2024/03/11(月) - 14:20
ティレーノ〜アドリアティコの最終第7ステージは集団スプリントで決着し、ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)が強豪を打破して大会2勝目。山岳ステージで2連勝したヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)が自身初の総合優勝を決めた。
パリ〜ニースと同時開催のティレーノ〜アドリアティコは最終第7ステージを迎えた。この日はアドリア海に面した港湾都市サン・ベネデット・デル・トロントを発着地点に西の丘陵地帯を経て、14.5kmの平坦コースを5周回する154kmが舞台。山岳ステージで2連勝を挙げ、総合首位のヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)を先頭にスタートが切られた。
10度を下回る気温と冷たい雨が降ったパリ〜ニースとは違い、曇り空のイタリアは気温17度。そんなレースでバーレーン・ヴィクトリアスはダミアーノ・カルーゾとアントニオ・ティベーリ(共にイタリア)を逃げに送り、計6名のエスケープにはこの日が34歳の誕生日であるルーク・ロウ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)も入る。それを追うメイン集団はエーススプリンターを抱えるリドル・トレックやアルペシン・ドゥクーニンクが、2分以上のリードを許さないタイトなコントロールを見せた。
コース前半の山岳では優勝候補の1人であるティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が途中棄権を選び、それにチームメイト2名も続いたためスーダルはジュリアン・アラフィリップ(フランス)とカスパー・アスグリーン(デンマーク)の2名のみという状態に。その後サン・ベネデット・デル・トロントの周回コースに入り、逃げとプロトンのタイム差は1分を下回った。
徐々にレースのスピードと緊張感が増していく残り24km地点で、プロトンでリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)が単独落車する。今大会総合上位に絡むことはなかったカラパスはそのままリタイアを選び、チームはその後カラパスに骨折や脱臼がなかったことを報告している。
メイン集団は最終周回に入った直後(残り14.5km地点)に逃げを捉え、アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)を擁するウノエックス・モビリティが集団先頭でペースを作る。途中、デカトロンAG2Rラモンディアルやポルティ・コメタも先頭にトレインを並べるなか、フラムルージュ(残り1km地点)の手前で再びウノエックスの隊列が先頭へ。
するとクリストフの前にいたソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)がS字コーナーを使いそのままアタック。この虚を突く仕掛けにエーススプリンターであるジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)が自ら脚を使って距離を縮め、その後は最終リードアウト役のシモーネ・コンソンニ(イタリア)が懸命なチェイスを見せた。
その追走が実り、ヴァーレンショルトを捉える直前にミランとヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)、クリストフたちがスプリントを開始。コース幅いっぱいに拡がった集団スプリントはミランが先着し、勝利の雄叫びをあげた。
「飛び出したウノエックスの選手を懸命に追いかけてくれたシモーネ(コンソンニ)に感謝を伝えたい。だが彼だけでなくチーム全員にありがとうと伝えたい。僕にとって初出場のティレーノ~アドリアティコで2勝することができ、本当に嬉しいよ」と、第4ステージに続き区間2勝目を飾ったミランは語った。
そして第59代総合優勝者には、トップと同タイムでフィニッシュしたヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)が輝いた。「僕がトラブルに巻き込まれないよう守ってくれたチームメイトに感謝したい。今日もまたタフな日となり、その中でもこのジャージを守ることができた。このレースを象徴するトロフィーを受け取ることができて嬉しいよ」とヴィンゲゴー。
そして先にフィニッシュしたパリ〜ニースではマッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ)が逆転の総合優勝に輝いたため、ヴィスマは同時期開催のワールドツアーで共に総合優勝する成功を収めた。
また新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)はこのステージで途中棄権したものの、今大会はフィル・バウハウス(ドイツ)による第3ステージのスプリント勝利に貢献した。
パリ〜ニースと同時開催のティレーノ〜アドリアティコは最終第7ステージを迎えた。この日はアドリア海に面した港湾都市サン・ベネデット・デル・トロントを発着地点に西の丘陵地帯を経て、14.5kmの平坦コースを5周回する154kmが舞台。山岳ステージで2連勝を挙げ、総合首位のヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)を先頭にスタートが切られた。
10度を下回る気温と冷たい雨が降ったパリ〜ニースとは違い、曇り空のイタリアは気温17度。そんなレースでバーレーン・ヴィクトリアスはダミアーノ・カルーゾとアントニオ・ティベーリ(共にイタリア)を逃げに送り、計6名のエスケープにはこの日が34歳の誕生日であるルーク・ロウ(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)も入る。それを追うメイン集団はエーススプリンターを抱えるリドル・トレックやアルペシン・ドゥクーニンクが、2分以上のリードを許さないタイトなコントロールを見せた。
コース前半の山岳では優勝候補の1人であるティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)が途中棄権を選び、それにチームメイト2名も続いたためスーダルはジュリアン・アラフィリップ(フランス)とカスパー・アスグリーン(デンマーク)の2名のみという状態に。その後サン・ベネデット・デル・トロントの周回コースに入り、逃げとプロトンのタイム差は1分を下回った。
徐々にレースのスピードと緊張感が増していく残り24km地点で、プロトンでリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)が単独落車する。今大会総合上位に絡むことはなかったカラパスはそのままリタイアを選び、チームはその後カラパスに骨折や脱臼がなかったことを報告している。
メイン集団は最終周回に入った直後(残り14.5km地点)に逃げを捉え、アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)を擁するウノエックス・モビリティが集団先頭でペースを作る。途中、デカトロンAG2Rラモンディアルやポルティ・コメタも先頭にトレインを並べるなか、フラムルージュ(残り1km地点)の手前で再びウノエックスの隊列が先頭へ。
するとクリストフの前にいたソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)がS字コーナーを使いそのままアタック。この虚を突く仕掛けにエーススプリンターであるジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)が自ら脚を使って距離を縮め、その後は最終リードアウト役のシモーネ・コンソンニ(イタリア)が懸命なチェイスを見せた。
その追走が実り、ヴァーレンショルトを捉える直前にミランとヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)、クリストフたちがスプリントを開始。コース幅いっぱいに拡がった集団スプリントはミランが先着し、勝利の雄叫びをあげた。
「飛び出したウノエックスの選手を懸命に追いかけてくれたシモーネ(コンソンニ)に感謝を伝えたい。だが彼だけでなくチーム全員にありがとうと伝えたい。僕にとって初出場のティレーノ~アドリアティコで2勝することができ、本当に嬉しいよ」と、第4ステージに続き区間2勝目を飾ったミランは語った。
そして第59代総合優勝者には、トップと同タイムでフィニッシュしたヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)が輝いた。「僕がトラブルに巻き込まれないよう守ってくれたチームメイトに感謝したい。今日もまたタフな日となり、その中でもこのジャージを守ることができた。このレースを象徴するトロフィーを受け取ることができて嬉しいよ」とヴィンゲゴー。
そして先にフィニッシュしたパリ〜ニースではマッテオ・ヨルゲンソン(アメリカ)が逆転の総合優勝に輝いたため、ヴィスマは同時期開催のワールドツアーで共に総合優勝する成功を収めた。
また新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)はこのステージで途中棄権したものの、今大会はフィル・バウハウス(ドイツ)による第3ステージのスプリント勝利に貢献した。
ティレーノ〜アドリアティコ2024第7ステージ結果
1位 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) | 3:15:51 |
2位 | アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | |
3位 | ダヴィデ・チモライ(イタリア、モビスター) | |
4位 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
5位 | スタニスワフ・アニオコウスキ(ポーランド、コフィディス) | |
6位 | アモリ・カピオット(ベルギー、アルケアB&Bホテルズ) | |
7位 | アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア、デカトロンAG2Rラモンディアル) | |
8位 | ジョヴァンニ・ロナルディ(イタリア、ポルティ・コメタ) | |
9位 | クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | |
10位 | エンリーコ・ザノンチェッロ(イタリア、VFグループ・バルディアーニCSF・ファイザネ) |
個人総合成績
1位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) | 26:22:23 |
2位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | +1:24 |
3位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | +1:52 |
4位 | イサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツ) | +2:20 |
5位 | ベン・オコーナー(オーストラリア、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +2:24 |
6位 | テイメン・アレンスマン(オランダ、イネオス・グレナディアーズ) | +2:25 |
7位 | キアン・アイデブルックス(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | +3:10 |
8位 | レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | +4:02 |
9位 | トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | +4:05 |
10位 | ケヴィン・ヴォークラン(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | +4:24 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ジョナサン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) |
山岳賞 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) |
ヤングライダー賞 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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