2024/06/27(木) - 11:08
全日本選手権ロードレースの期間中、8月3日に行われるパリ五輪ロードレース日本代表に決まった新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)と、與那嶺恵理(ラボラル・クチャ-ファンダシオン・エウスカディ)の記者会見が行われ、五輪に向けての意気込みや目標を語った。
新城幸也「五輪は日の丸を身につけて特別な気持ちにさせてくれる」
代表に決まった時は色々な想いがありました。ランキング的には大丈夫かなと思っていたのでホッとしています。出場枠獲得のために1年前からアジア選手権に出場したりと準備期間が長かったので、やっと一区切りしたなと思っています。パリ五輪に向けて昨年12月からトレーニングを開始していますが、これで(五輪ロードレースが行われる)8月3日までのカウントダウンが始まってスイッチが入った感じです。
やはり五輪は特別です。20年前なら重視されていなかったけれど、今は集団の中でも誰が行くんだ?と話題になるし、僕にとっても大事なレースです。パリは21年前に自転車競技を始めるために降り立った地なので、特別な場所でもあります。
世界選手権は人数が多いけれど、五輪は1国最大4名で120名くらいの出場になるので難しいです。パリの中を走るコースはアップダウンがあってなかなかトリッキーな設定なので、長い登りは無いけれど難しいレースになると予想しています。イメージとしてはロンドン五輪のような展開になるかなと考えています。
高校時代にハンドボールをやっていた時から日本代表はあこがれの存在で、自転車でも同じです。日の丸を身につけて特別な気持ちにさせてくれます。世界中が見ているから良い成績を出せば日本のアピールにもなります。チームで走る時はチームの仕事になってしまうので、日本代表で走る時は成績を優先して走ることが出来るから僕にとって特別な大会です。
具体的な目標は…言いたくないです(笑)。というか、若い頃はメダルに憧れていたけれど、五輪は注目度が高くなってきたので難しくなってきました。120名の少ない出走で特殊な展開になる可能性もあるので、0.1%でも可能性があるならメダルに挑戦したいし、それを手繰り寄せるような展開に持って行きたいです。
五輪まで残り1ヶ月、チームのトレーナーと話し合いながらコンディション作りをしていき、悔いのないレースをしたいと思っています。全力を出し切って結果がついてきてくれたら最高な1日になるでしょうね。
自転車って1回勝ったらもういいや、とならずにもう1回勝ちたいと思ったり次の目標が生まれてくるんです。僕がまだ辞めないのは、まだ弱くなっていないのと練習に行こうという気持ちを持てているから。その気持ちが終わった時が引退する時だと思うし、練習してもコンディションが上がらなくなったら辞め時だと思っています。それが無い限り現役を続けていきます。
與那嶺恵理「リオデジャネイロ五輪の時よりも良い順位を」
昨年10月に出場枠が決まるまでに国別ランキングを上げる必要があったので、ギリギリだったけれど確保出来て良かったと思います。パリ五輪の代表は全日本選手権の結果ではなく、UCIポイントの順位で選考されることになっていたので、選考についてのストレスはありませんでした。全日本で決めると言われていればそれに合わせて準備をするけれど、今回は連盟(日本自転車競技連盟)が決めたことに従って、それに合わせてコンディション調整をしました。
前回の五輪は母国開催という人生に一度あるか無いかの五輪だったけれど、普段からヨーロッパで走っているので世界選手権と同じ感覚で、ヨーロッパでの拠点から車で移動出来るので機材運搬の心配が無いのが良い点です。
このあとヨーロッパに戻る際にパリに行くので、コースを試走します。長い登りでなく、1kmもない登りがちょくちょく出てくるパンチ系なコースで、周回サーキットもパリの銀座を走るような感じと聞いているので、楽しみたいです。これまでは開会式の翌日がロードレースだったけれど、今回は1週間あるのでセーヌ川での開会式に出てみたいですね。
目標はリオデジャネイロ五輪の時の17位よりも上の順位でフィニッシュすること。メイン集団でのスプリントに参加してひとつでも良い順位で終えたいです。どんなレース展開になるかは分からないけれど、ヨーロッパの選手は強いので自分のベストを尽くしたいです。オーストリアで高地合宿して五輪に臨みます。
text:Satoru Kato
photo:Satoru Kato, Makoto AYANO, JCF
新城幸也「五輪は日の丸を身につけて特別な気持ちにさせてくれる」
代表に決まった時は色々な想いがありました。ランキング的には大丈夫かなと思っていたのでホッとしています。出場枠獲得のために1年前からアジア選手権に出場したりと準備期間が長かったので、やっと一区切りしたなと思っています。パリ五輪に向けて昨年12月からトレーニングを開始していますが、これで(五輪ロードレースが行われる)8月3日までのカウントダウンが始まってスイッチが入った感じです。
やはり五輪は特別です。20年前なら重視されていなかったけれど、今は集団の中でも誰が行くんだ?と話題になるし、僕にとっても大事なレースです。パリは21年前に自転車競技を始めるために降り立った地なので、特別な場所でもあります。
世界選手権は人数が多いけれど、五輪は1国最大4名で120名くらいの出場になるので難しいです。パリの中を走るコースはアップダウンがあってなかなかトリッキーな設定なので、長い登りは無いけれど難しいレースになると予想しています。イメージとしてはロンドン五輪のような展開になるかなと考えています。
高校時代にハンドボールをやっていた時から日本代表はあこがれの存在で、自転車でも同じです。日の丸を身につけて特別な気持ちにさせてくれます。世界中が見ているから良い成績を出せば日本のアピールにもなります。チームで走る時はチームの仕事になってしまうので、日本代表で走る時は成績を優先して走ることが出来るから僕にとって特別な大会です。
具体的な目標は…言いたくないです(笑)。というか、若い頃はメダルに憧れていたけれど、五輪は注目度が高くなってきたので難しくなってきました。120名の少ない出走で特殊な展開になる可能性もあるので、0.1%でも可能性があるならメダルに挑戦したいし、それを手繰り寄せるような展開に持って行きたいです。
五輪まで残り1ヶ月、チームのトレーナーと話し合いながらコンディション作りをしていき、悔いのないレースをしたいと思っています。全力を出し切って結果がついてきてくれたら最高な1日になるでしょうね。
自転車って1回勝ったらもういいや、とならずにもう1回勝ちたいと思ったり次の目標が生まれてくるんです。僕がまだ辞めないのは、まだ弱くなっていないのと練習に行こうという気持ちを持てているから。その気持ちが終わった時が引退する時だと思うし、練習してもコンディションが上がらなくなったら辞め時だと思っています。それが無い限り現役を続けていきます。
與那嶺恵理「リオデジャネイロ五輪の時よりも良い順位を」
昨年10月に出場枠が決まるまでに国別ランキングを上げる必要があったので、ギリギリだったけれど確保出来て良かったと思います。パリ五輪の代表は全日本選手権の結果ではなく、UCIポイントの順位で選考されることになっていたので、選考についてのストレスはありませんでした。全日本で決めると言われていればそれに合わせて準備をするけれど、今回は連盟(日本自転車競技連盟)が決めたことに従って、それに合わせてコンディション調整をしました。
前回の五輪は母国開催という人生に一度あるか無いかの五輪だったけれど、普段からヨーロッパで走っているので世界選手権と同じ感覚で、ヨーロッパでの拠点から車で移動出来るので機材運搬の心配が無いのが良い点です。
このあとヨーロッパに戻る際にパリに行くので、コースを試走します。長い登りでなく、1kmもない登りがちょくちょく出てくるパンチ系なコースで、周回サーキットもパリの銀座を走るような感じと聞いているので、楽しみたいです。これまでは開会式の翌日がロードレースだったけれど、今回は1週間あるのでセーヌ川での開会式に出てみたいですね。
目標はリオデジャネイロ五輪の時の17位よりも上の順位でフィニッシュすること。メイン集団でのスプリントに参加してひとつでも良い順位で終えたいです。どんなレース展開になるかは分からないけれど、ヨーロッパの選手は強いので自分のベストを尽くしたいです。オーストリアで高地合宿して五輪に臨みます。
text:Satoru Kato
photo:Satoru Kato, Makoto AYANO, JCF
Amazon.co.jp