2024/08/19(月) - 08:00
引き続きポルトガルを舞台としたブエルタ・ア・エスパーニャの2日目は、白熱の集団スプリントで決着。昨年区間3勝のカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)が勝利し、2位だったファンアールトがマイヨロホに袖を通した。
8月18日(日) 第2ステージ
カシュカイシュ〜オウレーン 194km(丘陵)
リゾート地であるポローニュ・カシュカイシュから内陸を北に進み、オウレーンを目指すブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)2日目は194kmの丘陵ステージ。最初に4級山岳を越え、その後は細かなアップダウンと平坦路が続き、最後の4級山岳は低難易度のため集団スプリントが濃厚と見られた。
ツール・ド・フランスと同じくブエルタでも集団スプリントが予想されるステージでは、落車時の救済措置(残り3km以内ならばトップと同タイムフィニッシュの扱いになる)が残り4kmまでに延長された。総合系のチームは集団先頭での位置取り争いを残り4km地点で終えるため、スプリンターチームが心置きなく争えることになる。
レース序盤から逃げを打ったのはイボン・ルイス(エキポ・ケルンファルマ)とルイス・マテ(エウスカルテル・エウスカディ)のスペイン人コンビ。これがグランツールデビューのルイスに対し、12度目のブエルタ出場となった40歳のマテは今年限りで引退する逃げの名手。それを追うメイン集団は前日勝者ブランドン・マクナルティ(アメリカ)を擁するUAEチームエミレーツが、ジロ・デ・イタリアとツールを合わせて40/43日目となる集団牽引を担当した。
逃げの2名は一時5分差を得たものの、フィニッシュが近づくにつれタイムギャップは徐々に縮小していく。2分半を切った残り92km地点の補給地点では、ライナー・ケップリンガー(オーストリア、バーレーン・ヴィクトリアス)とディラン・ファンバーレ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が落車。今年6月のクリテリウム・デュ・ドーフィネで鎖骨を骨折し、予定していたツールを不出場となったファンバーレはその後リタイアし、ヴィスマは総合2連覇に向け重要なルーラーを失うこととなった。
残り80km地点ではジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)の故郷であるカルダシュ・ダ・ライニャに到着する。沿道に詰めかけた大観衆にアルメイダが応えながら通過し、プロトンはワウト・ファンアールト(ベルギー)で勝負したいヴィスマ・リースアバイクがペースメイク。逃げとのタイム差が1分を下回るなか、残り53.8km地点に設定された中間スプリントで前哨戦が幕を開けた。
繰り下げでマイヨヴェール(ポイント賞ジャージ)を着るファンアールトやカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)が争ったのは、3位通過者に与えられる15ポイント。マイヨブランコ(ヤングライダー賞)を着るマティアス・ヴァチェク(チェコ、リドル・トレック)も加わったスプリントはグローブが先着。フィニッシュスプリントに向け、昨年ステージ3勝のグローブが調子の良さをアピールした。
ルイスとマテを眼前に捉えたメイン集団からは、今大会に限りスーダル社の”のり”の製品名であるTレックスにチームを変更したTレックス・クイックステップのマウリ・ファンセヴェナント(ベルギー)がアタック。それにマルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ)が反応し、遅れてシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)ら3名が追従。しかしスプリントに持ち込みたいアッティラ・ヴァルテル(ハンガリー、ヴィスマ・リースアバイク)がこれを引き戻し、一気にペースアップした集団は逃げの2名を捉えた。
最後の4級山岳(距離7.1km/平均3.3%)ではレッドブル・ボーラ・ハンスグローエが集団の速度を上げて人数を絞りにいく。このペースに遅れるスプリンターはいなかったものの、沿道の観客と接触したヴァチェクらが落車する。しかしヴァチェクは4級山岳の下りで集団に追いつき、プロトンはスプリントに向け速度と緊張感が高まっていった。
その影響からか、残り2km地点でジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)に加え、マックス・プール(イギリス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)やジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)など総合上位を目指す選手たちが落車。一方のプロトンはエドアルド・アッフィニ(イタリア、ヴィスマ・リースアバイク)を先頭に最終ストレートに突入した。
ファンアールトが先に腰を上げてスプリントが始まり、その背後からグローブスが飛び出し横並びになる。圧巻のスピードでファンアールトを悠々と追い抜いたグローブスが、フィニッシュに先着して両腕を拡げた。
「最高の形でブエルタの開幕を迎えることができた。メカトラなどもありリードアウトが揃わないなかでも、こうして勝つことができた。この春は(膝の)怪我で実戦を離れていたが、良い状態でジロに出場できた。しかし勝利にはスピードが足らず、その悔しさがここに向かうモチベーションになった。(登りの多い)ブエルタは僕に適しており、再びこの舞台で勝つことができて嬉しいよ」と、ブエルタ通算5勝目を手に入れたグローブスは喜んだ。
一方、区間2位に終わったファンアールトは「完璧なタイミングからスプリントすることができなかった」とコメント。しかしファンアールトは-6秒のボーナスタイムを加算したことで総合首位に浮上。「勝てなかったがこのジャージを着ることができてとても嬉しいよ」と言う通り、初出場でマイヨロホを着用した。
8月18日(日) 第2ステージ
カシュカイシュ〜オウレーン 194km(丘陵)
リゾート地であるポローニュ・カシュカイシュから内陸を北に進み、オウレーンを目指すブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)2日目は194kmの丘陵ステージ。最初に4級山岳を越え、その後は細かなアップダウンと平坦路が続き、最後の4級山岳は低難易度のため集団スプリントが濃厚と見られた。
ツール・ド・フランスと同じくブエルタでも集団スプリントが予想されるステージでは、落車時の救済措置(残り3km以内ならばトップと同タイムフィニッシュの扱いになる)が残り4kmまでに延長された。総合系のチームは集団先頭での位置取り争いを残り4km地点で終えるため、スプリンターチームが心置きなく争えることになる。
レース序盤から逃げを打ったのはイボン・ルイス(エキポ・ケルンファルマ)とルイス・マテ(エウスカルテル・エウスカディ)のスペイン人コンビ。これがグランツールデビューのルイスに対し、12度目のブエルタ出場となった40歳のマテは今年限りで引退する逃げの名手。それを追うメイン集団は前日勝者ブランドン・マクナルティ(アメリカ)を擁するUAEチームエミレーツが、ジロ・デ・イタリアとツールを合わせて40/43日目となる集団牽引を担当した。
逃げの2名は一時5分差を得たものの、フィニッシュが近づくにつれタイムギャップは徐々に縮小していく。2分半を切った残り92km地点の補給地点では、ライナー・ケップリンガー(オーストリア、バーレーン・ヴィクトリアス)とディラン・ファンバーレ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が落車。今年6月のクリテリウム・デュ・ドーフィネで鎖骨を骨折し、予定していたツールを不出場となったファンバーレはその後リタイアし、ヴィスマは総合2連覇に向け重要なルーラーを失うこととなった。
残り80km地点ではジョアン・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)の故郷であるカルダシュ・ダ・ライニャに到着する。沿道に詰めかけた大観衆にアルメイダが応えながら通過し、プロトンはワウト・ファンアールト(ベルギー)で勝負したいヴィスマ・リースアバイクがペースメイク。逃げとのタイム差が1分を下回るなか、残り53.8km地点に設定された中間スプリントで前哨戦が幕を開けた。
繰り下げでマイヨヴェール(ポイント賞ジャージ)を着るファンアールトやカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)が争ったのは、3位通過者に与えられる15ポイント。マイヨブランコ(ヤングライダー賞)を着るマティアス・ヴァチェク(チェコ、リドル・トレック)も加わったスプリントはグローブが先着。フィニッシュスプリントに向け、昨年ステージ3勝のグローブが調子の良さをアピールした。
ルイスとマテを眼前に捉えたメイン集団からは、今大会に限りスーダル社の”のり”の製品名であるTレックスにチームを変更したTレックス・クイックステップのマウリ・ファンセヴェナント(ベルギー)がアタック。それにマルク・ソレル(スペイン、UAEチームエミレーツ)が反応し、遅れてシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)ら3名が追従。しかしスプリントに持ち込みたいアッティラ・ヴァルテル(ハンガリー、ヴィスマ・リースアバイク)がこれを引き戻し、一気にペースアップした集団は逃げの2名を捉えた。
最後の4級山岳(距離7.1km/平均3.3%)ではレッドブル・ボーラ・ハンスグローエが集団の速度を上げて人数を絞りにいく。このペースに遅れるスプリンターはいなかったものの、沿道の観客と接触したヴァチェクらが落車する。しかしヴァチェクは4級山岳の下りで集団に追いつき、プロトンはスプリントに向け速度と緊張感が高まっていった。
その影響からか、残り2km地点でジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)に加え、マックス・プール(イギリス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL)やジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)など総合上位を目指す選手たちが落車。一方のプロトンはエドアルド・アッフィニ(イタリア、ヴィスマ・リースアバイク)を先頭に最終ストレートに突入した。
ファンアールトが先に腰を上げてスプリントが始まり、その背後からグローブスが飛び出し横並びになる。圧巻のスピードでファンアールトを悠々と追い抜いたグローブスが、フィニッシュに先着して両腕を拡げた。
「最高の形でブエルタの開幕を迎えることができた。メカトラなどもありリードアウトが揃わないなかでも、こうして勝つことができた。この春は(膝の)怪我で実戦を離れていたが、良い状態でジロに出場できた。しかし勝利にはスピードが足らず、その悔しさがここに向かうモチベーションになった。(登りの多い)ブエルタは僕に適しており、再びこの舞台で勝つことができて嬉しいよ」と、ブエルタ通算5勝目を手に入れたグローブスは喜んだ。
一方、区間2位に終わったファンアールトは「完璧なタイミングからスプリントすることができなかった」とコメント。しかしファンアールトは-6秒のボーナスタイムを加算したことで総合首位に浮上。「勝てなかったがこのジャージを着ることができてとても嬉しいよ」と言う通り、初出場でマイヨロホを着用した。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2024第2ステージ
1位 | カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク) | 5:12:55 |
2位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | |
3位 | コービン・ストロング(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック) | |
4位 | パウ・ミケル(スペイン、エキポ・ケルンファルマ) | |
5位 | レナルト・ファンイートヴェルト(ベルギー、ロット・デスティニー) | |
6位 | パヴェル・ビットネル(チェコ、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | |
7位 | ジョン・アベラストゥリ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) | |
8位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
9位 | ブランドン・リベラ(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) | |
10位 | フィリッポ・バロンチーニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) |
マイヨロホ(個人総合成績)
1位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | 5:25:27 |
2位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | +0:03 |
3位 | マティアス・ヴァチェク(チェコ、リドル・トレック) | +0:05 |
4位 | シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) | +0:09 |
5位 | エドアルド・アッフィニ(イタリア、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:11 |
6位 | ジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
7位 | マウロ・シュミット(スイス、ジェイコ・アルウラー) | +0:19 |
8位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +0:20 |
9位 | ブリュノ・アルミライユ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +0:21 |
10位 | ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | +0:22 |
マイヨプントス(ポイント賞)
1位 | カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク) | 65pts |
2位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | 58pts |
3位 | マティアス・ヴァチェク(チェコ、リドル・トレック) | 27pts |
マイヨモンターニャ(山岳賞)
1位 | シュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) | 2pts |
2位 | ルイス・マテ(エウスカルテル・エウスカディ) | 2pts |
3位 | ロジャー・アドリア(スペイン、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | 1pts |
マイヨブランコ(ヤングライダー賞)
1位 | マティアス・ヴァチェク(チェコ、リドル・トレック) | 5:25:32 |
2位 | ジョシュア・ターリング(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +0:06 |
3位 | マウロ・シュミット(スイス、ジェイコ・アルウラー) | +0:14 |
チーム総合成績
1位 | UAEチームエミレーツ | 16:17:13 |
2位 | リドル・トレック | +0:12 |
3位 | ヴィスマ・リースアバイク | +0:13 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:Unipublic, CorVos
photo:Unipublic, CorVos
Amazon.co.jp
Shokz (ショックス) OpenRun Pro 骨伝導イヤホン ワイヤレス Bluetooth5.1 オープンイヤーヘッドホン 耳を塞がない 自動ペアリングヘッドフォン 技適認証済み マイク付きランニング・スポーツイヤ�
SHOKZ (SINGAPORE) PTE. LTD.
¥23,880
Shokz (ショックス) OpenSwim Pro 骨伝導イヤホン 水泳用ワイヤレスイヤホン bluetooth5.4 水中MP3 耳を塞がないヘッドホン 自動ペアリングヘッドフォン 技適認証済み マイク付きランニング・スポー�
SHOKZ (SINGAPORE) PTE. LTD.
¥25,880