2024/06/15(土) - 18:00
ツアー・オブ・ジャパンに集結したプロバイクを紹介する後編。ステージ3勝を挙げたアスタナ育成チーム、セント・パイラン、トレンガヌ、そしてNIPPO・EF・マルティーグという4チームを紹介します。
アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム/ウィリエール Zero SLR、Filante SLR
今回の参戦チーム中、最も成功を収めたチームの一つがアスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチームだ。マックス・ウォーカー(イギリス)が初日の堺ステージと相模原ステージで、かのアレクサンドル・ヴィノクロフの息子であるニコラス・ヴィノクロフ(カザフスタン)が信州飯田ステージで勝利し、合計3勝とニコラスのヤングライダー賞を獲得した。
カザフスタンに複数ある育成チームの中で唯一のUCIワールドチーム直属チーム。昨年年季の入ったお下がりバイクを運用していたアルマティ・アスタナ・モータースと異なり、レースバイクはウィリエールのZero SLRとFilante SLR、シマノのDURA-ACEフルセット、ヴィジョンのMETRON SLホイール、ヴィットリアのCORSA PRO TLRタイヤなどワールドチームと同じ最新モデルで揃えられていた。
Zero SLRとFilante SLRの運用割合は半々。ハンドルまで統一されたウィリエール独自の美しいペイントは人々の目を惹いていた。
セント・パイラン/ファクター OSTRO VAMほか
UCIプロチームへの昇格とツール・ド・フランスへの出場を掲げ、イングランド南西のコーンウォール地方を拠点に2018年に立ち上がったコンチネンタルチームがセント・パイラン。美濃ステージではメカニックとして同行している父の前でジョシュア・ラドマン(オーストラリア)が独走勝利を挙げるというドラマも。
チームは機材スポンサーを持たず選手個人のバイクを運用する。美濃で勝ったラドマンはファクターのOSTRO VAM(先代モデル)を運用し、ロンドン発のバイクブランド「ハンドスリング」を運用する選手もいたりとイギリス色が強いことも特徴。ホイール交換の運用上コンポーネントはシマノ12速で統一されていた。
トレンガヌサイクリングチーム/ポリゴン HELIOS
かつてワールドツアーチームに所属したメルハウィ・クドゥス(エリトリア)を総合2位に押し上げたトレンガヌサイクリングチームは日本でもお馴染みの存在。引き続きインドネシアのポリゴンをチームバイクに据えるが、赤から青に一新したチームカラーに合わせてバイクカラーも変更されている。
エアロロード「HELIOS」に組み合わせるのはシマノとPROのフルセット。コンポーネントとホイールはDURA-ACEで、コックピット、サドル、ボトルケージ類は全てPRO。ステム一体ハンドルVIBE EVO CARBONの使用率が高いがクドゥスは別体式(VIBE エアロカーボンハンドルバー)、山岳ステージを意識してかインナーチェーンリングは40Tではなく36Tが多かった。
NIPPO・EF・マルティーグ/キャノンデール SystemSIX
チームNIPPOと南フランスのマルティーグを拠点とするクラブチームが合流して誕生したNIPPO・EF・マルティーグ。8ヶ国19選手の中で、U23カテゴリー1年目の3選手を含む合計7名の日本人選手が所属してヨーロッパでのステップアップを目指している。
機材はキャノンデールで、グレー一色にペイントされたSystemSIXをメインユース。ステムやハンドルに調整余地を取ったセッティングは、成長途中の若手選手に合わせるためのものだという。
SCOMのホイールには長年NIPPOとパートナーシップを組むIRCのFORMULA PRO HL TLRタイヤ(28C)を組み合わせている。コンポーネントはULTEGRAだがT.A.のチェーンリングやボトルケージを使うなどフランスのエッセンスも加えられている。なお、シートポストに接着された3Dプリントゼッケンホルダーは西勉メカのお手製とのこと。
国内チームのバイクは掲載中の特集記事で確認を。
text&photo:So Isobe
アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム/ウィリエール Zero SLR、Filante SLR
今回の参戦チーム中、最も成功を収めたチームの一つがアスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチームだ。マックス・ウォーカー(イギリス)が初日の堺ステージと相模原ステージで、かのアレクサンドル・ヴィノクロフの息子であるニコラス・ヴィノクロフ(カザフスタン)が信州飯田ステージで勝利し、合計3勝とニコラスのヤングライダー賞を獲得した。
カザフスタンに複数ある育成チームの中で唯一のUCIワールドチーム直属チーム。昨年年季の入ったお下がりバイクを運用していたアルマティ・アスタナ・モータースと異なり、レースバイクはウィリエールのZero SLRとFilante SLR、シマノのDURA-ACEフルセット、ヴィジョンのMETRON SLホイール、ヴィットリアのCORSA PRO TLRタイヤなどワールドチームと同じ最新モデルで揃えられていた。
Zero SLRとFilante SLRの運用割合は半々。ハンドルまで統一されたウィリエール独自の美しいペイントは人々の目を惹いていた。
セント・パイラン/ファクター OSTRO VAMほか
UCIプロチームへの昇格とツール・ド・フランスへの出場を掲げ、イングランド南西のコーンウォール地方を拠点に2018年に立ち上がったコンチネンタルチームがセント・パイラン。美濃ステージではメカニックとして同行している父の前でジョシュア・ラドマン(オーストラリア)が独走勝利を挙げるというドラマも。
チームは機材スポンサーを持たず選手個人のバイクを運用する。美濃で勝ったラドマンはファクターのOSTRO VAM(先代モデル)を運用し、ロンドン発のバイクブランド「ハンドスリング」を運用する選手もいたりとイギリス色が強いことも特徴。ホイール交換の運用上コンポーネントはシマノ12速で統一されていた。
トレンガヌサイクリングチーム/ポリゴン HELIOS
かつてワールドツアーチームに所属したメルハウィ・クドゥス(エリトリア)を総合2位に押し上げたトレンガヌサイクリングチームは日本でもお馴染みの存在。引き続きインドネシアのポリゴンをチームバイクに据えるが、赤から青に一新したチームカラーに合わせてバイクカラーも変更されている。
エアロロード「HELIOS」に組み合わせるのはシマノとPROのフルセット。コンポーネントとホイールはDURA-ACEで、コックピット、サドル、ボトルケージ類は全てPRO。ステム一体ハンドルVIBE EVO CARBONの使用率が高いがクドゥスは別体式(VIBE エアロカーボンハンドルバー)、山岳ステージを意識してかインナーチェーンリングは40Tではなく36Tが多かった。
NIPPO・EF・マルティーグ/キャノンデール SystemSIX
チームNIPPOと南フランスのマルティーグを拠点とするクラブチームが合流して誕生したNIPPO・EF・マルティーグ。8ヶ国19選手の中で、U23カテゴリー1年目の3選手を含む合計7名の日本人選手が所属してヨーロッパでのステップアップを目指している。
機材はキャノンデールで、グレー一色にペイントされたSystemSIXをメインユース。ステムやハンドルに調整余地を取ったセッティングは、成長途中の若手選手に合わせるためのものだという。
SCOMのホイールには長年NIPPOとパートナーシップを組むIRCのFORMULA PRO HL TLRタイヤ(28C)を組み合わせている。コンポーネントはULTEGRAだがT.A.のチェーンリングやボトルケージを使うなどフランスのエッセンスも加えられている。なお、シートポストに接着された3Dプリントゼッケンホルダーは西勉メカのお手製とのこと。
国内チームのバイクは掲載中の特集記事で確認を。
text&photo:So Isobe