ロードチューブレスに先鞭をつけたフランスのハッチンソンが、新たなフラッグシップタイヤ"BLACKBIRD”を発表。コンパウンド、ケーシングを一新することで、転がり抵抗を10%も改善したレーシングモデルを紹介しよう。



ハッチンソン BLACKBIRD (c)ポディウム

130年以上の歴史を持つフランスのタイヤブランド"ハッチンソン”。ロードチューブレスにいち早く着目したブランドのひとつでもあり、常にイノベーションを追求しRACING LABという特別な開発グループを抱え新しい物を生み出すことに情熱を注ぐ老舗だ。

RACING LABではエンジニア、タイヤデザイナー、アスリートが緊密な関係を築き、三者が細かく連携してR&Dを進めることで、アスリートからの要求を実現してきた。エンデューロワールドシリーズでタイトルを獲得したGriffusなども含まれるRACING LAB発のラインアップに、新型ロードタイヤのフラッグシップ"BLACKBIRD”が加わる。

ケーシングと耐パンク層が接着された構造が採用された (c)ポディウム

これまでロードタイヤの頂点に君臨してきたFUSION 5のデビューより、4年の月日をかけて開発が行われた新作だ。最速のタイヤを目指して開発されたことを表すため、モデル名のBLACKBIRDは超音速を出すことのできる偵察機SR-71の愛称から採用された。

実際にBLACKBIRDは旧フラッグシップのFUSION5に対して転がり抵抗が10%も向上。アップデートの中心となったテクノロジーはスイフトイージーという新しいケーシング構造だ。これは、ビードを巻き込むように折り返されたケーシングがトレッド直下に配置されるポリアミド製耐パンク層に直接接着される特殊な設計となっている。

新たなマッハトレッド3.0コンパウンドが開発された (c)ポディウム

しなやかなケーシングが採用されている (c)ポディウム

他に類を見ない構造によって127TPIケーシングの重なりを減らすことで、タイヤのしなやかさが高まると共に転がり抵抗と快適性向上を達成。軽量性にも貢献しており、28Cサイズで290gという重量を実現している。

BLACKBIRDに採用されるコンパウンドは新開発のマッハトレッド3.0。新コンパウンドはFUSION5の11ストームコンパウンドよりもエネルギーリターンが25%高い反発力と優れた効率性を備えていることが特徴だ。

さらに11ストームよりもコンパウンド自体の硬さが10%向上しており、異物がトレッドを引き裂くリスクを低減。ハッチンソンは4,000kmを超える耐久性を備えたと説明する。硬さに相反するグリップ力は前世代と同等レベルを維持しているという。

ハッチンソン BLACKBIRD (c)ポディウム

また今作の設計は最新の幅広リムがベースとされており、トレッド面は前世代タイヤよりも15%ワイドに。より柔軟になったスイフトイージーケーシングが組み合わせられているため、接地面積が横に広がっており、アグレッシブなコーナリングでも安定したグリップ力を発揮するタイヤを実現した。

ラインアップはチューブレスレディとクリンチャーの2タイプ。サイズはいずれも26C、28C、30Cの3種類が揃っており、26Cと28Cはブラックとタンウォール、30Cはブラックのみが用意されている。チューブレスレディは12,100円(税込)、クリンチャーは8,800円(税込)。



ハッチンソン BLACKBIRD(チューブレスレディ)
サイズ(重量):26C(275g)、28C(290g)、30C(310g)
カラー:ブラック、ブラック/タン(26C、28Cのみ)
価格:12,100円(税込)

ハッチンソン BLACKBIRD(クリンチャー)
サイズ(重量):26C(225g)、28C(245g)、30C(265g)
カラー:ブラック、ブラック/タン(26C、28Cのみ)
価格:8,800円(税込)

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