4月29日(土)、Jプロツアー第7戦「西日本ロードクラシックDAY1」が開催された。50.4kmの短距離レースは、終盤に抜け出した3名の勝負となり、兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)が2021年以来となるJプロツアー優勝を決めた。



カーブが連続し、壁が迫るコース前半部分 photo:Satoru Kato

Jプロツアー第7戦・8戦は、兵庫県の播磨中央公園での「西日本ロードクラシック」。公園内の1周7.2kmのサイクリングロードを使用してのレースが行われる。前半はコーナーと細かなアップダウンが繰り返されるテクニカルセクションと、後半は長い下りと残り1kmから高低差約100mを一気に登るパワーセクションで構成される。

初日のDAY1は、7周50.4kmの短距離レース。前戦「東日本ロードクラシックDAY2」の60kmよりさらに短い距離だが、パレード走行中のパンク対応によりほぼ1周をパレードとされたため、実質6周のレースとなった。

リアルスタート直後からペースが上がって長く伸びる集団 photo:Satoru Kato

後半、チームブリヂストンサイクリングが集団前方を固める photo:Satoru Kato

スタート直後から一気にペースがあがり、2周目には1周10分を切るラップタイムをマークして周回していく(他のカテゴリーは1周10分〜11分台)。シマノレーシング、チームブリヂストンサイクリング、マトリックスパワータグ、宇都宮ブリッツェンなどが集団前方で動くものの、勝負の流れを決める動きには繋がらないまま周回が進んでいく。

レース後半に入ると、チームブリヂストンサイクリングが集団前方に集まってコントロールを開始。パリ五輪代表候補メンバーを揃えたチームは必勝体勢を敷く。

残り2周から先行した3名 photo:Satoru Kato

最終周回、シマノレーシングチームが中心となって追走 photo:Satoru Kato

残り2周、兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)、小林海(マトリックスパワータグ)、金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)ら3名が先行。メイン集団との差は30秒近くまで広がる。シマノレーシングが中心となって追走するも、最終周回に入っても差は縮まり切らず、勝負は先行した3名に絞られた。

最終周回の登りでペースを上げる金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム) photo:Satoru Kato

兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)が小林海(マトリックスパワータグ)を僅差で下す photo:Satoru Kato

兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)が優勝 photo:Satoru Kato

残り1kmからの登りに入ると、金子が先頭でペースアップ。しかし小林と兒島も遅れずに追従する。残り300m付近から兒島がアタック。小林が最後に追い込むも、僅差で兒島が逃げ切り、2021年以来となるJプロツアーでの勝利を挙げた。チームブリヂストンサイクリングは2023年の岡本勝哉、2021年の橋本英也に続き、播磨中央公園で通算3勝目を挙げた。

表彰式 photo:Satoru Kato

兒島直樹コメント
「距離が短いので、レースを3周・2周・2周に分けて2人ずつリードアウトしていく作戦だった。でも最初からそれが出来ず、僕は最後の2周を担当する予定だったけれど、序盤に前に出てしまったので引いていたら脚がいっぱいになってしまったので後ろに下がった。でもこれでやめたら未練が残る気がして、行けるところまで行こうと思って集団の前に上がりなおした。

ブリヂストンが集団の前を固めていたけれど、登りに入るとアタックがかかり、それに反応する流れで逃げ集団に乗ることができた。最初は8人くらいだったけれど、中切れしそうになったところを前にいた金子選手と小林選手に追いついたら後ろが離れて3人になった。最後の登りを誰が先に入るか牽制し合って、僕は出来るだけ後ろに入りたかったので登り直前で交代して下がった。小林選手が余裕そうに登っていたので、小林選手が行ったらついて行こうと様子を見ていたら、登り中盤からアタックしたのでついて行った。メカニックの早川先輩に「我慢しろ!」と声をかけられ、なんとかついて行くことができた。

明日は3倍以上の距離と考えると憂鬱だけれど、今日のレースでコースがどんな感じかわかったので、チームで勝ちを狙っていきたい」
Jプロツアー第7戦 西日本ロードクラシックDAY1 結果(50.4km)
1位 兒島直樹(TEAM BRIDGESTONE Cycling) 1時間13分14秒
2位 小林 海(マトリックスパワータグ) +0秒
3位 金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム) +8秒
4位 アレクサンドロ・アグロティス(マトリックスパワータグ)
5位 窪木一茂(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +9秒
6位 岡本勝哉(TEAM BRIDGESTONE Cycling) +9秒

E1優勝 寺崎武郎(バルバサイクルレーシングチーム) photo:Satoru Kato
E2優勝 中村 悠太(ミルキーウェイ和歌山) photo:Satoru Kato


E3優勝 田中志門(カンピオーネ) photo:Satoru Kato
マスターズ優勝 松井大悟(イナーメ信濃山形-EFT) photo:Satoru Kato




text&photo:Satoru Kato

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