)瑞紀が強くて終盤は大丈夫かなと思いながら走っていたが、最後は気持ちで乗り切った。もっと強くなって自分の納得できるレースが出来るようになりたい」
チームパーシュート 中央大学が5年ぶり優勝
インカレのトラック競技最後に行われたのは男子4kmチームパーシュート。初日に行われた予選で1位の中央大学と2位の鹿屋体育大学が決勝で対戦した。スタート直後から中央大学は鹿屋体育大学を上回るペースで周回。追い抜き勝ちを予感させるペースを終盤まで維持して鹿屋を圧倒し、2019年以来5年ぶりとなる優勝を決めた。
3位決定戦は早稲田大学と日本大学が対戦。昨年優勝の日本大学は終始ペースが上がらず、早稲田大学が2秒以上の差をつけて3位となった。
トラック競技 男子総合首位は日本大学、女子は早稲田大学
3日間のトラック競技を終えての総合結果は、男子は日本大学、女子は早稲田大学が首位となった。
日本大学はチームパーシュートを落としたものの、チームスプリントを含む4種目で優勝。その他種目でも上位を獲得してポイントを加算し、総合2位の中央大学に20ポイント差をつけた。1週間後のロードレースでは、国内トップチームに所属する選手を多数抱える日本大学がインカレ4連覇を決めるか。
女子はパリ五輪代表の垣田と池田が強さを見せ、6種目中4種目で優勝。2位の鹿屋体育大学と18ポイント差をつけた。早稲田大学が首位を守れば、女子総合初優勝となる。
ロードレースは9月1日に、長野県大町市の美麻地区で開催される。
千葉JPFドームで開催されてきたインカレのトラック競技。最終日となる3日目は、スプリント、男子マディソン、女子オムニアム、男子4kmチームパーシュートでそれぞれ決勝が行われた。
スプリント 男子は井出、女子は中西、タンデムは日本大学が優勝
初日に予選が行われたスプリントは最終日に決勝までの競技が行われた。
男子は予選で唯一の9秒台を出した吉川敬介(日本大学)と、予選2位の井出晃太郎(中央大学)が決勝で対戦。1回戦は吉川が先着するも、2回戦、3回戦を井出が連取して逆転。ケイリンとあわせ今大会2冠を達成した。
井出晃太郎 コメント
「決勝1本目は後手を踏んでしまったが、2本目3本目は自分から仕掛けて相手の苦手な展開を作ることが出来た。ギリギリの勝負になったが、3日間の最終日で自分の力を出し切って余力を残さないつもりで走った。昨年は市田(龍生都)さんが2冠していたので、中央大は短距離が強くないとカッコよくないと思っていたので自分も2冠達成できて嬉しい。ハロンで9秒台を出すことと、誰も寄せ付けないような強い走りが出来るようになりたい」
女子は予選の大会記録に0.2秒まで迫る11秒608をマークした中西美央(鹿屋体育大学)と、予選3位から勝ち上がった大野風貴芽(日本体育大学)が対戦。中西が大差をつけての2本連取で優勝を決めた。
中西美央 コメント
「500mタイムトライアルとチームスプリントで勝てなかったので、最後のスプリントで絶対勝ちたかった。予選のタイムが他の選手と比べて良かったので、自分のトップスピードに自信をもって臨んだ。これが最後のインカレになるので、昨年優勝できなかったスプリントで勝てて嬉しい。国体が引退レースになるが、そこでも勝ちたい」
タンデムスプリントは、大会新記録をマークして予選1位となった日本大学(井上、町田)と、予選2位の明治大学(吉田、本田)が対戦。日本大学が2本連取で優勝した。
町田 颯 コメント
「決勝では脚の差はあると感じていたので、警告を1回受けているのできれいに走ることと最後まで集中を切らさず走ることを心がけた。昨年も一緒に走っていたのでお互い息も合っていて、予選で大会新記録も出せたし、最後まで良いレースが出来たと思う。来年もあるので連覇を目指したい」
井上 凌玖 コメント
「昨年は降格になって優勝出来なかったので、今年は最後まで集中して勝ち切ることが出来たので本当に嬉しい。後ろ(町田)が強い選手なので、今大会は自信があった。それをしっかり発揮出来たと思う。来年も組むのかはまだ分からないが、更に記録を更新できるようにしたい」
男子マディソン 終始リードした日本大学が優勝
男子マディソンは2組に分けて行われた予選を勝ち上がった8校による決勝が行われた。
序盤から日本大学、鹿屋体育大学、中央大学、法政大学の4校がポイントを争う中、日本大学が終始レースをリード。ポイントが倍となるフィニッシュでも1位を取り、2位以下との差を広げて勝負を決めた。
岡本勝哉 コメント
「スプリント力では優っていると思っていたので、良い位置でスプリント出来ればポイントを重ねられて優勝出来ると考えていた。その通りの展開が出来たと思う。ペースはそれほど速いとは感じていなかったが、他のチームがバテているのが見えたので積極的にキツい展開になるようにした。ここまでうまく運べるとは思っていなかったが、相方の新井君がうまく位置取りしてくれてスプリントを始める位置も完璧にしてくれたおかげで勝つことが出来た。日大はインカレにかける意気込みは他よりも強いので、ロードでも勝って笑って終われるようにしたい」
女子オムニアム 垣田真穂が接戦を制する
女子オムニアムは12名が出走した。スクラッチを垣田真穂(早稲田大学)、テンポレースを池田瑞紀(早稲田大学)と、パリ五輪代表の2人がリード。エリミネイションでは垣田が水谷彩奈(日本体育大学)との勝負を制して総合首位となる。
2位池田、3位水谷、4位渡部春雅(明治大学)まで12ポイント差で迎えた最後のポイントレースでは、上位4名による争いとなった。序盤に4名によるラップが決まると、レース中盤に垣田と池田の2人が抜け出してラップを決め、水谷と渡部をつき離す。その後は垣田と池田の争いとなり、終盤には池田が1ポイント差まで迫ったもののフィニッシュで垣田が先着して首位を守り、優勝を決めた。
垣田真穂 コメント
「オムニアムは中長距離を専門とする自分の種目でもあり、五輪代表として期待されるものも大きかったけれど、優勝出来てホッとしている。五輪後に休んでいた期間もあり、ポイントレースまででかなりキツさを感じて不安もあった。(池田)瑞紀が強くて終盤は大丈夫かなと思いながら走っていたが、最後は気持ちで乗り切った。もっと強くなって自分の納得できるレースが出来るようになりたい」
チームパーシュート 中央大学が5年ぶり優勝
インカレのトラック競技最後に行われたのは男子4kmチームパーシュート。初日に行われた予選で1位の中央大学と2位の鹿屋体育大学が決勝で対戦した。スタート直後から中央大学は鹿屋体育大学を上回るペースで周回。追い抜き勝ちを予感させるペースを終盤まで維持して鹿屋を圧倒し、2019年以来5年ぶりとなる優勝を決めた。
3位決定戦は早稲田大学と日本大学が対戦。昨年優勝の日本大学は終始ペースが上がらず、早稲田大学が2秒以上の差をつけて3位となった。
トラック競技 男子総合首位は日本大学、女子は早稲田大学
3日間のトラック競技を終えての総合結果は、男子は日本大学、女子は早稲田大学が首位となった。
日本大学はチームパーシュートを落としたものの、チームスプリントを含む4種目で優勝。その他種目でも上位を獲得してポイントを加算し、総合2位の中央大学に20ポイント差をつけた。1週間後のロードレースでは、国内トップチームに所属する選手を多数抱える日本大学がインカレ4連覇を決めるか。
女子はパリ五輪代表の垣田と池田が強さを見せ、6種目中4種目で優勝。2位の鹿屋体育大学と18ポイント差をつけた。早稲田大学が首位を守れば、女子総合初優勝となる。
ロードレースは9月1日に、長野県大町市の美麻地区で開催される。
スプリント 結果
男子 | ||
1位 | 井出晃太郎(中央大学) | 10秒072 |
2位 | 吉川敬介(日本大学) | 9秒981 |
3位 | 伊藤京介(日本大学) | 10秒282 |
4位 | 中島康征(法政大学) | 10秒394 |
女子 | ||
1位 | 中西美央(鹿屋体育大学) | 11秒608 |
2位 | 大野風貴芽(日本体育大学) | 12秒160 |
3位 | 松下彩也香(八戸学院大学) | 12秒176 |
4位 | 沢登香里(順天堂大学) | 12秒086 |
タンデムスプリント | ||
1位 | 日本大学(井上、町田) | 12秒708(大会新) |
2位 | 明治大学(吉田、本田) | 12秒944 |
3位 | 鹿屋体育大学(香西、谷口) | 13秒204 |
4位 | 日本体育大学(清水、小川) | 13秒203 |
男子30kmマディソン 結果
1位 | 日本大学(岡本、新井) | 58p |
2位 | 鹿屋体育大学(梅澤、並江) | 31p |
3位 | 中央大学(伊藤、山下) | 26p |
4位 | 法政大学(宇田川、増山) | 21p |
5位 | 明治大学(海老島、小泉) | -13 |
女子オムニアム 結果
Sc | Te | El | Po | 合計 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 垣田真穂(早稲田大学) | 40 | 38 | 40 | 101 | 219 |
2位 | 池田瑞紀(早稲田大学) | 36 | 40 | 36 | 104 | 216 |
3位 | 水谷彩奈(日本体育大学) | 38 | 36 | 34 | 89 | 197 |
4位 | 渡部春雅(明治大学) | 34 | 34 | 38 | 73 | 179 |
5位 | 川本莉子(鹿屋体育大学) | 32 | 32 | 32 | 23 | 119 |
6位 | 岩元美佳(鹿屋体育大学) | 30 | 28 | 22 | 27 | 107 |
男子4kmチームパーシュート 結果
1位 | 中央大学(伊藤、山下、釜田、三宅) | 4分4秒730 |
2位 | 鹿屋体育大学(廣田、並江、梅澤、津留) | 4分8秒142 |
3位 | 早稲田大学(山田、神村、大仲、山里) | 4分11秒178 |
4位 | 日本大学(吉川、岡本、奥村、北嶋)4分13秒697 |
インカレ・トラック総合成績
男子 | 女子 | |||
---|---|---|---|---|
1位 | 日本大学 | 87p | 早稲田大学 | 49p |
2位 | 中央大学 | 67p | 鹿屋体育大学 | 31p |
3位 | 早稲田大学 | 46p | 日本体育大学 | 27p |
4位 | 鹿屋体育大学 | 43p | 順天堂大学 | 15p |
5位 | 法政大学 | 41p | 八戸学院大学 | 10p |
6位 | 明治大学 | 31p | 明治大学 | 5p |
text&photo:Satoru Kato
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