ヴィスマ・リースアバイクは8月2日(金)、サイモン・イェーツ(イギリス)の獲得を発表した。同選手は2014年から過ごしたジェイコ・アルウラーを離れ、新チームで総合エースとしてはもちろんセップ・クスに並ぶ山岳アシストの役割が期待される。



ヴィスマ・リースアバイクへの移籍が発表されたサイモン・イェーツ(イギリス、ジェイコ・アルウラー) photo:So Isobe

「長きに渡り憧れていたチームであり、この機会を逃すことはできなかった。これまで多くの成功を収め、これからも懸命に走り続けてチームの成功に貢献することが楽しみだ」と、サイモン・イェーツ(イギリス、ジェイコ・アルウラー)はヴィスマ・リースアバイクのプレスリリースで語った。

「いまのチームで素晴らしい時間を過ごしてきたが、自分の成長し続けるためにはチームを変える時が来たのだと感じた。新しいチームメイトやスタッフに会い、2025年シーズンに向けて走り出すことを楽しみにしている」。

2018年のブエルタで総合優勝に輝いたサイモン・イェーツ(イギリス、投じミッチェルトン・スコット) photo:Kei Tsuji

ヴィスマと2026年までの2年契約を結んだイェーツは1992年生まれの31歳。2014年にオリカ・グリーンエッジに加入して以来、双子の兄弟であるアダム(現UAEチームエミレーツ)と共に総合エースを務め、2018年のブエルタ・ア・エスパーニャで総合優勝。また3大ツールの全てでステージ優勝をするなど活躍し、近年では2023年のツール・ド・フランスで総合4位に入った。

ヴィスマのグリシャ・ニールマン監督はイェーツについて「彼のような実績のある選手が我々のチームを選んでくれ、とても嬉しく思っている。彼は素晴らしいクライマーで、総合チームである我々にとって大きな戦力となる。サイモンには自らの成績を求めてもらうと共に、山岳でチームの力となってほしい」とコメントした。

3大ツールの全てでステージ優勝の経験を持つサイモン・イェーツ(イギリス) photo:Kei Tsuji

長らく総合エースを務めたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)が昨年退団し、今年補強したマッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ)がツールで総合8位と活躍。しかし山岳の最終局面でエースであるヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)を十分にアシストすることはできず、ヴィスマはコロナ感染で不出場だったセップ・クス(アメリカ)に並ぶ山岳アシストを求めていた。

今年限りでロベルト・ヘーシンク(オランダ)が引退し、ヤン・トラトニク(スロベニア)がレッドブル・ボーラ・ハンスグローエに移籍すると言われているヴィスマ。チームはイェーツの前日に獲得を発表したアクセル・ジングレ(フランス、コフィディス)に加え、マシュー・ブレナン(イギリス)など4名が下部チームからトップチームに昇格。また一部報道ではヴィクトル・カンペナールツ(ベルギー、ロット・デスティニー)の獲得が噂されている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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