2024/05/05(日) - 13:10
急勾配の登坂スプリントで争われたラ・ブエルタ・フェメニーナ7日目は、マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が勝利。区間4位のデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)がマイヨロホのキープに成功し、2つの1級山岳が設定された最終日に臨む。
2024年女子ロードレース一つ目のグランツールであるラ・ブエルタ・フェメニーナ(UCIワールドツアー)も残すところあと2日。第7ステージはサン・エステバン・デ・ゴルマスから南東のシグエンサに向かう138.6kmで争われた。
その道中にカテゴリー山岳はないものの、ステージの総獲得標高差が1,000mに達する背の低い丘がいくつか登場。またフィニッシュ手前500mからは勾配約10%の登りが設定されるステージに、ビブショーツまで赤いデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)を先頭に122名の選手たちが走り出した。
序盤から逃げグループを形成したのは、東京五輪の金メダリストであるアンナ・キーセンホーファー(オーストリア、ローランド)を含む7名。だがレース距離が半分を消化した頃に逃げは引き戻され、キーセンホーファーが一人抗う。それを追うメイン集団からは23歳のブラジル王者アナ・ヴィトーリア・マガリャンイス(ビーピンク・ボンジョアンニ)が飛び出し、そこに遅れてジョージ・ハウ(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)ら5名がジョインした。
そのため先頭のキーセンホーファーを20秒差で追う第1追走集団、そして1分差でプロトンという形でレースは進行する。更に追走にはシルヴィア・ザナルディ(ヒューマンパワードヘルス)らイタリア人2名も加わり、キーセンホーファーを捉えた逃げは9名に。そしてメイン集団は緑色のマイヨプントス(ポイント賞)を着るマリアンヌ・フォス(オランダ)のために、ヴィスマ・リースアバイクが先導を始めた。
残り40kmを過ぎると逃げは7名まで絞られ、プロトンは40秒差まで迫る。そして進行方向が南西から南東に変わると、強い南風が集団を直撃。SDワークス・プロタイムが第4ステージと同様のスピードアップを敢行したため、先頭は19名に絞られた。
総合上位勢に加え、フォスが残った精鋭集団からは総合9位(3分25秒遅れ)ヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が遅れを取る。またマライレ・メイエリング(オランダ)しか先頭に入ることができなかったモビスターが必死に追走集団を先導。しかし、最後まで先頭に追いつくことはできなかった。
そしてフォレリングがチームメイトと頻りに言葉を交わすなか、残り10km、23歳の若きヨーロッパ王者ミーシャ・ブレーデウォルツ(オランダ)のアタックから、SDワークスによる波状攻撃が始まった。
ブレーデウォルツの攻撃は決まらず、今度はスイス王者マーレン・ロイサー(SDワークス・プロタイム)が飛び出す。これをアリソン・ジャクソン(カナダ、EFエデュケーション・キャノンデール)が潰した後、再びブレーデウォルツがアタック。その後アマンダ・スプラット(オーストラリア、リドル・トレック)の仕掛けや、ブレーデウォルやジャクソンら4名が先頭集団を形成するシーンもありながら、ひと塊に落ち着いた集団がシグエンサの市街地に突入した。
残り500mからの登りにジャクソンが先頭に入り、その背後からクリステン・フォークナー(アメリカ、EFエデュケーション・キャノンデール)がペースを上げる。フォレリングが集団の中盤に番手を下げるなか、快調に登るエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)の背後からフォスが飛び出した。
残り125mから腰を上げたフォスに、ロンゴボルギーニやフォークナーは一気に離されていく。そして先頭に立ってから3度後方を確認する余裕を見せたフォスが、両手を拡げて区間2勝目を喜んだ。
ライバルたちの動きを見ながら、完璧なタイミングで圧巻の加速を披露したフォス。「チームメイトがあれほどの走りを見せてくれ、それを勝利に繋げたかった。先頭集団にいて、脚の調子が良ければ私に適したレイアウトだと分かっていた。タフな登りだったし、7日目でもあったため緊張感があった」と区間2勝目をマークし、マイヨプントスをほぼ手中に収めたフォスは喜んだ。
2位には健闘したフォークナーが入り、3位のロンゴボルギーニはボーナスタイム-4秒を獲得。そのためフィニッシュ直前で追い上げ区間4位に入ったフォレリングとの差を4秒縮めている。
2024年女子ロードレース一つ目のグランツールであるラ・ブエルタ・フェメニーナ(UCIワールドツアー)も残すところあと2日。第7ステージはサン・エステバン・デ・ゴルマスから南東のシグエンサに向かう138.6kmで争われた。
その道中にカテゴリー山岳はないものの、ステージの総獲得標高差が1,000mに達する背の低い丘がいくつか登場。またフィニッシュ手前500mからは勾配約10%の登りが設定されるステージに、ビブショーツまで赤いデミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム)を先頭に122名の選手たちが走り出した。
序盤から逃げグループを形成したのは、東京五輪の金メダリストであるアンナ・キーセンホーファー(オーストリア、ローランド)を含む7名。だがレース距離が半分を消化した頃に逃げは引き戻され、キーセンホーファーが一人抗う。それを追うメイン集団からは23歳のブラジル王者アナ・ヴィトーリア・マガリャンイス(ビーピンク・ボンジョアンニ)が飛び出し、そこに遅れてジョージ・ハウ(オーストラリア、リブ・アルウラー・ジェイコ)ら5名がジョインした。
そのため先頭のキーセンホーファーを20秒差で追う第1追走集団、そして1分差でプロトンという形でレースは進行する。更に追走にはシルヴィア・ザナルディ(ヒューマンパワードヘルス)らイタリア人2名も加わり、キーセンホーファーを捉えた逃げは9名に。そしてメイン集団は緑色のマイヨプントス(ポイント賞)を着るマリアンヌ・フォス(オランダ)のために、ヴィスマ・リースアバイクが先導を始めた。
残り40kmを過ぎると逃げは7名まで絞られ、プロトンは40秒差まで迫る。そして進行方向が南西から南東に変わると、強い南風が集団を直撃。SDワークス・プロタイムが第4ステージと同様のスピードアップを敢行したため、先頭は19名に絞られた。
総合上位勢に加え、フォスが残った精鋭集団からは総合9位(3分25秒遅れ)ヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク)が遅れを取る。またマライレ・メイエリング(オランダ)しか先頭に入ることができなかったモビスターが必死に追走集団を先導。しかし、最後まで先頭に追いつくことはできなかった。
そしてフォレリングがチームメイトと頻りに言葉を交わすなか、残り10km、23歳の若きヨーロッパ王者ミーシャ・ブレーデウォルツ(オランダ)のアタックから、SDワークスによる波状攻撃が始まった。
ブレーデウォルツの攻撃は決まらず、今度はスイス王者マーレン・ロイサー(SDワークス・プロタイム)が飛び出す。これをアリソン・ジャクソン(カナダ、EFエデュケーション・キャノンデール)が潰した後、再びブレーデウォルツがアタック。その後アマンダ・スプラット(オーストラリア、リドル・トレック)の仕掛けや、ブレーデウォルやジャクソンら4名が先頭集団を形成するシーンもありながら、ひと塊に落ち着いた集団がシグエンサの市街地に突入した。
残り500mからの登りにジャクソンが先頭に入り、その背後からクリステン・フォークナー(アメリカ、EFエデュケーション・キャノンデール)がペースを上げる。フォレリングが集団の中盤に番手を下げるなか、快調に登るエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック)の背後からフォスが飛び出した。
残り125mから腰を上げたフォスに、ロンゴボルギーニやフォークナーは一気に離されていく。そして先頭に立ってから3度後方を確認する余裕を見せたフォスが、両手を拡げて区間2勝目を喜んだ。
ライバルたちの動きを見ながら、完璧なタイミングで圧巻の加速を披露したフォス。「チームメイトがあれほどの走りを見せてくれ、それを勝利に繋げたかった。先頭集団にいて、脚の調子が良ければ私に適したレイアウトだと分かっていた。タフな登りだったし、7日目でもあったため緊張感があった」と区間2勝目をマークし、マイヨプントスをほぼ手中に収めたフォスは喜んだ。
2位には健闘したフォークナーが入り、3位のロンゴボルギーニはボーナスタイム-4秒を獲得。そのためフィニッシュ直前で追い上げ区間4位に入ったフォレリングとの差を4秒縮めている。
ラ・ブエルタ・フェメニーナ2024第7ステージ
1位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | 3:27:56 |
2位 | クリステン・フォークナー(アメリカ、EFエデュケーション・キャノンデール) | +0:02 |
3位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | |
4位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) | |
5位 | インヴィル・ゴーシャン(ノルウェー、リブ・アルウラー・ジェイコ) | |
6位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム) | |
7位 | リーアンヌ・マルクス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
8位 | エヴィータ・ムジック(フランス、FDJスエズ) | |
9位 | パウリーナ・ローイヤッカース(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +0:08 |
10位 | エリーヌ・ヤンセン(オランダ、フォルカーヴェッセルス・ウィメンズプロサイクリングチーム) | +0:10 |
個人総合成績
1位 | デミ・フォレリング(オランダ、SDワークス・プロタイム) | 20:47:59 |
2位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、リドル・トレック) | +0:52 |
3位 | リーアンヌ・マルクス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +1:14 |
4位 | ジュリエット・ラブース(フランス、DSMフィルメニッヒ・ポストNL) | +1:48 |
5位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、SDワークス・プロタイム) | +2:16 |
6位 | エヴィータ・ムジック(フランス、FDJスエズ) | +2:42 |
7位 | クリステン・フォークナー(アメリカ、EFエデュケーション・キャノンデール) | +3:23 |
8位 | マーレン・ロイサー(スイス、SDワークス・プロタイム) | +3:24 |
9位 | リカルダ・ボーンファイント(ドイツ、キャニオン・スラム) | +3:27 |
10位 | ヤラ・カステレイン(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +4:07 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) |
山岳賞 | カーリーン・スウィンケルス(オランダ、UAEチームADQ) |
ヤングライダー賞 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム) |
チーム総合成績 | SDワークス・プロタイム |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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