2024/08/10(土) - 18:37
日本最大級のオフロードバイクの祭典「シマノバイカーズフェスティバル」が今年も開催。全てのエリアを集約した「バイカーズビレッジ」と「バイカーズフェスティバル公式アプリ」の2つが導入され、進化を続けるオフロードイベントをレポートしていく。
南アルプス山脈の北端に位置する入笠山で、冬季はスキー場、夏季はマウンテンバイクのコースとして運営される富士見パノラマ。MTB全日本選手権の会場として使用されることも多く、マウンテンバイカーにとっては馴染み深い場所だ。
その富士見パノラマを舞台とし、7月の最終週に開催されたのがオフロードの祭典「シマノバイカーズフェスティバル」だ。今年で32回目を迎える老舗イベントであり、2日間に渡ってクロスカントリーからダウンヒル、そして長野の自然を満喫するツーリングなど、レースからファンライドまで多くの種目が目白押しで、まさにお祭りのようなイベントだ。
冬にはスキー場となるだけあり、東京に比べればかなり涼しいのもこのエリアの魅力。40℃に迫る関東平野に比べると、最高でも31℃、朝方には20℃前後という富士見パノラマは過ごしやすいことこの上ない。
大会初日の天気予報は「晴れのち雨」。しかし、会場に到着した朝はそんな予報を信じられないほど、雨も降りそうにない青空が広がり、会場には多くのライダーの笑顔が咲いた。
32回の歴史を重ねるシマノバイカーズだが、それだけの歴史を重ねる理由がある。それは、毎年多くの変更が加えられていること。確立した地位に甘んじるのではなく、つねにより良い参加者体験を目指し、進化を続けている。
そんなバイカーズの今年の大きなトピックは「バイカーズビレッジ」と「バイカーズフェスティバル公式アプリ」の2つ。会場レイアウトというハード面、そしてユーザーインターフェースというソフト面。その両面に起きなアップデートが加えられた。
過去にシマノバイカーズに参加した経験のある方にとって、今年の会場はかなり印象的だったのではないだろうか。富士見パノラマはゲレンデやレストランのある上部エリアと、チケット売り場や駐車場のある下部エリアの2層に分かれており、昨年までは上部がレースエリアとなり、下部には受付やブース、イベントステージなどが設置されてきた。
しかし、今年はクロスカントリー種目のスタート/フィニッシュ地点やダウンヒルのフィニッシュ地点、メインステージ、そしてブースエリアが「バイカーズビレッジ」として下部エリアに集約。レースに参加している人も、ブースを見て回る人も、同じ空気を楽しむ一体感が醸成される会場づくりとなった。
そして、もう一つの大きな取り組みが「バイカーズフェスティバル公式アプリ」のリリースだろう。これまで配布してきた大会プログラムを廃止し、スマートフォンアプリ内にイベントのスケジュールや参加証といった機能を集約。嵩張る冊子を持ち歩かなくても出場種目の開催時間を確認でき、また受付でもスマホを見せるだけでゼッケンやチップを受け取れるように。
シマノバイカーズフェスティバル2024の一番最初となった種目はXC Kids。多くの子供たちがエントリーし、スタートラインに並んだ。号砲が鳴ると大人顔負けのスタートダッシュを決めた子供たちが勢いよく駆け抜けていく。
クロスカントリー種目は、キッズレースの他にも初心者でも参加しやすい30分の「XC Light」、1~4名までのチームで参加できる2時間の耐久種目「XC Endurance」、60分の本格的なレースである「XC Race」など様々な種目が用意されている。レベルに応じて、個人や仲間と共に楽しめる種目が揃う。
XCのコースは丸太が重ねられたテクニカルな区間やBMXのようなパンプトラック区間がある一方、難易度の高いセクションには距離は長くなるがイージーなエスケープルートが用意され、32年のノウハウが詰まった設計。難易度やレベルに応じて初心者から上級者まで参加者たちを楽しませてくれる。
ゲストライダーが多数参加しているのもシマノバイカーズの魅力の一つ。例えば、宇都宮ブリッツェンの沢田時も様々な種目に誘導役兼ゲストライダーとして参加していた。憧れのアジアMTBチャンピオンと共に走れる機会とあって、共に走る参加者は緊張感もありつつどこか嬉しそう。
同じXCエリアのコースを使って行われるのがグラベルバイクやシクロクロスなどのドロップハンドルが付いたバイクで参加できるGX Race。グラベルでオフロードの楽しさを知ったサイクリストやシクロクロッサ―でも参加できる種目が用意されている。
一方、メインゲレンデで開催されたのがダウンヒル種目。複数人で走るチームタイムトライアル形式の「DH Team」とソロで走る「DH Race」、そして初めてのダウンヒルレースにぴったりな「DH Light」の3種目が用意された。
DH種目のスタート地点も昨年とは異なっている。以前は第四リフトの先がスタート地点であったが、今年は一度山頂まで上がり、下った先にある貯水池がスタート地点となる。メインとなる特設コースは大幅に長くなり、距離が2,880m、高低差が479mのコースを一気に下っていく。
森林区間の岩やバンク、木などが入り乱れる連続するコーナーやテクニカルなダウンヒルコースを物凄いスピードで駆け下りていくダウンヒルの参加者達。そして、フィニッシュ地点となるバイカーズビレッジの手前は、レストランからチケット売り場までの階段を一気に下る迫力のレイアウトとなった。
子どもから大人まで遊べるパンプトラックも用意され、レースには出ない多くのお子さんが楽しんでいた。未就学児が参加できる自転車版のかけっこである「Milky」では多くの家族が見守る中、子供の頑張る姿に声援が飛び交っていた。
昨年から新しく追加されたカテゴリー「Trail Ride+」は、レースでもツーリングでもない日常の延長線上にある非日常を体験できる種目である。東京五輪XCに出場した山本幸平や永田隼也などのシマノサポートライダーが、参加者一人一人にコースのライン取りを細かく説明し、走った様子をフィードバックしてくれる貴重な機会となっていた。
レース系種目と並び、シマノバイカーズフェスティバルで人気を集めるのが、ツーリング種目。MTBの大会として知られる「シマノバイカーズフェスティバル」だが、実はオンロード系のツーリングイベントも充実しており、会場にはロードバイクに乗ったサイクリストの姿も多かった。
シマノレーシングの野寺監督や選手たち、サポートスタッフも帯同してくれ、メカトラブルなどにもすぐに対応してくれるため、初心者でも安心して参加できるのがシマノバイカーズのオンロードツーリング種目だ。
ツーリング種目もオンロード系だけでなく、トレイルライドやグラベルツーリングなど、MTBやグラベルバイク、シクロクロス、E-BIKEなど様々な車種の特性を引き出し、楽しめるような種目が多数用意されている。
また、会場にはシマノテクニカルサポートが設置され、会場での修理対応も行われていた。トラブルが起きやすいオフロードイベントであるため、シマノイベントならではのサポート体制は心強い。
多くのメーカーが集まる出展ブースもシマノバイカーズフェスティバルのみどころの一つ。シマノのブースにはレイザーのオフロードヘルメット、シマノのビンディングシューズが展示され、実際に製品を手に取ることが出来るばからいか、シマノスタッフから直接製品の説明を聞くことも出来る。
ビンディングシューズの試着会も行われ、多くの来場者がシューズの着用感を確かめていた。グラベルコンポーネントである新型GRXが搭載された展示車両も多くの来場者の興味を惹いていた。シマノブースのほかにも、多くのメーカーがたくさんの試乗車や新製品を展示し、多くの方が足を運んでいた。各ブースの様子は写真で紹介していく。
クルマに自転車を積んで移動し、アウトドアフィールドで自転車を楽しむライフスタイルを提案するのが、バイカーズビレッジの近くで行われていた「6Wheel&Camping Zone」エリア。
このエリアには「自転車xクルマxキャンプ」をテーマにアウトドアの世界観を体感できるブースが多数出展。実際、このバイカーズフェスティバルにおいても、駐車場にテントを張って2日間参加する参加者も多く、非常に多くの参加者が興味をそそられていた様子。
また、八ヶ岳山麓や諏訪湖周辺の地元グルメが集結し、パンをはじめズッキーニやとうもろこしなどの高原野菜などを購入することができるバイカーズマルシェや、シクロクロッサ―にはお馴染みのエスキーナも出展し、会場を2日間に渡って盛り上げていた。。
最後に、シマノの文化推進課の久保氏へのインタビューで、今年のバイカーズを振り返ろう。
シマノ文化推進課 久保氏インタビュー
■今大会の一番の変化は何ですか?
一番大きな変化は大会のメイン会場を1つにまとめたバイカーズビレッジを作ったことですね。昨年はゲレンデ側にあった会場と駐車場エリアの2つがあったのですが、参加者が分散してしまっていました。
その問題を解決するために、メイン会場を駐車場エリアにおき、「6Wheel&Camping Zone」エリアと合わせて1つに集約しました。キャンプサイトも近い方が良いので「6Wheel&Camping Zone」の近くにおいて、参加者との接点を持ってもらえるようにレイアウトをしました。
■コースも大きく変化したようですが?
XCやGXは会場に近いところにスタートゴール地点とピットエリアを配置して、バイカーズビレッジにいる人たちが観やすいようになっています。さらに、コース距離も長くなっています。ただ、難しくなっただけでなく、レベルに応じて、難しいコースや簡単なコースを選択できるようにし、レベルに応じて、安全かつ楽しむことができるコースになっています。
また、ダウンヒルのコースは伸ばしました。昨年は第四リフトの降り口をスタート地点にしていましたが、さらに上に行ってF地点の溜池をスタート地点にしました。実は第1回大会のスタート地点と同じなんです。
そして、ゴール地点をバイカーズビレッジまでもっていきたいということで、階段のコースを抜けてその先にゴールを持ってきました。この階段は全日本選手権でも使われていたということを知っていたので、パノラマさんにお願いして、許可をもらいました。
あと、昨年から始まっている「Trail Ride+」のコースについては山本幸平さんと永田隼也さんが担当してくれました。永田さんがコースプロデュースをしてくれたので、コーナーリングはもちろん、縦の動きも学べるコースにしてくれました。
■バイカーズ公式アプリの反響はどうですか?
昨年までは紙ベースの大会プログラムを配布していましたが、よりわかりやすく、環境に配慮するため、アプリに切り替えました。自身が出場する種目や観戦したい種目をまとめられる機能も追加され、スムーズに予定をチェックできるので、2日間バイカーズを楽しめるようになりました。
参加確認証も紙からQRコードに切り替わりました。スマホを見せるだけで受付でき、ゼッケンと計測チップを受け取るだけなので、円滑に受付できている様子でしたね。今年のシマノ鈴鹿ロードでも公式アプリを導入予定で、絶賛準備中です。
■そのほかアップデートされたところについて教えてください
シマノ鈴鹿で導入されているYouTubeの生配信を今年からシマノバイカーズでも始めました。会場に来られなかった、おじいちゃんやおばあちゃん、ご家族にもお子さんの雄姿を見れるようになりました。
会場では昨年に引き続き、大型LEDビジョンが設置され、クロスカントリーやグラベルクロス、ダウンヒルを観戦できました。また、これまではそれぞれの種目に解説があったのですが、会場が近く混ざり合っていて聞き取りにくかった。今年はメインMCのアリーさんが話して、フィールドレポーターのMC KOZENさんと絹代さんがレポートして、会場内外に向けて発信していました。
後はウェルカムパーティーも進化しています。BMXでパフォーマンスをしてくれる「bb project」さんによるエアトリックショーも開催されますし、子供が楽しめるパンプトラックも用意しました。
バイカーズビレッジに多くの人が集まっていることもあり、会場の雰囲気は昨年までとは違っていますね。ブースエリアもお客さんが多くなって、楽しんでもらえています。このイベントはシマノだけでなく、協賛ブランドや富士見町の協力のおかげで成り立っています。シマノバイカーズでは会場外にも出るツーリング種目もあるので、富士見町と近辺の市町村の協力は欠かせません。
特にオンロードツーリングは観光サイクリングとして、富士見の自然を楽しんでもらいたい。シマノバイカーズは富士見パノラマリゾートだけのイベントではなく、富士見町全体のイベントなんです。これからも拡大していきたいので、来年も是非参加してください!
南アルプス山脈の北端に位置する入笠山で、冬季はスキー場、夏季はマウンテンバイクのコースとして運営される富士見パノラマ。MTB全日本選手権の会場として使用されることも多く、マウンテンバイカーにとっては馴染み深い場所だ。
その富士見パノラマを舞台とし、7月の最終週に開催されたのがオフロードの祭典「シマノバイカーズフェスティバル」だ。今年で32回目を迎える老舗イベントであり、2日間に渡ってクロスカントリーからダウンヒル、そして長野の自然を満喫するツーリングなど、レースからファンライドまで多くの種目が目白押しで、まさにお祭りのようなイベントだ。
冬にはスキー場となるだけあり、東京に比べればかなり涼しいのもこのエリアの魅力。40℃に迫る関東平野に比べると、最高でも31℃、朝方には20℃前後という富士見パノラマは過ごしやすいことこの上ない。
大会初日の天気予報は「晴れのち雨」。しかし、会場に到着した朝はそんな予報を信じられないほど、雨も降りそうにない青空が広がり、会場には多くのライダーの笑顔が咲いた。
32回の歴史を重ねるシマノバイカーズだが、それだけの歴史を重ねる理由がある。それは、毎年多くの変更が加えられていること。確立した地位に甘んじるのではなく、つねにより良い参加者体験を目指し、進化を続けている。
そんなバイカーズの今年の大きなトピックは「バイカーズビレッジ」と「バイカーズフェスティバル公式アプリ」の2つ。会場レイアウトというハード面、そしてユーザーインターフェースというソフト面。その両面に起きなアップデートが加えられた。
過去にシマノバイカーズに参加した経験のある方にとって、今年の会場はかなり印象的だったのではないだろうか。富士見パノラマはゲレンデやレストランのある上部エリアと、チケット売り場や駐車場のある下部エリアの2層に分かれており、昨年までは上部がレースエリアとなり、下部には受付やブース、イベントステージなどが設置されてきた。
しかし、今年はクロスカントリー種目のスタート/フィニッシュ地点やダウンヒルのフィニッシュ地点、メインステージ、そしてブースエリアが「バイカーズビレッジ」として下部エリアに集約。レースに参加している人も、ブースを見て回る人も、同じ空気を楽しむ一体感が醸成される会場づくりとなった。
そして、もう一つの大きな取り組みが「バイカーズフェスティバル公式アプリ」のリリースだろう。これまで配布してきた大会プログラムを廃止し、スマートフォンアプリ内にイベントのスケジュールや参加証といった機能を集約。嵩張る冊子を持ち歩かなくても出場種目の開催時間を確認でき、また受付でもスマホを見せるだけでゼッケンやチップを受け取れるように。
シマノバイカーズフェスティバル2024の一番最初となった種目はXC Kids。多くの子供たちがエントリーし、スタートラインに並んだ。号砲が鳴ると大人顔負けのスタートダッシュを決めた子供たちが勢いよく駆け抜けていく。
クロスカントリー種目は、キッズレースの他にも初心者でも参加しやすい30分の「XC Light」、1~4名までのチームで参加できる2時間の耐久種目「XC Endurance」、60分の本格的なレースである「XC Race」など様々な種目が用意されている。レベルに応じて、個人や仲間と共に楽しめる種目が揃う。
XCのコースは丸太が重ねられたテクニカルな区間やBMXのようなパンプトラック区間がある一方、難易度の高いセクションには距離は長くなるがイージーなエスケープルートが用意され、32年のノウハウが詰まった設計。難易度やレベルに応じて初心者から上級者まで参加者たちを楽しませてくれる。
ゲストライダーが多数参加しているのもシマノバイカーズの魅力の一つ。例えば、宇都宮ブリッツェンの沢田時も様々な種目に誘導役兼ゲストライダーとして参加していた。憧れのアジアMTBチャンピオンと共に走れる機会とあって、共に走る参加者は緊張感もありつつどこか嬉しそう。
同じXCエリアのコースを使って行われるのがグラベルバイクやシクロクロスなどのドロップハンドルが付いたバイクで参加できるGX Race。グラベルでオフロードの楽しさを知ったサイクリストやシクロクロッサ―でも参加できる種目が用意されている。
一方、メインゲレンデで開催されたのがダウンヒル種目。複数人で走るチームタイムトライアル形式の「DH Team」とソロで走る「DH Race」、そして初めてのダウンヒルレースにぴったりな「DH Light」の3種目が用意された。
DH種目のスタート地点も昨年とは異なっている。以前は第四リフトの先がスタート地点であったが、今年は一度山頂まで上がり、下った先にある貯水池がスタート地点となる。メインとなる特設コースは大幅に長くなり、距離が2,880m、高低差が479mのコースを一気に下っていく。
森林区間の岩やバンク、木などが入り乱れる連続するコーナーやテクニカルなダウンヒルコースを物凄いスピードで駆け下りていくダウンヒルの参加者達。そして、フィニッシュ地点となるバイカーズビレッジの手前は、レストランからチケット売り場までの階段を一気に下る迫力のレイアウトとなった。
子どもから大人まで遊べるパンプトラックも用意され、レースには出ない多くのお子さんが楽しんでいた。未就学児が参加できる自転車版のかけっこである「Milky」では多くの家族が見守る中、子供の頑張る姿に声援が飛び交っていた。
昨年から新しく追加されたカテゴリー「Trail Ride+」は、レースでもツーリングでもない日常の延長線上にある非日常を体験できる種目である。東京五輪XCに出場した山本幸平や永田隼也などのシマノサポートライダーが、参加者一人一人にコースのライン取りを細かく説明し、走った様子をフィードバックしてくれる貴重な機会となっていた。
レース系種目と並び、シマノバイカーズフェスティバルで人気を集めるのが、ツーリング種目。MTBの大会として知られる「シマノバイカーズフェスティバル」だが、実はオンロード系のツーリングイベントも充実しており、会場にはロードバイクに乗ったサイクリストの姿も多かった。
シマノレーシングの野寺監督や選手たち、サポートスタッフも帯同してくれ、メカトラブルなどにもすぐに対応してくれるため、初心者でも安心して参加できるのがシマノバイカーズのオンロードツーリング種目だ。
ツーリング種目もオンロード系だけでなく、トレイルライドやグラベルツーリングなど、MTBやグラベルバイク、シクロクロス、E-BIKEなど様々な車種の特性を引き出し、楽しめるような種目が多数用意されている。
また、会場にはシマノテクニカルサポートが設置され、会場での修理対応も行われていた。トラブルが起きやすいオフロードイベントであるため、シマノイベントならではのサポート体制は心強い。
多くのメーカーが集まる出展ブースもシマノバイカーズフェスティバルのみどころの一つ。シマノのブースにはレイザーのオフロードヘルメット、シマノのビンディングシューズが展示され、実際に製品を手に取ることが出来るばからいか、シマノスタッフから直接製品の説明を聞くことも出来る。
ビンディングシューズの試着会も行われ、多くの来場者がシューズの着用感を確かめていた。グラベルコンポーネントである新型GRXが搭載された展示車両も多くの来場者の興味を惹いていた。シマノブースのほかにも、多くのメーカーがたくさんの試乗車や新製品を展示し、多くの方が足を運んでいた。各ブースの様子は写真で紹介していく。
クルマに自転車を積んで移動し、アウトドアフィールドで自転車を楽しむライフスタイルを提案するのが、バイカーズビレッジの近くで行われていた「6Wheel&Camping Zone」エリア。
このエリアには「自転車xクルマxキャンプ」をテーマにアウトドアの世界観を体感できるブースが多数出展。実際、このバイカーズフェスティバルにおいても、駐車場にテントを張って2日間参加する参加者も多く、非常に多くの参加者が興味をそそられていた様子。
また、八ヶ岳山麓や諏訪湖周辺の地元グルメが集結し、パンをはじめズッキーニやとうもろこしなどの高原野菜などを購入することができるバイカーズマルシェや、シクロクロッサ―にはお馴染みのエスキーナも出展し、会場を2日間に渡って盛り上げていた。。
最後に、シマノの文化推進課の久保氏へのインタビューで、今年のバイカーズを振り返ろう。
シマノ文化推進課 久保氏インタビュー
■今大会の一番の変化は何ですか?
一番大きな変化は大会のメイン会場を1つにまとめたバイカーズビレッジを作ったことですね。昨年はゲレンデ側にあった会場と駐車場エリアの2つがあったのですが、参加者が分散してしまっていました。
その問題を解決するために、メイン会場を駐車場エリアにおき、「6Wheel&Camping Zone」エリアと合わせて1つに集約しました。キャンプサイトも近い方が良いので「6Wheel&Camping Zone」の近くにおいて、参加者との接点を持ってもらえるようにレイアウトをしました。
■コースも大きく変化したようですが?
XCやGXは会場に近いところにスタートゴール地点とピットエリアを配置して、バイカーズビレッジにいる人たちが観やすいようになっています。さらに、コース距離も長くなっています。ただ、難しくなっただけでなく、レベルに応じて、難しいコースや簡単なコースを選択できるようにし、レベルに応じて、安全かつ楽しむことができるコースになっています。
また、ダウンヒルのコースは伸ばしました。昨年は第四リフトの降り口をスタート地点にしていましたが、さらに上に行ってF地点の溜池をスタート地点にしました。実は第1回大会のスタート地点と同じなんです。
そして、ゴール地点をバイカーズビレッジまでもっていきたいということで、階段のコースを抜けてその先にゴールを持ってきました。この階段は全日本選手権でも使われていたということを知っていたので、パノラマさんにお願いして、許可をもらいました。
あと、昨年から始まっている「Trail Ride+」のコースについては山本幸平さんと永田隼也さんが担当してくれました。永田さんがコースプロデュースをしてくれたので、コーナーリングはもちろん、縦の動きも学べるコースにしてくれました。
■バイカーズ公式アプリの反響はどうですか?
昨年までは紙ベースの大会プログラムを配布していましたが、よりわかりやすく、環境に配慮するため、アプリに切り替えました。自身が出場する種目や観戦したい種目をまとめられる機能も追加され、スムーズに予定をチェックできるので、2日間バイカーズを楽しめるようになりました。
参加確認証も紙からQRコードに切り替わりました。スマホを見せるだけで受付でき、ゼッケンと計測チップを受け取るだけなので、円滑に受付できている様子でしたね。今年のシマノ鈴鹿ロードでも公式アプリを導入予定で、絶賛準備中です。
■そのほかアップデートされたところについて教えてください
シマノ鈴鹿で導入されているYouTubeの生配信を今年からシマノバイカーズでも始めました。会場に来られなかった、おじいちゃんやおばあちゃん、ご家族にもお子さんの雄姿を見れるようになりました。
会場では昨年に引き続き、大型LEDビジョンが設置され、クロスカントリーやグラベルクロス、ダウンヒルを観戦できました。また、これまではそれぞれの種目に解説があったのですが、会場が近く混ざり合っていて聞き取りにくかった。今年はメインMCのアリーさんが話して、フィールドレポーターのMC KOZENさんと絹代さんがレポートして、会場内外に向けて発信していました。
後はウェルカムパーティーも進化しています。BMXでパフォーマンスをしてくれる「bb project」さんによるエアトリックショーも開催されますし、子供が楽しめるパンプトラックも用意しました。
バイカーズビレッジに多くの人が集まっていることもあり、会場の雰囲気は昨年までとは違っていますね。ブースエリアもお客さんが多くなって、楽しんでもらえています。このイベントはシマノだけでなく、協賛ブランドや富士見町の協力のおかげで成り立っています。シマノバイカーズでは会場外にも出るツーリング種目もあるので、富士見町と近辺の市町村の協力は欠かせません。
特にオンロードツーリングは観光サイクリングとして、富士見の自然を楽しんでもらいたい。シマノバイカーズは富士見パノラマリゾートだけのイベントではなく、富士見町全体のイベントなんです。これからも拡大していきたいので、来年も是非参加してください!
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