2024/04/25(木) - 08:30
春のクラシックが終わり、グランツールシーズンの訪れを告げるツール・ド・ロマンディが開幕。初日プロローグをマイケル・ゼイラート(オランダ、チューダー・プロサイクリング)が制し、第1ステージのスプリントはドリアン・ゴドン(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル)が勝利した。
タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が圧巻の独走勝利を決めたリエージュ~バストーニュ~リエージュにより、長かった春のクラシックシーズンが終了。そしていよいよツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)から、2024年の自転車ロードレースはグランツールシーズンに突入する。
今年で第77回目を迎えるロマンディはスイスを舞台にした6日間のステージレース。個人タイムトライアルのプロローグで幕を開ける本大会は、第2と4ステージは山岳フィニッシュが待ち受ける。また第3ステージは個人タイムトライアルのためピュアスプリンターの姿はほとんどなく、グランツールで総合優勝を目指すオールラウンダーたちが集結した。
初日プロローグでゼイラートがプロ初勝利
大会の初日は選手の顔見せの意味合いが強い、僅か2.28kmの個人タイムトライアルで争われた。パイェルヌの街に設定されたコースはフラット。皆ノーマルバイクを使用し、チームによってはディスクホイールをつけ、またタイムトライアル用とロード用のヘルメットが混在するバラエティ豊かな姿で161名が出走した。
共にツール・ド・フランスへの出場が決まっているアダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ)とサイモン・イェーツ(イギリス、ジェイコ・アルウラー)が揃うなか、ノーマルホイールにロードヘルメットで駆け抜けたジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ)が2分57秒という好タイムをマーク。しかしこの日の勝利は、TTヘルメットにディスクホイールを装着したイケル・ゼイラート(オランダ、チューダー・プロサイクリング)が手に入れた。
プロ初勝利を掴んだゼイラートのタイムに、0.009秒と迫ったキャメロン・スコット(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアスが2位。膝の骨折によりアルデンヌクラシックを回避したアラフィリップは、区間3位でジロ・デ・イタリアに向け好調振りをアピールした。
集団スプリントでゴドンが勝利 デカトロンがワンツー達成
翌日の4月24日(水)に行われた第1ステージの舞台は序盤に2級山岳を越え、その後4つの3級山岳をクリアする165.7kmの丘陵ステージ。昨年のジャパンカップにも出場したファウスト・マスナダ(イタリア、スーダル・クイックステップ)ら6名が逃げ集団を形成し、プロチームでありながら総合首位ゼイラートを擁するチューダー・プロサイクリングがメイン集団を先導した。
カテゴリー山岳ではユーリ・ホルマン(ドイツ、アルペシン・ドゥクーニンク)が次々とトップ通過して山岳賞ジャージを射止める。一方そこから1分46秒後方のプロトンでは、残り35km地点でミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ)がアタック。今大会最年少である19歳の仕掛けには、総合優勝候補のリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)とダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)が追従した。
しかしこの動きは決まらず、逃げを捉える直前のメイン集団から今度はアラフィリップが飛び出す。だがその後アンドレアス・クロン(デンマーク、ロット・デスティニー)のアタックを含めた攻撃は決め手に欠き、勝負は集団スプリントに持ち込まれた。
最終ストレートで主導権を握ったのはデカトロンAG2Rラモンディアル。アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア)を背後に従え、ドリアン・ゴドン(フランス)が先頭に出る。そしてゴドンがリードアウトするスピードに他のチームは届かず、そのままゴドンとヴェンドラーメがワンツーフィニッシュした。
「ヴェンドラーメと共にフィニッシュし、ワールドツアー初勝利と共にリーダージャージを得た。ここまで謙虚であり続けたことが、今日勝利という形で報われたんだ」と、プロ8年目にしてワールドツアー初勝利を掴んだゴドンは喜んだ。
翌日の第2ステージは2級山岳マレコット(距離7.6km/平均7.5%)を駆け上がる山頂フィニッシュ。大会3日目にして本格的な総合争いが幕開ける。
タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)が圧巻の独走勝利を決めたリエージュ~バストーニュ~リエージュにより、長かった春のクラシックシーズンが終了。そしていよいよツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)から、2024年の自転車ロードレースはグランツールシーズンに突入する。
今年で第77回目を迎えるロマンディはスイスを舞台にした6日間のステージレース。個人タイムトライアルのプロローグで幕を開ける本大会は、第2と4ステージは山岳フィニッシュが待ち受ける。また第3ステージは個人タイムトライアルのためピュアスプリンターの姿はほとんどなく、グランツールで総合優勝を目指すオールラウンダーたちが集結した。
初日プロローグでゼイラートがプロ初勝利
大会の初日は選手の顔見せの意味合いが強い、僅か2.28kmの個人タイムトライアルで争われた。パイェルヌの街に設定されたコースはフラット。皆ノーマルバイクを使用し、チームによってはディスクホイールをつけ、またタイムトライアル用とロード用のヘルメットが混在するバラエティ豊かな姿で161名が出走した。
共にツール・ド・フランスへの出場が決まっているアダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ)とサイモン・イェーツ(イギリス、ジェイコ・アルウラー)が揃うなか、ノーマルホイールにロードヘルメットで駆け抜けたジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ)が2分57秒という好タイムをマーク。しかしこの日の勝利は、TTヘルメットにディスクホイールを装着したイケル・ゼイラート(オランダ、チューダー・プロサイクリング)が手に入れた。
プロ初勝利を掴んだゼイラートのタイムに、0.009秒と迫ったキャメロン・スコット(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアスが2位。膝の骨折によりアルデンヌクラシックを回避したアラフィリップは、区間3位でジロ・デ・イタリアに向け好調振りをアピールした。
集団スプリントでゴドンが勝利 デカトロンがワンツー達成
翌日の4月24日(水)に行われた第1ステージの舞台は序盤に2級山岳を越え、その後4つの3級山岳をクリアする165.7kmの丘陵ステージ。昨年のジャパンカップにも出場したファウスト・マスナダ(イタリア、スーダル・クイックステップ)ら6名が逃げ集団を形成し、プロチームでありながら総合首位ゼイラートを擁するチューダー・プロサイクリングがメイン集団を先導した。
カテゴリー山岳ではユーリ・ホルマン(ドイツ、アルペシン・ドゥクーニンク)が次々とトップ通過して山岳賞ジャージを射止める。一方そこから1分46秒後方のプロトンでは、残り35km地点でミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ)がアタック。今大会最年少である19歳の仕掛けには、総合優勝候補のリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)とダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)が追従した。
しかしこの動きは決まらず、逃げを捉える直前のメイン集団から今度はアラフィリップが飛び出す。だがその後アンドレアス・クロン(デンマーク、ロット・デスティニー)のアタックを含めた攻撃は決め手に欠き、勝負は集団スプリントに持ち込まれた。
最終ストレートで主導権を握ったのはデカトロンAG2Rラモンディアル。アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア)を背後に従え、ドリアン・ゴドン(フランス)が先頭に出る。そしてゴドンがリードアウトするスピードに他のチームは届かず、そのままゴドンとヴェンドラーメがワンツーフィニッシュした。
「ヴェンドラーメと共にフィニッシュし、ワールドツアー初勝利と共にリーダージャージを得た。ここまで謙虚であり続けたことが、今日勝利という形で報われたんだ」と、プロ8年目にしてワールドツアー初勝利を掴んだゴドンは喜んだ。
翌日の第2ステージは2級山岳マレコット(距離7.6km/平均7.5%)を駆け上がる山頂フィニッシュ。大会3日目にして本格的な総合争いが幕開ける。
ツール・ド・ロマンディ2024プロローグ結果
1位 | マイケル・ゼイラート(オランダ、チューダー・プロサイクリング) | 2.55 |
2位 | キャメロン・スコット(オーストラリア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
3位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ) | +0.02 |
4位 | ドリアン・ゴドン(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +0.03 |
5位 | イヴォ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | |
6位 | ティム・ファンダイケ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
7位 | ジャンニ・フェルミールス(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
8位 | ニキアス・アルント(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
9位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) | |
10位 | アントワン・アエビ(スイス・サイクリング) | +0.04 |
ツール・ド・ロマンディ2024第1ステージ結果
1位 | ドリアン・ゴドン(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル) | 3:49:58 |
2位 | アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア、デカトロンAG2Rラモンディアル) | |
3位 | ジャンニ・フェルミールス(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
4位 | ミラン・メンテン(ベルギー、ロット・デスティニー) | |
5位 | カスパー・アスグリーン(デンマーク、スーダル・クイックステップ) | |
6位 | マテウジュ・ゴヴェカル(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
7位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) | |
8位 | クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | |
9位 | ティボー・グリュエル(フランス、グルパマFDJ) | |
10位 | コーベ・ホーセンス(ベルギー、アンテルマルシェ・ワンティ) |
個人総合成績
1位 | ドリアン・ゴドン(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル) | 3:52:46 |
2位 | ジャンニ・フェルミールス(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:06 |
3位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、スーダル・クイックステップ) | +0:09 |
4位 | ティム・ファンダイケ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:10 |
5位 | アレクサンデル・アランブル(スペイン、モビスター) | +0:11 |
6位 | アントワン・アエビ(スイス・サイクリング) | |
7位 | ヤン・クリステン(スイス、UAEチームエミレーツ) | |
8位 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | |
9位 | アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +0:12 |
10位 | マテウジュ・ゴヴェカル(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
その他の特別賞
ポイント賞 | ドリアン・ゴドン(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル) |
山岳賞 | ユーリ・ホルマン(ドイツ、アルペシン・ドゥクーニンク) |
ヤングライダー賞 | ティム・ファンダイケ(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) |
チーム総合成績 | バーレーン・ヴィクトリアス |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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