2024/04/02(火) - 09:00
「這うようにフィニッシュした」と壮絶なレースを振り返るのは、3度目の優勝を果たしたマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)。積極的な走りをするも敗れたピーダスンや2位を喜ぶモッツァートなど、ロンド・ファン・フラーンデレンを終えた選手たちのコメントを紹介します。
優勝 マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)
アルカンシエルを着てロンド・ファン・フラーンデレンを勝つなんて夢のよう。この勝利を実感するにはしばらく時間が必要だ。雨が降ればコッペンベルグがカオスになるとは分かっていた。他のチームがアタックしてきたので、チームメイトにコッペンベルグまで展開をコントロールするよう頼んだ。そこから単独先頭になる可能性があったからね。チームは素晴らしい走りをしてくれたよ。
濡れたコッペンベルグがいかに酷い状態になるか、過去の映像から分かっていた。またシクロクロスの経験からもぬかるむ様子や、そこが勝負所となることもね。コッペンベルグの急勾配区間はトラブルに巻き込まれないよう集団の先頭で入った。とても滑りやすく、トラクションを掛けることが非常に難しかった。本来は単独先頭に立つ予定ではなかったのだが、後ろを振り向くことなく踏み続けた。
最後はまるで這うようにフィニッシュまでたどり着いた。(大雨に見舞われた2019年ロード世界選手権の)ハロゲートを少し思い出したよ。状況が似ていたからね。身体の中の体力は空っぽで、いままでで最も厳しいロンドとなった。
2位 ルーカ・モッツァート(イタリア、アルケアB&Bホテルズ)
期待していた以上の結果だ。もし今朝「20位以内でフィニッシュする」と言われたら僕は喜んだだろうし、「10位以内」と言われれば「それで頼む!」と言っていただろう。だが表彰台に立ったら「もっと適切なところで力を使えたはず」と思った。
僕の作戦は可能な限りスムーズに第1集団についていくこと。それを実行し、力を残すことができた最後の30〜40kmはかなり調子がよかった。それにベッティオルとトゥーンスに追いつくことができたのは幸運だったし、スプリントで2位に入ることができて嬉しいよ。
3位 ニルス・ポリッツ(ドイツ、UAEチームエミレーツ)
チームバスに戻った後に、3位だと伝えられた。ロンド・ファン・フラーンデレンの表彰台に立つことができ、とても嬉しかった。パリ〜ルーベに続くモニュメントで2度目のポディウムだ。トップ12にチームから4名が入ったのは、今日の良い走りに報いる結果だ。
最後のスプリントはスピードに乗ることができ、確かに少しブレーキを握った。それを審判団が(斜行だと)判断したのだろうが、マシューズには申し訳なく思う。
8位 ディラン・トゥーンス(ベルギー、イスラエル・プレミアテック)
小さいころからロンドでの表彰台を夢見ていたからとても落ち込んでいる。コッペンベルグではバイクを降りて走るしか選択肢がなかった。いままで見たことがない光景だったよ。ここに戻ってきてポディウムを目指したい。
9位 アルベルト・ベッティオル(イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト)
これが自転車レースだ。今日は不運の連続だった。2度目のオウデ・クワレモントで落車し、仲間の走りに表彰台という結果で報いたかった。ポディウムに上がることができず、共に走ったトゥーンスにも申し訳ない気持ちがある。パリ〜ルーベを頑張るよ。
22位 マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)
望むような結果とはならなかった。身体の状態は100%ではなく、その上スマートなレースができなかった。もちろん(積極的な)動きから(現実とは)違う結果が欲しかった。(飛び出した後)プロトンに戻るべきだったと思うが、それを今言うのは簡単なこと。僕らは皆人間で、人間は過ちを犯すものだ。それにあの時の判断を変えたところで結果はそう変わらないだろう。しかし……愚かなレースをしてしまった。
今日得た教訓は冷静さを保つこと。今日のようなレースをした後にもらったアドバイスを受け入れ、次回からはその言葉に従うべきかもしれない。サポートしてくれたチームに感謝し、(10位に入った)スクインシュを祝福したい。
26位 イバン・ガルシア(スペイン、モビスター)
(コッペンベルグでは)グリップが全く、だから空気圧を下げようとしたんだ。だが、それ以上できることは何もなかった。コッペンベルグで(グリップの効かない)問題を解決しなければ、続くパテルベルグで同じようなことが起きただろうからね。
31位 マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク)
おそらくいままで走った中でもっと厳しいレースだった。勝利を全力で掴みにいき、コッペンベルグでマチューに追従しなければならないと分かっていた。だが5秒ほど届かず、最後は才能が足りなかったようだ。
当初の作戦としては、マチューの先を走る予定だった。だが結果的に彼のフィールドであるコッペンベルグに、同じタイミングで突入してしまったんだ。一丸となり戦ったチームを誇りに思うし、またクリーンかつ完璧なレース運びをしたアルペシンを祝福したい。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
優勝 マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)
アルカンシエルを着てロンド・ファン・フラーンデレンを勝つなんて夢のよう。この勝利を実感するにはしばらく時間が必要だ。雨が降ればコッペンベルグがカオスになるとは分かっていた。他のチームがアタックしてきたので、チームメイトにコッペンベルグまで展開をコントロールするよう頼んだ。そこから単独先頭になる可能性があったからね。チームは素晴らしい走りをしてくれたよ。
濡れたコッペンベルグがいかに酷い状態になるか、過去の映像から分かっていた。またシクロクロスの経験からもぬかるむ様子や、そこが勝負所となることもね。コッペンベルグの急勾配区間はトラブルに巻き込まれないよう集団の先頭で入った。とても滑りやすく、トラクションを掛けることが非常に難しかった。本来は単独先頭に立つ予定ではなかったのだが、後ろを振り向くことなく踏み続けた。
最後はまるで這うようにフィニッシュまでたどり着いた。(大雨に見舞われた2019年ロード世界選手権の)ハロゲートを少し思い出したよ。状況が似ていたからね。身体の中の体力は空っぽで、いままでで最も厳しいロンドとなった。
2位 ルーカ・モッツァート(イタリア、アルケアB&Bホテルズ)
期待していた以上の結果だ。もし今朝「20位以内でフィニッシュする」と言われたら僕は喜んだだろうし、「10位以内」と言われれば「それで頼む!」と言っていただろう。だが表彰台に立ったら「もっと適切なところで力を使えたはず」と思った。
僕の作戦は可能な限りスムーズに第1集団についていくこと。それを実行し、力を残すことができた最後の30〜40kmはかなり調子がよかった。それにベッティオルとトゥーンスに追いつくことができたのは幸運だったし、スプリントで2位に入ることができて嬉しいよ。
3位 ニルス・ポリッツ(ドイツ、UAEチームエミレーツ)
チームバスに戻った後に、3位だと伝えられた。ロンド・ファン・フラーンデレンの表彰台に立つことができ、とても嬉しかった。パリ〜ルーベに続くモニュメントで2度目のポディウムだ。トップ12にチームから4名が入ったのは、今日の良い走りに報いる結果だ。
最後のスプリントはスピードに乗ることができ、確かに少しブレーキを握った。それを審判団が(斜行だと)判断したのだろうが、マシューズには申し訳なく思う。
8位 ディラン・トゥーンス(ベルギー、イスラエル・プレミアテック)
小さいころからロンドでの表彰台を夢見ていたからとても落ち込んでいる。コッペンベルグではバイクを降りて走るしか選択肢がなかった。いままで見たことがない光景だったよ。ここに戻ってきてポディウムを目指したい。
9位 アルベルト・ベッティオル(イタリア、EFエデュケーション・イージーポスト)
これが自転車レースだ。今日は不運の連続だった。2度目のオウデ・クワレモントで落車し、仲間の走りに表彰台という結果で報いたかった。ポディウムに上がることができず、共に走ったトゥーンスにも申し訳ない気持ちがある。パリ〜ルーベを頑張るよ。
22位 マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)
望むような結果とはならなかった。身体の状態は100%ではなく、その上スマートなレースができなかった。もちろん(積極的な)動きから(現実とは)違う結果が欲しかった。(飛び出した後)プロトンに戻るべきだったと思うが、それを今言うのは簡単なこと。僕らは皆人間で、人間は過ちを犯すものだ。それにあの時の判断を変えたところで結果はそう変わらないだろう。しかし……愚かなレースをしてしまった。
今日得た教訓は冷静さを保つこと。今日のようなレースをした後にもらったアドバイスを受け入れ、次回からはその言葉に従うべきかもしれない。サポートしてくれたチームに感謝し、(10位に入った)スクインシュを祝福したい。
26位 イバン・ガルシア(スペイン、モビスター)
(コッペンベルグでは)グリップが全く、だから空気圧を下げようとしたんだ。だが、それ以上できることは何もなかった。コッペンベルグで(グリップの効かない)問題を解決しなければ、続くパテルベルグで同じようなことが起きただろうからね。
31位 マッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク)
おそらくいままで走った中でもっと厳しいレースだった。勝利を全力で掴みにいき、コッペンベルグでマチューに追従しなければならないと分かっていた。だが5秒ほど届かず、最後は才能が足りなかったようだ。
当初の作戦としては、マチューの先を走る予定だった。だが結果的に彼のフィールドであるコッペンベルグに、同じタイミングで突入してしまったんだ。一丸となり戦ったチームを誇りに思うし、またクリーンかつ完璧なレース運びをしたアルペシンを祝福したい。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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