2024/05/21(火) - 20:14
ツアー・オブ・ジャパン第3ステージは、レース中盤に先行した集団が逃げ切ってのスプリント勝負となり、ジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京、イタリア)が優勝。リーダージャージとポイント賞ジャージを獲得した。新人賞は5位に入ったザッカリー・マリッジ(チームブリッジレーン、オーストラリア)に移る一方、山岳賞は中井唯晶(シマノレーシング)が維持した。
ツアー・オブ・ジャパン3日目は、三重県いなべ市でのステージ。三岐鉄道北勢線の阿下喜駅前をスタートし、約3kmのパレードの後リアルスタート。1周14.8kmの周回コースを8周回していなべ市梅林公園にフィニッシュする127kmのレースだ。
周回コースはコントロールライン直後から始まる「イナベルグ」と名付けられた急坂が2級山岳に指定される頂上まで1kmほど続く。その後はなだらかに下り、コース後半は平坦な水田地帯と細かなアップダウンが続く。登りの厳しさもさることながら、この時季のいなべ梅林公園周辺は風が強くなることが多く、集団から遅れるとその影響をもろに受けることになる。この日も朝から晴れて暑くなる一方、強めの風が吹き続ける中でのレースとなった。
リアルスタート直後、10名前後の集団が先行するも長続きせずメイン集団が吸収。その後も先行する集団がなかなか形成されない時間が続く。2周目に設定された1回目の山岳賞を中井唯晶(シマノレーシング)が先頭通過。この動きをきっかけに中井を含む数名が先行したものの、3周目に入ったところで後続の集団に吸収される。
4周目、イナベルグの登りを経て7名が先行する。メンバーは、小石祐馬、ジョバンニ・カルボーニ(以上JCLチーム右京)、アナトリー・ブディアク(トレンガヌ・サイクリングチーム)、カーター・ベトルス(ルージャイ・インシュランス)、ドリュー・モレ(キナンレーシングチーム)、ザッカリー・マリッジ(チームブリッジレーン)、草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)。
草場が5周目に入るまでに遅れて6名になるも、後続集団との差は1分以上まで開く。リーダージャージを着るマックス・ウォーカー擁するアスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチームが集団を牽引するが、他チームの協力が無いこともあって差が縮まらない。終盤にはアシストが遅れてウォーカー1人になり、追走の足並みも揃わずタイム差は縮まらず。勝負は先行する6名に絞られた。
最終周回の登りで小石が遅れて5名となった先頭集団は、協調が解けてアタックが繰り返される。しかし誰も決定打を出せないまま残り500mへ。最後はフィニッシュに向かう登りスプリントとなり、抜け出してきたカルボーニが先着してステージ優勝。リーダージャージのウォーカーは1分30秒遅れの集団でフィニッシュしたため、カルボーニが個人総合首位となった。
最終周回終盤に先頭集団から遅れたものの、メイン集団の前でフィニッシュしたマリッジが新人賞ジャージを獲得。2回目の山岳賞は取れなかったものの、中井がリードを守って維持した。
第3ステージ優勝 ジョバンニ・カルボーニ コメント
「今朝のミーティングで、このステージで良い結果を出して総合首位を取ることを決めてレースに臨んだ。日本人のチームメイトがこのコースがハードな事を熟知していたので、それを参考に走った。3周目に良い動きが出来たので、(小石)祐馬と共に集団を飛び出した。祐馬がリードしてくれたおかげで勝てたと思うし、今日のような展開にはならなかったと思う。最後は200mくらい前から飛び出してスプリントした。
明日は今日に比べるとハードではなさそうだし、スプリンターのステージなのでチームメイトのマッテオ・マルチェッリの勝利が期待できると思う」
新人賞 ザッカリー・マリッジ(チームブリッジレーン)
「正直疲れたけれど、日本で新人賞ジャージを着ることが出来て嬉しい。コースの全てがタフで、最後は脚がつってしまったけれど、全体としてとても良いステージになった。明日は今日の疲れがどの程度残っているかによるけれど、チームとして戦っていきたい。富士山ステージは自分の力が試されるだろうと考えている」
ツアー・オブ・ジャパン3日目は、三重県いなべ市でのステージ。三岐鉄道北勢線の阿下喜駅前をスタートし、約3kmのパレードの後リアルスタート。1周14.8kmの周回コースを8周回していなべ市梅林公園にフィニッシュする127kmのレースだ。
周回コースはコントロールライン直後から始まる「イナベルグ」と名付けられた急坂が2級山岳に指定される頂上まで1kmほど続く。その後はなだらかに下り、コース後半は平坦な水田地帯と細かなアップダウンが続く。登りの厳しさもさることながら、この時季のいなべ梅林公園周辺は風が強くなることが多く、集団から遅れるとその影響をもろに受けることになる。この日も朝から晴れて暑くなる一方、強めの風が吹き続ける中でのレースとなった。
リアルスタート直後、10名前後の集団が先行するも長続きせずメイン集団が吸収。その後も先行する集団がなかなか形成されない時間が続く。2周目に設定された1回目の山岳賞を中井唯晶(シマノレーシング)が先頭通過。この動きをきっかけに中井を含む数名が先行したものの、3周目に入ったところで後続の集団に吸収される。
4周目、イナベルグの登りを経て7名が先行する。メンバーは、小石祐馬、ジョバンニ・カルボーニ(以上JCLチーム右京)、アナトリー・ブディアク(トレンガヌ・サイクリングチーム)、カーター・ベトルス(ルージャイ・インシュランス)、ドリュー・モレ(キナンレーシングチーム)、ザッカリー・マリッジ(チームブリッジレーン)、草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)。
草場が5周目に入るまでに遅れて6名になるも、後続集団との差は1分以上まで開く。リーダージャージを着るマックス・ウォーカー擁するアスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチームが集団を牽引するが、他チームの協力が無いこともあって差が縮まらない。終盤にはアシストが遅れてウォーカー1人になり、追走の足並みも揃わずタイム差は縮まらず。勝負は先行する6名に絞られた。
最終周回の登りで小石が遅れて5名となった先頭集団は、協調が解けてアタックが繰り返される。しかし誰も決定打を出せないまま残り500mへ。最後はフィニッシュに向かう登りスプリントとなり、抜け出してきたカルボーニが先着してステージ優勝。リーダージャージのウォーカーは1分30秒遅れの集団でフィニッシュしたため、カルボーニが個人総合首位となった。
最終周回終盤に先頭集団から遅れたものの、メイン集団の前でフィニッシュしたマリッジが新人賞ジャージを獲得。2回目の山岳賞は取れなかったものの、中井がリードを守って維持した。
第3ステージ優勝 ジョバンニ・カルボーニ コメント
「今朝のミーティングで、このステージで良い結果を出して総合首位を取ることを決めてレースに臨んだ。日本人のチームメイトがこのコースがハードな事を熟知していたので、それを参考に走った。3周目に良い動きが出来たので、(小石)祐馬と共に集団を飛び出した。祐馬がリードしてくれたおかげで勝てたと思うし、今日のような展開にはならなかったと思う。最後は200mくらい前から飛び出してスプリントした。
明日は今日に比べるとハードではなさそうだし、スプリンターのステージなのでチームメイトのマッテオ・マルチェッリの勝利が期待できると思う」
新人賞 ザッカリー・マリッジ(チームブリッジレーン)
「正直疲れたけれど、日本で新人賞ジャージを着ることが出来て嬉しい。コースの全てがタフで、最後は脚がつってしまったけれど、全体としてとても良いステージになった。明日は今日の疲れがどの程度残っているかによるけれど、チームとして戦っていきたい。富士山ステージは自分の力が試されるだろうと考えている」
ツアー・オブ・ジャパン 第3ステージ・いなべ 結果(127.0km)
1位 | ジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京、イタリア) | 3時間10分52秒 |
2位 | アナトリー・ブディアク(トレンガヌ・サイクリングチーム、ウクライナ) | +0秒 |
3位 | ドリュー・モレ(キナンレーシングチーム、オーストラリア) | +3秒 |
4位 | カーター・ベトルス(ルージャイ・インシュランス、オーストラリア) | +4秒 |
5位 | ザッカリー・マリッジ(チームブリッジレーン、オーストラリア) | +23秒 |
6位 | 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) | +1分33秒 |
7位 | ニコラス・ヴィノクロフ(アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム) | |
8位 | クドゥス・メルハウィ・ゲブレメディン(トレンガヌ・サイクリングチーム、エリトリア) | |
9位 | 寺田吉騎(シマノレーシング) | |
10位 | ルーク・バーンズ(チームブリッジレーン、オーストラリア) | |
個人総合成績 第3ステージ終了時 | ||
1位 | ジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京、イタリア) | 5時間55分10秒 |
2位 | アナトリー・ブディアク(トレンガヌ・サイクリングチーム、ウクライナ) | +14秒 |
3位 | カーター・ベトルス(ルージャイ・インシュランス、オーストラリア) | +17秒 |
4位 | ドリュー・モレ(キナンレーシングチーム、オーストラリア) | +18秒 |
5位 | ザッカリー・マリッジ(チームブリッジレーン、オーストラリア) | +40秒 |
6位 | マックス・ウォーカー(アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム、イギリス) | +1分30秒 |
ポイント賞 第3ステージ終了時 | ||
1位 | ジョバンニ・カルボーニ(JCLチーム右京、イタリア) | 42p |
2位 | マッテオ・マルチェッリ(JCLチーム右京、イタリア) | 33p |
3位 | マックス・ウォーカー(アスタナ・カザクスタン・ディベロップメントチーム、イギリス) | 30p |
山岳賞 第3ステージ終了時 | ||
1位 | 中井唯晶(シマノレーシング) | 15p |
2位 | ライアン・カバナ(キナンレーシングチーム、オーストラリア) | 6p |
3位 | ドリュー・モレ(キナンレーシングチーム、オーストラリア) | 5p |
チーム総合成績 第3ステージ終了時 | ||
1位 | JCLチーム右京 | 9時間35分42秒 |
2位 | キナンレーシングチーム | +3秒 |
3位 | ルージャイ・インシュランス | +12秒 |
text:Satoru Kato
photo:Satoru Kato, TOJ2024
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