ツール・ド・フランス開幕まで1ヶ月を切るなか、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)が高地合宿に参加した。またUAEチームエミレーツの監督は「怪我をしてもヴィンゲゴーはツールで脅威だ」と語っている。



高地合宿に参加するまで回復したヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク) photo:CorVos

ヴィスマ・リースアバイクは5月30日、怪我で戦線離脱中のヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)が高地トレーニング合宿に参加したことを伝えた。4月4日のイツリア・バスクカントリーで落車し、鎖骨と肋骨の骨折に加え肺挫傷と気胸を負ったヴィンゲゴーは、5月7日に怪我後初となる外でのライド姿を披露していた。

また、この高地合宿にはワウト・ファンアールト(ベルギー)も合流予定だと一部メディアが報道。ファンアールトは3月27日のドワーズ・ドール・フラーンデレンで落車し、鎖骨と肋骨、胸骨を骨折。その後5月23〜26日に開催されたツアー・オブ・ノルウェー(2.Pro)で実戦復帰を果たし、第3、4ステージと2日連続で集団スプリントで争うまで回復している。

ヴィンゲゴーとファンアールトのツール・ド・フランス(6月29日〜)出場については依然として不明であり、またヴィンゲゴーは仮に出場しても3年連続の総合優勝を狙える状態かは分からない。しかしライバルであるUAEチームエミレーツのヨクサン・フェルナンデス監督は、怪我明けのヴィンゲゴーを依然として脅威と見ているようだ。

ツアー・オブ・ノルウェーで実戦復帰を果たしたワウト・ファンアールト(ベルギー) photo:CorVos

スポルザのインタビューに答えたフェルナンデス氏はヴィンゲゴーについて、「ヴィンゲゴーはツールの優勝候補である。昨年のタデイ(ポガチャル)は4月の3週目に落車し、ツールの個人タイムトライアル(第16ステージ)までヴィンゲゴーの背後についていた」と、昨年左手首を骨折しながらツールで区間2勝と総合2位に入ったポガチャルの例を出した。

またジロ・デ・イタリアを制し、達成すれば1998年以来のジロ・ツール連続総合優勝となるポガチャルについても語ったフェルナンデス氏。「もちろんタデイはジロで一日に8,000kcalを消費する日々を過ごしたので疲れている。だが、ジロではストラーデビアンケで見せた80kmの独走などはしていない。チームメイトのおかげでプロトンで積極的な走りをする必要がなかった」と、総合優勝への自信を語っている。

ツールの前哨戦であるクリテリウム・デュ・ドーフィネ(UCIワールドツアー)は6月2日に開幕。ヴィスマはセップ・クス(アメリカ)、UAEはフアン・アユソ(スペイン)をエースに据え、プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ボーラ・ハンスグローエ)とレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)の直接対決にも注目が集まる。

text:Sotaro.Arakawa

最新ニュース(全ジャンル)